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西野亮廣が語る、お金ではなく「信用を稼ぐ」エピソードがすごい!

西野亮廣が語る、お金ではなく「信用を稼ぐ」エピソードがすごい!

J-WAVEで放送中の番組『JAM THE WORLD』(ナビゲーター:グローバー)のワンコーナー「UP CLOSE」。12月10日(月)のオンエアでは、月曜日のニュース・スーパーバイザーを務める津田大介が登場。この日はお笑い芸人、絵本作家などマルチに活動する西野亮廣さんをゲストにお迎えしました。

西野さんは、ビジネス書の最新作となる『新世界』を出版し、現在13万部を超えるベストセラーを記録しています。「時代を牽引する革命家」とも評される西野さんが、『新世界』で語りかけることとは? たっぷりお話をお訊きしました。


■『革命のファンファーレ』の延長線

昨年、ベストセラーとなった西野さんの著書『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』では、これからの時代は「お金ではなく信用を稼ぐ」ことが大切ということを強調しました。『新世界』はその延長線上にある内容で、今回はオンラインサロンやクラウドファンディングの具体的なマニュアル的な一冊にもなっています。

津田:なんでこの本を書こうと思われたのかと、どんな本なのかをまずご本人の口から。
西野:『革命のファンファーレ』なんですけど、ほぼ前半は(笑)。『革命のファンファーレ』を読まれた方はたぶん、第1章は読まなくていいと思うんですよ。本編は第2章からですね。オンラインサロンのことをけっこう重めに書きました。

本書は「はじめに」が長く20ページにも及びます。津田は、特にこの「はじめに」の部分がおもしろかったと感想を述べます。当初このパートは含まれていなかったそうですが、自身のオンラインサロンで原稿を先に公開したところ、女性メンバーから「西野さんに思い入れがないと読めない」というアドバイスを受け追記しました。そのため内容は、これまで恥ずかしくてあまり言えなかった、絵本をどういう思いで描いたのか、テレビ番組への向き合いかた、これまでの悔しい思いなどが綴られています。

そして、津田が西野さんについて「ネットの特性や社会の変化をよくわかっている人」と感じたのは、クラウドファンディングを何度も使い、内容の規模をどんどん大きくしていったときです。西野さんは、そもそもどういうきっかけで、クラウドファンディングに注目したのでしょうか。

西野:5年くらい前に、1週間くらい休みがあることが決まってたんですね。でも、1週間も休みいらないなって思って、じゃあ1週間あるんだったら海外で何かしたいなと。とにかくニューヨークで個展をしようってことを決めちゃったんですよ。
津田:もともと絵を描くことはお好きだったんですか?
西野:絵はあったんです。絵本の原画はあったんで、絵本の原画を展示する個展をしようってなって、決めちゃって。すぐにニューヨーク中のギャラリーに連絡して、なんとかおさえられたんですね。
津田:でもすごいですよね。本にも書かれてますけど。とりあえずいろんなギャラリーに、いきなり来月やりたいんだけど、って(笑)。

ギャラリーの多くは年間のスケジュールが決まっていることが多く、OKが出たのは一つだけでした。ギャラリーは決定したものの、個展を開くには絵の配送費やスタッフの給料、設営費などの費用がかかります。開催日も迫っているため、スポンサーを探す時間もない。そこで思いついたのが、クラウドファンディングでした。その際に、西野さんが気づいたことは……。

西野:僕ら芸人って、舞台出身ではあるんですけど、いつの間にか活動費の中心が広告費になっていた。広告費で動かせていただけるのもありがたいんですけど、なんか完全な自由ではないなと。やっぱりスポンサーさんがいてくださって、迷惑がかからない中でやらなきゃいけない。完全な自由ではないことにすら気づいてなかったんですけど、そのクラウドファンディングでダイレクト課金でお客さんからお金を僕が集めてってなったときに、すべての決定権が僕にあったんです。それが衝撃でしたね。ダイレクト課金ってそういうことなんだ、って。

西野さんは、クラウドファンディングによって、事務所にお伺いを立てなくていい、スポンサーのご機嫌を取らなくていい、ただ目の前のお客さんを純粋に楽しませればいい、というシンプルな答えに気づきました。そして、それは「もともとの芸人のあるべき姿」だと言います。


■信用を稼ぐとは

続いて、クラウドファンディングにまつわるエピソードの中で、本書の中でも紹介されている人物である、ホームレス小谷さんの話に。西野さんは、ホームレス小谷さんを「現代のお金を語る上で最重要人物」と評します。どんな方なのでしょうか。

西野:小谷って自分の1日を50円で売っているんです。なんでも屋さんで、とにかくなんでもしますと。ネットのショップで(自分を)売ってるんですけど、イヤじゃないですか。自分の1日を50円って。普通働くなら1日8千円とか1万円ちょうだいよって話になってくるじゃないですか。でも小谷は1日50円で働いていて。

お客さんたちは、はじめは小谷さんの1日をシャレで購入するそう。小谷さんに1日50円で草むしりをお願いするのですが、お昼になったら申し訳なくなり、お昼ご飯を出してしまうのだとか。作業が夜まで続けば、夜ご飯もご馳走します。昼夜を共にして仲良くなると、飲みにも行くことになり、飲み代も出してしまうそう。結局、小谷さんの1日を50円で買ったにもかかわらず、それ以上のお金を小谷さんのために使っていることになるのです。

西野:飲みの席で小谷に言うのは決まっていて、「小谷さん今日は本当にありがとう」とやたら感謝する。これ、入口の値段設定を1万円にしていたら、ここまでいってないはずじゃないですか。
津田:確かに。1万円払ったわりにはちょっと掃除が甘いなってなりますよね。
西野:50円で1万円くらいの働きをするもんだから、小谷に対して何か返さなきゃいけないっていうバイアスが働いてしまって、それが昼ご飯になり、夜ご飯になり、飲み代になるんですけど、それでついには「ありがとう」と。
津田:これがまさに西野さんが本にも書いている、「彼はお金ではなく、信用のポイントを得た」っていう。
西野:信用を稼ぎはじめたってことですね。

小谷さんはそんな信用を稼ぐ生活を続けた後に、結婚をすることに。その結婚相手もまた、小谷さんの1日を50円で買った方でした。しかし小谷さんは1カ月マックスで働いても1500円。結婚式を挙げるのにもお金がありません。そこで結婚式の費用をクラウドファンディングで集めることにしました。

西野:ホームレス小谷が結婚するってことで、2週間で250万円が集まったんです。1口4千円だったんですけど、問題は誰が小谷を支援したかと言うと、これまで小谷を50円で買った人たちが、「あの小谷さんが結婚するんだったら支援する」ということで支援し始めて、2週間で250万円が集まったと。つまり小谷っていうのは、お金持ちではなかったけれども、信用持ちであったということですね。信用の面積がバカでかかったから、クラウドファンディングっていう、信用をお金に両替するための両替機を手にしたときに、お金を作ることができたっていう話ですね。

その他、オンエアではオンラインサロンを始めたきっかけや、オンラインサロンを使った今後の展望についても話されました。そして最後に西野さんが実現したい野望についてお訊きしました。

西野:僕は「正直者が馬鹿を見ない」世界を作りたいです。あとはキャッチーなところで言うと、ディズニーを超える(笑)。これは僕の個人的なものですけど。

「時代を牽引する革命家」ともいわれる西野さん。その活動に興味がある方は、ぜひ西野さんの新刊『新世界』やオンラインサロンをチェックしてみてください!

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【番組情報】
番組名:『JAM THE WORLD』
放送日時:月・火・水・木曜 19時-21時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld

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