12月4日~10日は「人権週間」だった。多様性の尊重が叫ばれている昨今だが、差別はなくならない。誰しもが生きやすい社会にするために、私たちにできることはなんだろうか。
J-WAVEの番組『JAM THE WORLD』のワンコーナー「CASE FILE」では12月9日(水)、こんな言葉が聞かれた。
「差別や偏見、あるいは分断は、知ることから埋まっていくと思っています」
そう話すのは、社会的マイノリティに焦点を当てた取材を行う、ライターでエッセイストの五十嵐 大さんだ。五十嵐さんは聴覚障害者の親を持つ「CODA」(Children Of Deaf Adults)で、ハフポストではCODAやろう文化にまつわる連載も持っている。『JAM THE WORLD』では12月7日(月)から10日(木)まで、CODAについて解説してくれた。
五十嵐さんが気づいた「CODA」の共通点とはなにか。ここでは9日にオンエアから、「差別をなくすために、情報を伝え続ける人々」の姿をお伝えしよう。
【7日のオンエア】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20201207192830(再生は2020年12月14日28時59分まで)
【8日のオンエア】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20201208192905(再生は2020年12月15日28時59分まで)
【9日のオンエア】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20201209192810(再生は2020年12月16日28時59分まで)
【10日のオンエア】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20201210193049(再生は2020年12月17日28時59分まで)
たとえば、耳の聴こえないきょうだいを持つ、耳の聴こえる子どもの会「SODAソーダの会」(正式名称:聞こえないきょうだいをもつSODAソーダの会)を立ち上げた弁護士の藤木和子さんは、聴覚障害のある人を家族に持つ人たちの弁護をはじめ、そういった家族問題に対して非常に関心を持って、力を入れた活動をしている。他にもCODAの研究をする安東明 珠花さんや、「J-CODA」(Japan Chidren of Deaf Aduts)」を立ち上げ、CODAが集まりそれぞれの思いを語り合う場を設ける活動などをする中津真美さんなども、ろう文化や耳の聴こえない人たちに寄り添い、発信を続けている。
取材をすると、子どもの頃は大変な思いをしたと語る人も多いという。しかし、「人にもよりますが、僕が出会ってきたCODAは、CODAとして生まれてきたことに非常に誇りを持っている方たちが多かった」と五十嵐さんは語る。
五十嵐:CODAとして生まれたからには、何か自分にできることがあるんじゃないかと、すごく精力的に活動をしている。SNSでの発信であったり、何か本を書いたり、そういう活動をしている方たちが非常に多かったので、僕はその方々と会って刺激をもらいましたし、自分もより一層CODAについて広めていきたいなと思いました。
五十嵐さんは文章を通じて、「CODA、あるいはろう文化の現実を伝えていくことにより、それを知らない方たちに知るきっかけを与えることができる」と考えている。
五十嵐:差別や偏見、あるいは分断は、僕は知ることから、埋まっていくと思っています。誰でもそうですし、僕もそうですが、知らないものには恐怖心を抱いてしまったり、あるいは触れてはいけないと考えてしまったりする。余計なことを言って傷つけてしまうのではないかという不安を抱いたりするのは、きっとその人なりの優しさから出てくるものだと思います。そういったなか、僕は時には傷を負う瞬間があるかもしれないけれども、そういう経験をしてでも知らない人同士が知ることが大事であり、お互いを理解することでその壁が壊れていったり分断が埋まっていったりしていくと思うんですね。そのためには僕に何ができるかというと、やはりCODAの目線で、ろう文化を伝えていくことだなと思っています。
五十嵐さんのデビュー作『しくじり家族』が現在発売中だ。耳が聴こえない父と母、宗教にハマる祖母、暴力的な祖父――ややこしい家族との関係を、優しい筆致で描き出している。五十嵐さんのその他の活動は、Twitterまで。
J-WAVEの番組『JAM THE WORLD』のワンコーナー「CASE FILE」では12月9日(水)、こんな言葉が聞かれた。
「差別や偏見、あるいは分断は、知ることから埋まっていくと思っています」
そう話すのは、社会的マイノリティに焦点を当てた取材を行う、ライターでエッセイストの五十嵐 大さんだ。五十嵐さんは聴覚障害者の親を持つ「CODA」(Children Of Deaf Adults)で、ハフポストではCODAやろう文化にまつわる連載も持っている。『JAM THE WORLD』では12月7日(月)から10日(木)まで、CODAについて解説してくれた。
五十嵐さんが気づいた「CODA」の共通点とはなにか。ここでは9日にオンエアから、「差別をなくすために、情報を伝え続ける人々」の姿をお伝えしよう。
【7日のオンエア】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20201207192830(再生は2020年12月14日28時59分まで)
【8日のオンエア】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20201208192905(再生は2020年12月15日28時59分まで)
【9日のオンエア】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20201209192810(再生は2020年12月16日28時59分まで)
【10日のオンエア】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20201210193049(再生は2020年12月17日28時59分まで)
実情を知る。それが差別をなくす第一歩
五十嵐さんはCODAやろう文化に関する取材のなかで、一生懸命に“発信”する人々と出会ってきた。たとえば、耳の聴こえないきょうだいを持つ、耳の聴こえる子どもの会「SODAソーダの会」(正式名称:聞こえないきょうだいをもつSODAソーダの会)を立ち上げた弁護士の藤木和子さんは、聴覚障害のある人を家族に持つ人たちの弁護をはじめ、そういった家族問題に対して非常に関心を持って、力を入れた活動をしている。他にもCODAの研究をする安東明 珠花さんや、「J-CODA」(Japan Chidren of Deaf Aduts)」を立ち上げ、CODAが集まりそれぞれの思いを語り合う場を設ける活動などをする中津真美さんなども、ろう文化や耳の聴こえない人たちに寄り添い、発信を続けている。
取材をすると、子どもの頃は大変な思いをしたと語る人も多いという。しかし、「人にもよりますが、僕が出会ってきたCODAは、CODAとして生まれてきたことに非常に誇りを持っている方たちが多かった」と五十嵐さんは語る。
五十嵐:CODAとして生まれたからには、何か自分にできることがあるんじゃないかと、すごく精力的に活動をしている。SNSでの発信であったり、何か本を書いたり、そういう活動をしている方たちが非常に多かったので、僕はその方々と会って刺激をもらいましたし、自分もより一層CODAについて広めていきたいなと思いました。
五十嵐さんは文章を通じて、「CODA、あるいはろう文化の現実を伝えていくことにより、それを知らない方たちに知るきっかけを与えることができる」と考えている。
五十嵐:差別や偏見、あるいは分断は、僕は知ることから、埋まっていくと思っています。誰でもそうですし、僕もそうですが、知らないものには恐怖心を抱いてしまったり、あるいは触れてはいけないと考えてしまったりする。余計なことを言って傷つけてしまうのではないかという不安を抱いたりするのは、きっとその人なりの優しさから出てくるものだと思います。そういったなか、僕は時には傷を負う瞬間があるかもしれないけれども、そういう経験をしてでも知らない人同士が知ることが大事であり、お互いを理解することでその壁が壊れていったり分断が埋まっていったりしていくと思うんですね。そのためには僕に何ができるかというと、やはりCODAの目線で、ろう文化を伝えていくことだなと思っています。
五十嵐さんのデビュー作『しくじり家族』が現在発売中だ。耳が聴こえない父と母、宗教にハマる祖母、暴力的な祖父――ややこしい家族との関係を、優しい筆致で描き出している。五十嵐さんのその他の活動は、Twitterまで。
デビューエッセイ『しくじり家族』10/31発売です!
— 五十嵐大『しくじり家族』発売中 (@igarashidai0729) October 5, 2020
耳が聴こえない両親、宗教信者の祖母、元ヤクザの祖父、アクの強いふたりの伯母。”ややこしい”家族を見捨て、上京したぼく。祖父の死をきっかけに、あらためて”ふつうであること”と向き合った数日間の物語を綴っています!https://t.co/z2sWKJ1hQH pic.twitter.com/b4soh7IxC5
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