脚本家/演出家の小林賢太郎が、番組ナビゲーターのKREVAとJ-WAVEで対談。ふたりの出会いや、小林の創作の原点、監督・脚本を手がけた映画『イミノウム』での試み、そして小林が脚本・演出を手がけ、KREVAが主演を務める、11月5日(木)から開催の舞台『KREVA CLASS 2026 – 新しいラップの教室 –』などを語り合った。
小林が登場したのは、2週に渡り、9月11日(金)、9/18(金)放送のJ-WAVE『PILOT THE ORIGINAL』(ナビゲーター:KREVA)。番組はSpotifyなどのポッドキャストでも聴くことができる。
・ポッドキャストページ
小林賢太郎は、神奈川県横浜市出身。多摩美術大学を卒業。コントユニット「ラーメンズ」では独自の言葉選びと緻密に構成された作品で注目を集める。演劇プロジェクト「K.K.P.」、ソロパフォーマンス「Potsunen」、コント集団「カジャラ」など、さまざまなかたちで舞台作品を発表してきた。2020年にパフォーマーを引退し、現在は作り手に専念。舞台や映像の企画、脚本、演出を中心に、小説、絵本、漫画などの執筆を手がけている。
また小林は、11月に行われる、KREVAが主演を務める舞台『KREVA CLASS 2026 – 新しいラップの教室 –』の脚本・演出、さらにKREVAの相手役キャラクター「バークレー」として声で出演する。『KREVA CLASS – 新しいラップの教室 –』は、2024年4月に初演があり今回が再演となる。コントあり、ラップありのステージに注目だ。
KREVA:まずはふたりの出会いについて、覚えていますか? 俺はすごく覚えてるんですけど。『関西ぴあ』という雑誌に連載コーナーがあって、KICK THE CAN CREWがやっているページのちょうど裏が、ラーメンズの連載ページだったんですよ。
小林:そうだった。
KREVA:その縁を伝って、僕は『関西ぴあ』の方にお願いして、ラーメンズの「CHERRY BLOSSOM FRONT 345」を初めて観に行って。2002年でした。
小林:しかも大阪公演で。大阪の劇場の楽屋前の廊下の景色は覚えています。
KREVA:マジですか。その前から好きで、当時はビデオでしたけど、作品を観させていただいたり、テレビでコントが流れたら観たりしていました。“引き寄せ”というんですか。連載が裏表になっているのを見て「これは!」と思って、それを頼りに突き進んだ記憶がありますね。
小林:それはこっちからも感じていて。「CHERRY BLOSSOM FRONT 345」というタイトルのライブをラーメンズが作ったけっこう近いころに、KICK THE CAN CREWが『地球ブルース~337~』を出していて。ちょっと似ているじゃないですか。そういう偶然のシンクロみたいなものが、僕とKREVAはけっこう多いんですよ。
KREVA:まさに。その都度、そういうことがあるたびに、うれしくて。
小林:中学3年生のときの文化祭で、3年生が下級生と父兄、先生方をお客さんにして、体育館でクラスごとに演劇をやる行事があったんです。そこで僕は生まれて初めて脚本、演出というものをやって、本当に今の職業の雛形みたいなことをやって。それがコンクール形式になっていて、優勝しちゃったんですよ。で、「俺は天才だ」と(笑)。
KREVA:きたな、と(笑)。
小林:「これは向いているんだ」と。でも、自分のメインストリートにはデザインや美術があって、そのサイドに演劇とかエンタメ、マジックがあると思っていたんです。それで多摩美術大学に入ってから、学内になかったお笑い研究会のようなものを自分で作ったんです。クラスでいちばん面白かった片桐 仁というやつと一緒に作って(笑)。
KREVA:はい(笑)。
小林:マジックは得意だったので、アルバイトでマジシャンをやったりもしていて。でも、学校で勉強するのは美術。その美術とエンタメが僕の中でだんだん混ざり始めて、「あれ、どっちも表現じゃない?」みたいになって。結果、それが全部混ざったような職業に着地した、という流れですかね。
KREVA:その、中学生のころから、クラスの先頭に立つようなキャラクターだったんですか?
小林:毎年、1学期は学級委員長でした。
KREVA:うまいな、そのやり方(笑)。
小林:うまいっていうか……ちょっと、自分で変なこと言うよ? 僕、見た目がちょっとシュッとしてるじゃないですか(笑)。賢そうじゃないですか。だから、選ばれちゃうんですよ。それで1学期でアホがバレて、「こいつはダメだ」となって、2学期からはもっとちゃんとした子がやるみたいな。それが毎年繰り返されていたんです。リーダーシップは職業柄なきゃいけないから今はやっていますけど、それ自体がやりたいことではないですね。
小林:ラーメンズだろうとPotsunenだろうと演劇だろうと、自分が出演している舞台の仕事の全体量としては9割が裏方なんですよ。出ている部分は1割くらいなんです。だから僕としては、9割だったものが10割になったということなので、実はあんまり変わっていないんですよね。
KREVA:舞台に立っているときから、客席とかPAさんがいる音の中心地、照明の中心地などにいて、「自分がいるだろうな」って体(てい)で見ていることが多かったってことですか?
小林:ずっと俯瞰で作ってました。脚本・演出家の小林賢太郎が、パフォーマーの小林賢太郎に演じさせていた感じです。軸は作る側の自分。
KREVA:ちなみに、中学生のときに脚本と演出をした舞台には、ご自身も出演されていたんですか?
小林:出てない。
KREVA:そこから作る側だったんですね。子どものときの俺だったら絶対に出てるもん。
小林:でも結局、僕だってラーメンズなりPotsunenなりに出ているわけですよ。だけど、それはいちばん便利な俳優だから。作り手・小林をいちばん理解しているし、説明しなくて済むし(笑)。
KREVA:たしかに(笑)。
続けてKREVAは、小林が出演と制作のすべてをひとりで担う舞台では、自身の動きをどのように確認しているのか質問する。
小林:KREVAならわかると思うけど、超能力があるでしょ、KREVAって。
KREVA:どういうことですか?
小林:僕にもあるんですけど、自分がこう動いたら、こう見えているはずだっていうのが、ビデオカメラや鏡を使わなくても映像として思い浮かべられるっていうか。パフォーマンスを職業にした人のなかには、それが得意な人がけっこう多いんじゃないかなって思う。だから、稽古場に鏡はあるけど、カーテンを閉めていましたもん。鏡を見ないでやってました。
KREVA:それ、すごい話だな。
小林:ちょっと演技論の話になっちゃうんですけど、演技は「メソッド」と「エチュード」に分けられるんですね。メソッドは、外側から作っていくお芝居。たとえば悲しいシーンなら、首をこのくらい傾けて、こんな目をして、こんな声色にしてっていうふうに、パントマイム的に美しい悲しい表情を作ることができるかもしれない。一方のエチュードは、映像を思い浮かべないで、マジで自分が悲しくなる。
KREVA:心にその気持ちを持って。
小林:そう、それを中から出す。そういう意味では、さっき鏡を見ないって言ったけど、見るときもあることはあるんです。自分の内側から出す演技や表情は、結果として映像で見たときに「ああ、できているな」みたいにチェックすることはありますね。
小林:舞台コントを映画館で上映するプロジェクトを最近やっていて。ただ、ライブビデオみたいなものを、そのまま映画館のスクリーンに出すだけではないんです。映画館は僕にとって特別な場所で、客席とスクリーンがあって、部屋が真っ暗になって、ほかにすることがない。すごくいい空間だと思うんですよ。だったら「こういうシーンがあってもいいんじゃない?」みたいなふうに、舞台公演を収録したものをメインの素材にしつつ、映画館で観られるようにいろいろ足したり、引いたり、いじったりしたもの、という感じです。
KREVA:幕間だったところが映像になっていたり。
小林:映像になっていたり、幕間がごっそりカットになって次のコントへポンと行ったり、タイトル映像が入ったりとか。映画館での表現に、よりフィットするように加工している感じですかね。
KREVA:楽しそう。いいな。
そして11月5日(木)からは、小林が脚本・演出を手がけ、KREVAが主演を務める舞台『KREVA CLASS 2026 – 新しいラップの教室 –』が横浜、大阪、東京の3都市で全19公演開催される。
初演から2年の時を経て、ついに待望の上演を迎える。
小林賢太郎の最新情報はスタジオコンテナの公式サイトまで。
KREVA CLASS 2026の詳細は特設サイトまで。
小林賢太郎は次回、9月18日(金)の『PILOT THE ORIGINAL』にも引き続き登場。「KREVA CLASS 2026 – 新しいラップの教室 –」について語り合った。
『PILOT THE ORIGINAL』では、常に新しいことに挑戦し続けるアーティスト、KREVAが「人間の手から生まれるもの」をテーマにお届けする。オンエアは毎週金曜の23時から。ポッドキャストでは、放送できなかったパートも含めて配信中。
小林が登場したのは、2週に渡り、9月11日(金)、9/18(金)放送のJ-WAVE『PILOT THE ORIGINAL』(ナビゲーター:KREVA)。番組はSpotifyなどのポッドキャストでも聴くことができる。
・ポッドキャストページ
僕とKREVAは偶然のシンクロが多い
小林を前に、KREVAは「緊張しますね。いちばん準備したかもしれない、この番組史上」と告白した。小林賢太郎は、神奈川県横浜市出身。多摩美術大学を卒業。コントユニット「ラーメンズ」では独自の言葉選びと緻密に構成された作品で注目を集める。演劇プロジェクト「K.K.P.」、ソロパフォーマンス「Potsunen」、コント集団「カジャラ」など、さまざまなかたちで舞台作品を発表してきた。2020年にパフォーマーを引退し、現在は作り手に専念。舞台や映像の企画、脚本、演出を中心に、小説、絵本、漫画などの執筆を手がけている。
また小林は、11月に行われる、KREVAが主演を務める舞台『KREVA CLASS 2026 – 新しいラップの教室 –』の脚本・演出、さらにKREVAの相手役キャラクター「バークレー」として声で出演する。『KREVA CLASS – 新しいラップの教室 –』は、2024年4月に初演があり今回が再演となる。コントあり、ラップありのステージに注目だ。
『KREVA CLASS - 新しいラップの教室 - 』Teaser映像公開!
小林:そうだった。
KREVA:その縁を伝って、僕は『関西ぴあ』の方にお願いして、ラーメンズの「CHERRY BLOSSOM FRONT 345」を初めて観に行って。2002年でした。
小林:しかも大阪公演で。大阪の劇場の楽屋前の廊下の景色は覚えています。
KREVA:マジですか。その前から好きで、当時はビデオでしたけど、作品を観させていただいたり、テレビでコントが流れたら観たりしていました。“引き寄せ”というんですか。連載が裏表になっているのを見て「これは!」と思って、それを頼りに突き進んだ記憶がありますね。
小林:それはこっちからも感じていて。「CHERRY BLOSSOM FRONT 345」というタイトルのライブをラーメンズが作ったけっこう近いころに、KICK THE CAN CREWが『地球ブルース~337~』を出していて。ちょっと似ているじゃないですか。そういう偶然のシンクロみたいなものが、僕とKREVAはけっこう多いんですよ。
KREVA:まさに。その都度、そういうことがあるたびに、うれしくて。
国民的行事
中学3年生で初めて脚本・演出「俺は天才だと」
子どものころから絵を描くことが得意だった小林は、小学生のころから美術大学へ進むことを思い描いていたという。一方で、マジックやお笑い番組、コントなどのエンターテインメントにも惹かれていたと明かす。小林:中学3年生のときの文化祭で、3年生が下級生と父兄、先生方をお客さんにして、体育館でクラスごとに演劇をやる行事があったんです。そこで僕は生まれて初めて脚本、演出というものをやって、本当に今の職業の雛形みたいなことをやって。それがコンクール形式になっていて、優勝しちゃったんですよ。で、「俺は天才だ」と(笑)。
KREVA:きたな、と(笑)。
小林:「これは向いているんだ」と。でも、自分のメインストリートにはデザインや美術があって、そのサイドに演劇とかエンタメ、マジックがあると思っていたんです。それで多摩美術大学に入ってから、学内になかったお笑い研究会のようなものを自分で作ったんです。クラスでいちばん面白かった片桐 仁というやつと一緒に作って(笑)。
KREVA:はい(笑)。
小林:マジックは得意だったので、アルバイトでマジシャンをやったりもしていて。でも、学校で勉強するのは美術。その美術とエンタメが僕の中でだんだん混ざり始めて、「あれ、どっちも表現じゃない?」みたいになって。結果、それが全部混ざったような職業に着地した、という流れですかね。
KREVA:その、中学生のころから、クラスの先頭に立つようなキャラクターだったんですか?
小林:毎年、1学期は学級委員長でした。
KREVA:うまいな、そのやり方(笑)。
小林:うまいっていうか……ちょっと、自分で変なこと言うよ? 僕、見た目がちょっとシュッとしてるじゃないですか(笑)。賢そうじゃないですか。だから、選ばれちゃうんですよ。それで1学期でアホがバレて、「こいつはダメだ」となって、2学期からはもっとちゃんとした子がやるみたいな。それが毎年繰り返されていたんです。リーダーシップは職業柄なきゃいけないから今はやっていますけど、それ自体がやりたいことではないですね。
KREVAは超能力がある?
2020年にパフォーマーを引退し、作り手に専念するようになった小林。裏方に徹したことで、舞台に出演していたころから何が変わったのかを尋ねた。小林:ラーメンズだろうとPotsunenだろうと演劇だろうと、自分が出演している舞台の仕事の全体量としては9割が裏方なんですよ。出ている部分は1割くらいなんです。だから僕としては、9割だったものが10割になったということなので、実はあんまり変わっていないんですよね。
KREVA:舞台に立っているときから、客席とかPAさんがいる音の中心地、照明の中心地などにいて、「自分がいるだろうな」って体(てい)で見ていることが多かったってことですか?
小林:ずっと俯瞰で作ってました。脚本・演出家の小林賢太郎が、パフォーマーの小林賢太郎に演じさせていた感じです。軸は作る側の自分。
KREVA:ちなみに、中学生のときに脚本と演出をした舞台には、ご自身も出演されていたんですか?
小林:出てない。
KREVA:そこから作る側だったんですね。子どものときの俺だったら絶対に出てるもん。
小林:でも結局、僕だってラーメンズなりPotsunenなりに出ているわけですよ。だけど、それはいちばん便利な俳優だから。作り手・小林をいちばん理解しているし、説明しなくて済むし(笑)。
KREVA:たしかに(笑)。
続けてKREVAは、小林が出演と制作のすべてをひとりで担う舞台では、自身の動きをどのように確認しているのか質問する。
小林:KREVAならわかると思うけど、超能力があるでしょ、KREVAって。
KREVA:どういうことですか?
小林:僕にもあるんですけど、自分がこう動いたら、こう見えているはずだっていうのが、ビデオカメラや鏡を使わなくても映像として思い浮かべられるっていうか。パフォーマンスを職業にした人のなかには、それが得意な人がけっこう多いんじゃないかなって思う。だから、稽古場に鏡はあるけど、カーテンを閉めていましたもん。鏡を見ないでやってました。
KREVA:それ、すごい話だな。
小林:ちょっと演技論の話になっちゃうんですけど、演技は「メソッド」と「エチュード」に分けられるんですね。メソッドは、外側から作っていくお芝居。たとえば悲しいシーンなら、首をこのくらい傾けて、こんな目をして、こんな声色にしてっていうふうに、パントマイム的に美しい悲しい表情を作ることができるかもしれない。一方のエチュードは、映像を思い浮かべないで、マジで自分が悲しくなる。
KREVA:心にその気持ちを持って。
小林:そう、それを中から出す。そういう意味では、さっき鏡を見ないって言ったけど、見るときもあることはあるんです。自分の内側から出す演技や表情は、結果として映像で見たときに「ああ、できているな」みたいにチェックすることはありますね。
舞台コントを映画館向けに再構築した『イミノウム』
小林が監督・脚本を手がけた映画『イミノウム』が、9月4日(金)に公開となった。映画『イミノウム』予告編
KREVA:幕間だったところが映像になっていたり。
小林:映像になっていたり、幕間がごっそりカットになって次のコントへポンと行ったり、タイトル映像が入ったりとか。映画館での表現に、よりフィットするように加工している感じですかね。
KREVA:楽しそう。いいな。
そして11月5日(木)からは、小林が脚本・演出を手がけ、KREVAが主演を務める舞台『KREVA CLASS 2026 – 新しいラップの教室 –』が横浜、大阪、東京の3都市で全19公演開催される。
初演から2年の時を経て、ついに待望の上演を迎える。
[STAFF]
— KREVA_Dr.K_dj908 (@KREVA_DrK_dj908) July 3, 2026
KREVAが送る
”授業型エンターテインメント”
『KREVA CLASS 2026 - 新しいラップの教室 - 』
伝説の舞台が初演から2年の時を経て
11月、横浜・大阪・東京にて待望の再演決定‼️
脚本家・演出家 小林賢太郎と共によりパワーアップさせたステージにご期待ください!https://t.co/tBEDQY4913 pic.twitter.com/Ugyy2EAL85
小林賢太郎の最新情報はスタジオコンテナの公式サイトまで。
KREVA CLASS 2026の詳細は特設サイトまで。
小林賢太郎は次回、9月18日(金)の『PILOT THE ORIGINAL』にも引き続き登場。「KREVA CLASS 2026 – 新しいラップの教室 –」について語り合った。
『PILOT THE ORIGINAL』では、常に新しいことに挑戦し続けるアーティスト、KREVAが「人間の手から生まれるもの」をテーマにお届けする。オンエアは毎週金曜の23時から。ポッドキャストでは、放送できなかったパートも含めて配信中。
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