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“ロカビリーの聖地”宮古島の音楽シーンとは?ライブハウス、書店、ギャラリー… この夏、沖縄文化の旅へ!

“ロカビリーの聖地”宮古島の音楽シーンとは?ライブハウス、書店、ギャラリー… この夏、沖縄文化の旅へ!

J-WAVE『GRAND MARQUEE』ナビゲーターのタカノシンヤとセレイナ・アンが、沖縄の那覇&宮古島エリアを巡り、その魅力を語った。

この内容をお伝えしたのは、6月10日(水)・11日(木)放送のJ-WAVE『GRAND MARQUEE HAI-SAI EDITION supported by HILTON in OKINAWA』(ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann〈セレイナ・アン〉)。6月8日(月)から11日(木)の『GRAND MARQUEE』は、六本木のスタジオを飛び出し、毎日、沖縄から生放送でオンエア。沖縄の伝統とカルチャー、そして音楽に触れるスペシャルな1週間をお届けした。

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本記事では6月10日(水)・11日(木)の放送から、飲食、カルチャースポットを紹介したパートをテキストでお届けする。

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沖縄作家の表現の場所

3日目の6月10日(水)の放送では、那覇・首里エリアを紹介。

沖縄の県庁所在地でもある那覇市は、まさに沖縄の顔的存在。国際通り周辺には、沖縄グルメやお土産屋、個性豊かな飲食店が軒を連ね、昼も夜も多くの人でにぎわっている。首里エリアはかつて、およそ450年にわたって琉球王国の政治や外交、文化の中心だった首里城をはじめ、歴史的な史跡が点在している。街を歩くだけで沖縄のルーツに触れることができる、琉球王国の歴史と文化を色濃く残す場所だ。

そんな那覇エリアから、公設市場近くにある書店「ブンコノブンコ」を紹介。セレクトした新書、古本、ZINE、リトルプレスなどを取り扱っている。

セレイナ:こちらは「沖縄不動産文庫」という不動産屋さんが運営している本屋さんです。

タカノ:不動産屋さんなんですが、沖縄不動産文庫という名前なんです。なんでそんな名前なのか、そしてそんな名前の不動産屋さんがなぜ本屋さんを開いたのか、スタッフの知花瑛里さんに話を訊きました。

セレイナ:なぜ不動産屋さんのお名前が文庫なんですか?

知花:ホームページでは「建物は“読みもの”だ」というテーマで、写真と文章を添えて建物のストーリー性だったりを紹介しています。あとはもっとポテンシャルがあるのに、あまり注目されていない物件や味のある物件を紹介しています。

タカノ:人が住むというのはイコール、物語になりますよね。面白い発想です。

セレイナ:その不動産屋さんが逆に本屋さんを開いてしまおうということで、ここブンコノブンコが生まれたんですね。

知花:はい、そのように伺っております。

タカノ:ラインナップがすごくワクワクするような本ばかりです。ZINEやリトルプレス、個人出版本も多いですよね。

知花:そうですね。この本屋さんを始めたのは、ブンコノブンコの店長であるノハさんという方がいるのですが、その方が沖縄の作家さんがすごく多いのにも関わらず、表現できる場所が少ないということに気づいて。ZINEやリトルプレスを多く取り扱って、表現できる場所として始めたというところがあります。

セレイナ:沖縄不動産文庫は「建物は“読みもの”だ」というテーマで、物件と写真と文章で読みもののように紹介しているホームページです。そんな物件を文庫のように紹介していた不動産屋さんが逆に、本気の本屋さんをオープンしたという。

タカノ:それがブンコノブンコなんですね。店内がアットホームな感じで、本がたくさん並んでいて、ワクワクして秘密基地の感じがあるんだけど、窓ガラスから光が入って開放感もあります。「明るい秘密基地」ってセレさん(セレイナ)は言ってましたよね。

セレイナ:そうそう(笑)。セレクトの基準はいかがですか?

知花:個人がグッとくるものであったり、あとはニッチでマニアックであればあるほど面白いなと思うのと、ZINEのよさである作者の偏愛が感じられるのであれば、たくさんここで取り扱いたいなとお願いしています。作家さんが実際に来てくれたりして、取り扱うこともあります。

タカノ:陳列の仕方もすごく面白いです。いい意味でランダム感があるというか、本同士が会話しているみたいな楽しい雰囲気があるなと思いました。あと、沖縄関連本の棚がよかった。ある時期、沖縄の書籍を東京で探していて、全然見つからなかったの。それが、ブンコノブンコさんに行ったらめちゃめちゃいっぱいあって、「これが地元のパワーか」と思いました。でも、沖縄でもやっぱり、専用の棚を作っている書店というのもいくつかしかないんです。なので、すごくレアというか。

セレイナ:知りたい人にはぜひ、その本棚も見てもらいたいですね。

タカノ:そうですね。『めくってもめくってもオキナワ』という本があるんだけど、これは写真家さんが50年間にわたって沖縄の写真を撮り続けて、そのおよそ500枚を厳選して収めた1冊があるんですが、めっちゃおすすめです。いろいろな沖縄の文化や空、料理といったいろいろな写真が1冊になってる分厚い辞書みたいな。

セレイナ:辞書ぐらい分厚いんだ。

タカノ:それも置いてあって、すごくよかったです。そして、知花さんにもおすすめの本を紹介してもらいました。

知花:『セブンティーンアイス読本』というZINEです。この方はアイスクリームの街中にある一般的な機械、自動販売機というのでしょうか。そこのアイスをたくさん食べて、ひとつひとつの味や形を研究している方です。

セレイナ:偏愛ですね。

タカノ:グラフみたいなのが描かれています。

セレイナ:アイスそれぞれを解剖したみたいな。真ん中で割った平面図、フタまでちゃんと写真を撮ってます。これすごくない? 「まろやか」「濃厚さ」「ほろ苦さ」「おすすめ度」みたいなところで、チャートを作ってます。

タカノ:今、開いているページはレーズンバタークランチなんですけど、おいしそうですね。

知花:これはいちおう新書にはなるんですが、『Champlu(チャンプルー)』という本です。基本的に沖縄のお店がピックアップされてますが、正直これがあれば間違いないお店ばかりが載ってます。

タカノ:観光本っぽさがないというか、読みものとして。

知花:そうなんです。表面的なところだけではなくて、作り手の想いがわかるので、読んでいて楽しいです。

セレイナ:パラパラ見ただけでも、センスのよさがうかがえます。

タカノ:沖縄旅行が深まる1冊になりそうです。

セレイナ:ブンコノブンコの知花さんにおすすめの2冊をご紹介いただきました。ZINEの『セブンティーンアイス読本』は、まさに偏愛の塊ですよね。

タカノ:本当にそうですよ。2冊目に紹介してもらった『Champlu』。こちらブンコノブンコで購入してきましたが、6月9日に発売になったばかりのvol.3です。テーマは「今の沖縄が生む食・アート・カルチャー」で、那覇から北部やんばるまで、沖縄のライフスタイルをそこにいる人の想いを通じて届ける1冊ということです。カバーアートが鮮やかなビジュアルです。

セレイナ:ピンクや緑、ブルーがあしらわれた素敵な装丁です。

タカノ:沖縄の動植物、自然の色彩をチャンプルーに描いたものだそうです。実際にめくってみて、どうですか?

セレイナ:開いただけでワクワクする。全ページ、カラーで仕上げられています。

タカノ:写真もたくさん載ってます。

セレイナ:おすすめの飲食店から、歴史体験ができるところや宿泊施設も載ってます。

タカノ:普通の観光ブックとは全然違うよね。カルチャーブックというか。

セレイナ:うん! これで沖縄のカルチャー旅をしてみるという。

タカノ:そうだね。ネット検索で「沖縄 観光」「沖縄 食事」とかではたどり着けないような、すごくいいスポットがいっぱい載ってます。ウェブショップでも販売中とのことなので、気になった方はぜひ検索してみてください。最後にブンコノブンコをどんな場所にしていきたいかも伺いました。

知花:つながる、生まれる、広がるというのをモットーにやっていきたいです。沖縄の作家さん、県内外の方、海外の方もいらしてくれますが、そこから手に取って心安らぐものがあったりとか、そういうインスピレーションやアイデアが生まれる場所だったらいいな、そうありたいなという想いです。

“沖縄のかけら”をセレクト

続いて、那覇市内の公設市場近くにある、沖縄の作家の作品を中心に陶器、ガラス、アクセサリーなどを取り揃えている「GARB DOMINGO(ガーブ・ドミンゴ)」を紹介した。

セレイナ:オーナーの藤田日菜子さんにお話を伺っていきます。まずはお店の立ち上げからお伺いしてもよろしいでしょうか。

藤田:私が沖縄出身ということもあって、この近所で生まれ育ちました。子どもが小さいあいだは実家の近くで子育てしたいなと、夫に相談したところOKということで移住してきました。移住というかUターンですね。そこからこの建物ありきなんですが、すごく気に入って「ここでお店をやろう」ということになりまして、始まりました。

タカノ:壁の色やお皿の配置にも余白がすごくあったりして、お店自体が作品っぽいなと感じました。

藤田:壁の色はあと付けなんですが、街になじむように。お向かいがちょうど黄色なので、その補色として、単に私が好きな色だったんですが、紫色、ボルドーに塗りました。

セレイナ:街のなかでもすごく目立つ感じがあって、ボルドーはいいセレクトですね。

藤田:ありがとうございます。メキシコとかの街並みが好きで、カラフルな感じにしたいなと思って、こういう色に挑戦してみました。

タカノ:本当に素敵なお店です。私もメキシコに住んでいたことがあったのでわかります。まさに建物の雰囲気とかがこの感じです。

藤田:GARB DOMINGOのある壺屋(つぼや)という地域は、沖縄の伝統的な陶器である壺屋焼の産地として有名です。最近はおしゃれなセレクトショップやインテリアショップが立ち並ぶ場所なんです。

続いて、GARB DOMINGOのコンセプトについても訊いた。

藤田:市場の周辺を暗渠化(あんきょか)した「ガーブ川」という川が流れています。地下にあるので姿は見えないんですが、「GARB」はそのガーブ川から。「DOMINGO」はスペイン語で「日曜日」という意味があって、造語なんです。ガーブ・ドミンゴという架空の人物で、ガーブさんが旅をして沖縄のかけらを集めてきてセレクトして販売します、というコンセプトで始まりました。

セレイナ:素敵~!

タカノ:物語がちゃんとあるんですね。そこら辺は藤田さんが全部考えたのでしょうか。

藤田:夫とふたりで。夢見がちな感じでガーブ川から生まれたガーブ・ドミンゴさんという内容でストーリーをつけました。ガーブ川という川自体、今は姿が見えませんが、子どものころはわりと生活に密着した川でした。とても臭い川で、地元ではちょっと嫌がられる川ではあったんです。そういう話を夫にしたところ、「沖縄って海はきれいなのに川は汚かったの?」みたいな感じで始まって。たしかに、そうだなということで。その辺も意識しながらGARB DOMINGOという名前にしてます。

セレイナ:この土地の歴史と沖縄の空気、そしてストーリーをミックスして、唯一無二の空間になってます。

セレイナ:お店の背景や、そこにある空想も含めたストーリーを聞くと深みがグッと増しますよね。

タカノ:ガーブさんの絵も飾ってあってね。

セレイナ:1階と2階にそれぞれあるので、実際にみなさん足を運んでいただいてガーブさんがどんな人なのか見てもらいたいです。私はテンションが上がって、お皿を2枚買っちゃいました。おうちに持って帰って使うのが楽しみです。

沖縄のシンボルを巡るツアーで感じる復興の様子

那覇市の高台に建つ首里城は、かつて琉球王国の中心として栄えた沖縄のシンボル。鮮やかな朱色の建物が印象的で、中国や日本など、さまざまな文化が融合した独特の建築様式も見どころとなっている。2019年の火災から復興が進み、11月23日(月・祝)には新たな正殿の一般公開も決定しているが、現在は「復興する首里城」を見ることができる。タカノとセレイナは60分のツアーに参加した。

タカノ:ああいうツアーが初めてだったので、すごく感動しました。修復中の首里城を歩きながら、ガイドさんがいろいろ説明してくれるんです。

セレイナ:写真や、火災の激しさを伝える展示物もあります。ガイドさんが伝えてくれるディテールの部分が、本当に胸が熱くなるエピソードもありました。

タカノ:復元の仕方の詳しい話だったり、外壁の色や素材といったところを訊きながら。いろいろな方々の想いが歴史として積み重なってできているんだな、というのをあらためて感じました。

セレイナ:私は消防士さんの話にうるっときてしまいました。ノートルダム大聖堂が2019年4月に火災があって。首里城が2019年秋に火災にあったときに、日本の消防士さんたちにフランスの消防士さんがお手紙を送ってくれたという。まさか私、60分のツアーガイドで泣かされるとは思わなくて。すごく素敵なエピソードでした。琉球王国という場所から、世界のつながりみたいなものまで感じたというか。

タカノ:僕が感動したのが、首里城の復興のために全国から職人さんたちが集まってきてくれていると。でも、自分たちの作家性を押し殺して、自分たちの表現はせずに作業にあたってくれているそうです。そこをイハさんが涙を流しながら説明してくれました。我々もものづくりをする者として、職人さんたちのリスペクトや想いに心が震えて、本当にうるっときたよね。

セレイナ:自分の作家性も大切だけど、やっぱり歴史を重んずる心とか「復興を助けたい」みたいな愛の部分ですよね。それがあふれているんだなと感じました。

ここで番組では、ツアーのガイドを務めたイハさんに復興の現状について伺った模様をオンエアした。

イハ:内装工事を着々と進めておりまして。正殿のお庭周り、外側で見えるところや正殿の両端にある廊下部分の内装工事などです。漆の塗装職人さん、または石工さんたちが大詰めを迎えているところです。応援よろしくお願い致します。

セレイナ:復興中の首里城を見られるのは今だけ、ということなんですよね。

イハ:さようでございます。この復興している現場は工事現場なので、完成に向かっています。完成してしまったら景色はほぼ変わりません。でも、今、最後の作っている最中というのは日々、景色が変わります。たとえば樹木の材料の香り、杉の木の香りも混ざっているかと思います。温度、空気感、風の流れ、またこの現場でしか見ることのできない日光、明るさによって正殿の表情が変わる。そういったものも本当に今しか、この現場でしか感じることができません。ガイドと一緒でしたら「今この瞬間がそうなんだ」ということもお伝えできますので、そのナビゲーターとしてお使いいただければと思います。

タカノとセレイナは、ツアーに参加して感じたことを語り合った。

セレイナ:我々がこの日に見た復興中の首里城というのは、もしかしたら職人さんが中にいらしたのかな?

タカノ:作業されていたかもしれないですよね。イハさんがおっしゃっていましたが、復興中の首里城は今しか見られないと。言われてみればそうだなと思いました。工事の囲いで覆われていたりしますが、でもその姿というのは今しか見られないし、刻一刻と毎日変わっていく。この状況はレアなんだなと思いました。4年か5年前ぐらいに、僕は首里城見学に行ってるんです。ただ、そのときガイドさんとかを付けずに、ツアーにも参加せず、なにも知らずにそのまま歩いていて。今回、深まり方が全然違うなと思って。

セレイナ:それは思った! 首里城だけじゃなくて、いろいろな歴史的な場所に訪れるときは人のお話を聞いて、物語を語ってもらうことがいかに大切かを感じました。

タカノ:そうだね。いろいろな人たちが作り上げているという歴史。我々、観光客も歴史の一部になっているんだな、ということを感じました。

ふたりは再びイハさんに2年間、首里城ツアーのガイドをしてきたなかでやりがいを感じた瞬間を伺った。

タカノ:イハさん、2年間ガイドをやられているなかで、「やっていてよかったな」と感じるのはどんなときですか?

イハ:沖縄の人たちにとって首里城ってどういうところだったんだろうか。世界遺産として認められているのは、どういうところなのか。それを地元の方、そして県外の首里城に興味を持ってくださっている方、その方にどういうふうに伝えたらいいのだろうか。なるべく自分の感情を……ごめんなさい。今日のツアーですごく感情的にお伝えしてしまったんですが、それを淡々とお話をして受け取り手の方たちがリベラルアーツみたいなかたちで、自分たちが大切にしているものはなんだろうか、永遠に残したいものはなんだろうか。ひとつ、おうちに帰られて、考えていただけるようなことがあったらいいなと。そういうお土産的なことをお伝えできたらいいな、というふうに思っております。

セレイナ:首里城には「京の内」と呼ばれる場所があります。木々が生い茂り、自然の地形がそのまま残されている静かなエリアです。樹木や石積みによって囲まれたこの場所は、かつて「神が作った聖地の始まり」とも伝えられてきました。観光客でにぎわう首里城のすぐそばにありながら、どこか空気の流れが違うように感じられる場所です。

宮古島の音楽シーンを盛り上げるライブハウス

最終日の6月11日(木)の放送では、宮古島エリアを紹介。

ピックアップしたのは宮古島のライブハウス「GOOD LUCK」。オーナーの江川ゲンタさんは17歳でプロのドラマーとして活動を始め、オルケスタ・デ・ラ・ルスや山崎まさよし、bird、ケツメイシなどのドラマーとして東京の音楽シーンを長年支えてきた。

タカノ:レコードがいっぱいです。DJプレイができるセットもあるし、もちろんステージも大きめに作られてます。ゲンタさんとお呼びしてもいいですか?

ゲンタ:ゲンちゃんでもいいですよ。

セレイナ:ゲンちゃん! インタビューの最後にゲンちゃんと言えるように仲を深めたいと思います。宮古島に移住したのはいつですか?

ゲンタ:もう13年目になるのかなあ。

タカノ:きっかけはなんだったんですか?

ゲンタ:それこそ20年以上前に、宮古島で音楽イベントを始めたんですよ。それで縁ができて、50歳になろうとしたときかな。それを支えてくれたエンジニアの人が、自宅で肺がんで亡くなっちゃったんです。亡くなったときに奥さんが、最後のほうはずっと宮古島の写真を見ていたと。こんなことだったら、宮古島で看取ってあげたらよかったなと言ったのを聞いたときに、はてさて俺は住みたいと思いながら、住まないでいいのか? という気になって。ダメもとで住んじゃえというのが、ちょうど50の節目で。

セレイナ:へええ、すごい。

タカノとセレイナは、GOOD LUCKの店内の様子を振り返った。

セレイナ:店内が本当にカラフルで、いろいろな装飾が施されていて、すごく明るい空間でしたよね。

タカノ:2階席もあってね。しっかり広いライブハウスといいますか。でもアットホーム感もあったりして、素敵でした。ゲンちゃんの50歳超えてからの挑戦というね、すごいことです。

そして、宮古島の音楽シーンについて伺ったところ、ゲンタさんは宮古島は「ロカビリーの聖地だ」と語る。

セレイナ:イメージになかったです。

ゲンタ:ロックが強いですね。精神性がパンクだったり、ロカビリーだったりするので。

タカノ:GOOD LUCKでもそういうバンドが多いんですか?

ゲンタ:イベントはやります。島のバンドもあるし、そういうバンドをほかからも呼んできて。あとはモッシュとかもしちゃうんで(笑)。ケンカになるようなことじゃなくて、やりたいからやらせちゃうときもあるんです。みんなぶつかりあって、床がびちょびちょになっちゃって(笑)。

タカノ:カルチャーですね。

ゲンタ:みんなニコニコしながらぶつかりあってるから。

タカノ:ライブハウスというのは、もともと宮古島にはどれぐらいあったんですか?

ゲンタ:ライブができそうな場所はあったんです。沖縄本島にはもちろんあって、石垣(島)にもあったんです。でも、宮古は今までツアーとか組むときに、外されやすかったんですよね。機材面やもろもろの問題があって、それが悔しくて。なんとかこの店を作って盛り立てようと。最近はちゃんと宮古も組んでもらえるようになって。それをやるようになってから、また新たにいろいろなところでライブ、音が出せるようなスペースが生まれてきつつあります。カルチャー的にはだいぶ音楽は上がってますね。

セレイナ:ライブハウスができて、いろいろなアーティストが宮古島にライブをしに来るようになったということですよね。これって、きっと島の音楽、ヤングジェネレーションも生の音楽に触れることってすごく大事じゃないですか。これを観たキッズたちが、宮古島の音楽をもっと盛り上げてくれるだろうなと思って、ワクワクしてきます。

タカノ:あと、ロカビリーというのも「そうだったんだ」という驚きがありました。GOOD LUCKができたことで、たとえばどんなアーティストが来ているのでしょうか。

ゲンタ:それこそ、数年前だけど鮎川 誠さんがシーナ&ロケッツとして最後に旅に出たのはうちなんだよね。数カ月後に亡くなっちゃったので。あとはもう1本、東京でライブをやったらしいんだけども。

タカノ:今後の展望はありますか?

ゲンタ:まずは、まだ呼んでいないミュージシャンがGOOD LUCKにはあって。もうちょっと呼べるようになりたいなと。今、自分が抱えている新人たちは、作品はいいものを作っているんですけど、やっぱり今のご時世「インディーズでどう広めていいのか」というのがわからずで。いまいち打席に立っても当たらずという感じなので、これはもうちょっと続けて、打席数を増やして、誰か1回当たれば続いて、どんどん当たっていくんじゃないかという感じに思ってます。これからまた制作ごとももっと始めて、あとはデラックスというバンドも始めたので、いかにスケジュールを合わせてできるか(笑)。あと何回できるかわからないですけどやり続けたいなと、それだけですね。

作りたてのスムージーを提供

宮古ブルーのきれいな海が見渡せる、全長1,690メートルの来間(くりま)大橋を渡って行ける、宮古島の南西に位置する周囲およそ9キロメートルの小さな島、来間島。そこにあるスムージーカフェ「AOSORA PARLOR」を訪ねた。

セレイナ:外観がすごくポップでかわいいですね。

タカノ:自然のなかにたたずむ、ハワイアンロッジみたいな雰囲気です。

セレイナ:虹色のカラーリングがアクセントになっていて素敵ですよね。ここからはAOSORA PARLORオーナーの米村ミユキさんにお話を伺いたいと思います。まずは、ここのお店の開業のきっかけを伺います。2013年開業なんですね。

米村:もともと神奈川に住んでいたんですが、主人とふたりで東京をドロップアウトして。バックパックを担いでふたりで世界を1年弱かけて旅をしたことがありまして。

セレイナ:素敵!

米村:その最終地点が宮古島で、そのまま今に至る感じで、それが2013年ぐらいです。

タカノ:やっぱり魅了されたなにかがあったんですか?

米村:「静かでなにもない場所に行きたいな」と、そのときは思って。世界中を見て「どこか気に入ったところあるかな」と言いながら、バックパックを担いで『地球の歩き方』を片手に旅をしてたんです。それで、最後にここに到着して。10年以上前なので、今の宮古島とまったく違って、本当になにもない島だったんですが、それが逆に気に入って、そこからですね。

さらに米村さんは、スムージー作りのこだわりを教えてくれた。

米村:自社で収穫されたものを追熟させて、いちばんおいしい状態にしてから皮を剥いて加工しています。収穫期というのは1年に2カ月ぐらいなので、いちばんおいしい時期に加工して1年分のマンゴーを確保して提供させていただいています。

セレイナ:そこは超忙しいですね。

米村:観光客のお客さんも多い、いちばん忙しい時期なんですが、その時期と同じ時期にマンゴーもとれるので、そこはめちゃくちゃ忙しいです(笑)。

セレイナ:マンゴーがいちばんおいしい時期はいつですか?

米村:7月ですね。

タカノ:本当にこれからですね。びっくりしたのが、注文してから全部オーダーメイドで作っているところでした。

米村:作りたてがいちばんおいしいのは、何度試してもそうなんです。お客様には混んでいるときにお待ちいただくこともありますが、そこはこだわりで。宮古島は暑いのですぐに溶けてしまうので、それもあって作りたてそのままの状態でお出ししています。

タカノ:本当においしかったです。

セレイナ:おいしかったね~! 私がいただいたマンゴースムージーは、100パーセント宮古島産のマンゴーを使用しているということで、甘くてジューシーでさっぱりしていてリフレッシュになりました。

タカノ:マンゴーラッシーもよかったよ。ヨーグルトの酸味とマンゴーの甘味のブレンド率のすばらしさがありました。濃厚だけど爽やかみたいな、そんな雰囲気がありました。気になったのが、スムージー以外にも雑貨だったり、サングラスとかいろいろなアイテムが置いてあります。すごくかわいいTシャツが並んでいて、これはどういった取り組みなんですか?

米村:3年前の10周年のときに、宮古島に住んでいるミユさんというカリグラフィーのアーティストさんと一緒に作りました。売り上げの一部を、宮古島のごみ拾いをしている団体に寄付するような仕組みになっていて。みなさんがお買い上げいただいたなかから、一部を島に還元ではないですけど、そういう取り組みをさせていただいています。

セレイナ:最後に、AOSORA PARLORを今後どうしていきたいのか、夢がありましたら教えてください。

米村:実は「AOSORA FARM」と言って、畑もやってるんです。そこでとれたもの、たとえばパパイヤや島バナナ、今はコーヒーも栽培していて、全部、無農薬で有機栽培でやっています。季節によってそれらのフルーツをお客様に提供させていただいているんです。コーヒーはこれから始まるので、楽しみにしていただきたいなと思っています。

セレイナ:国産のコーヒーはそんなにたくさんないですよね。

米村:国産の有機コーヒー、オーガニックコーヒーはほとんどないと思うので、頑張ってお客様に楽しんでもらいたいなと思ってます。

畑を耕すように文化を耕す

次に向かったのは、宮古島に2022年にオープンした現代アートギャラリー「PALI GALLERY」。同ギャラリーがあるのは宮古空港から車で10数分の繁華街・平良(ひらら)地区。飲食店やお土産屋が並ぶ一画にコンクリート打ちっぱなしのスタイリッシュな外観と、いくつも置かれた大きな石が目を引く。

セレイナ:自然に囲まれたような建物の中にあるギャラリーです。

タカノ:コンクリートの打ちっぱなしで、モダンな雰囲気もあります。空間がすごく広くて。

セレイナ:ここからはPALI GALLERYの松原洋輔さんにお話を伺っていきます。まず「PALI GALLERYとは?」というところから教えてください。

松原:2022年にできた宮古島のギャラリーです。「PALI」とは、宮古島の言葉で「畑」を意味します。「畑を耕すように文化を耕そう」というのが、もともとの起点です。宮古島の墨と筆を使って作品を制作している新城大地郎や、宮古島にゆかりがある写真家の石川直樹さんといったアーティストが中心となって、いろいろイベントや展覧会を組み立てていってます。

セレイナ:空間に入ってみると、大きな作品が目を引きました。2メートルかける2メートルぐらいの絵に、大きく墨で文字のような、記号のようなものが描かれているのが新城大地郎さんの作品でした。

タカノ:新城さんの作品は、本当にパッと見、これは絵なのか文字なのか、なんなんだろうというふうにわからないぐらいなんです。でも圧力と言いますか、エネルギーと言いますか、すごくオーラを感じました。文字だったとしたら「なんて書いてある字なんだろう」という想像を働かせるのがすごく楽しかったです。人によって受け取り方が変わるような感じもしました。

セレイナ:石川直樹さんのお写真ですが、雲の隙間から光が差し込んで、それが海を照らしているようなお写真とか、パワーや希望というか、ポジティブなエネルギーを写真から感じました。

タカノ:そうだねえ。写真も時間を切り取る技術というか、光の加減とかすごく難しいと思うんです。時間があったらもっとじっくり見たかったです。

続いて、ふたりはPALI GALLERYが生まれた経緯を伺った。

松原:歴史のある建物があって、そこをアトリエとして新城大地郎がずっと制作していた場所なんです。そこで石川直樹さんと会って、宮古島の現状やこれからといった未来を話して。「宮古島には美術館がないよね」とか、美術に触れる機会とかアート作品を目の前にする機会とか、宮古島にはもっとこういう場所が必要ではないのかなというところから、始まりました。

タカノ:実際に、宮古島でいろいろとインスピレーションを受けて、アウトプットしたものがこちらで展示されるという。

松原:そうですね。住んで初めてわかることも作家さんは多くて。そのなかで宮古島の方々と交流するというのがキーワードかなと。「みんなで作った作品」というのをPALI GALLERYで展示しています。島の人だったり、関わった方々が観に来てくれるという、そういう流れはありました。

タカノ:交流ってキーワードですね。もしかしたらアートに限らず、音楽や執筆もそうかもしれないですね。場所によってインプット、アウトプットが変わってくるというか。だから、宮古島ならではの作品というのがあるのかもしれません。GOOD LUCKもそうでしたが、こういったギャラリーがあることでもカルチャーをつないでいくというか。GOOD LUCKは音楽をつないでいって、PALI GALLERYはアートをカルチャーとしてしっかりつないでいくという、そんな役割ですよね。

最後に、どのような想いで宮古島でギャラリーを続けられているのか、松原さんに教えてもらった。

松原:「畑を耕すように文化を耕す」というのは土壌をまず整えて、種をまいて、芽を出して花を咲かせるという、そういう一連の流れがあると思います。個人プレーよりも地域のみなさんと一緒に考えていって道筋を立てていければというのは、本当にこの1年、2年とかではなく、大きい未来に向けてどう育めるかということなので、チャレンジングなことではあります。壮大な未来を描いているかもしれないし、その手前に関わってくる大変なことがいろいろあったりしますが、そこはちゃんと鍛えていかなければと思っています。

J-WAVE『GRAND MARQUEE』は月~木曜の16時30分~18時50分にオンエア。

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月・火・水・木曜
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