森、チョモによる音楽グループ・どんぐりずと、大沢伸一のソロプロジェクトMONDO GROSSOが合体したユニット・DONGROSSOが、結成の経緯や音楽への想いについて語った。
3人が登場したのはJ-WAVEで放送中の番組『START LINE』(ナビゲーター:長谷川ミラ)のワンコーナー「AWESOME COLORS」1月24日(金)にオンエアされた回だ。
曲を聴いたあと、長谷川が「CHASってどういう意味?」とたずねると、メンバー自身も意味はわからないそうで、LINEなどのやりとりから自然発生した前向きな言葉だと答えた。
長谷川:このイベントではどんなパフォーマンスになりそうですか?
大沢:実はDONGROSSOとして初パフォーマンスなので、とにかく持ち曲を全部やらないといただいた時間を埋められないので、それだけですね。
長谷川:どんなパフォーマンスのライブに?
大沢:『CHAS』中心の、音楽のジャンルが「これ」って言えるわけじゃないんですが、意外とメッセージ性が強いプロジェクトなので、そのへんは楽しみにしてもらえたらなと。
長谷川:そのメッセージ性の部分について、詳しく訊きたいです。このプロジェクトについて教えてください。
大沢:いちおう僕が発起人なので、ちょっと真面目に話をさせていただきます(笑)。
大沢はコロナ禍を経て「ぶっちゃけてしまわないと乗り切れない時代」が来たと感じたという。
大沢:ぶっちゃけるというのは、別に「なんでもあり」とか「なんでも言いたいことを言う」という意味ではなくて。ある意味コロナ禍を経て“マスキング”されてしまった、見えなくなってしまったこととか、「なし」になってしまったことがいっぱいあるでしょう? 「誰かが鍵を開けないといけないな」と思っていて。決して過激なことだけではなくて「もうちょっと考えようぜ」とか、そういうメッセージをポップミュージックに乗せてやってみたいと思っている次第です。
大沢は「マスキング」と表現したものの具体例を挙げた。
大沢:ファミレスとか行くと、店員さんが「注文を繰り返します」って言うじゃないですか。こっちは1人で1品しか頼んでないのに、なんで繰り返すんだろうって。お店側が「繰り返してね」とマニュアル化してるんでしょうけど、「それ、考えてる?」って思うんですよ。アイスコーヒー1つしか頼んでないのに「アイスコーヒーですね。ご注文を繰り返します、アイスコーヒー1点~」って、1秒も経ってないのに聞き違えようもないでしょう(笑)。別にそれ自体を無駄とか言う気はないんですけど、そういう矛盾に気づかない世の中って、僕の言うマスキングに近いのかなと思います。イコールではないけどね。
大沢:たとえばさっきの『CHAS』という曲はクリスマスにリリースしました。僕らのSNS上では「クリスマスソング作りました」って言ったけど『CHAS』でしょ? クリスマスの匂いがなにもない。
長谷川:まったく感じませんでした(笑)。
大沢:だから「なんでやねん、どこがクリスマスソングやねん」て、誰かに突っこんでほしいんです。
大沢はDONGROSSOでの曲作りについても語った。
長谷川:3人は立場も年齢も違いますよね。その融合で今回の感覚が伝わってくるのかなと思います。
大沢:僕が言うと厳しくて強めの表現になりがちな部分は、彼らが柔らかくしてくれる。同じテーマで歌詞や音楽を組んでいても、森くんはリリシスト(歌詞を書くMC)だから「ただ単に怖いことは言いたくない。面白くしたい」「優しく言いたいけど、メッセージは強いよね」みたいな意見が出るんです。意外にうまくバランスがとれているんですよ。
長谷川:「優しく言いたい」はどういうところからきているんですか?
森:踊れる音? 響き? あとは勝手に深読みしてほしい気持ちもあります。
長谷川:勝手に深読み?
森:聴く人が「こういう意味なんじゃないの?」と深読みしてくれる、受け取り方が違うのが面白いから、けっこう意味のない言葉を使うことも多いですね。
長谷川:CHASに関しても、その言葉から憶測が生まれていくようなプロジェクトですか?
森:俺はなにも思ってないんですけど、けっこう「歌詞のここがよかった」って言われるんです。「そうなんだ」みたいに思ってます(笑)。
長谷川:今は曲のメッセージをアピールする傾向もあるから、いい意味でその逆をいく感じですね。
大沢:もうメッセージってしんどくないですか? 特に音楽は商業芸術ですけど芸術でしょ? 受け取り方が100人いれば100通りあって当然なのに、「こう聴いて」「こう受け取って」と言われるとしんどい。僕はそういう聴き方をしてこなかったし、自由を残したいし、人それぞれ受け取ってほしい。CHASと聴いたら10人全然違う。「CHASってあいさつでしょ?」「こんなんでしょ?」という自由があったほうが、僕はいいと思います。
『START LINE』のワンコーナー「AWESOME COLORS」では、自分らしく輝くゲストをお迎え。放送は毎週金曜の17時30分ごろから。
3人が登場したのはJ-WAVEで放送中の番組『START LINE』(ナビゲーター:長谷川ミラ)のワンコーナー「AWESOME COLORS」1月24日(金)にオンエアされた回だ。
CHASってどういう意味?
DONGROSSOは2024年12月25日(水)に『CHAS』をリリース。この曲では「CHAS(チャス)」という謎のワードを連呼しているが、コーナーの冒頭では、このCHASだけで3人がトークを展開した。DONGROSSO『CHAS』
「ぶっちゃけてしまわないと乗り切れない時代」
DONGROSSOは2月10日に開催される「RADIO SAKAMOTO Uday」に出演する。「RADIO SAKAMOTO Uday」は、およそ20年にわたりJ-WAVEで放送された坂本龍一のレギュラー番組『RADIO SAKAMOTO』のトリビュートイベントだ。長谷川:このイベントではどんなパフォーマンスになりそうですか?
大沢:実はDONGROSSOとして初パフォーマンスなので、とにかく持ち曲を全部やらないといただいた時間を埋められないので、それだけですね。
長谷川:どんなパフォーマンスのライブに?
大沢:『CHAS』中心の、音楽のジャンルが「これ」って言えるわけじゃないんですが、意外とメッセージ性が強いプロジェクトなので、そのへんは楽しみにしてもらえたらなと。
長谷川:そのメッセージ性の部分について、詳しく訊きたいです。このプロジェクトについて教えてください。
大沢:いちおう僕が発起人なので、ちょっと真面目に話をさせていただきます(笑)。
大沢はコロナ禍を経て「ぶっちゃけてしまわないと乗り切れない時代」が来たと感じたという。
大沢:ぶっちゃけるというのは、別に「なんでもあり」とか「なんでも言いたいことを言う」という意味ではなくて。ある意味コロナ禍を経て“マスキング”されてしまった、見えなくなってしまったこととか、「なし」になってしまったことがいっぱいあるでしょう? 「誰かが鍵を開けないといけないな」と思っていて。決して過激なことだけではなくて「もうちょっと考えようぜ」とか、そういうメッセージをポップミュージックに乗せてやってみたいと思っている次第です。
大沢は「マスキング」と表現したものの具体例を挙げた。
大沢:ファミレスとか行くと、店員さんが「注文を繰り返します」って言うじゃないですか。こっちは1人で1品しか頼んでないのに、なんで繰り返すんだろうって。お店側が「繰り返してね」とマニュアル化してるんでしょうけど、「それ、考えてる?」って思うんですよ。アイスコーヒー1つしか頼んでないのに「アイスコーヒーですね。ご注文を繰り返します、アイスコーヒー1点~」って、1秒も経ってないのに聞き違えようもないでしょう(笑)。別にそれ自体を無駄とか言う気はないんですけど、そういう矛盾に気づかない世の中って、僕の言うマスキングに近いのかなと思います。イコールではないけどね。
自由に感じ取ってほしい
大沢は「マスキング」という言葉をあまり使わないが、音楽で感じてもらいたい想いがあるという。大沢:たとえばさっきの『CHAS』という曲はクリスマスにリリースしました。僕らのSNS上では「クリスマスソング作りました」って言ったけど『CHAS』でしょ? クリスマスの匂いがなにもない。
長谷川:まったく感じませんでした(笑)。
大沢:だから「なんでやねん、どこがクリスマスソングやねん」て、誰かに突っこんでほしいんです。
大沢はDONGROSSOでの曲作りについても語った。
長谷川:3人は立場も年齢も違いますよね。その融合で今回の感覚が伝わってくるのかなと思います。
大沢:僕が言うと厳しくて強めの表現になりがちな部分は、彼らが柔らかくしてくれる。同じテーマで歌詞や音楽を組んでいても、森くんはリリシスト(歌詞を書くMC)だから「ただ単に怖いことは言いたくない。面白くしたい」「優しく言いたいけど、メッセージは強いよね」みたいな意見が出るんです。意外にうまくバランスがとれているんですよ。
長谷川:「優しく言いたい」はどういうところからきているんですか?
森:踊れる音? 響き? あとは勝手に深読みしてほしい気持ちもあります。
長谷川:勝手に深読み?
森:聴く人が「こういう意味なんじゃないの?」と深読みしてくれる、受け取り方が違うのが面白いから、けっこう意味のない言葉を使うことも多いですね。
長谷川:CHASに関しても、その言葉から憶測が生まれていくようなプロジェクトですか?
森:俺はなにも思ってないんですけど、けっこう「歌詞のここがよかった」って言われるんです。「そうなんだ」みたいに思ってます(笑)。
長谷川:今は曲のメッセージをアピールする傾向もあるから、いい意味でその逆をいく感じですね。
大沢:もうメッセージってしんどくないですか? 特に音楽は商業芸術ですけど芸術でしょ? 受け取り方が100人いれば100通りあって当然なのに、「こう聴いて」「こう受け取って」と言われるとしんどい。僕はそういう聴き方をしてこなかったし、自由を残したいし、人それぞれ受け取ってほしい。CHASと聴いたら10人全然違う。「CHASってあいさつでしょ?」「こんなんでしょ?」という自由があったほうが、僕はいいと思います。
『START LINE』のワンコーナー「AWESOME COLORS」では、自分らしく輝くゲストをお迎え。放送は毎週金曜の17時30分ごろから。
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