俳優の坂口涼太郎が、俳優になったきっかけや、コンプレックスとの向き合い方について語った。
坂口が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『START LINE』(ナビゲーター:長谷川ミラ)のワンコーナー「AWESOME COLORS」。オンエアは12月8日(金)。
長谷川:俳優を志したきっかけはなんだったんですか?
坂口:別に俳優は志していなくて。もともとミュージカルとかに感動して「ミュージカルのあの舞台に立ちたい!」というのが最初なんです。だからテレビとか映画の映像に映る俳優になりたいとはあまり思っていなくて。
長谷川:舞台のほうだったんですね。
坂口:そうなんです。そこで歌ったり踊ったりパフォーマンスをしたいというほうでした。でもいまの事務所に入ってオーディションが1年なにも受からなくて。「はあ……」となって。でも、受からなくて当然なんですよ。受かるほうがおかしいんです。私たちの世界は「100個受けて1個受かったら本当に幸せ者」と思うぐらいの感じですから。オーディションで自分を演じないで、自分を表現する、そのままでそこに座って求められた役と自分が合っているかということで選ばれることが多いんです。僕がバイトで、事故でおかっぱヘアになったときがありまして(笑)。
長谷川:事故だったんですか?
坂口:バイトで耳に髪がかかっちゃいけないと言われて「ここだけ切ってください」と言われたら、なぜかおかっぱヘアになっていたんです。
長谷川:厳しめのバイトだったんですね。
坂口:そうなんですよ。それでオーディション会場に行ったら次々と受かるようになってしまって。
長谷川:ハマるようになっていったんですね。
坂口:それがしかも映画とかのオーディションで。最初は「え? いいんですか、私みたいな者があんなキレイな方々がいらっしゃる場に」と思っていたんですけど、それは「いろいろな人がこの世界にいるよね」という。自分の体や思想がお役に立てるなら、ぜひやってみたいと思って。俳優はそこからなんです。
長谷川:そもそも中学時代から森山未來さんのご両親が経営するダンススタジオに通っていたんですよね。
坂口:体全体で表現するのが好きだったんです。
長谷川:コンプレックスを抱いていた時期もあったと伺いました。どんな時期だったんでしょうか。
坂口:自分の「ここはちょっとイケてなさすぎる」みたいなところって、逆に誰かから見るとスペシャルなものだったりして。それは考え方も容姿もそうですよね。それに気づいてから「自分もここにいていいんだ」「こんなことしていいんだ」「こんな考えがあってもいいんだ」「発言していいんだ」と思うようになって。「そこが自分の強みなんだ」とか「これがあるからいまの自分があるんだ」ということを発見して、そこから徐々にです。過程はすごくしんどいんです。自分と向き合わなきゃいけないし、見つめ合わなきゃいけないから。だから自己肯定といっても、そんなに簡単なことじゃ絶対にないし、命懸けの行為だと思っています。だけどそこを出会いとかで乗り越えていって、最終的にいまの私があります。
長谷川:完成したと。
坂口:いまは「いまの自分が大好き」という状態になっています。
長谷川:ファッションやネイルとかに興味が出たきっかけや、表現に対するきっかけは?
坂口:物心ついたときから好きだったんです。キラキラしたものが好きだったし、おばあちゃんがスナックを経営していたんですけど、おばあちゃんが夜の仕事で着るドレスとか衣装とかがすごくかわいくて。それを着てちゃぶ台の上で踊るみたいな幼稚園児だったわけ。
長谷川:最高ですね。
坂口:そういう感じだったから、そこはずっと好きなんです。それに対していろいろな人と出会って、学校とかに行ってなにか言われたり、認めてくれたりとかいろいろな過程がありました。いまは自分の好きなことを「いいじゃん」みたいな感じが楽しいし「今日は目の上に何色を乗せよう」ということをするのがすごく好きだからやっています。
長谷川:さっき爪を見せ合いっこして「めちゃめちゃかわいい、ご自身でやられているんですか?」と訊いたら「そう、寝る前にやって寝るの」って。「え、どういうこと?」って思って。これはご自身でやられていて、寝る前に塗って乾かしながら寝るということですよね。
坂口:いま私のネイルをやるタイミングがその時間しか見つかってないの。朝に塗ってたら掃除・洗濯ができないじゃない? 塗りたてって「ああ!」ってなるから。
長谷川:マニキュアがグチャってなりますよね。
坂口:だからすべて寝る準備を済ませて、ネイルを夜な夜な薄暗いなかでやって、毛布の上に手を置いて寝るというね。
長谷川:どれだけ寝相いいんでしょうか(笑)。
坂口:だから大体、失敗してる(笑)。
長谷川:(笑)。
坂口:トップコートを塗らないと、布団の跡がついてるみたいになってるけど、まあいいかと。
長谷川:今回のネイルのポイントはなんだったんですか?
坂口:アナスイのマニキュアなんですけど、すごくかわいくて。それをちょっとドットのように爪にチョンチョンと塗っています。
長谷川:ファッションの専門学校に行かれていた時期もあったんですよね。
坂口:そうなんです。
長谷川:ご自身はけっこう深くいくタイプだったりするんですか?
坂口:「やってみたい」というのが強くて。パリコレのショーとかを観ていて「どうやってあの服を作って、どういう過程であのショーができているのか」というのをすごく知りたかった。服を作るって、うちらは当たり前に買ったりしているけど、本当に大変な作業なんです。
長谷川:ものすごいプロセスですよね。
坂口:だから、よくあんなに安く売ってくれているなと思うんです(笑)。でもそれは届ける人や受け取る人という、需要と供給や経済力といったものがあるから、もちろんなんだけど。でも手仕事を大切にしていきたいし、そこに自分は対価を払いたいと思うから。そこは頑張ってペイしていけたらいいなと思っています。
長谷川:ご自分の大切にされている部分なんですね。
坂口:そうですね。価値をちゃんと見出したいというか。
坂口の最新情報は、公式サイトまで。
『START LINE』では、好奇心のおもむくまま「すべき」より「したい」気持ちを大切にリスナーと一緒に自分を探す旅をお届け。放送は毎週金曜の16時30分から。
坂口が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『START LINE』(ナビゲーター:長谷川ミラ)のワンコーナー「AWESOME COLORS」。オンエアは12月8日(金)。
想定外の「おかっぱヘア」が功を奏した
坂口は今年放送されたNHK朝の連続テレビ小説『らんまん』や『罠の戦争』(カンテレ)、映画『ちはやふる』シリーズなど、数々の話題作に出演。俳優の他、ダンサー、シンガーソングライターとしても幅広く活動し、独創的なファッションやメイクが話題を呼んでいる、いま大注目の俳優だ。長谷川:俳優を志したきっかけはなんだったんですか?
坂口:別に俳優は志していなくて。もともとミュージカルとかに感動して「ミュージカルのあの舞台に立ちたい!」というのが最初なんです。だからテレビとか映画の映像に映る俳優になりたいとはあまり思っていなくて。
長谷川:舞台のほうだったんですね。
坂口:そうなんです。そこで歌ったり踊ったりパフォーマンスをしたいというほうでした。でもいまの事務所に入ってオーディションが1年なにも受からなくて。「はあ……」となって。でも、受からなくて当然なんですよ。受かるほうがおかしいんです。私たちの世界は「100個受けて1個受かったら本当に幸せ者」と思うぐらいの感じですから。オーディションで自分を演じないで、自分を表現する、そのままでそこに座って求められた役と自分が合っているかということで選ばれることが多いんです。僕がバイトで、事故でおかっぱヘアになったときがありまして(笑)。
長谷川:事故だったんですか?
坂口:バイトで耳に髪がかかっちゃいけないと言われて「ここだけ切ってください」と言われたら、なぜかおかっぱヘアになっていたんです。
長谷川:厳しめのバイトだったんですね。
坂口:そうなんですよ。それでオーディション会場に行ったら次々と受かるようになってしまって。
長谷川:ハマるようになっていったんですね。
坂口:それがしかも映画とかのオーディションで。最初は「え? いいんですか、私みたいな者があんなキレイな方々がいらっしゃる場に」と思っていたんですけど、それは「いろいろな人がこの世界にいるよね」という。自分の体や思想がお役に立てるなら、ぜひやってみたいと思って。俳優はそこからなんです。
長谷川:そもそも中学時代から森山未來さんのご両親が経営するダンススタジオに通っていたんですよね。
坂口:体全体で表現するのが好きだったんです。
自己肯定は命懸けの行為
坂口は自身への向き合い方は「命懸け」だと表現する。長谷川:コンプレックスを抱いていた時期もあったと伺いました。どんな時期だったんでしょうか。
坂口:自分の「ここはちょっとイケてなさすぎる」みたいなところって、逆に誰かから見るとスペシャルなものだったりして。それは考え方も容姿もそうですよね。それに気づいてから「自分もここにいていいんだ」「こんなことしていいんだ」「こんな考えがあってもいいんだ」「発言していいんだ」と思うようになって。「そこが自分の強みなんだ」とか「これがあるからいまの自分があるんだ」ということを発見して、そこから徐々にです。過程はすごくしんどいんです。自分と向き合わなきゃいけないし、見つめ合わなきゃいけないから。だから自己肯定といっても、そんなに簡単なことじゃ絶対にないし、命懸けの行為だと思っています。だけどそこを出会いとかで乗り越えていって、最終的にいまの私があります。
長谷川:完成したと。
坂口:いまは「いまの自分が大好き」という状態になっています。
長谷川:ファッションやネイルとかに興味が出たきっかけや、表現に対するきっかけは?
坂口:物心ついたときから好きだったんです。キラキラしたものが好きだったし、おばあちゃんがスナックを経営していたんですけど、おばあちゃんが夜の仕事で着るドレスとか衣装とかがすごくかわいくて。それを着てちゃぶ台の上で踊るみたいな幼稚園児だったわけ。
長谷川:最高ですね。
坂口:そういう感じだったから、そこはずっと好きなんです。それに対していろいろな人と出会って、学校とかに行ってなにか言われたり、認めてくれたりとかいろいろな過程がありました。いまは自分の好きなことを「いいじゃん」みたいな感じが楽しいし「今日は目の上に何色を乗せよう」ということをするのがすごく好きだからやっています。
Thank you MILA @jenmilaa
— 坂口涼太郎 (@RyotaroSakaguTw) December 8, 2023
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ファッションへのこだわり
坂口はファッションへのこだわりや、業界へのリスペクトを熱く語った。長谷川:さっき爪を見せ合いっこして「めちゃめちゃかわいい、ご自身でやられているんですか?」と訊いたら「そう、寝る前にやって寝るの」って。「え、どういうこと?」って思って。これはご自身でやられていて、寝る前に塗って乾かしながら寝るということですよね。
坂口:いま私のネイルをやるタイミングがその時間しか見つかってないの。朝に塗ってたら掃除・洗濯ができないじゃない? 塗りたてって「ああ!」ってなるから。
長谷川:マニキュアがグチャってなりますよね。
坂口:だからすべて寝る準備を済ませて、ネイルを夜な夜な薄暗いなかでやって、毛布の上に手を置いて寝るというね。
長谷川:どれだけ寝相いいんでしょうか(笑)。
坂口:だから大体、失敗してる(笑)。
長谷川:(笑)。
坂口:トップコートを塗らないと、布団の跡がついてるみたいになってるけど、まあいいかと。
長谷川:今回のネイルのポイントはなんだったんですか?
坂口:アナスイのマニキュアなんですけど、すごくかわいくて。それをちょっとドットのように爪にチョンチョンと塗っています。
長谷川:ファッションの専門学校に行かれていた時期もあったんですよね。
坂口:そうなんです。
長谷川:ご自身はけっこう深くいくタイプだったりするんですか?
坂口:「やってみたい」というのが強くて。パリコレのショーとかを観ていて「どうやってあの服を作って、どういう過程であのショーができているのか」というのをすごく知りたかった。服を作るって、うちらは当たり前に買ったりしているけど、本当に大変な作業なんです。
長谷川:ものすごいプロセスですよね。
坂口:だから、よくあんなに安く売ってくれているなと思うんです(笑)。でもそれは届ける人や受け取る人という、需要と供給や経済力といったものがあるから、もちろんなんだけど。でも手仕事を大切にしていきたいし、そこに自分は対価を払いたいと思うから。そこは頑張ってペイしていけたらいいなと思っています。
長谷川:ご自分の大切にされている部分なんですね。
坂口:そうですね。価値をちゃんと見出したいというか。
坂口の最新情報は、公式サイトまで。
『START LINE』では、好奇心のおもむくまま「すべき」より「したい」気持ちを大切にリスナーと一緒に自分を探す旅をお届け。放送は毎週金曜の16時30分から。
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2023年12月15日28時59分まで
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長谷川ミラ