2019年にJ-WAVEのアジア専門音楽番組として誕生した『MUSIX ASIA』が、2023年春から、アジアの国々への「イメージトリップ」に誘う新プログラム『RINREI ASIAN SOUNDSCAPE』(毎週金曜 24:00~24:30)へとリニューアル。毎回アジアの様々な国をフィーチャーし、その土地の人々や文化などとの触れ合いをストーリーに仕立て、音楽とともにお届けする。
旅の水先案内人となるナビゲーターは、『MUSIX ASIA』に引き続き、シンガポールに縁を持つ俳優・金沢雅美が務める。8月4日の放送で訪れた旅先は、かつては「東洋のパリ」と謳われたカンボジアの首都「プノンペン」。ここでは、金沢の語りで展開された空想旅行の模様と、イマジネーションの旅に彩(いろどり)を添えた楽曲と併せてテキスト形式にて紹介する。
【これまでのイメージトリップはコチラ】
空港からはタクシーで街へ移動。事前に料金を払うシステムのため、日本円で約1300円を支払ってから乗車した。宿泊先のホテルを目指して走ること数分。運転手さんが「Can I play music?(音楽をかけてもいいですか?)」と聞いてきた。答えはもちろん「Yes」だ。
「This is a Cambodian pop I often listen to.(よく聞いているカンボジアのポップスなんだ)」
そういって彼がカーステレオから流したのは、女性歌手・LAURA MAMの楽曲「SOBEN SNEH」。心地よいメロディーラインの現地のポピュラーソングが、旅行気分を盛り上げる。
その内部には、中央のドーム型のホールを中心に、衣料品、宝石類、食料品、生活用品などを販売する店が建ち並んでいた。中でも目に留まったのが、大小様々な魚やエビの干物が並べられた干物売り場。お店の人に聞くと、魚から骨を取り除き、塩と砂糖で味をつけ、3日間ほど天日干しをして完成させているという。
「お粥との相性が最高よ」
それを聞いて、明日の朝食が決まった。
そんな弾むような気持ちを表すかのように、男性シンガーM-FATTのポップナンバー「EMPTY FEAT.TENDO」が軽快に鳴り響く。
広い敷地内をゆっくり歩くと、見えてきたのは王宮に隣接する「シルバーパゴダ」。日本語で「銀の寺」を意味するこの寺院では、床に5300枚以上に及ぶシルバーのタイルが敷き詰められており、そのために約6tの銀が使用されているという。
お寺の中に入ると、絨毯が敷き詰められていた。残念ながら、床一面の銀を見ることはかなわなかったのだが、床に敷かれた銀の一部は公開されていた。
そして圧巻だったのは、二つの仏像だ。一体は二万個を超えるダイヤで装飾され、もう一体はエメラルドで装飾されている。まさに豪華絢爛。息を呑む美しさだ。
荘厳な彫刻と美しい寺院に魅了されるひとときに寄り添うように、男性歌手NOLY RECORDSのミディアムバラード「DIRT DARM」がゆったりと心地よく流れる。
夕食はクメール料理を楽しむことに。今回はリバーサイドのレストランを予約した。カンボジアの料理は、タイ料理ほど辛くなく、ベトナム料理ほど香草を使わない、比較的食べやすいのが特徴だ。
注文したのは、アモック。大ぶりな淡水魚の切り身と野菜を、ココナッツミルク、様々なスパイスを合わせた調味料「クルーン」と混ぜて蒸した料理だ。最初にココナッツミルクとスパイスと聞いたときは、「え、合うの?」と思ったのだが……なんとも虜になる味わい。
窓辺の景色に、自然の美しさと尊さを感じながらいただくカンボジア伝統の味。気が付けば、川が夕日で赤く染まっている……。来てよかった。
ここで流れるのは、男性歌手GLOMYY VINCENTのバラード「PRESSURIZE」。黄昏時の風景を想起させるような、中性的な歌声とゆるやかで切ないメロディーが旅の締めくくりを彩る。
(構成=小島浩平)
旅の水先案内人となるナビゲーターは、『MUSIX ASIA』に引き続き、シンガポールに縁を持つ俳優・金沢雅美が務める。8月4日の放送で訪れた旅先は、かつては「東洋のパリ」と謳われたカンボジアの首都「プノンペン」。ここでは、金沢の語りで展開された空想旅行の模様と、イマジネーションの旅に彩(いろどり)を添えた楽曲と併せてテキスト形式にて紹介する。
【これまでのイメージトリップはコチラ】
<ナビゲーターの金沢雅美>
音声トークは2023年8月11日28時59分まで再生可能
のどかなエリアと隣接する高層ビル
飛行機の窓からプノンペンの街並みが見えてきた。意外だったのは、のどかな雰囲気があるエリアのすぐそばに、高層ビルが立ち並んでいること。機内を見渡すと、仕事目的らしき乗客も多い。このカンボジアの首都は観光地であるとともに、ビジネス街としての一面もあるのかもしれない。空港からはタクシーで街へ移動。事前に料金を払うシステムのため、日本円で約1300円を支払ってから乗車した。宿泊先のホテルを目指して走ること数分。運転手さんが「Can I play music?(音楽をかけてもいいですか?)」と聞いてきた。答えはもちろん「Yes」だ。
「This is a Cambodian pop I often listen to.(よく聞いているカンボジアのポップスなんだ)」
そういって彼がカーステレオから流したのは、女性歌手・LAURA MAMの楽曲「SOBEN SNEH」。心地よいメロディーラインの現地のポピュラーソングが、旅行気分を盛り上げる。
画像素材:PIXTA
プノンペン最大の市場で見つけた御馳走
ホテルに荷物を置いて向かったのは、プノンペン最大の市場「セントラルマーケット」。ヨーロッパ風のアールデコ様式による外観は独特な雰囲気を醸し出しており、遠くからでもすぐに場所がわかった。その内部には、中央のドーム型のホールを中心に、衣料品、宝石類、食料品、生活用品などを販売する店が建ち並んでいた。中でも目に留まったのが、大小様々な魚やエビの干物が並べられた干物売り場。お店の人に聞くと、魚から骨を取り除き、塩と砂糖で味をつけ、3日間ほど天日干しをして完成させているという。
「お粥との相性が最高よ」
それを聞いて、明日の朝食が決まった。
そんな弾むような気持ちを表すかのように、男性シンガーM-FATTのポップナンバー「EMPTY FEAT.TENDO」が軽快に鳴り響く。
王宮は装飾・庭園・建築が、国内随一の美しさ!
翌日は、カンボジア国王ノロドム・シハモニが住む王宮へ。ここは、即位式や王室の重要行事が執り行われる公務の場であり、装飾・庭園・建築の美しさにおいて国内随一と評される。広い敷地内をゆっくり歩くと、見えてきたのは王宮に隣接する「シルバーパゴダ」。日本語で「銀の寺」を意味するこの寺院では、床に5300枚以上に及ぶシルバーのタイルが敷き詰められており、そのために約6tの銀が使用されているという。
お寺の中に入ると、絨毯が敷き詰められていた。残念ながら、床一面の銀を見ることはかなわなかったのだが、床に敷かれた銀の一部は公開されていた。
荘厳な彫刻と美しい寺院に魅了されるひとときに寄り添うように、男性歌手NOLY RECORDSのミディアムバラード「DIRT DARM」がゆったりと心地よく流れる。
メコン川の夕日を見ながら現地の味に舌鼓
午後は東南アジア最長の川・メコン川を散策。中国の源流から、カンボジア含め五カ国を流れるプノンペンのシンボルでもあるこの川は、長さ4000kmを超え、流域の豊かな水源として利用されている。地元の人たちの憩いの場である川岸の公園でのんびり過ごしていると、日が暮れてきた。注文したのは、アモック。大ぶりな淡水魚の切り身と野菜を、ココナッツミルク、様々なスパイスを合わせた調味料「クルーン」と混ぜて蒸した料理だ。最初にココナッツミルクとスパイスと聞いたときは、「え、合うの?」と思ったのだが……なんとも虜になる味わい。
窓辺の景色に、自然の美しさと尊さを感じながらいただくカンボジア伝統の味。気が付けば、川が夕日で赤く染まっている……。来てよかった。
ここで流れるのは、男性歌手GLOMYY VINCENTのバラード「PRESSURIZE」。黄昏時の風景を想起させるような、中性的な歌声とゆるやかで切ないメロディーが旅の締めくくりを彩る。
(構成=小島浩平)
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番組情報
- RINREI ASIAN SOUNDSCAPE
-
金曜24:00-24:30
-
金沢雅美