2019年にJ-WAVEのアジア専門音楽番組として誕生した『MUSIX ASIA』が、2023年春から、アジアの国々への「イメージトリップ」に誘う新プログラム『RINREI ASIAN SOUNDSCAPE』(毎週金曜 24:00~24:30)へとリニューアル。毎回アジアの様々な国をフィーチャーし、その土地の人々や文化などとの触れ合いをストーリーに仕立て、音楽とともにお届けする。
旅の水先案内人となるナビゲーターは、『MUSIX ASIA』に引き続き、シンガポールに縁を持つ俳優・金沢雅美が務める。7月7日の放送で訪れた旅先は、中国経済の中心地で、世界有数のビジネス都市とも言われる「上海」。ここでは、金沢の語りで展開された空想旅行の模様と、イマジネーションの旅に彩(いろどり)を添えた楽曲と併せてテキスト形式にて紹介する。
【これまでのイメージトリップはコチラ】
ホテルに荷物を預けた後、さっそく市内を散策。まずは、上海最大の河川・黄浦江沿いのノスタルジックな遊歩道へとやってきた。するとそこには、さまざまな国の様式・意匠を取り入れた、歴史ある洋館がズラリ。
「ここはどこ?」
統一感のない建物群に、心の中で思わず自問自答してしまったが、遊歩道を行き交う人の声を聴くと、上海にいることを実感する。
次に訪れたのは、上海料理のお店。東シナ海が近い上海は海の幸が豊富で、エビやカニ、魚介類の料理が多い。この日オーダーしたのは、上海ガニを活きたまま紹興酒に漬け込んだ料理・酔蟹 (ズイシェ)と、焼き小籠包。もちろん、料理のお供に紹興酒も忘れない。
お酒や醤油、黒酢などをふんだんに使用した甘くて濃厚で、コクのある上海料理。そんな現地の味に最適なお酒でいただく至福のディナーに合わせ、チェン・シュエランの楽曲「我的天空」が流れる。その華やかなサウンドが、美食と美酒に舌鼓を打つ上海初日の高揚感を、より一層盛り上げる。
遥か昔から中国で親しまれている太極拳は、リラクゼーション効果やバランス能力向上、筋力増強など、身体にうれしいメリットが多くあるとされている。公園に響くいかにも中華風のBGMを聴きながら、ゆっくりとした動作に合わせて身体の動きを感じ、息を吐く……。しばらくすると、足先がじわっと温まってきた。
太極拳を体験した後は、朝食を食べに近くのお店へ行ってみた。周りを見渡すと地元の人しかいない。勇気を出して隣の人に尋ねる。「你有什么建议吗?(おすすめは何ですか?)」。すると、お粥かワンタンだという。上海では一般的な朝食らしい。
普段は食べないメニューだけど……郷にいては郷に従え。地元の習慣を大切にすることにした。
そんな上海2日目の朝のひと時。女性歌手・華承(CHIYO)の楽曲「I'LL BE THERE 」が、ここから始まる今日一日への期待感を高めてくれるような、アップテンポなリズムを響かせる。
時計の針は8時30分。早起きしたので、人の少ない時間に入場することができた。園内では澄んだ空気を感じ、大きく深呼吸……。趣のある自然と、その中に融和する古風な建造物が織りなす景観を、心行くまで堪能した。
その後、「これぞ上海」といえるお土産とグルメのお店が多数建ち並ぶ「豫園商城」へとやってきた。庭園の静かさから一転、ここは多くの人が行き交う賑やかなエリアだ。ふと目に留まったのはお茶の店。入り口で売られていたほうじ茶のアイスが気になり、買ってみることにした。一つ10元。日本円で約200円だ。
足を止めて、冷たいアイスを頬張ればホッと一息……。そんな旅の小休止に、女性歌手・夢然のポップナンバー「少年」が寄り添うように優しく流れる。
そして、上海旅のクライマックスに選んだのが、2016年に完成した高さ632mを誇る上海タワーだ。エレベーターで展望台へと到着すると、眼下に広がる摩天楼に思わず息を呑む。言葉を失うほど煌びやかで美しい。
エネルギーを存分にチャージ。最高の時間を自分にプレゼントできた。また一つ旅の思い出ができた。来てよかった……。
そんな満足感いっぱいに幕を閉じた今回の上海旅。その余韻に、そっと流れるワン・シンチェン&スー・シンジエのミディアムバラード「清空」が浸らせてくれる。
(構成=小島浩平)
旅の水先案内人となるナビゲーターは、『MUSIX ASIA』に引き続き、シンガポールに縁を持つ俳優・金沢雅美が務める。7月7日の放送で訪れた旅先は、中国経済の中心地で、世界有数のビジネス都市とも言われる「上海」。ここでは、金沢の語りで展開された空想旅行の模様と、イマジネーションの旅に彩(いろどり)を添えた楽曲と併せてテキスト形式にて紹介する。
【これまでのイメージトリップはコチラ】
<ナビゲーターの金沢雅美>
音声トークは2023年7月14日28時59分まで再生可能
上海料理には合うのはやっぱりあのお酒
日本からおよそ4時間。イマジネーションの旅は、上海浦東国際空港に降り立つところから始まる。市内までは約30キロ。しかし、最高時速400kmを超えるリニアモーターカー「上海トランスラピッド」に乗車すれば、10分とかからず到着できた。ホテルに荷物を預けた後、さっそく市内を散策。まずは、上海最大の河川・黄浦江沿いのノスタルジックな遊歩道へとやってきた。するとそこには、さまざまな国の様式・意匠を取り入れた、歴史ある洋館がズラリ。
「ここはどこ?」
統一感のない建物群に、心の中で思わず自問自答してしまったが、遊歩道を行き交う人の声を聴くと、上海にいることを実感する。
次に訪れたのは、上海料理のお店。東シナ海が近い上海は海の幸が豊富で、エビやカニ、魚介類の料理が多い。この日オーダーしたのは、上海ガニを活きたまま紹興酒に漬け込んだ料理・酔蟹 (ズイシェ)と、焼き小籠包。もちろん、料理のお供に紹興酒も忘れない。
朝は太極拳でじんわり温まる
翌朝は早起きしてホテル近くの公園へ。地元の人たちが太極拳をやっていると聞き、足を運んでみることにした。遥か昔から中国で親しまれている太極拳は、リラクゼーション効果やバランス能力向上、筋力増強など、身体にうれしいメリットが多くあるとされている。公園に響くいかにも中華風のBGMを聴きながら、ゆっくりとした動作に合わせて身体の動きを感じ、息を吐く……。しばらくすると、足先がじわっと温まってきた。
太極拳を体験した後は、朝食を食べに近くのお店へ行ってみた。周りを見渡すと地元の人しかいない。勇気を出して隣の人に尋ねる。「你有什么建议吗?(おすすめは何ですか?)」。すると、お粥かワンタンだという。上海では一般的な朝食らしい。
普段は食べないメニューだけど……郷にいては郷に従え。地元の習慣を大切にすることにした。
「豫園」で古きよき中国を堪能
次に向かったのは、古きよき中国の文化を体験できる「豫園(よえん)」。ここは、美しい庭園と明代と清代の歴史ある街並みを再現する、上海を代表する観光スポットだ。時計の針は8時30分。早起きしたので、人の少ない時間に入場することができた。園内では澄んだ空気を感じ、大きく深呼吸……。趣のある自然と、その中に融和する古風な建造物が織りなす景観を、心行くまで堪能した。
足を止めて、冷たいアイスを頬張ればホッと一息……。そんな旅の小休止に、女性歌手・夢然のポップナンバー「少年」が寄り添うように優しく流れる。
上海タワーの眼下に広がる摩天楼に酔いしれる
夜は、豪華絢爛な夜景をハンティングする。やってきたのは、近未来的なデザインのビル群が広がる浦東サイド。午前中に訪れた「豫園」のエリアとは、またガラリと違った雰囲気だ。上海は古い文化と新しい文化が混在していると言われているが、夜景がそれを証明してくれている。そして、上海旅のクライマックスに選んだのが、2016年に完成した高さ632mを誇る上海タワーだ。エレベーターで展望台へと到着すると、眼下に広がる摩天楼に思わず息を呑む。言葉を失うほど煌びやかで美しい。
エネルギーを存分にチャージ。最高の時間を自分にプレゼントできた。また一つ旅の思い出ができた。来てよかった……。
そんな満足感いっぱいに幕を閉じた今回の上海旅。その余韻に、そっと流れるワン・シンチェン&スー・シンジエのミディアムバラード「清空」が浸らせてくれる。
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番組情報
- RINREI ASIAN SOUNDSCAPE
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金曜24:00-24:30
-
金沢雅美