平成ノブシコブシ・徳井健太が、日々のルーティンやお気に入りのモノ、2月28日発売の著書『敗北からの芸人論』(新潮社)について語った。
徳井が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『RADIO DONUTS』(ナビゲーター:渡辺 祐・山田玲奈)のワンコーナー「CUSTOMLIFE DESIGN YOUR LIFE」。オンエアは3月5日(土)。
そんな徳井に、まずは朝のルーティンを訊いた。
渡辺:起きる時間は何時ですか?
徳井:仕事によって変えることが多いですね。でもやっぱ朝の散歩はいいなあと。年を取ったってことですかね。誰だったかな、有名な方が、プライベートがうまくいかないという人に対して「きみ、夜に出歩いてるんじゃない? 朝早く起きると早起きの人と友だちになれる。きみは夜遅い人と仲間になっている。それだとろくなことがないよ」と言っていたんですよ。すごいなと思って。それで、朝どんな人が歩いてるんだろと思って散歩をしてみたら、じいちゃんばあちゃんが犬の散歩をしていて、最近そういうのを味わってなかったから、なんかいいなあと思って。
渡辺:散歩するようになってから朝が大事になったんですね。
徳井:「このお店8時からやってるんだ」とか「100均が9時から開いてるんだ」とか。
渡辺:朝から働いている人がこんなにいるんだなってね。
徳井: 9時台のバスってこんなに人が並んでるんだ、とか。当たり前のことに気づけていいなあって。
渡辺:芸人同士で朝まで飲み明かす、なんて話を聞きますけど、今はどうですか?
徳井:若いときはやっていましたね。今はおうちでお酒を飲みながらテレビを観る生活です。テレビ離れって言われるけど信じられない。なんで観ないんだろうって思いますね。俺、こういうこと言うと「芸人だから『ゴッドタン』(テレビ東京系)とか『アメトーーク!』(テレビ朝日系)しか観てないんでしょ?」って言われるんですけど、ゴールデンタイムの番組も最近観るようになって、コストコがどうとか、100均がどうとか、主婦のアレンジレシピ集みたいなのも観てるんで、けっこう忙しいんですよ。全方位観てますから。
渡辺:好きだから観ているわけで、仕事だから観るわけじゃないということですね。
さらに「最近はまっている趣味」を訊くと、徳井は「しょうもない話なんですけど」と前置きをして、こう続ける。
徳井:いま新宿に住んでいて、商店街がスタンプラリーみたいなやつをやっていて、加盟店が40店くらいしかなくて、なかにはハンコ屋さんとか普段行かない店も含まれているんですけど、そのなかで7個スタンプを押さなきゃいけなくて。偶然ごはんを食べに行ったら台紙をもらって、その時点で期限があと3日くらいしかなくて、どうやって押そうかって。朝昼晩ごはんを食べに行って、プラスはちみつを買いに行って、薬局も普段買いに行かないけど商店街にマスクを買いに行こうとか、いろいろ考えて7個集めて。今度くじを引きに行きます。
渡辺:何が当たるんですか?
徳井:1等賞は電動自転車です。実はそんなにほしいわけじゃないんですけど、意地で集めたので(笑)。賞品は電動自転車やゲーム機、お肉券みたいなのがあって、それが楽しみでしょうがないです。
徳井: 2000円くらいして、もう実がなり出しているやつを買ったんですよ。でもうまく育たないんですよ。甘くないし。こういうのをやると、農家さんのすごさがわかる。今まで当たり前に食べていたものが、どれだけの努力と鍛錬と失敗の上にあるのか。
渡辺:もう食べられましたか?
徳井:いつが食べ頃なのかわからなくて。触ってみるとやわらかくなっていて「これ腐ってるのかな? 食べたほうがいいのかな? でもまだ半分白いし」って。正直なところ、最初は腐ってもいいかなくらいに思っていたんですよ。でもやっぱり買うとうまく育てたくなるんですよね。
山田:わかります。お店にそのまま置いていたほうが育ったりするんですよね。うちに持って帰ると急に育たなくなっちゃって。
徳井:水のタイミングとかが素人とは違うんでしょうね。
続いて「今ほしいもの」を訊くと「タンブラー」と回答した徳井。
徳井:冷たいままお酒とかを飲めるやつです。実はステンレス製タンブラーしか知らなくて。でも『アメトーーク!』で「家飲み楽しい芸人」でフットボールアワーの後藤輝基さんがでっかいタンブラーを持ってたんですよ。気になっていたからデパートに行ったときに見てみたら、タンブラーって錫や銅、チタンなどの材質がいっぱいあって。僕は無知で全然知らなかったんですよ。そのなかから「これ後藤さんが持ってたやつだ」と思って見てみたらチタン製で5万もするやつで。銅だとタンブラー自体が冷たいものを入れると冷たく、熱いものを入れると熱くなっちゃうんですけど、チタンはどんな物を入れても容器は常温で中身は冷たいまま、熱いままらしいんですよ。しかも軽い。
渡辺:テレビを観ればこういうことも知れると。
徳井:そうです、タンブラーもテレビ番組がきっかけで知りましたからね。そういえば、スタンプラリーで3、4万くらい使っちゃってるんですけど、チタンのタンブラーが買えましたね……。
徳井:東野さんが「徳井くんがいいんじゃない?」って言ってくれたそうです。それで、僕のところに疑いの目をした新潮社の人が来たんですよ。東野さんなんてお笑い界のすごい人じゃないですか。だから「東野さんが言ったから来てはみたけど、徳井にコラムが書けるのか?」って疑いの目をビシビシ向けてきて。だから5000字くらいのコラムを4、5つくらい出したら、「なるほど、確かに面白いかも」って。
渡辺:よかったですねえ。
徳井:審査の目をされていましたからね。
山田:文章がお上手ですよね。もともと文章を書くのが好きだったんですか?
徳井:書くのは好きでした。小学生のときに、夏休みの宿題で読書感想文があるじゃないですか。ズルなんですけど、時間がないので映画『トップガン』の小説のあとがきを読んで感想文を書きました。小5の俺は、大人は最初にダメ出しをしたあとに褒めれば喜ぶってなんとなく思っていたから、「『トップガン』はつまらない」って最初に書いて、最後に「でもアメリカという国は~」みたいなことを書いたら金賞を取っちゃって、大人ってダメだなと思いました(笑)。俺がイカサマで書いたのに金賞なんて大人ってまだまだだなと。でもそこから文章を書くことが多くなりました。
渡辺は、『敗北からの芸人論』で千鳥やジャルジャル、オードリーについて書かれたパートなどが面白いと感想を伝える。
山田:徳井さんは共演している芸人さんだけじゃなく、お笑い番組を観ても考察するんですね。
徳井:勝手にやってますね。今回、本になって表に出てきただけで、普段からやっていますね。癖なんですよね。
渡辺:芸人さんの名前を知らないとわからない部分もあるかもしれないんですけど、徳井さんの「芸能界の現状って今こうで、俺はこう思う、もしかしたらこっちに行ったほうがいいんじゃないかな」って考察が入っているから、裏方の人が読んでも役に立つと思うんですよね。
徳井:ついそういうことを書いちゃったんですよね。
渡辺:ディレクターさんやプロデューサーさんのリアクションは考えなかった?
徳井:連載してから訊いてくれる方が増えましたね。「徳井くん、どう思う?」って。番組に呼ばれたときに、「今日のゲストのこの人は主婦層を狙って呼んでいて」とか、俺にそんなこと言われてもって思うんですけど、「どう思う?」「他にいい人いる?」とか。そういうシーンが増えましたね。
過去のゲストのトークは「カスタムライフ」WEBサイトにも掲載されているので、ぜひチェックしてほしい。
『RADIO DONUTS』のワンコーナー「CUSTOMLIFE DESIGN YOUR LIFE」では、ゲストのライフスタイルを構築しているルーティンを深掘りする。オンエアは毎週土曜日の9時10分頃から。
徳井が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『RADIO DONUTS』(ナビゲーター:渡辺 祐・山田玲奈)のワンコーナー「CUSTOMLIFE DESIGN YOUR LIFE」。オンエアは3月5日(土)。
朝の散歩が「なんかいいなあって」
吉村 崇とのコンビ、平成ノブシコブシとして2000年代からテレビのバラエティ番組や舞台で活躍してきた徳井。近年はコメンテーターとして、お笑い以外のバラエティ番組にも出演し、切れ味鋭いコメントを披露している。そんな徳井に、まずは朝のルーティンを訊いた。
渡辺:起きる時間は何時ですか?
徳井:仕事によって変えることが多いですね。でもやっぱ朝の散歩はいいなあと。年を取ったってことですかね。誰だったかな、有名な方が、プライベートがうまくいかないという人に対して「きみ、夜に出歩いてるんじゃない? 朝早く起きると早起きの人と友だちになれる。きみは夜遅い人と仲間になっている。それだとろくなことがないよ」と言っていたんですよ。すごいなと思って。それで、朝どんな人が歩いてるんだろと思って散歩をしてみたら、じいちゃんばあちゃんが犬の散歩をしていて、最近そういうのを味わってなかったから、なんかいいなあと思って。
渡辺:散歩するようになってから朝が大事になったんですね。
徳井:「このお店8時からやってるんだ」とか「100均が9時から開いてるんだ」とか。
渡辺:朝から働いている人がこんなにいるんだなってね。
徳井: 9時台のバスってこんなに人が並んでるんだ、とか。当たり前のことに気づけていいなあって。
スタンプラリーに夢中?
続いて、夜の過ごし方を訊く。渡辺:芸人同士で朝まで飲み明かす、なんて話を聞きますけど、今はどうですか?
徳井:若いときはやっていましたね。今はおうちでお酒を飲みながらテレビを観る生活です。テレビ離れって言われるけど信じられない。なんで観ないんだろうって思いますね。俺、こういうこと言うと「芸人だから『ゴッドタン』(テレビ東京系)とか『アメトーーク!』(テレビ朝日系)しか観てないんでしょ?」って言われるんですけど、ゴールデンタイムの番組も最近観るようになって、コストコがどうとか、100均がどうとか、主婦のアレンジレシピ集みたいなのも観てるんで、けっこう忙しいんですよ。全方位観てますから。
渡辺:好きだから観ているわけで、仕事だから観るわけじゃないということですね。
さらに「最近はまっている趣味」を訊くと、徳井は「しょうもない話なんですけど」と前置きをして、こう続ける。
徳井:いま新宿に住んでいて、商店街がスタンプラリーみたいなやつをやっていて、加盟店が40店くらいしかなくて、なかにはハンコ屋さんとか普段行かない店も含まれているんですけど、そのなかで7個スタンプを押さなきゃいけなくて。偶然ごはんを食べに行ったら台紙をもらって、その時点で期限があと3日くらいしかなくて、どうやって押そうかって。朝昼晩ごはんを食べに行って、プラスはちみつを買いに行って、薬局も普段買いに行かないけど商店街にマスクを買いに行こうとか、いろいろ考えて7個集めて。今度くじを引きに行きます。
渡辺:何が当たるんですか?
徳井:1等賞は電動自転車です。実はそんなにほしいわけじゃないんですけど、意地で集めたので(笑)。賞品は電動自転車やゲーム機、お肉券みたいなのがあって、それが楽しみでしょうがないです。
イチゴの苗を買ってみたものの…
番組ではゲストに「生活を彩るお気に入りのモノ」を訊いている。徳井は「イチゴの苗」をあげた。徳井: 2000円くらいして、もう実がなり出しているやつを買ったんですよ。でもうまく育たないんですよ。甘くないし。こういうのをやると、農家さんのすごさがわかる。今まで当たり前に食べていたものが、どれだけの努力と鍛錬と失敗の上にあるのか。
渡辺:もう食べられましたか?
徳井:いつが食べ頃なのかわからなくて。触ってみるとやわらかくなっていて「これ腐ってるのかな? 食べたほうがいいのかな? でもまだ半分白いし」って。正直なところ、最初は腐ってもいいかなくらいに思っていたんですよ。でもやっぱり買うとうまく育てたくなるんですよね。
山田:わかります。お店にそのまま置いていたほうが育ったりするんですよね。うちに持って帰ると急に育たなくなっちゃって。
徳井:水のタイミングとかが素人とは違うんでしょうね。
続いて「今ほしいもの」を訊くと「タンブラー」と回答した徳井。
徳井:冷たいままお酒とかを飲めるやつです。実はステンレス製タンブラーしか知らなくて。でも『アメトーーク!』で「家飲み楽しい芸人」でフットボールアワーの後藤輝基さんがでっかいタンブラーを持ってたんですよ。気になっていたからデパートに行ったときに見てみたら、タンブラーって錫や銅、チタンなどの材質がいっぱいあって。僕は無知で全然知らなかったんですよ。そのなかから「これ後藤さんが持ってたやつだ」と思って見てみたらチタン製で5万もするやつで。銅だとタンブラー自体が冷たいものを入れると冷たく、熱いものを入れると熱くなっちゃうんですけど、チタンはどんな物を入れても容器は常温で中身は冷たいまま、熱いままらしいんですよ。しかも軽い。
渡辺:テレビを観ればこういうことも知れると。
徳井:そうです、タンブラーもテレビ番組がきっかけで知りましたからね。そういえば、スタンプラリーで3、4万くらい使っちゃってるんですけど、チタンのタンブラーが買えましたね……。
番組ディレクターやプロデューサーから相談を受けるように
徳井の著書『敗北からの芸人論』は、デイリー新潮で連載されていたコラムをまとめたもので、雑誌連載時は累計700万PVを突破した。徳井:東野さんが「徳井くんがいいんじゃない?」って言ってくれたそうです。それで、僕のところに疑いの目をした新潮社の人が来たんですよ。東野さんなんてお笑い界のすごい人じゃないですか。だから「東野さんが言ったから来てはみたけど、徳井にコラムが書けるのか?」って疑いの目をビシビシ向けてきて。だから5000字くらいのコラムを4、5つくらい出したら、「なるほど、確かに面白いかも」って。
渡辺:よかったですねえ。
徳井:審査の目をされていましたからね。
山田:文章がお上手ですよね。もともと文章を書くのが好きだったんですか?
徳井:書くのは好きでした。小学生のときに、夏休みの宿題で読書感想文があるじゃないですか。ズルなんですけど、時間がないので映画『トップガン』の小説のあとがきを読んで感想文を書きました。小5の俺は、大人は最初にダメ出しをしたあとに褒めれば喜ぶってなんとなく思っていたから、「『トップガン』はつまらない」って最初に書いて、最後に「でもアメリカという国は~」みたいなことを書いたら金賞を取っちゃって、大人ってダメだなと思いました(笑)。俺がイカサマで書いたのに金賞なんて大人ってまだまだだなと。でもそこから文章を書くことが多くなりました。
渡辺は、『敗北からの芸人論』で千鳥やジャルジャル、オードリーについて書かれたパートなどが面白いと感想を伝える。
山田:徳井さんは共演している芸人さんだけじゃなく、お笑い番組を観ても考察するんですね。
徳井:勝手にやってますね。今回、本になって表に出てきただけで、普段からやっていますね。癖なんですよね。
渡辺:芸人さんの名前を知らないとわからない部分もあるかもしれないんですけど、徳井さんの「芸能界の現状って今こうで、俺はこう思う、もしかしたらこっちに行ったほうがいいんじゃないかな」って考察が入っているから、裏方の人が読んでも役に立つと思うんですよね。
徳井:ついそういうことを書いちゃったんですよね。
渡辺:ディレクターさんやプロデューサーさんのリアクションは考えなかった?
徳井:連載してから訊いてくれる方が増えましたね。「徳井くん、どう思う?」って。番組に呼ばれたときに、「今日のゲストのこの人は主婦層を狙って呼んでいて」とか、俺にそんなこと言われてもって思うんですけど、「どう思う?」「他にいい人いる?」とか。そういうシーンが増えましたね。
過去のゲストのトークは「カスタムライフ」WEBサイトにも掲載されているので、ぜひチェックしてほしい。
『RADIO DONUTS』のワンコーナー「CUSTOMLIFE DESIGN YOUR LIFE」では、ゲストのライフスタイルを構築しているルーティンを深掘りする。オンエアは毎週土曜日の9時10分頃から。
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