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MIYAVIが語る。ロックスターが「環境や難民の問題」に取り組む意義

MIYAVIが語る。ロックスターが「環境や難民の問題」に取り組む意義

アーティスト、俳優、モデルなど、世界を舞台に幅広く活動しているMIYAVIが、自身が取り組んでいる環境問題に関する教育や難民問題について熱く語った。

MIYAVIが登場したのは、J-WAVEの番組『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』(ナビゲーター:SHELLY)。放送日は7月25日(日)。毎月、第4日曜に「私たちの生活、未来のために。あしたからすぐ行動できる身近なアクションのきっかけ作り」をテーマにお届けしている番組だ。

同番組はオンエアだけでなく、デジタル音声コンテンツとして提供・配信するサービス「SPINEAR」でも配信。SpotifyやApple Podcastsでも楽しめる。



・「SPINEAR」の番組公式ページ
https://spinear.com/shows/itochu-dear-life-dear-future/

難民や食肉の問題から性教育まで…子どもには訊かれる前に教える

今年2月に生まれた息子のほか、11歳と10歳の娘がいるMIYAVI。家族で環境問題やジェンダーに関するドキュメンタリーを観ることもあるそうだ。ある日、娘たちが学校から帰宅すると、気候変動や環境問題を学んだ娘たちから「肉を食べるのをやめよう」と言われたという。

SHELLY:家族でドキュメンタリーを観るんですか!
MIYAVI:長女がGender fluid(自身のジェンダーが流動的であること)なので、先日も学校でレインボーフラッグを作っていました。レポートもビデオも作って広める係と彼女はいろいろとやっていました。俺とmelody.(妻)に「ダディとマミーのSNSを使ってこれを広めてくれない?」って(笑)。
SHELLY:おお~! 賢い。
MIYAVI:影響力のある人にこれを広めてもらいたい、と。でも言っていることは素晴らしいし、僕たちもサポートしていくべきだと思うから拡散しました。

3歳と5歳の子どもを持つSHELLYはMIYAVIに、親として世界中で起きている問題をどのように伝えるべきかと質問する。

SHELLY:世の中に対する夢も壊したくない。そのあたりのバランスはどうしていますか?
MIYAVI:僕は環境問題や難民問題、食肉の問題、性教育など、全部訊かれる前から教えています。僕たちが通らなければいけない道だし、知らないがゆえに犯してしまう間違いもたくさんあると思う。変にオブラートに包み隠さずに、僕らが食べているお肉をひとつとっても誰かがそこのプロセスを経て食べていることを見せています。ときにはショッキングなこともありますが、彼女たちは自分の言葉で自分の意志を伝える年齢に達しているので包み隠さずまっすぐに伝えています。
SHELLY:食肉の件はどうなったんですか?
MIYAVI:今はベジランチにしています。昼は全部ベジタリアン。もともとは月曜日だけお肉を食べないようにしていたんですけど、長女から「これでは何も変わらない!」と陳情が入りました(笑)。

MIYAVIは食肉に関して、そもそも人間は先天的に肉を食べる生き物なのかという問いにまだ答えが出ていないと語る。

MIYAVI:でも先祖代々いろいろな文化の中で培われてきた美しさもあると思う。ただ、お肉も野菜もそうですが、経済システムの中に取り組まれた工業型の畜産業に問題があると思っているんです。漁業もそう、獲りすぎてしまう。そこに根本的な問題があると思うので自分たちの態度としてこのやり方をやっていこうという結論になりました。
SHELLY:なるほど。白か黒かではなく、一番心地いい場所を見つけて変化を起こすみたいな。
MIYAVI:そうですね。なかなか今すぐには結果が出ないじゃないですか。だから世界でどうなっているかを見ながら進めていくべきなのかなと思ってやりますね。

難民問題で無力さを感じることも。でも、現地でギターを弾いたら…

MIYAVIは2017年からUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の親善大使を務めている。UNHCRは現在世界に8000万人以上いる難民の保護を通してSDGsの達成に貢献することを目的としている。

MIYAVI:難民は増加の推移スピードがハンパなく速いんですよね。地域によってはスポットライトが当たらない難民もいる。僕は2020年の2月、コロナが始まる前はコロンビアにいました。当時は経済危機でベネズエラから400万人以上の人がコロンビアに避難している状況でした。でもシリアやミャンマーなどに比べるとスポットライトが当たりにくい。そういう難民も含めると8000万人以上の人。住んでいるところから荷物を全部持って、知らない国を何週間もかけて歩いて。でも国境は渡れないから国境付近に溜まっていたり、渡れても働けないからキャンプの中で子どもたちが親の代わりに野菜育てていて学校に行けなかったり。バングラデシュやレバノン、コロンビア、ケニアなどにも行かせてもらいましたけど、10年、20年もいるのでそのキャンプの中にコミュニティができるくらいなんです。一度国に戻ったけどやっぱり住めなくてもう一度避難してくる人もいる。正直、そこに対して僕たちができることには非常に無力感を感じる。
SHELLY:そうですよね。
MIYAVI:だって何にもよくできていない。

MIYAVIが難民問題と関わるようになったのは、アンジェリーナ・ジョリーUNHCR特使が監督を務めた『Unbroken(邦題:不屈の男アンブロークン)』出演がきっかけ。世界中の難民キャンプを訪問し、難民との交流や情報発信を続けてきた。

SHELLY:親善大使を引き受けようと思った理由は?
MIYAVI:ロックスターなので違う世界の住人のイメージですもんね。でも僕としては親善大使としての意識は全然ありませんでした。やることは一緒なんですよ。キャンプに行くだけなので、肩書があるだけ。最初は何も知らずにアンジー(アンジェリーナ・ジョリー)についていってレバノンにギターかついで行って、セキュリティのすごい、防弾のドアでした。
SHELLY:いや、怖いですよね。
MIYAVI:でもキャンプに着いてギターを弾いたときに子どもたちが「わあ!」と笑顔をキラキラさせる。それを見て、僕は外の世界を知らない子どもたちに音楽で伝えていけるものがあるなと感じたので、やれるだけやっていこうと思いました。それで僕もパワーをもらえるし、たくさんの発見がある。

MIYAVIは2017年には、ジュネーブで行われた難民問題におけるノーベル平和賞とも言われるナンセン難民賞授賞式で演奏。難民問題をきっかけに生まれたMIYIAVIの楽曲『The Others』を子どもたちと一緒に共演した。その際に客席にいた難民支援関係者や政府関係者が盛り上がっている様子を見て、「難民問題に関係ない人たちにもメッセージを伝えられるかもしれない」と感じたことから親善大使としての活動をスタートしたそうだ。

ECC語学・教育推進アンバサダーを務める理由

MIYAVIは太陽光発電のみの電気を使ったフェス出演やECC語学・教育推進アンバサダー、グッチのサステナブルコレクションのグローバルキャンペーンに起用など、サステナブルな取り組みにも積極的だ。アーティストだけでなく、政治家や企業などがそれぞれ役割を全うして多角的に問題を解決する重要性を語る。

MIYAVI:ECCに関してはコロナ禍で日本にいる今、対話力や語学力がこの国がすごく損をしてきたと思います。語学を喋れないがゆえに情報が入って来なかったり世界と連動していなかったりするギャップ。
SHELLY:情報量の違いに圧倒されますよね。日本語で調べたときに入ってくる情報と英語で調べたときに入ってくる情報。これはめちゃめちゃ損ですよね。
MIYAVI:すごくビハインドしているし、損をしていますね。だって「これから地球が爆発します!」となったら、ずっと翻訳を待たないといけないわけですもんね。そのタイムラグがあるので、そこは教育でなんとかしたい。近年は英語教育が変わってきていますが、それでもね。

「環境問題に取り組むことは格好いい」というイメージも広めたい

MIYAVIは自然に対して、作られた物を「異物」だと見なす感覚がこれからは大事になってくると語る。

MIYAVI:これからの創作物や制作物は、地球に還ることを念頭に置くことをルールにしなくてはいけない時代に来ていると思います。ファッション業界すべてがサステナビリティなわけではありませんし、音楽業界もそう。でも今できる範囲でどうプラスにできるか。二酸化炭素やメタンガスなど温室効果ガスの量をどれだけオフセットできるかですよね。「結局、二酸化炭素出してるじゃん」と言う人もいますけど、でもしかるべき団体やプロジェクトをどれだけサポートできるかで貢献できる。服も再生ナイロンのものを着てみる。着心地で言えばシルクとかのほうが本来はいいわけじゃないですか。
SHELLY:気持ちの問題ですよね。そういう素材の服を着ていることで気持ちよくなる。
MIYAVI:そうです。それが選択肢の理由になっていく意識を持って活動しているアーティストや企業、ブランドが格好いいとなればいい。これを「格好いい」と思わせたらロックじゃないですかね。
SHELLY:本当にロックスターがやる意義はそこですよね。環境問題に取り組むことは格好いいということがロールモデルになると、ポイ捨てが「うわ、恥ずかしい」となる。そういうことがいろいろな活動に影響していくと大きなムーブメントを起こしますよね。

「ゴミをどう捨てるか」から始めてみよう

サステナブルに関して簡単に取り組める活動として、MIYAVIはゴミの仕分けを挙げた。

MIYAVI:ゴミを捨てる行為って自分の人生と切り離す行為だけど、巡り巡って地球のどこかにあるんですよね。ゴミを自分の一部として置いていく意識が大事。割り箸の袋やお弁当の容器でも慈しみを感じられるか、それを何回も使えるか。お弁当の容器なんてぶっちゃけ、何回でも使えるじゃないですか。僕も世界中回るときにペットボトルにシャンプーを詰めて、持っていきますよ。
SHELLY:各地でシャンプーを買うんじゃなくてね。
MIYAVI:そうそう。根幹は自分が買ったものや消費するものにどれだけ愛を持って接することができるか。自分の家じゃないけど道にゴミを捨てないのはモラルが発達しているからですけど、これが難民キャンプだとみんな道にゴミを捨てるんですよね。生きるか死ぬかのときにゴミのことなんか構っていられないんですよ。これは文明が発達している先進国にいる僕たちがやる責任です。

その他にも身近にできることとして、サステナブルに取り組む企業を応援したり署名運動に参加したりといった取り組みも紹介していたMIYAVI。最後に2030年の未来を見据えた。

MIYAVI:世界のどの国も従うルールをもっと強化して、それが当たり前になってほしい。遠いところを見て未来を語れる世界であってほしいですね。一緒に未来を見る関係性であってほしい。難民問題も解決策を見出して、少なくとも紛争など難民問題を作ってしまう問題がなくなる社会であってほしいと思いますね。

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