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「洋服を買う」とSDGsが共存するために─モデルとして発信すべきと感じることは【森 星×SHELLY】

「洋服を買う」とSDGsが共存するために─モデルとして発信すべきと感じることは【森 星×SHELLY】

モデルの森 星が、自身が取り組むサステナブルなライフスタイルについて語った

森が登場したのは、SHELLYがナビゲートするJ-WAVEの番組『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』。放送日は8月22日(日)。同番組では毎月第4日曜に「私たちの生活、未来のために。あしたからすぐ行動できる身近なアクションのきっかけ作り」をテーマにお届けしている。

ラジオやradikoだけでなく、デジタル音声コンテンツとして提供・配信するサービス「SPINEAR」でも配信。SpotifyやApple Podcastsでも楽しめる。

新型コロナをきっかけに自分の暮らしを見つめ直した

森は2015年から、世界70カ国以上で活動している国際 NGO 「プラン・インターナショナル」で、 過酷な環境で暮らす途上国の女の子たちへの支援を訴えるキャンペーン 「Because I am a Girl」のアンバサダーを務めている。このほかにもサステナブルな活動を積極的に行っており、私生活ではキウイの皮やバナナの皮を食べたことがあるという。

森:友だちと食の話をしているなかで「皮を水洗いしてそのまま食べるとおいしい」ということを聞いて。たしかに「皮=切り落とす」という固定概念があったと思って、そこから食べ物を見る目が変わりましたね。キウイを皮ごとかじると皮のもさもさした感じはキウイのジューシーさで気にならなくて、けっこうおいしいんですよ。
SHELLY:へ~! 物が溢れてチョイスが増えたことで使わなくなった物たちを改めて「使えるよね」と原点回帰した感じ?
森:そうですね。過去のアイデアや不便さにインスピレーションがたくさんある。コロナがあってファッション業界もショーができなくなったり、海外に行けなくなったり大変なんですけど、そのおかげで暮らしを見つめ直したり目に見えない菌との共生を考えたり。そういう自分なりの暮らしのバランスを見つけることができたと思っています。

コロナをきっかけに自分の暮らしを見つめ直したという森。友だちともSDGsについて話すことで、地球環境や安心安全便利な暮らしへの感謝の気持ちを持って距離感を縮めているそうだ。

森:SDGsと聞くと壮大に感じて「どこから始めたらいいのかわからない」「自分は生きているだけで無駄を作っちゃうの?」となっちゃう。
SHELLY:そうそう。
森:ファッション業界もモデルも、人の購買意欲をそそるという矛盾したところに立っているので葛藤もあります。だから洋服をまとうことをイチから考え直すきっかけにもなりました。素敵なものをまとう文化は昔からあったし、ときめきの気持ちは止めなくてもいいと思うんですね。でも生産者のストーリーや作り手との距離感を持つことは私自身もやっていなかったと反省しました。モデルとして発信しないといけないキーワードだと思います。
SHELLY:冨永 愛ちゃんも言っていたんだけど、ファッション業界の矛盾ってまさにそこだよね。私たちは消費することが生きがいでステータスっていうことを刷り込まれて育ってきた。そのステータスの象徴であるモデルが「いや、これでいいの?」って言うことはものすごく勇気がいることだと思う。共存の中で問題提起をするって難しいけど、あえてそこに足を踏み込むモデルはすごいし、私はめちゃめちゃリスペクトしてる。
森:ありがとうございます。

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「食のプロセス」を伝える。キッチンカーをスタート

母親から「食が自分の体を作り、人をよくする」と言われていたこともある森。最近では発酵食品にも興味を持っている。

森:腸内環境をよくすることで肌や脳、感情も改善されるんですよね。
SHELLY:科学的にも証明されていることですもんね。

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森:あとお味噌なんかも忙しくて自分で作らないじゃないですか。ちょっと時間があるときにお味噌を作ることをプロセスとしてやってみると、目に見えない力が働く。それがちょっとすると腐敗して発酵して。そういうバランスを人の手で保つという意味では、人がいる意味って絶対にあると思ったんですね。微生物と一緒に力を合わすことで保存食になる。人間にとってもプロセスっていい学びになると感じます。
SHELLY:なるほどね。深い! 単純に「体にいい」っていう話が聞けるのかと思ったら「微生物たちによる学び」の話だからすごい!

森は元モデルで発酵人の田上 彩とサステナブルフードトラック「ミスエデン(miss eden)」を手がけている。農家と消費者の距離感を縮めることを目的としているそうだ。

森:友だちともこういう話を話し出すと止まらないんです。正解がないんだけどディスカッションすることで気付きがあったり、相手の言語を知ることで自分にも活かせたりする。「こういうニュアンスで言えば傷つく人が減るんだな」とか。「人間の役割って何だろう」という話をしていたときは、火や知恵を使って洞窟の絵を見つけたりクッキングをしたり明かりとして使ったり、それぞれの自然の恵みを循環させることじゃないかなとみんなで腑に落ちたんです。でも正解はわからないままなんですけどね。
SHELLY:すごい壮大な話。でもそういうお話をするお友だちとキッチンカーをやられているんですよね?
森:そうなんです。農家さんから形が不揃いな野菜や売れなくなった野菜を買って、農家のストーリーと共に消費者に繋げるという役割を2年前から始めました。基本的にメニューがなくてその季節のものやそのときに残っている食材を使っています。たとえば玉ねぎを調理してスープリゾットを作って、その皮で染物をしてと、野菜丸ごと使っています。
SHELLY:なるべくゴミが出ないようにしているんですね。
森:あとは「ヘルシージャンク」をテーマにしています。やっぱり、ジャンクフードっておいしいじゃないですか(笑)。だからジャンクフードを食べている感覚になるように、自家製のヴィーガンマヨネーズを作ったり味噌をソースに混ぜて発酵の要素を入れたりしています。

千葉県木更津市にある農場で水牛を初めて見たときに、「お肉がスーパーで並んだ状態は見るけれども、生きている状態で見るとこんなにも不思議な感覚がするのはなんでだろう」と感じたことがきっかけだ。

森:お肉にかかわらず、お茶でもプロセスを知らないので自分たちも勉強をしながら人々に伝えられる場所があるといいなと思いました。キッチンカーだと場所も動けるし、いつか日本列島を繋いでいきたいなと。
SHELLY:だからあえてキッチンカーなんですね。

モデルとして発信する「パーマカルチャー」とは

森はパーマカルチャーにも取り組んでいる。「パーマカルチャー」とは、パーマネント(永続性)、農業(アグリカルチャー)、文化(カルチャー)を組み合わせた造語だ。

森:山梨県北杜市にパーマカルチャーデザイナーの四井真治さんという方がいるんですが、家族4人で使うエネルギーを自分たちで作りだして使っているんです。裏庭にある竹を切って燃やしてバイオ燃料にしたりコンポストを使ったり鶏やヤギを飼ったり。この四井さんから、モデルという職業にパーマカルチャーを混ぜてみることを提案されました。都会に住む私が等身大でできることを四井さんから学んで発信していっています。気持ちいい、楽しい、オシャレを通じてパーマカルチャーをライフスタイルに取り入れて発信していきたいと思っています。

番組では、心が豊かになったり自己肯定感が上がったりする取り組み「self-respect」を紹介している。森はおすすめの「self-respect」について、「愛着のあるものを持ち歩くこと」とアドバイスした。

森:持ち歩くのは面倒なんですけど、自分の気に入っているスプーンでご飯を食べると捨てる作業や分別が減るので「なんか気持ちいいな」とか「いつも食べているものだけどおいしいな」となる。身の回りの物でチェンジしていくと、いろいろなところで「これも気持ちいいからこれもやってみよう」となるんじゃないですかね。
SHELLY:自分の気分の上がる物を見つけたときに始めるのもチャンスなんですかね?
森:そう思います。私は子どものときに木のスプーンで食べるのが幸せだったんです。ご飯をテイクアウトしても木のスプーンで食べると母親の温もりを思い出す。いつもなるべく荷物を減らしたいので、「今日は余裕あるから入れておこう」「今日は持っていくのはやめておこう」とか、それくらいでいいじゃないかな。
SHELLY:なるほどね。あまり気負わずに。1日でも持ち歩けば、その分1個分のプラスチックスプーンの無駄が減らせるわけですもんね。

SDGsは2030年までに達成を目指している17の目標。森は2030年に「どんな社会になっていてほしいか」と問われると「難しいね」と回答した。

森:日本がどういう国であるかによって世界や地球レベルのバランスに影響していると思うんですね。日本人が日本を誇らしく思えるように、四季から生まれる暮らしの伝統や工芸、文化をつないでいきたいですね。昔に戻るとか、新しいものをダメとするのではなく。日本の文化を世界に発信できるように今なりの描き方をしていくべきなのかな。「どんな社会になってほしいですか?」と聞かれたら、やっぱり一人ひとりがバランスを見つけて気持ちよく楽しく暮らしていける世の中になってほしいです。

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番組情報
J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE
第4日曜
24:00-25:00
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