劇団ゴジゲンの主宰で映画監督の松居大悟がナビゲートする、J-WAVEで放送中の『JUMP OVER』。ラジオ、映画、演劇、音楽などの枠を越えた企画を発信し続けている。
11月11日(水)のオンエアでは、前回に続きゲストに俳優の松重 豊が登場。ドラマ『バイプレイヤーズ』(テレビ東京系)の撮影時のエピソードや、松重の体形維持の話題で盛り上がった。
【前回】松重 豊に訊く「役者は芝居中、何を考えているのか」 松居大悟と対談
松重:よくあんな作品に監督で参加されましたね。なんの経緯で、あんな面倒くさいおっさんが6人もそろった作品を?
松居:最初は、6人が集まって何かをやるというところから始まりました。じゃあ、何をやろうかってなったときに、みんながシェアハウスに一緒に住んでいる設定が出てきて、「それだったら役よりも本人として出るほうがいいんじゃないか」「でも、フェイクドキュメンタリーにしたくないしね」みたいな話し合いがあって。脚本家とかプロデューサーとかとああだこうだと言いながら作ってました。でも。この人たちが一緒の空間にいるものに関わりたいと、かなり思いました。
松重:殊勝な心がけで本当に申し訳ないですけど、面倒くさいですよ、僕ら。勝手なことを言うし、助監督の指示は何にも聞いてない。忘れているのに「聞いてないぞ」と怒り出すし、大変でしょう。
松居:大変ではありました(笑)。
松重:本当に介護の近くにいるような人たちじゃないと、僕らを見守ることはできないんじゃないかと思いますよね。
本人役でドラマを演じることに、どんな難しさがあったのか。
松重:「本人はこういう人だろう」役じゃないですか。特に光石(研)さんとかが、共演者に惚れるとか、そういうことをすごくフィーチャーされると、「光石 研ってこういう人なんだって思われて、大丈夫なんですか」みたいな話をしたりしましたけどね。一般的なイメージは間違っていないんですけど、それを誇張してやるのか、リアルにやるのか、そのへんのさじ加減もよくわからないから、本当に申し訳ないけど、シーズン1の最初に「これ、大丈夫かな」と言って、「(撮影)2日目の前にプロデューサーと話そう」とか言ってね。
松居:あれは大変でしたね。
松重:館山の飲み屋でそういう話になって、みんなスタッフは東京に帰ってるんだけど、「ちょっと今からプロデューサーを呼ぼう」と言って、夜中の12時くらいに呼び出して、「これもう一回、考え直してくれないか」とか言って。結局、本人役でやるんだけども、最後に僕らが本音で話す、ぶっちゃけトークみたいな時間がほしいってことに話を持っていって。ドラマはドラマとして本人役でやっているけど、そんなことはないよねって話すコーナーがあればと。逆にそれが面白かったよね。僕らも。
松居:それが「バイプレトーク」というコーナーになりましたからね。僕らも見ている方もすごく楽しみにしてたから、台本をギュッとしました。
【関連記事】松居大悟が振り返る、ドラマ『バイプレイヤーズ』の思い出―台本通りに進めない役者陣に学んだこと
松居:「こういう風に撮ろう」とか思って現場行ったら……
松重:「いらねえだろ、こんなもん!」「もうカメラ回しちゃえよ!」って言い出したりね(笑)。
松居:そうそう(笑)。それで勝手に動いて。だから、無理だったら全部捨てて、じゃあこう撮ろうって現場でしたね(笑)。いかに用意しているものを捨てて、でもドラマとして成立させなきゃいけないから、やりながら考えたりしていました。
松重:俺たちは「松居大悟ってなんぼのもんじゃい」って感じでやってたけど、そうやってわがままを聞きつつ、それでもちゃんと繋いで、ちゃんとドラマにして仕上げてるから「松居大悟はすげえな」って俺らはなっているんです。だから、松居監督の前だとおとなしいでしょ? そういう関係性を作れたってことは、僕らとしても「松居大悟恐るべし」というか、ちゃんと監督として従っていい作品を作ろうってなれたんです。
松居:ありがとうございます。
松重:それは亡くなられた大杉(漣)さんも言われてましたし、そのへんの気持ちもそれでまとまったから。
「スリムで素敵な松重さんは、体形維持のために何かしていることはありますか。『孤独のグルメ』など食べるシーンも多くありますが、ダイエットなどしていたのか教えてください」
松重:僕が食レポだけで生計を立てていけるのであれば、いくらでも体形を変えることはできるけど、いかんせん僕は俳優部なので。『孤独のグルメ』をやりながら、片方では離島に幽閉された役とかをやらなきゃいけない可能性だってあるわけじゃないですか。だから、基本的にサイズ表から変わらないように心がけていたんですけど、逆に太ってくださいって発注があったときに、難しいなと思うようになりましたね。意外と減量のほうが簡単だけど、「ここちょっと太ってもらえませんか?」みたいな発注はキツいですね。時間をかけても太らなくなっているんで。
松居:じゃあ、基本的に運動したり、食べ物を制限したりしてはいないんですか?
松重:番組以外ではそんなに食べないです。同い年の人の食べる量よりは少ないですし、酒も飲まないですし。コンスタントにイライラするので、甘いものだけは食べているくらいで、特に意識はせずにこのくらいの体形を維持できるんですよ。
松居:甘いものは何がお好きですか?
松重:なんでも食べますよ。とにかくおやつの時間を大事にしてほしいので。「ちゃんと10時と15時はおやつ休憩を入れろよ」って気持ちで現場にいますけどね。
番組では他にも、『バイプレイヤーズ』の撮影時の休憩中の話題や、コロナ禍の過ごし方などのトークを展開した。
11月11日(水)のオンエアでは、前回に続きゲストに俳優の松重 豊が登場。ドラマ『バイプレイヤーズ』(テレビ東京系)の撮影時のエピソードや、松重の体形維持の話題で盛り上がった。
【前回】松重 豊に訊く「役者は芝居中、何を考えているのか」 松居大悟と対談
本人役は「本人はこういう人だろう」役
まず、松居と松重が参加したドラマ『バイプレイヤーズ』の話題に。松重:よくあんな作品に監督で参加されましたね。なんの経緯で、あんな面倒くさいおっさんが6人もそろった作品を?
松居:最初は、6人が集まって何かをやるというところから始まりました。じゃあ、何をやろうかってなったときに、みんながシェアハウスに一緒に住んでいる設定が出てきて、「それだったら役よりも本人として出るほうがいいんじゃないか」「でも、フェイクドキュメンタリーにしたくないしね」みたいな話し合いがあって。脚本家とかプロデューサーとかとああだこうだと言いながら作ってました。でも。この人たちが一緒の空間にいるものに関わりたいと、かなり思いました。
松重:殊勝な心がけで本当に申し訳ないですけど、面倒くさいですよ、僕ら。勝手なことを言うし、助監督の指示は何にも聞いてない。忘れているのに「聞いてないぞ」と怒り出すし、大変でしょう。
松居:大変ではありました(笑)。
松重:本当に介護の近くにいるような人たちじゃないと、僕らを見守ることはできないんじゃないかと思いますよね。
本人役でドラマを演じることに、どんな難しさがあったのか。
松重:「本人はこういう人だろう」役じゃないですか。特に光石(研)さんとかが、共演者に惚れるとか、そういうことをすごくフィーチャーされると、「光石 研ってこういう人なんだって思われて、大丈夫なんですか」みたいな話をしたりしましたけどね。一般的なイメージは間違っていないんですけど、それを誇張してやるのか、リアルにやるのか、そのへんのさじ加減もよくわからないから、本当に申し訳ないけど、シーズン1の最初に「これ、大丈夫かな」と言って、「(撮影)2日目の前にプロデューサーと話そう」とか言ってね。
松居:あれは大変でしたね。
松重:館山の飲み屋でそういう話になって、みんなスタッフは東京に帰ってるんだけど、「ちょっと今からプロデューサーを呼ぼう」と言って、夜中の12時くらいに呼び出して、「これもう一回、考え直してくれないか」とか言って。結局、本人役でやるんだけども、最後に僕らが本音で話す、ぶっちゃけトークみたいな時間がほしいってことに話を持っていって。ドラマはドラマとして本人役でやっているけど、そんなことはないよねって話すコーナーがあればと。逆にそれが面白かったよね。僕らも。
松居:それが「バイプレトーク」というコーナーになりましたからね。僕らも見ている方もすごく楽しみにしてたから、台本をギュッとしました。
「演出プランを捨てる」ことが重要だった
松居にとって、今までやってきたことと『バイプレイヤーズ』の現場は全く違ったそうだ。自分の演出プランを捨てる作業が最も大事だったという。【関連記事】松居大悟が振り返る、ドラマ『バイプレイヤーズ』の思い出―台本通りに進めない役者陣に学んだこと
松居:「こういう風に撮ろう」とか思って現場行ったら……
松重:「いらねえだろ、こんなもん!」「もうカメラ回しちゃえよ!」って言い出したりね(笑)。
松居:そうそう(笑)。それで勝手に動いて。だから、無理だったら全部捨てて、じゃあこう撮ろうって現場でしたね(笑)。いかに用意しているものを捨てて、でもドラマとして成立させなきゃいけないから、やりながら考えたりしていました。
松重:俺たちは「松居大悟ってなんぼのもんじゃい」って感じでやってたけど、そうやってわがままを聞きつつ、それでもちゃんと繋いで、ちゃんとドラマにして仕上げてるから「松居大悟はすげえな」って俺らはなっているんです。だから、松居監督の前だとおとなしいでしょ? そういう関係性を作れたってことは、僕らとしても「松居大悟恐るべし」というか、ちゃんと監督として従っていい作品を作ろうってなれたんです。
松居:ありがとうございます。
松重:それは亡くなられた大杉(漣)さんも言われてましたし、そのへんの気持ちもそれでまとまったから。
食べる量は少なめ、でも「おやつの時間」は大事
細身の松重に、リスナーからこんな質問が届いた。「スリムで素敵な松重さんは、体形維持のために何かしていることはありますか。『孤独のグルメ』など食べるシーンも多くありますが、ダイエットなどしていたのか教えてください」
松重:僕が食レポだけで生計を立てていけるのであれば、いくらでも体形を変えることはできるけど、いかんせん僕は俳優部なので。『孤独のグルメ』をやりながら、片方では離島に幽閉された役とかをやらなきゃいけない可能性だってあるわけじゃないですか。だから、基本的にサイズ表から変わらないように心がけていたんですけど、逆に太ってくださいって発注があったときに、難しいなと思うようになりましたね。意外と減量のほうが簡単だけど、「ここちょっと太ってもらえませんか?」みたいな発注はキツいですね。時間をかけても太らなくなっているんで。
松居:じゃあ、基本的に運動したり、食べ物を制限したりしてはいないんですか?
松重:番組以外ではそんなに食べないです。同い年の人の食べる量よりは少ないですし、酒も飲まないですし。コンスタントにイライラするので、甘いものだけは食べているくらいで、特に意識はせずにこのくらいの体形を維持できるんですよ。
松居:甘いものは何がお好きですか?
松重:なんでも食べますよ。とにかくおやつの時間を大事にしてほしいので。「ちゃんと10時と15時はおやつ休憩を入れろよ」って気持ちで現場にいますけどね。
番組では他にも、『バイプレイヤーズ』の撮影時の休憩中の話題や、コロナ禍の過ごし方などのトークを展開した。
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2020年11月18日28時59分まで
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番組情報
- JUMP OVER
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毎週水曜26:00-27:00
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松居大悟