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金子大地が「変身願望」を明かす。俳優の道に進むきっかけとなった言葉とは?

金子大地が「変身願望」を明かす。俳優の道に進むきっかけとなった言葉とは?

俳優の金子大地と映画監督の松居大悟が、J-WAVEで対談。金子が俳優を目指したきっかけを明かし、松居大悟が監督を務めて金子が出演する映画『手』について語った。

金子が登場したのは劇団ゴジゲンの主宰である松居がナビゲートする、J-WAVEで放送中の『JUMP OVER』。オンエアは9月14日(水)。同番組ではラジオ、映画、演劇、音楽などの枠を越えた企画を発信し続けている。

昔から「変わりたい願望」があった

松居が監督を務め、金子が出演する映画『手』(R18+指定作品)が9月16日(金)に公開。この作品はロマンポルノ50周年記念プロジェクト「ROMAN PORNO NOW」の第1弾となる。

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そんな松居と金子は、松居が演出や監督に携わったテレビドラマ『バイプレイヤーズ』(テレビ東京)や映画『バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら』で一緒になったものの、その際はあまり接点がなかったという。

松居:金子くんが出演したテレビドラマ版は僕が演出した回じゃなくて、映画版は(金子くんの)1、2シーンを撮ったくらいで。

金子:松居さんと目が合った時点で、「なんかあるんじゃないか」という感覚がありました。

松居:僕も金子くんが主演している他の映画を観ていて、「面白いな」じゃないけど(感じるものがあった)。本人の雰囲気と、(作品に)出てるときの雰囲気が全然違うじゃん。

金子:本当ですか。うれしいです。それがすごく面白かったですし、この人といつか何かをやるんだろうなって思っていたんですよ。

松居:へえ!

金子:絶対、この人となんか合うんじゃないかなって。これ男子特有の感覚なんですかね。絶対に仲良くなれるっていう雰囲気ってあるじゃないですか。なんか、すみません(笑)。

松居:いやいや(笑)。

金子は現在、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』やテレビドラマ『魔法のリノベ』(フジテレビ系)に出演。

松居:『鎌倉殿の13人』と『魔法のリノベ』って全然、演技のスタイルが違うよね。

金子:変身願望みたいな、変わりたい願望って昔からすごくあって。

松居:自分から遠ければ遠いほどってこと?

金子:遠いと難しいんですけど、どう自分に寄せてくかみたいな、いろんな自分があるんだろうなって。

松居:遠いとムズいけど燃えるみたいなこと?

金子:でも、遠いとできないから。

松居:あはは(笑)。シリアスなドラマもあればポップなドラマもあって、映画もあって、とかになったときに、金子くんの中ではどういうスタンスでやってるの?

金子:ドラマも映画も舞台も本当に頑張っていきたいなと思っています。(自分を)使いたいと思ってくださる人がいるなら、それに応えたいという気持ちが強いですね。

上京して俳優になったきっかけ

北海道出身の金子。そもそも俳優を目指したきっかけはなんだったのだろうか。松居が訊く。

金子:高校を卒業して事務所に入りました。

松居:それはお芝居がしたくって?

金子:そうですね。田舎者だったので、まず東京に行きたいって、そういう気持ちが強くて。映画とかを観るのも好きだったし、やりたいなって思って。

松居:大学に入って東京でどうこうするっていうことじゃなくて、高校時代に映画が好きで、芝居がやりたいから東京に行こうって思ったの?

金子:まず、大学行くと親に言ったら、「行くんだったら奨学金で行きなさい」と言われて。やりたいことなんて何もなかったのに、とりあえず大学に行こうみたいな感じが僕の中にあったから、それが親にバレていたんです。でも「本当にやりたいことが見つかるまではフリーターでもなんでもいいから、自分が本当にやりたいと思うことをやれ」みたいなことを言われて、そこからですね。

たまたま事務所のオーディションが北海道で開催されたことが、芸能の道へ進むきっかけになったそうだ。

松居:じゃあ、東京に来てからだんだん、これでやっていくんだって腹をくくったってこと?

金子:そうですね。東京に来たてのときは、仮面ライダーをやって、CMをバンバンやって、朝ドラ決まってみたいなことを思い描いて来てたから(笑)。

松居:高校時代にどんな映画とか誰に憧れてとか?

金子:親の影響が大きいんです。『北の国から』とか、倉本(聰)さんの作品を親がすごく見てて、そのときの吉岡秀隆さんの芝居だったり、そこの影響は強かったですね。こんなに人を感動させられるってすごいなって。ドラマじゃないときの(俳優の)姿を見たときに、「なんだこれは、カッコいい」みたいな。そういう感覚があって。田中邦衛さんなんて(演じている)黒板五郎でしかないと思ってたんですよ。

松居:うんうん。

金子:でも、バラエティ番組の映像とかみたら全然違うから、カッコいいって。そういうのがありましたね。

松居:芝居か芝居じゃないかわからないくらいって、それもカッコいいしね。

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18+じゃなくても大丈夫じゃないかなって思う

続いて、映画『手』の話題に。金子はこの作品のオファーがあるまでロマンポルノを観たことがなかったが、同作の台本を読んで「ひとつの映画」として受け止めたそうだ。

(映画『手』のあらすじ)
おじさんの写真を撮ってはコレクションするのが趣味のさわ子(福永朱梨)。これまで付き合ってきた男性はいつも年上ばかりなのに、父とはなんだか上手く話せずギクシャクしていた。そんな時、同年代の同僚・森(金子大地)との距離が縮まっていくにつれ、さわ子の心にも徐々に変化が訪れる――。
ロマンポルノ公式サイトより)

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金子:あと、やっぱり松居さんが監督だから、ぜひっていうか。松居さんの作品は観ているし、まわりからは「(松居さんの作品に)出てそうだけどね」って言われていて。

松居:あはは(笑)。

金子:「やっときた、うれしい」と。ぜひっていう気持ちでした。

松居:クラインクイン前にリハーサルを何日かしたときに、金子くんが演じた森はクズにもできるし、真っすぐなやつにもできるし、すごい芝居の仕方でイメージが全然違ってくるから、どういう風に来るんだろうって思ったら、最初は台本を読みながら「わからないです、ごめんなさい」みたいなことがあって、「俺もわからないんだよ。話そう」って言って話せたのがよかった。

金子:撮影期間が4日間と短かったから、自分で抱え込むのはやめて、どういう風にやっていくのがいいんだろうって話し合って。

松居:身も心も裸になって話した感じはあるよね。

松居は、『手』の制作を振り返り、「ロマンポルノは制約も多かったけど、だからこそ作れるものがあるような気がした」と語る。

松居:『手』はR18+指定作品なんですけど、どうやったら多くの人に届けられますかね。

金子:R18+って書かないとダメなんですか。R18+じゃなくても大丈夫じゃないかなって思うんですよね。

松居:それは映倫に言って(笑)。逆に『バトル・ロワイアル』はR15とか言われるから観てみたくなるとかもあるから。

金子:「R18+(弱)」とかにすればいいんじゃないですか。そしたら「ああ、弱なんだ」みたいな。弱、中、強、みたいなものしてほしいな。

最後に、金子が『手』の見どころを語った。

金子:まず、映画ファンの人たちが楽しみな部分だと思うんですけど、あの松居さんがロマンポルノを撮るっていうのは、すごく気になるんですよ。松居さんって、男子を切り取るのがプロフェッショナルというか。『手』はさわ子という女性をどう切り取るのかがすごく楽しみでクランクインしたんですよ。わりと、さわ子の主観で動いていくから。

松居:そうだね。

金子:それが、本当に素晴らしくて。それだけで観たくなる。みなさんにロマンポルノにどんなイメージがあるかはわからないけど、山崎ナオコーラさんの『手』という小説が映画になってるから、本当にひとつの映画になってて。そこも含め観たくなるポイントがあるんじゃないかなと思います。

金子大地の最新情報は、アミューズの公式サイトまで。

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