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「河合優実は不思議な俳優」 金子大地×映画監督・松居大悟が映画『ナミビアの砂漠』を語り合う

「河合優実は不思議な俳優」 金子大地×映画監督・松居大悟が映画『ナミビアの砂漠』を語り合う

俳優の金子大地と映画監督の松居大悟がJ-WAVEで対談。 9月6日(金)から公開の金子の最新出演映画『ナミビアの砂漠』について語り合った。

金子が登場したのは、9月4日(水)に放送されたJ-WAVEの番組『RICOH JUMP OVER』(ナビゲーター:松居大悟)。その内容をテキストで紹介する。

再生は9月11日28時頃まで

観る人によって感想が全然違いそうな映画

金子の最新出演映画『ナミビアの砂漠』が9月6日(金)から公開。河合優実が主演だ。
ストーリー 世の中も、人生も全部つまらない。やり場のない感情を抱いたまま毎日を生きている、21歳のカナ(河合優実)。
優しいけど退屈なホンダ(寛一郎)から自信家で刺激的なハヤシ(金子大地)に乗り換えて、新しい生活を始めてみたが、次第にカナは自分自身に追い詰められていく。もがき、ぶつかり、彼女は自分の居場所を見つけることができるのだろうか・・・?
ハピネットファントム・スタジオ公式サイトより)


松居:公開前の心境は?(※この放送はオンエア前)

金子:めちゃくちゃ楽しみです。自信を持って面白いって思える作品なので、みなさんの感想が楽しみです。

松居:観る人によって感想が全然違いそうだから、公開後の雰囲気というか反響は絶対に面白いよね。みんなが笑ったとか泣いたとかじゃなくて、どう感じたかっていう意味では。山中瑶子監督に現場で言われた印象的な演出ってあったんですか。

金子:よくあったのが、よーい、スタートってお芝居をして「金子さんのここはよかった」って言われたんですけど、僕はそこに意識が全くないというか。自分が意図していないところにいつも目を向けていて。

松居:それは台詞とか表情とかではなく仕草で?

金子:仕草とか言い方だったのか分からないですけど、自分が予定していないところがいいって言われるから「もう一回、その動きをやってもらってもいいですか」って言われて、毎回できない。

松居:そうだよね(笑)。

金子:「金子さんの目をかく動きがよかったので、次もやってもらっていいですか?」みたいなことを言われてやる、ということが8回くらいあったんですけど、1回もできなかったと思います。

松居:役者が意図的にやるお芝居よりも、動物的に動いてしまったもののほうが本能的に反応するのかな。

金子:それ、山中監督も言っていました。河合優実さんの動物的な体の動きみたいなのを撮れたら面白いって。河合さんはダンスもやっていたし、表現が見ていてすごく面白いと。その動物っていう言葉の表現は正しい見方なのかなって(思います)。主人公も(性格が)動物的ですもんね。

松居:そうそう。人間的だなって思うのが、「(笑)」に見えて、河合さん目線で見ていくと、普段の感覚と逆転する感じはあった。

金子はこれまで、河合と共演経験はあったものの、しっかりと一緒に芝居をするのは今回が初めてだったという。

松居:僕も『ちょっと思い出しただけ』で一緒だったんですけど、それこそ感覚的な方だし、「こうしてください」と言って、そうしてもらったからよくなるってことではない方だったから、自分の理屈を伝えるよりも、河合さんが勝手に進化していってお芝居してもらうほうがいいなと思って。

金子:映画『サマーフィルムにのって』でも共演したんですけど、今回は恋人役なので、ガッツリ一緒のシーンがあって。『サマーフィルムにのって』に比べてどういう感じなんだろうと思って今回の作品に臨んだんですけど、不思議な女優さんだなって思いますね。感覚でやっているところももちろんありますし、ちゃんとしっかり考えてやっているだろうし。現場でも、ずっと作品とか役のことを真摯に考えていて。現場をずっと引っ張ってくれました。

松居:2人で芝居を作るときに、例えば支度場で次のシーンの作戦を立てることってあったりするの?

金子:立ててなかった気がします。役じゃないときの河合さんってフラットな方なので、ところどころ話すところもありますけど、本番で何が起こるか分からないっていう楽しみもあったので、そういうのはお互いが楽しんでいたような気がしますね。

なぜ見捨てられないのか、なぜ憎めないのか

番組では金子に届いたメッセージを紹介する場面もあった。

リスナー:『ナミビアの砂漠』の予告を拝見すると感情の起伏が激しくて、攻撃的でパワーを持て余すように人を振り回すカナ。とても扱いにくく面倒な彼女に思えてしまいますが、それでも側にいるハヤシは彼女の何に惹かれていたのだと思いますか?

松居:最初は都合のいい男だけど、途中からだんだんと……。

金子:この映画の面白いところって立場が逆転するというか。振り回される側になって。でも好きなんでしょうね。

松居:デコとボコみたいな感じはすごくするな。

金子:ほっとけなさというか、ないものを補い合っている感じと。でも観た人は分かると思うな。カナをなぜ見捨てられないのか、なぜ憎めないのかっていうのが分かるくらいすごく魅力的な女性だから。

松居:そうね。

金子:そこが好きなんじゃないかな。

松居:そういうの(役柄)はこっそり自分で作っていた? 監督とか河合さんと相談したりとかはしなくて。

金子:そうですね。自分の中で思いながら演じていますね。それが映画として見て伝えられてなくても自分がそう思っているからいいやって。

「今作のハヤシを演じたり、カナと向き合うことで自分探し、自分の居場所って感じましたか?」というリスナーからのメッセージも届いた。

松居:ハヤシも踏み込んだのは不安だったからじゃない? ちゃんと恋人として。

金子:そうそう。でもハヤシって、自分のやりたいことが、わりと明確にある気がします。クリエイティブな脚本だったりもの作りっていうものに携わっているので、カナよりは、自分の道をある程度予測しながら生きているんじゃないかなと思っていて。僕自身も、お芝居をするのが好きでこの仕事を続けようと思っているので、一生懸命いろんなことにチャレンジして。何回やり直したっていいので。

絶対に後悔させない作品になっている

別のリスナーからは「『ナミビアの砂漠』のチケット購入の背中を押す一言が欲しいです。あと劇中でお気に入りの台詞があれば教えてください」という質問が届いた。

松居:まずは、お気に入りの台詞は?

金子:なんだろうな……幸先悪いな、かな。引っ越しして。

松居:あそこね!

金子:ずっと虫が気になって。

松居:あれ、すごく立体化するよね。

金子:これからの2人を物語っているような一言じゃないですか。

松居:あれは台本にあった言葉?

金子:ありました。面白いなって思って。

松居:俺は、「拾わない」っていう言葉。あそこ好きだったな。じゃあ、リスナーの背中を押す一言を。

金子:ぜひ映画館に来てくれたら、すっごくうれしいです。絶対に後悔させない作品になっているので、ぜひ来てください! やっぱり映画館で観てもらいたいですね。

松居:これは絶対に映画館で観たほうがいいね。だし、反応が映画館にいるお客さん全員違うと思うから。カナに共感できる人もいていいし、できない人がいてもいいし、それを水槽のように見てもいいと思うし。どういう見方であれナミビアの砂漠のYouTubeを見ているかのように、この映画を観てもいいしね。

金子は4月に所属事務所のアミューズを退所することを発表。今後について松居が質問した。

松居:フリー金子大地としては、これからどうなっていくの?

金子:変わらず、いただいた1個1個の仕事をちゃんとやりたいですし、ここからは逃げ場がないというか。ちゃんとやらないと終わりじゃないですか(笑)。本当に真摯に向き合って、人間としても成長して頑張っていけたらなと思います。

松居:今までやってこなかったけど興味があるものってあるの?

金子:あんまりこれっていうのはなくて、自分の中で楽しいって思える作品、台本、お芝居っていうものがあるから、それを一生懸命にやっていきたいし、もちろんやったこともないこともやってみたいです。

金子大地の最新情報は、インスタグラムの公式アカウントまで。

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26:00-27:00