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星野源と間違われた!? 浜野謙太、俳優デビューの意外なエピソード

星野源と間違われた!? 浜野謙太、俳優デビューの意外なエピソード

J-WAVEで放送中の番組『JUMP OVER』(ナビゲーター:松居大悟)。11月18日(日)の放送では、「在日ファンク」の浜野謙太さんがゲストに登場。音楽と役者、ニューアルバムについてなど、たっぷりと語り合いました。

松居が浜野さんと初めて会ったのは、2013年のアニメ『Go!Go!家電男子』。ともに声優をつとめていました。最近ではドラマ『グッド・ドクター』で共演を果たしています。浜野さんのほうが年上ですが、松居はため口で話しています。出会った初日こそ敬語で話していたものの、ずっとため口で話しているそうです。


■星野源だと思われて!?

松居:そもそも、役者を始めたきっかけは、情報によると2005年の映画『ハチミツとクローバー』みたいだけど、『婚前特急』のイメージがすごくあって。
浜野:あ、『ハチミツとクローバー』は抹消していて、『婚前特急』からにしてほしい(笑)。
松居:(笑)。それはオーディションがあったの? それとも音楽活動を見られて?
浜野:俺がトークとかで無責任なことを喋ってるのを見て、(『婚前特急』の)前田弘二監督が「本当はああいう奴がいいんだろうな」って思ってたんだって。それで俺のサイトを見たら、ふざけて“役者”みたいなことを書いてたから誘ってくれて。
松居:なんでウェブに“役者”って載せてたの?
浜野:(星野)源くんがずっと役者をやってたから、バンドメンバーっていうことで、遊びで出させてもらってたの。『ハチミツとクローバー』は、行ったら「曲を作ってきてください」って言われて。キャンプファイヤーのところでやる曲みたいな。そのとき、SAKEROCKではふざけた曲を作ってたから持って行ったら、「ギターできるんだよね?」って言われて、「できないことはないですけど、ギタリストじゃないし……」って思ったんだけど、よくよく監督が俺に言ってくることを聞いてたら、これは俺を源くんだと思って言ってるんじゃないかと思って。
松居:(笑)。
浜野:源くんがスケジュールNGでできなかったから、しょうがなく……みたいな感じで出た映画で、セリフもよくわかんなくて、自分のセリフしか読まずに行ったら、監督とか「え……?」ってなったの。セリフは合ってるけど、全然ハマらなくて。全部を読んで「こういうシーンなんだな」って思わないと、合った感じのセリフは言えないんだと反省したんだけど、「ま、いっか」と思って(笑)。
松居:『婚前特急』ではしっくりきたの?
浜野:『婚前特急』は楽しかったの。音楽的に解釈するっていうのがハマったというか。それまでは、断片的に変な言い方をして、一瞬のセリフを面白く見せないといけないと思ってたの。でも、映画って2時間観てるわけだから、流れがどうしてもあって、その流れの中で言うのって、音楽の流れの中で音を出すのと近いのかなと。


■メンバーとの距離感は…

松居:バンドの話をしたいんだけど、ハマケンにとって、バンドメンバーはどういう存在なんですか?
浜野:うーん……それは逆に俺が(松居のことを)訊きたい。
松居:俺の場合は、暇なときは会いたくないんです。作るときにしか会いたくないんです。
浜野:わかる!
松居:プライベートとかも、普通に生活しているときは知りたくないし、でも作ってるときは聞きたいから、付かず離れずの関係性というか。
浜野:休み時間とか、みんなでご飯食ったりする?
松居:いや、わりとバラバラ。稽古でずっと一緒にいるから、ご飯はバラバラだね。帰るのもバラバラだし。俺はできるだけ、一緒に帰るのもしたくない。
浜野:話し足りないことは?
松居:そんなのないでしょう(笑)。話し足りないことがあったら、稽古場で話して帰るし。感じとしては、いとこぐらいかな。
浜野:うちもそれに近いけど、端から見ると「すごく仲がいいよね」って言われる。
松居:それはうちも一緒かな。
浜野:そんなつもりはないし、暇なときは会わないし、会おうとかも言わないし。でも、ライブ中のリハが終わって、サウンドチェックが終わって、本番までっていうときに、気がつくと7人が同じ所でご飯食べてたりする。
松居:それはあるかも。本番に入ってから昼の公演と夜の公演の間とか。


■在日ファンク結成のきっかけ

松居:在日ファンクは2007年結成だけど、そのきっかけは?
浜野:ファンクミュージックをやりたいと思ってたの。ブルースをやったり、レゲエをやったりした時期があって、「ブラックミュージックで一番格好いいのはファンクだよな」って思ってるときに、ファンクを作ったといわれるジェームス・ブラウンが亡くなって、「これは、やらなきゃいけない」と思って。それで、ずっと一緒にやっていた村上(啓太)に電話をして「神が死んだ」「ファンクバンドをやろう」って言ったら、村上はその言葉に突き動かされたんだって。「そこまで危機感抱いてんだ」って。
松居:(笑)。なんで、“在日ファンク”という名前にしたの?
浜野:ファンクとかブラックミュージックは本場の勢いというか、ノリがすごいし。あと、レベルミュージックって言われていて、黒人の解放とか社会的なことを訴えてて、俺らは“面白い感じの響きでやってるな”と思ってたけど、調べていくと、けっこう重い意味がある音楽で。“そういう要素がないとファンクとはいえない”という人もいて、調べれば調べるほど、そういうところに劣等感というか、本場じゃないとできない何かがあったの。でも、“俺らは俺らだから”ということで「日本に在るファンク」と言い訳をしてるというか。
松居:でも、“在日ファンク”だと、別の意味が出ちゃうじゃん。テレビとかだと紹介しづらくなったり。
浜野:俺は全然わかってなくて「いいね!」って感じだったけど、村上は狙ってつけてたらしい。ほかのメンバーは、その狙いとか語感を気に入ってたらしいけど、先輩に「その名前はやめたほうがいい」と言われて、「じゃあ“大吉ファンク”にします」って言ったら「みんな辞める」って言い始めて(笑)。俺は、これって重い意味があるし、それを背負っていくべきなんだなって思った10年だったというか。


■在日ファンクの曲は、切ない

在日ファンクは5枚目のアルバム『再会』を11月21日(水)に発売します。

松居:プレスリリースに「これぞ、新しい在日ファンク」と書いてあります。俺も聴いて、在日ファンクの何がいいって、なにか切ないんです。
浜野:そう思ってくれてるの!?
松居:いろいろとあるなかで、脈がグッとくるなかで、このアルバムは歌詞がすごくシンプルだったり、胸にひっかかる切なさがすごく強くて、そこが在日ファンクの好きなところなんです。
浜野:嬉しい! そういうところを解放した感じがあって、こんなにセンチメンタルだったりするのはどう思われるんだろう、という懸念があったんです。
松居:聴きながら自分のことを振り返ったり、大切な人のことを思ったりとか、持って帰れるような曲がたくさんあって、ハマケンはいろいろと大変だったのかなと思ったんだけど。
浜野:在日ファンク自体が、レーベルも変えたし、メンバーも新しい人を入れたり……SAKEROCKがいたカクバリズムに入って、そこでやり直そうっていう感じだったんです。入ったときにカクバリズムの角張社長が、なんであんなに俺たちの気持ちをつかんでたのかわからないんだけど、「とりあえず、何年かかってもいいから、音楽を楽しめるようになってください」って言われて。
松居:へぇ……。
浜野:俺たちは「あはは」とか言ってたけど、みんなグサッときていて。在日ファンクは、受け手側の感情をもっと解放してもいいんじゃないかという感じにどんどんなっていって、やり方は手探りだけど、構成とかを変えたの。それを“切なさが好き”といってもらえるのは、すごく嬉しい。

在日ファンクのニューアルバム、ぜひチェックしてみてください。

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【番組情報】
番組名:『JUMP OVER』
放送日時:毎週日曜 23時-23時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/jumpover/

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