ロシア代表の注目選手 ヒョードル・スモロフ、好調のきっかけは…

J-WAVEで放送中の番組『JAM THE WORLD』（ナビゲーター：グローバー）のワンコーナー「KODANSHA CASE FILE」。6月14日（木）のオンエアでは、「2018FIFAワールドカップ ロシア」で注目のロシア代表選手や出場国の政治的背景について、サッカーライターの篠崎直也さんにお話を伺いました。

■エース・ストライカー、ヒョードル・スモロフ

プーチン大統領は、ロシア国内におけるサッカー人気の低下を見て、2030年までの「サッカー発展戦略」を打ち出しています。その取り組みの行方は「2018FIFAワールドカップ ロシア」で、ロシア代表がどのくらいの成績を収めるかに影響されるのでは、と篠崎さんは話します。

ロシア代表メンバーのほとんどは、ロシア国内のクラブに所属する選手で、あまり世界的に有名な選手はいないそうです。最近は全体的に守備重視で、とにかく守って失点を防ぐスタイルが主流になっています。

そんななか、篠崎さんが注目するのは、10番のエース・ストライカー、フォワードのヒョードル・スモロフ選手です。

篠崎：大会を勝ち抜くには必ず点取り屋の存在が不可欠で、ロシア代表の点取り屋はスモロフ選手です。彼は国内リーグの2年連続得点王で、今季の得点ランキングもトップと1点差の2位と安定して点を取り続けている選手ですね。現在28歳、このあと活躍できればヨーロッパの強豪チームに移籍できるかなという状況なので、モチベーションは高いと思います。

■離婚が功を奏す？

スモロフ選手は両腕にタトゥーがびっしり入っており、少し“やんちゃ”なイメージがありますが……。

篠崎：スモロフ選手は2015年の離婚が功を奏したのか、その後、どんどん活躍するようになり、私生活もずいぶん落ち着きました。今は大人な選手になっています。ちなみに、彼の元妻は今大会のアンバサダーを務めるモデルでスポーツコメンテーターのヴィクトリア・ロペリョーヴァさんです。スモロフ選手は、結婚生活中にサッカー以外の仕事が舞い込んで迷惑だった、という話を最近していましたね。

ウクライナやアメリカは今大会の出場権を逃しました。もし、この両国が出場していたら政治的な影響があり、混乱も予測されたと篠崎さん。しかし、両国の出場がなくなったことで、出場チームは概ねやりやすいのではないかと予測します。

篠崎：連日、ロシアでは夕方のトークショーで、アメリカやウクライナの悪口を言うような番組が多いんですよね。それもあって反アメリカ、反ウクライナという感情が高まり、サッカーに乗じて両国を攻撃したいという人たちが一定数いるのは確かです。ここ20年くらい、ロシアはテロの脅威があるため、ロシアのセキュリティは厳しいのですが、アメリカとウクライナのファンが来た場合は、大変な問題になっていたと思います。そういった意味で、ロシアは胸をなで下ろしている状況です。

出場国の政治的背景はさまざまです。そうした視点からも、「2018FIFAワールドカップ」にぜひ注目してみてください。

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【番組情報】
番組名：『JAM THE WORLD』
放送日時：月・火・水・木曜 19時－21時
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/