音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
被災者だけでなく支援者も襲う「復興ストレス」

被災者だけでなく支援者も襲う「復興ストレス」

タイムフリー

J-WAVEで放送中の番組「JAM THE WORLD」(月曜担当ナビゲーター:津田大介)のワンコーナー「BREAKTHROUGH!」。今年の3月11日(土)で、東日本大震災発生から6年が経ちます。そこで今週の「BREAKTHROUGH!」は「震災から6年、あの日を忘れない」と題して、10日(金)まで各曜日が、東日本大震災についてさまざまな角度から考えていきます。

初日となった3月6日(月)のテーマは、「復興ストレス」。聞き馴染みのない言葉ですが、震災からの復興の過程で発生する新たなストレスのことです。番組では、「震災トラウマと復興ストレス」(岩波書店)の著者で、一橋大学大学院教授の宮地尚子さんをお招きし、お話を伺いました。

“復興”というと、震災で傷ついた街が立ち直っていく…という良いイメージがありますが、宮地さんによると実はそれ自体がストレスなのだそうです。復興の過程で発生する立場の違いや価値観の違い、人間関係をストレスに感じ、病んでしまう人も多く、特に、震災から数年経った今、これまで張り詰めていた気持ちが緩み、ストレスとしてのしかかるケースもあると言います。

そこで必要なのは、「復興がストレスである」ということを認識すること。そして支援者自身もストレスを感じるという点を理解すること。例えば傷ついた情景を見てショックを受ける人や、支援先から自分の住む街に戻った時のギャップに罪悪感を感じてしまう人など、復興ストレスを抱える人が多くいるそうです。

また6年が経ち、被災地から離れた別の場所で新しい生活を始めている人の中には、自身が被災者であることを隠して生活しているケースも…。震災のことを思い出したくなかったり、被災者ということで憐れみの目で見られるのを避けるためです。最近では「原発避難いじめ」も話題になりました。

では、被災者と支援者はどう関わっていけば良いのでしょうか?

「本当に深い事情を抱えている人って、その事情をそう簡単には説明できないものですよね。なので、震災そのものを話すのではなく、なるべく一緒の時間を過ごしたり、日々のことを話したりする中で、震災のことをポロッと話してくれたらそれを静かに受け止める。それくらいのスタンスのほうがいいと思います」(宮地さん)

ひきつづき、「JAM THE WORLD」では東日本大震災について違った角度から考えます。こちらもお聞き逃しなく。

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「JAM THE WORLD」
放送日時:平日 20時-22時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。

  • 新規登録簡単30
  • J-meアカウントでログイン
  • メールアドレスでログイン