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ソロプロジェクト始動のNulbarich・JQに質問「人生の節目で迷ったときに、何を指針としてきた?」

ソロプロジェクト始動のNulbarich・JQに質問「人生の節目で迷ったときに、何を指針としてきた?」

ソロプロジェクト・Jeremy Quartus(ジェレミー クォータス)をスタートさせたNulbarichのJQが、ソロ活動への意気込みやプロデューサーとしてのエピソード、ビーチでの思い出などを語った。

JQが登場したのは、8月2日(土)放送のJ-WAVE『BLUE IN GREEN』(ナビゲーター:甲斐まりか)のコーナー「SENSE OF ROOM」。音楽、アート、スポーツ、フードといったジャンルを通じて、アーティストの魅力や活動内容、イベント情報、そこから広がるカルチャーを、GREENROOMのセンスを交えて紹介する。

コロナ禍の経験がきっかけで始動したソロプロジェクト

2024年末をもって無期限の活動休止を発表したNulbarichのトータルプロデューサー/ボーカルのJQ。2025年7月にソロプロジェクト・Jeremy Quartusを始動することを発表した彼に、甲斐は「休止期間中にゆっくりする時間はありましたか?」と質問する。

JQ:どこにも行ってないし、普通に音楽はやっていましたけど、2~3カ月くらいはなんとなく「活動休止しちゃったなぁ」という余韻の期間がありました。

甲斐:Nulbarichはすごくお忙しかったと思いますが、(休止中には)できなかったことをやったり、インプットしたりする時間はありましたか?

JQ:なんにもしなかったことがなかったので、携帯電話も見ないくらいなんにもしなかったです。

甲斐:そのような時間が作れたのは、よかったですね。その時間を経てスタートしたソロプロジェクト・Jeremy Quartus、どんなプロジェクトなのかご紹介いただけますか?

JQ:バンドのなかでもプロデュースをやっていましたが、全責任が自分に降りかかるプロジェクトはやってこなかったので、本当に自分だけの、僕だけが表立ったプロジェクトです。いままではどちらかというと僕が広告塔というか、営業部長のような立ち位置で、バンドでは好き放題やるみたいな感じだったんですけど、ライブをやるにしても曲を作るにしても、僕自身が「表現者としてひとりいる」というところにフォーカスをあてたプロジェクトなので、(責任が)重いですよね。

甲斐:どんな衝動が(ソロプロジェクトの)始まりだったんですか?

JQ:コロナ禍でライブができなくなって、何を目的に曲を作ればいいかわからなくなったときに、なんとなくその場のノリで曲を作っていて。「これはバンド向きじゃないな」というものもあったときに、脳みそがちょっとセパレートしてきた感覚はあるかな。

甲斐:作る音楽が、自分のなかでちょっと変わったのを感じたということでしょうか?

JQ:そうですね。「もうひとつの道ができた」みたいな感覚があって、「この道の昇華先も必要だな」と思いました。

甲斐:ということは、けっこう前から(ソロ活動を)考えていたってことですよね?

JQ:想定はしていたというか、「あったらいいな」くらいで考えていました。今回、タイミングがきて「始めちゃった」という感じですね。

客観的に見た“JQ”や自身の思いが詰まった1stシングル

JQは、7月23日(水)に1stシングル『Back To Paradise (Prod. Chaki Zulu)』を配信リリースした。甲斐が「Chaki Zuluをプロデューサーに迎えた理由」を尋ねると、彼は次のように答えた。

Jeremy Quartus『Back To Paradise (Prod. Chaki Zulu)』(Official Music Video)

JQ:まず、僕というアーティスト、人間が「外から見たときにどう映っているんだろう?」というのを知りたいという思いがありました。Chaki(Zulu)さんとは初めてお会いしたんですけど、Nulbarichも知っていただいていたので「そのボーカルがソロデビューするときに、どういうのがいいと想像するんだろう?」と思って、プロデューサーとして迎えました。僕では絶対わからない、いわゆる“世間の目”みたいなのを見たかったというのと、Chakiさんは本当にプロデューサーとしても大尊敬する方なので「そういうすごい方がどういうふうに僕のことを見ているのか」が気になったという感覚ですかね。

甲斐:何とおっしゃっていたんですか?

JQ:なんて言っていたんだろう……。この曲が「JQくんがこういうふうにやっていくとハマるんじゃない?」みたいなことだったと思います。

甲斐:この楽曲、JQさんのこれからの道についての意思が、歌詞からもすごくはっきりと伝わってきますが、やはり今回ソロ活動を始める節目になるという気持ちが詰まっているんですか?

JQ:そうですね。曲を作っていくときには「どういうのが好き?」とか「こういうのが合うと思うよ」「どういう音楽を聴いてきた?」という話をしながら、本当にその場で作っていきました。僕はリリックとかもけっこう持ち帰るタイプで、もう1回熟考して「こうじゃないか」っていうのをいろいろ組み替えて、よく言えば美しく、悪く言えば丸くなるというか、そういう作業をし続けちゃうタイプなんです。その場で出てきたものを「それ、いいじゃん」って、変えられない状態にして曲を作っていくことがあまりなかったので、その辺のディレクションはかなりChakiさんにリードしてもらいましたね。

甲斐:では、本当にそのときのリアルな感情を歌詞に落とし込んで作っていったということですね。

JQ:そうですね。その場で音楽にしていくという点では、完全にリードしてもらった感覚がありますね。

人生の節目で迷ったときに、何を指針としてきた?

『Back To Paradise』を聴き、「私が想像していたParadiseとは違っていて、その世界観も面白かった」と、率直な感想を伝える甲斐。それを訊いたJQは、自身が思うParadiseについて語る。

JQ:音楽と向き合うことや、この生き方自体は僕が選んだいちばんいい生き方だと思っています。だから、これをParadiseと呼ばなかったら、これを目指して生きてきた自分に申し訳ないと思うので、全部ひっくるめて「Paradiseかな」と。

甲斐:ちなみに、JQさんは人生の節目で迷ったときに、何を指針としてこられましたか?

JQ:過去の自分がいまの自分を見て、「面白い」と思うか思わないか、ですね。理想どおりにはなっていないかもしれないけど、いろいろな選択肢のなかで「お、JQおもろいほうを選んでるやんけ」というほうがいいなとか、いままでやってきたものを肯定するという意味でも、過去の自分が「面白いね」と思ってくれるような選択肢を取りたいなとは思っています。

甲斐:過去の自分が、いまの自分を後押ししてくれるという感じですね。

JQ:そうですね。いろいろなことしてきて、それを肯定してあげられるのも僕しかいないので、そんな感覚です。

アーティストとしてだけでなく、プロデューサーとしての顔も持つJQ。北海道ニセコ出身のシンガー・REJAYのトータルプロデュースを手がけるJQが感じる、REJAYの魅力とは……?

JQ:最初はシンプルに声で、ハスキーなのにちょっと透明感もあるところに、すごく魅力を感じていました。あと、人間性の部分で見えないことがたくさんあったので、彼女のそこをのぞきたくなりましたね。

甲斐:何か新しい発見はありましたか?

JQ:けっこう深い子でした。意外と奥行きがあるというか、たくさん考えたうえで行動しているし、本人は大変かもしれないけれど、いろいろなことにちゃんと考えを向けるというか、悩むことをやめない子ではあるので、アートとしてはすごくいいガソリンをたくさん持っているとは思います。

甲斐:そんなREJAYさんのトータルプロデュースは、ご自身のJeremy Quartusのセルフプロデュースにも影響を与えていますか?

JQ:REJAY自体も始まったばかりなので、彼女のピュアな部分など学ぶことは多いですね。ほかにも、僕が今回Chakiさんにプロデュースしてもらったときの姿勢も、これまで誰かにプロデュースしてもらうことがあまりないなかでChakiさんにちゃんと身を委ねられたのは、僕がプロデューサーをやっている経験のなかで、いつもREJAYが委ねてくれているからなのかなという気はしています。

最後に、JQの海やビーチにまつわる思い出を教えてもらった。

JQ:太陽が苦手なので、そもそも海にはあまり行くことがないんですけど、僕の人生を振り返ると、沖縄の八重山諸島、石垣島近辺の離島はよく家族で巡っていました。ここ最近だと、拠点がLAなのでいちばん近いのはベニスですが、たまに友だちとかとサンタバーバラの上のほうにも行くことがあります。でも太陽に弱いので、いわゆる絵に描いたようなビーチチルみたいなのはしていないです(笑)。

甲斐:LAは湿気がないので、それだけでも最高ですよね!

JQ:それがやっぱりいいですよね。

そんなJQは、11月15日(土)に岡山県玉野市で開催されるフェス「SETOUCHI CONTEMPORARY 2025」にJeremy Quartusとしての出演が決定している。

JQ:(選曲なども)急がなきゃと思っているんですけど、そのあたりから僕自身のライブも精力的にやっていこうと思っているので、まだまだ発表されるものはあるかなと思っていただければと思います。

甲斐:制作の夏になりそうですね!

JQ:そうですね、外に出なくてすみます。クーラーの下で、虎視眈々と制作をしていきたいなと思っています。

Jeremy Quartusの最新情報はオフィシャルサイトまで

J-WAVE『BLUE IN GREEN』のコーナー「SENSE OF ROOM」では、MUSIC・ART・SPORTS・FOODを通して、アーティストやその活動、イベント、そしてそれらが生み出すカルチャーなどGREENROOMのセンスと重ね合わせたトピックスを紹介する。オンエアは毎週土曜12時55分ごろから。

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2025年8月9日28時59分まで

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