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藤原ヒロシ、大沢伸一、そして朝本浩文…UAが語る、三人への想い「『神棚に飾らないと』と思うぐらい」

藤原ヒロシ、大沢伸一、そして朝本浩文…UAが語る、三人への想い「『神棚に飾らないと』と思うぐらい」

UAが、デビュー30周年への想いを語り、デビュー曲『HORIZON』で印象的だったエピソードを語った。

UAが登場したのは、5月17日(土)放送のJ-WAVE『BLUE IN GREEN』(ナビゲーター:甲斐まりか)のコーナー「SENSE OF ROOM」。音楽、アート、スポーツ、フードといったジャンルを通じて、アーティストの魅力や活動内容、イベント情報、そこから広がるカルチャーを、GREENROOMのセンスを交えて紹介するコーナーだ。

6月21日でデビュー30周年を迎えるUA

UAは2022年の「GREENROOM FESTIVAL'22」会場からの公開放送に出演して以来、『BLUE IN GREEN』には約3年ぶりの登場となる。1995年6月に『HORIZON』でデビューしたUAは、今年活動30周年のアニバーサリーイヤーを迎える。

甲斐:デビュー30周年、率直なお気持ちはいかがですか?

UA:率直に言おうとすると頭が混乱しちゃうので、最近はお風呂に入っているときなどにいろいろとイメージを広げています。やっぱり、30年ってとんでもない長さですよね。本当にいろいろあったんですけど、歌に“守られている”ような気もしています。

甲斐:守られている、と言いますと?

UA:歌が生きがいになっていますし、自分の生業として子どもたちを養えています。何よりも、自分の精神を守ってくれている気がするんですよね。

甲斐:なるほど! UAさんは初期に藤原ヒロシさんや大沢伸一さん、朝本浩文さんなど、クラブシーンのすばらしいクリエイターのみなさんと出会われたことが大きいのですよね。UAさんにとって、このお三方はどういった存在ですか?

UA:「神棚に飾らないと」と思うぐらいの存在です(笑)。特にヒロシさん、大沢さんはいまでもものすごく活躍されていて、音楽的にも進化されていますよね。いまだに自分は、音楽的な影響をふたりから受けています。そして朝本さんは、UAをUAにしてくださった方で、彼の楽曲を歌うたびに感じるものがあるし、何よりお客様のボルテージが高まるんですね。なので、人生の喜びを与えてくれた、もっとも重要な音楽家です。

コラボレーションによって音楽性が広がっていった

UAにとって、1990年代は「ゴージャスでみんなが自由に言葉を述べていた時代」だったという。

UA:やりたい放題という言い方は乱暴かもしれないけども、私も怖い者知らずのような態度をしていました(笑)。二度と戻ることはできないけれど、思い出すならあのころっていうイメージがありますね。

甲斐:90年代の音楽シーンのお話を伺うと、羨ましいなって気持ちになるときがあります(笑)。

UA:わかるわかる! いま、みなさんはあらためて90年代をリスペクトしていますし、音楽に取り込んでいる方も多いですよね。

甲斐:UAさんの音楽はジャンルレスで、R&B、民族音楽、AJICOではロック、オルタナ、さらにはジャズ、エレクトロニカなど、さまざまなジャンルをクロスオーバーしていますよね。どういった原動力があってご活動されているのでしょうか?

UA:私の場合、いろんな方が関わってくれないと音楽ができないんですよね。そういう意味で、自分のできないことがわかっているからこそコラボレーションが生まれ、気付くとこのようになっていたのかなと思います。

甲斐:コラボされた方の影響もあって、自分の活動の幅も広がっていったということでしょうか?

UA:もちろんです。

甲斐:ご自身のなかで音楽的なフェーズははっきりとあるものなのでしょうか?

UA:はっきりしたものはないですが、“自分はいま何を聴いているか”からの影響が多いのかな。でも、それが自分に似合うとは一概に言えないんですよね。20周年、25周年、30周年に関しては、自分に似合うPOPに折り合うところはいつも模索していますね。

甲斐:試行錯誤されているのですね。

UA:そうですね。(活動年数で言えば)三十路ですから(笑)。

いままで使ってこなかった言葉を歌詞に綴るようになった

30年の歳月のなかで、作詞にも変化があったとUAは語る。

甲斐:UAさんの綴る歌詞が好きな方は多いと思うのですが、歌詞を書くうえで意識されていることはありますか?

UA:かつては自然のなかにあるものを使っていたのですが、おそらくそれが自分の心象風景だったと思うんですね。でも、最近は文語的なものといいますか、いままで歌わなかった言葉をあえてピックアップして、面白がって使うようにしています。

甲斐:ピックアップする言葉には、どこかから得たインスピレーションがあるのでしょうか?

UA:曲を聴きながら、文字が書いてあるものをインスピレーションのままにペラペラめくって見るんですね。内容を読むわけではなくて、言葉をざーっと見て遊んでいる感じです。ノートにたくさん記載するのですが、それを見て音楽にフィットするものを並べて、デザインします。

甲斐:デザインって面白い表現ですね。

UA:パズルをしているようなイメージですね。

番組では、UAのデビュー曲『HORIZON』をオンエアした。

UA『HORIZON』(Official Video)

甲斐:楽曲を聴いて思い出すことはありますか?

UA:『HORIZON』の歌詞はランボーという詩人からの影響を受けていまして、「空と海がつながる それが永遠だ」といったことを詠われているんですね。それって海と空がぼやけ、水平線が見えなくなるようなイメージがあるんですよね。

甲斐:美しい景色ですね。

UA:私の母は奄美大島出身なんですけども、島から眺めた海の目線がまさにそのイメージだったことに、あとから気が付いて驚きました。

甲斐:楽曲からご自身のルーツを感じられたのですね。

「GREENROOM FESTIVAL」ならではの魅力とは

5月23日(金)、24日(土)、25日(日)の3日間、神奈川・横浜赤レンガ倉庫にて「GREENROOM FESTIVAL 20th Anniversary」が行われる。UAは3日目の25日に「GOOD WAVE」ステージに出演する。

甲斐:17時50分からの出演とのことで、日も傾いて気持ちのいい時間帯だと思います。「GREENROOM FESTIVAL」にはこれまでにもご参加されていますが、どのような印象がありますか?

UA:他のライブとは比べられない、独特のムードがあるなと思います。お客様たちが解放感にあふれている感じがあると言いますか。

甲斐:わかります!

UA:あの雰囲気に、どうやらUAは合うみたいです(笑)。3年前、トリを務めさせていただいたときに、夜を迎えて波止場の美しいライトアップも見えて、本当に幸せな気持ちに包まれたんですね。「やった~!」っていう、あの達成感はたまりませんでしたね。

甲斐:私も3年前のステージを拝見していたんですけども、いまでも記憶に焼き付いているぐらい素敵なステージでした。真っ暗な空間に、まるでUAさんが浮かび上がっているような感覚があったんですよね。

UA:たぶん、浮かんでいたと思います(笑)。

甲斐:今年の編成、セトリは決まっておりますか?

UA:はい。もうリハは終えております。新曲も披露したいと思っておりますし、めちゃくちゃGREENROOMを意識したセトリです!

甲斐:とっても楽しみにしています!

ポルトガルで体験した“黄金の光”の思い出

『BLUE IN GREEN』のコーナー「SENSE OF ROOM」では、海やビーチのライフスタイル、カルチャーにまつわるトピックに注目する。UAはポルトガルのビーチに特別な思い入れがあるという。

UA:ポルトガルのナザレという街のビーチがとんでもなくって、いまでも記憶に残っています。

甲斐:どんな景色ですか?

UA:陽が沈むころ、まるで黄金のような光に照らされるんですよ。肉眼で見つめていられないほどの光の量でした。

甲斐:へええ!

UA:ビーチではみんなイワシを焼いていて、ナザレの街の方々は独特な衣装を着ていらっしゃるんですよ。

甲斐:どんな衣装なのでしょうか?

UA:女性はすごくかわいいひざ丈の柄のスカートを何枚も重ねて、男性はブルーのサマーセーターのようなものをお召しになっていて、ハンチングをかぶっていて、全部が手作りなんですよ。

甲斐:すごいですね!

UA:とってもオシャレでした。でも、何十年か前の話ですので、いまでは変わっていることもあるかもしれませんね。

甲斐:素敵な景色をいつか見てみたいなって思いました。

UAは6月に大阪と東京でデビュー30周年ライブ「UA 30th Anniversary Live」を開催。6月14日(土)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて、6月21日(土)に東京・日比谷公園大音楽堂にてライブを実施予定。そのほか、最新情報は公式サイトまで。

J-WAVE『BLUE IN GREEN』のコーナー「SENSE OF ROOM」では、MUSIC・ART・SPORTS・FOODを通して、アーティストやその活動、イベント、そしてそれらが生み出すカルチャーなどGREENROOMのセンスと重ね合わせたトピックスを紹介する。オンエアは毎週土曜12時55分ごろから。

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2025年5月24日28時59分まで

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毎週土曜
12:00-15:00