mabanuaが明かす、ドラムの「驚きの使い方」 Ovallの5年ぶり新アルバムの秘話を聞く

Ovallのmabanua（Dr）が5年ぶりのニューアルバムや、現在ハマっているというバスケットボールについて語った。

mabanuaが登場したのは、J-WAVEで放送中の『STEP ONE』（ナビゲーター：サッシャ、ノイハウス萌菜）のワンコーナー「MUSIC+1」。音楽以外の「+1」なトピックをゲストに尋ねるコーナーだ。オンエアは6月25日（火）。

5年ぶりのアルバムをリリース

Ovallはプロデューサーとして、さかいゆう、CHEMISTRYなどを手掛けるベースのShingo Suzuki。星野 源、米津玄師、imaseなどを手掛けるドラマーのmabanua、あいみょん、藤原さくらなどを手掛けるギターの関口シンゴからなる3ピースバンドだ。

ノイハウス：なんかもう、音楽業界がOvallに詰まっているという感じですね。

mabanua：いやいや、まだまだ。

サッシャ：1年のチャートを集計して、Ovallがプロデュースする曲が何曲ぐらい入っているのかは気になります。

mabanua：「いい曲だな」と思ったら、クレジットにOvallのメンバーがいたと思ってもらえるようにしたいです。

そんなOvallは、6月26日（水）に4枚目のアルバム『Still Water』をリリース。バンドとしては、前作『Ovall』から約5年ぶりのアルバムリリースとなった。

サッシャ：5年ぶりですから、バンドのアルバムとしてはずいぶん久しぶりです。

mabanua：たとえばなにかの企画で「曲を作ってください」とか、BGM的ななにかを作らないといけないときがあって。だけどそれで終わらせるのはもったいないと思って。そういう曲を発展させてフィーチャリングで誰々を呼んでとか、そういうのがこの5年間いくつかありました。そうしたらアルバムをそろそろ出せるぐらいの量になってきたので、新曲をちょっと足して完成みたいな。

サッシャ：インストも気持ちいいです。こういうインストを入れても違和感がないというのがOvallのすごいところです。

mabanua：インストは「歌はないんですか？」みたいに言われることもあります。

サッシャ：Ovallでも言われるんですか？

mabanua：うちらも「キャッチーにするためには、歌を入れないといけないんじゃないか」みたいな強迫観念がどこかしらにあって。だけど「インストで聴かせたい」というので今回の『Cubism』という曲を作りました。

サッシャ：インストで出せる演奏力やクオリティがないとできないことです。1曲ちょっと入れているとかじゃないから。

ノイハウス：このタイトルの『Still Water』もすごく気になります。どんな意味がこもっているのでしょうか。

mabanua：確かShingo Suzukiが最初に案を出しました。水の流れのなかでたたずむみたいな。周りがワーッと流れているなかでも己をしっかり持つみたいなところもあります。プロデュースをやって疲れたらOvallに戻ってきたり、バンド疲れたらソロをやったりとか、そういう流動的に位置を変えていくというのも。自分のスタンスを表わしているようなタイトルですかね。

サッシャ：実力派ならではです。

さらさとのコラボ曲に隠された“ドラムの秘密”

番組では『影 feat. さらさ』をオンエアすることに。Mabanuaはオファーの経緯について「さらさちゃんは僕ら以上に忙しい、今“来ている”子なので、Ovallチームの一員ではありますが、近いからこそ逆に『オファーしちゃっていいのかな』『断りづらいんじゃないかな』みたいな（思いがあった）」と話す。



ノイハウス：忙しさとかも見えているからこそ、「いまのタイミングで大丈夫かな」みたいな。

mabanua：だけど次コラボしようと思ったらまた5年経っちゃうので、もういましかないなと。

サッシャ：いやいや、5年に1回って決まっているわけじゃないんだから。

mabanua：気づくと5年経っているんですよ（笑）。

サッシャmabanuaさんから見て、さらささんの魅力はどうですか？

mabanua：けっこう肝が据わっているというか。だからSNSの発言を見ても「堂々としているな」みたいな。そういったところで歌のなかにそれが現れているというか。ちょっとキーとかも若干低めですかね。太くて温かい感じのサウンドで。そういうところにすごく、ほかのシンガーの人にはない雰囲気があるなという。

ノイハウス：安定感を感じます。

mabanua：よく「魅力は？」と解説をすると、だいたい言うワードは決まっているんですけど人から感じるものってあるじゃないですか。

ノイハウス：「聴けばわかる」というね。

mabanua：そうです。そういうところはすごくOvallとは波長が合って、いつかコラボしたいなと思っていました。

サッシャ：さらささんのボーカルを意識して曲を作ったんですか？

mabanua：これはメインで作ったShingo Suzukiがそう言っていました。もし（さらさが）忙しかったときにと、ほかの人を僕は提案したりもしたんですが「いや、これはもうさらさ1人しかいない」と。

サッシャ：第一希望をそのまま通したと。

ここで『影 feat. さらさ』をオンエア。サッシャが「いいドラムですね」と称賛すると、mabanuaはこのドラムにまつわる裏話があると話し、驚きのエピソードが飛び出した。

mabanua：実はこの曲じゃない曲で叩いた僕のドラムをShingo Suzukiが抜き取って作ったらしいです。

サッシャ：別の曲のドラムとテンポが一緒だったということ？

mabanua：テンポがたまたま一緒でした。

サッシャ：これ用に叩いていないんですか？

mabanua：叩いてないです。（音源が）送られてきて「ああ、いいですね」なんて言っていたんですけど「あれ、僕そういえば叩いた記憶がない」って。使い方を心得ている感じがあるので、そこはバンドメンバーならではですね。

サッシャ：えー！　なるほど、体に入っているから「これはあのドラムをここに持ってきたらいいんじゃないか」という。

mabanua：長年やっているだけ、15年ぐらいもう経ちますが「15年やるだけあるなあ」と思いました。

ノイハウス：まさに水みたいに流動的というか。

サッシャ：すばらしい、すごい裏話でした。

家族でB.LEAGUEに熱中

この日の「+1」は最近スポーツ観戦をよくしているというmabanuaに、なかでもハマっているというB.LEAGUEについて質問を投げかけていった。

サッシャ：今年はお客さんが4割増しという大変な人気になっています。バスケットボールのB.LEAGUEですが、お好きなんですか？

mabanua：僕はいま群馬に住んでいて、群馬に住み始めたときに「群馬県にバスケチームがある（※群馬クレインサンダーズ）」と（聞いたんです）。オープンハウスアリーナ太田という、新しい会場ができたので子どもを連れて観に行きました。そうしたらすごい、照明からチアのダンスからBGMも入っていて。

サッシャ：演出が面白いですよね。

mabanua：これ以上お金かけるところがないんじゃないかみたいな。

サッシャ：スポーツの試合って特にサッカーとかもそうですが「試合を観に行く感じ」があるじゃないですか。試合が全体のエンターテイメントの1つなんですよね。僕もけっこう代表戦の場内アナウンスもやっています。行くとまず、試合前のアクティビティがあって、選手紹介が盛り上がって、試合そのものがあって、あいだにもチアがあって、終わってからもと、1つの大きなショーを観に行ったなかにバスケがあるんですよね。

ノイハウス：パーティですね。いろいろな方面から楽しめるというか。

mabanua：3ポイントが入るとゴール側から火が出ます。

サッシャ：え？　群馬は火が出るんですか？

mabanua：3ポイントをやるとゴール裏からバーッと出るんです。「熱っ」みたいな（笑）。代表戦を観に行くんですけど、（チケットが）3分で売り切れちゃうからうちの奥さんと（スマホで予約を）カチカチカチって（笑）。片方Wi-Fiで、片方は携帯の電波で。

サッシャ：それで取れましたか？

mabanua：取りました！

サッシャ：すごいじゃないですか。

mabanua：だからどの選手が（出場しているか）と。千葉ジェッツにいる（選手）とか、クレインサンダーズがいないとか、ほかのチームの選手も。

サッシャ：でも群馬はいい選手がいっぱいいるじゃないですか。

mabanua：いっぱいいるんですけど、今年監督が昨年から変わってしまったんですよね。僕はコー・フリッピンという選手が大好きで、その選手はいるんですけど。あと並里 成選手が今年で移籍をしてしまって。そうするとなかなか。次、誰がくるかなと。

サッシャ：誰がガードになるのかとか。

mabanua：「ポイントガード不足だ」とうちの奥さんは言っていました。

サッシャ：夫婦で日々バスケの会話なんですね。

mabanua：うちの奥さんがバスケ大好きなのでいろいろ教えてもらっています。

ノイハウス：家族の趣味というか一緒にハマれるものがあるのはいいですね。

Ovallの最新情報は、公式サイトまで。

J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「MUSIC+1」では、ゲストとして毎回話題のミュージシャンが登場する。放送は月曜～木曜の12時30分ごろから。