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「これもミュージカルになるんだ」と衝撃…井上芳雄が“俺たちのニューヨーク”をテーマにトーク

「これもミュージカルになるんだ」と衝撃…井上芳雄が“俺たちのニューヨーク”をテーマにトーク

俳優の井上芳雄と亀田誠治が、「俺たちのニューヨーク」をテーマに音楽談議を展開した。

井上が登場したのはJ-WAVEで放送中の『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』(ナビゲーター:亀田誠治)。その時代、その場所で、どんな音楽を聴きたいか──時代を越えて、国境を越えて、ナビゲーターの亀田誠治が旅好き・音楽好きのゲストと共に音楽談議を繰り広げる、空想型ドライブプログラムだ。ここでは6月4日(日)にオンエアした内容をテキストで紹介する。

ニューヨークで聴くとアガる1曲

今回、井上は空想ドライブのテーマとして「俺たちのニューヨーク」を選んだ。

亀田:カッコいい。昭和感もある(笑)。

井上:「俺たちの」ってあたりが(笑)、誰なんだって感じもするんですけど。僕がニューヨークが好きっていうのはあるんですけど、亀田さんも好きですよね?

亀田:大好きです。

井上:みんな好きだし、ニューヨークは僕だけのものではなく、みんなのものなので(笑)。だから「俺たちの」って言いたくなるんです。

亀田:ニューヨークは最近行かれたんですか。

井上:4月に行きました。久しぶりでしたね。コロナ禍はどこにも行けなかったじゃないですか。海外旅行自体が4年ぶり、ニューヨークも4年ぶりくらいに。家族で行って。ちょっと仕事で行ったんですけど、基本的にはプライベートで行って。4年ぶりに海外に行けたのもあるし、それが「俺たちのニューヨークだ」っていうさらなる感動で。ニューヨーク最高だなって100回くらい言いました(笑)。

そんな井上は空想ドライブミュージックの1曲目として、JAY-ZとAlicia Keysの『Empire State Of Mind』を紹介した。



井上:このタイプの音楽を普段から聴いているわけではないんですよ。ニューヨークに行ったとき、すごくこれ聴きたくなって。「ニューヨーク」って言ってるからなんですけど(笑)。

亀田:わかりやすい(笑)。

井上:でも、ニューヨークで聴くとめちゃくちゃアガるっていうか。ニューヨークをテーマにした曲ってたくさんあると思うんですけど、今の自分たちにはこのニューヨークの曲がぴったりくるなっていう感じがしたのと、この曲がめちゃくちゃ街中で流れてるんですよ。タイムズスクエアとか。そこで、昔からあったのかな? 人力車みたいな感じで自転車で後ろに人が乗るところがあって、それで街中とかでタクシーみたいにして。

亀田:観光とかであるかも。馬車もあるしね。

井上:今回自転車で人を乗せる人たちがたくさんいて、みんな大きなスピーカーを積んでるんですよ。この曲を「ニューヨーク」って流しながら、タイムズスクエアを自転車でスイスイと行っていて。だからずっとこの曲を聴いているイメージでした。夜は部屋でしゃべりながら「この曲をかけようよ」って言って、ちょっと踊ったりするくらに(笑)。今聴いてもアガりますね。

初ニューヨークは中学生の頃。親が運転する車で…

続いて、井上は2曲目としてミュージカル『On the Town』の『New York, New York』をセレクトした。



亀田:カッコいい!

井上:いいですよね。これだけで胸躍る感じがありますよね。(ミュージカル『On the Town』は)ニューヨークで休暇を過ごしている水兵たちの話なので、休暇の喜びとそれがニューヨークだっていうのが合わさって高鳴りがすごいですよね。この曲は。

亀田:クラシックとスイングジャズが混ざった感じと、(この作品の作曲者である)バーンスタインのここからだっていう。ここから『ウエスト・サイド・ストーリー』とかに行くんですからね。

井上:バーンスタインって言うと、よりクラシカルなイメージがありますけど、こういうのを聴くとすごいジャズっぽい要素もたくさん取り入れられていてすごい人だったんだなって。

亀田:井上さんは好きなミュージカルナンバーを舞台がなかったとしても歌ったりするんですか。カラオケ行って歌っちゃうみたいな感覚で。

井上:もともとはそうやってたんですけど、今はプライベートでは……相当時間が余ったら歌うかもしれないですけど(笑)。むしろ仕事で歌うことが増えたので、その準備としてその曲の勉強として歌うんですけど、今はまだ歌ってないミュージカルの曲を探してますね。それは自分のラジオ番組とかテレビとかでミュージカル曲を歌うので、めちゃくちゃ好きな曲のストックがあったんですね。でも出していくうちに手持ちがなくなってきて(笑)。新しいミュージカルもたくさん出てくるし。

亀田:確かに。

井上:こういうクラシカルな名曲もたくさんあって。でも気軽に歌おうと思ってもなかなか歌える曲ばかりではないんですよね。そうなると大変ですね。いつも譜読みに追われてます。

ここで井上が初めてニューヨークに訪れたときの話に。井上は中学生の1年間、父の仕事の関係でアメリカ・ノースカロライナ州に住んでいた時期があり、すでにミュージカルが好きだった井上は「1年アメリカに行く代わりに、ニューヨークでミュージカルを観せてほしい」とお願いしていた。

井上:ノースカロライナからニューヨークって車だと2日間くらいかかるんです。うちの両親はなぜか車で行こうって出発して、途中の街のモーテルみたいなところで1泊して、次の日にようやくニューヨークに着くんですけど。ノースカロライナのタバコ畑ばっかりのところから、2日かけてタイムズスクエアに父親の運転で入ったときの感動は覚えてますね。

亀田:マラソンのゴールインみたいだね。

井上:それって今思うと幸せな思い出というか。ニューヨークには1週間くらいいたのかな。ちょっとしたキッチン付きのホテルに泊まって。それでミュージカルも観せててもらって。「ニューヨーク最高だぜ」っていうのは、そのときから始まってると思いますね。

亀田:なるほど。

井上:その1年でもう1回くらいニューヨークに連れて行ってもらったのかな。今年行けたときも、子どもとして連れて行ってもらった自分が、今は自分の家族を連れてニューヨークに来ているっていう感動。何でも感動できるっていうのがニューヨークにはありますね。

「これもミュージカルになるんだ」と衝撃を受けた作品

井上は空想ドライブミュージックの3曲目としてフランク・シナトラの『New York, New York』を選曲した。



井上:先ほど2曲目に聴いてもらったのとタイトルが同じなんですけど、全然違う曲でフランク・シナトラが歌っていることで有名な曲です。これはシナトラの曲だと思ってたんですよ。でも最初に歌ったのはシナトラじゃなかったみたいで。

亀田:映画『ニューヨーク・ニューヨーク』でライザ・ミネリがこの曲を歌ったシーンは有名ですよね。

井上:僕が生まれる前の作品で、この映画自体よく知らなかったです。今年ニューヨークに行ったときにブロードウェイの新作ミュージカルとして上演されているんです。『ニューヨーク・ニューヨーク』ってタイトルで。オープニングで『ニューヨーク・ニューヨーク』って大きい看板を整備しているおじさんが看板と共にせり上がっていくんですけど、ニューヨークに住んでるのは最高だぜって言いながら始まるんです(笑)。

亀田:めっちゃアメリカンだね(笑)。

井上:その映画をもとにはしてるんですけど、曲を足したりお話をアダプトしたりとかいろいろして、素敵なミュージカルになってましたね。

井上は空想ドライブの音楽として最後にミュージカル『ハミルトン』の『Alexander Hamilton』をセレクトした。



井上:衝撃というか、音楽がラップをメインにしているミュージカルなんですよね。そういうミュージカルって今までなくて「これもミュージカルになるんだ」って。しかも題材がアレキサンダー・ハミルトンってアメリカ建国の父と呼ばれるうちの1人。日本ではあまり馴染みがない人で。リンカーンほどではないんですけど、きっとニューヨークの人たちにとってはとても重要な人で。この作品を作っているリン=マニュエル・ミランダももともと移民系だと思うんですけど、最初1人だけ白人が出るけど、あとは白人以外でやるっていうのも画期的で。

亀田:多様性っていう言葉をかなりとんがったかたちでメッセージにしていて。

井上:これが興業として成立するんだっていう。もちろん作品が優れているっていうのがいちばん大きいんですけど。リン=マニュエル・ミランダは『イン・ザ・ハイツ』で成功して『ハミルトン』。今やディズニーの作品とかもたくさん作っていますし、アメリカを代表するアーティストになっていますよね。

「俺たちのニューヨーク」をテーマにさまざまなトークを繰り広げた2人。番組では井上が3月にリリースしたアルバム『Greenville』収録の『タイムテーブル』をオンエアした。



井上は6月29日(木)から東京・帝国劇場で行われる『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』に出演する(プレビュー公演は24日から)。

井上芳雄の最新情報は、公式サイトまで。

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毎週日曜
21:00-21:54