「パラスポーツの可能性」をテーマに、義足エンジニアの遠藤 謙さんと武井 壮が語り合った。
2人がトークを展開したのは毎週週替わりでJ-WAVEが厳選した企画をお届けする特別な時間『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』。オンエアは2022年10月23日(日)。産休中のSHELLYに代わって今回は武井がナビゲーターを務め、遠藤とトークを繰り広げた。
同番組は、SDGsに関する活動を後押しする情報発信・体験の場である、青山のITOCHU SDGs STUDIOから発信。オンエアだけでなく、デジタル音声コンテンツとして提供・配信するサービス「SPINEAR」でも配信。SpotifyやApple Podcastsでも楽しめる。エピソードは月曜日に、3回にわけて更新。
■ITOCHU SDGs STUDIO公式サイト
https://www.itochu.co.jp/ja/corporatebranding/sdgs/about.html
遠藤:ちなみにこの義足を使って走っているアメリカのリチャード・ブラウン選手が100メートル走で10秒53って世界記録を持っているんです。
武井:速っ! 僕のベストが10秒54なので0.01秒負けてますね。義足の選手に越される時代に入ってきてるんですね。
昨年のパラリンピックで「Xiborg ν」を使った陸上男子200メートル、そして女子200メートルで2人のパラアスリートが銅メダルを獲得したんですよね。その瞬間はどうでしたか?
遠藤:うれしかったと思うのと同時に、オリンピアンのチャンピオンはもっと速いので、そこまでの記録ってまだ遠いんだなって感じました。
武井:僕、数年前にパラアスリートと健常者のアスリートの未来っていうのをいろいろなところで話してたんですけど、オリンピックを観たあとでもっとすごい記録を出すパラリンピックを観に行こうよってなるのが(理想で)。今はオリンピックを観たあとに「パラリンピックの競技もやるから観てね」って感じじゃないですか。でもそれがひっくり返るときがくるかなって話をしていたんですけど。
遠藤:その光が見え始めているタイミングですね。
そもそも遠藤さんが義足の開発に携わるようになったきっかけは何だったのか。武井が訊く。
遠藤:もともと僕はHondaのASIMOとか二足歩行ロボットに憧れて機械工学を勉強していて、これ面白いから続けたい、そういうものを作りたいと思っていたんですけど。僕の高校の後輩の膝に骨肉腫という病気が見つかって、彼は膝の上を切って義足になったんです。ロボットの技術は人間の足にも使えるはずだと思って、実際に作っていたものを使って義足を作ってみようと思ったときに、人間の足とロボットの足って全然違うなと思って。そのときに人間の足はすごいと。人間の足を勉強してみて、筋肉とか骨とかエネルギーのシステムは工学とは全然違うものがあったので、それを勉強したいと思い義足を勉強できるところを探していました。そんなとき、MIT(マサチューセッツ工科大学)にヒュー・ハーという先生がいたので彼のところで研究したいと思ってそこで勉強しました。
遠藤:競技を始めてみたら「意外といけるんじゃないか」と思ったらしいんですよ。普通は足を切断したら不利だなと思うと思いますよね。
武井:絶望感がありますよね。
遠藤:でも彼の場合は足を切ったからめっちゃくちゃ体が軽いと言って、両手でスタスタ行けると。懸垂がめちゃくちゃできるとか、足の長さを変えられるとか。
武井:なるほど。
遠藤:障がいを持ったけど、いい面もあるよってポジティブに話すのがカッコいいなと思って。
武井:義足もあるとプラスに考えられるのは素晴らしい発想ですよね。
遠藤:今まで「こうだ」とみんなが思っているところに、「これもあるよ」って視野が広がる感覚というのが僕は快感で、そこがすごいなって思います。
遠藤さんはヒュー・ハー教授の「世の中には身体障がいというものはない。ただテクノロジーのほうに障がいがある」という言葉を紹介した。
遠藤:障がい者って世の中にいるけれど、それに代わるテクノロジーがないから彼らが障がい者になってしまっているって。
武井:まだテクノロジーが足りてないだけってことですね。確かに耳が聞こえづらい人が補聴器で聞こえやすくなったり、目が見えない人の脳に直接映像を送るとかも最近できるようになっていたり、そういうテクノロジーで“できないこと”をどんどん補完してますよね。
遠藤:よく日本でもメガネが例に出てくるんですけど、僕は彼からこの話を2005年くらいに聞いて。それを日本に帰って話すとみんなが言うようになったんです。メガネってぼやけて見える人が着けるとクリアに見えるようになる。それだけじゃなくて社会の中でメガネを着けている人が目立ってないんですよね。
武井:それくらい浸透していますよね。
遠藤:でも、義足の人がいると「あっ、義足だ」って思うと思うんですよ。
武井:まだね。
遠藤:そこがまだ未熟だと。
武井:僕は遠藤さんがやっているようなことがスポーツと融合していくことは、人類の可能性だと思っていて。パラスポーツとか障がい者の方に向けての能力開発をしたりとか器具の開発をしたりすることが、ひいては健常者である我々の生活をも引き上げてくれるテクノロジーを生み出すなど、そういったところにも広がっていくことができる分野だと思ってるんです。僕らの足よりも速く走れる義足がすでにあるってことは、人間としての能力の拡張が成されているってことの証左でもあるから。
武井は未来を想像して「僕らが今聞いている音を、もっと進化したかたちで聞けるようなものがいつかできるんじゃないか」と続ける。
武井:例えば耳が聞こえない人の研究からそれが生まれたり、目が見えない人たちのために獲得しりしたビジョンが、我々が今見えていない何か、例えば我々の人体に有害なものが見えるようなビジョンがあった時に「あそこは危ないね」など、そういうのが分かるようになれば危険な場所での作業をする人たちが安全になったりとか。障がい者の方のために、機能を失ってしまった方のたちのために作った機能なんだけど、それを持っている我々すらもさらに暮らしが素敵になり、彼らの競技をよりサポートするようになって、彼らが暮らしていく環境に全くバリアがなくなっていくみたいな。それによって「我々の将来も豊かになるんだ」というビジョンを全体として持てたら、障がい者の方が今感じているハンディキャップなんて、もしかしたらものすごく小さなものにできるんじゃないかと思います。
テクノロジーによって人間の拡張がもたらされる進化がヒントとなりステータスがどんどん上がっていくことが、もしかしたらパラスポーツのいちばんの役割かもしれない、と武井は語る。
武井:そのいちばん最初の進化の過程をパラリンピックとかそういう場所で見せてもらって、実際に僕らの能力を超える瞬間を感じていて。でももっと先には、こういう義足の技術などが体全体に及んで僕らが今できない作業もテクノロジーと我々の体が融合することによりもっと人間の可能性が高まるとか、そういうところにたどり着いていくだろうなと想像しています。だからこそ、パラスポーツは我々人類の未来をリードする可能性のあるものだと感じます。
遠藤:残念ながら歴史的にテクノロジーが進むときって戦争が起きるんですよ。それがパラリンピックでテクノロジーが進むんだっていう戦争に変わる転機を我々は期待しているんです。
武井:なるほど。
遠藤:戦争があることでケガをして障がい者になって、そこでテクノロジーが進むのではなくて、パラスポーツの中でみんなが使えるようになるっていう流れができたらいいなって。あと、武井さんがいろんなところで話されていることだと思うんですけど、マイナースポーツの注目度って小さいんですよね。僕らはパラスポーツってマイナースポーツのひとつだと思っているので、これをどうやって広げていくかっていうところですね。みんなが興味ないだろっていうところから東京2020パラリンピックはそこそこ観るようになった。これからどうやってこれを面白いスポーツとして観てもらえるようにできるかっていうと、本当に9秒台で100メートルを走る選手が生まれるとさすがに観に来てくれると思ってるんですよね。そこの競技性の可能性もパラスポーツには感じます。
武井:僕らは戦う漫画とか映画とか好きじゃないですか。『アベンジャーズ』とか『アイアンマン』を観て、すごいと思いますよね。僕は今後のパラスポーツってそういうものだと思ってるんです。超人的な能力をテクノロジーと融合して身に付けていく人たちの祭典になってくれたら、オリンピックより絶対盛り上がるっていう感覚があるので。それは世界の技術者や最先端のテクノロジーを扱う人たちの発表会でもあり、さらにアスリートたちの自己実現の場として地球上に新しいすごさを見せつけてくれる。さらにその機能を使いこなせるスペシャリストとして披露してくれる日は、僕はそんなに遠くない未来かなと思っています。さらに先に、テクノロジーを使った新たなスポーツに地球上の人たちが熱狂する日がいつか来ると思っているので、僕はそのスポーツを作りたいと思っています。
SDGsは2030年までに達成する17の目標を掲げている。それにちなみ、最後に武井は「2030年までにどんな社会になっていてほしいか?」と遠藤に訊いた。
遠藤:その中で言うと公平という言葉が目標の中に含まれています。パラリンピックと一緒にやってきて思うことは、正直どんなに頑張ってもこれはムリだよねっていうのが障がい者の中ではあるんですよね。なので、才能もあると思うんですけど、みんな公平に頑張った分だけ報われるとか、頑張れる社会。同じようにスタートラインに立てるような社会になったらいいなと思っています。足がないから走れないとか、目が見えないからこれができないとかじゃなくて、それに代替するテクノロジーがあることによって、みんな同じスタートラインに立てる社会になったらいいなと思っています。
武井:それを支えるのは我々が生み出す新たなテクノロジーってことなんですね。
遠藤:エンジニアとしてそれに取り組みたいと思います。
SHELLYがナビゲートするプログラム『ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』の放送は毎月第4日曜日の22時から。
2人がトークを展開したのは毎週週替わりでJ-WAVEが厳選した企画をお届けする特別な時間『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』。オンエアは2022年10月23日(日)。産休中のSHELLYに代わって今回は武井がナビゲーターを務め、遠藤とトークを繰り広げた。
同番組は、SDGsに関する活動を後押しする情報発信・体験の場である、青山のITOCHU SDGs STUDIOから発信。オンエアだけでなく、デジタル音声コンテンツとして提供・配信するサービス「SPINEAR」でも配信。SpotifyやApple Podcastsでも楽しめる。エピソードは月曜日に、3回にわけて更新。
■ITOCHU SDGs STUDIO公式サイト
https://www.itochu.co.jp/ja/corporatebranding/sdgs/about.html
義足エンジニアになったきっかけは友人の病気
遠藤さんが代表取締役を務める「株式会社Xiborg」が開発した義足「Xiborg ν(サイボーグ ニュー)」を使った2人のアスリートが、一昨年開催の東京2020パラリンピックでそれぞれ銅メダルを獲得した。遠藤:ちなみにこの義足を使って走っているアメリカのリチャード・ブラウン選手が100メートル走で10秒53って世界記録を持っているんです。
武井:速っ! 僕のベストが10秒54なので0.01秒負けてますね。義足の選手に越される時代に入ってきてるんですね。
昨年のパラリンピックで「Xiborg ν」を使った陸上男子200メートル、そして女子200メートルで2人のパラアスリートが銅メダルを獲得したんですよね。その瞬間はどうでしたか?
遠藤:うれしかったと思うのと同時に、オリンピアンのチャンピオンはもっと速いので、そこまでの記録ってまだ遠いんだなって感じました。
武井:僕、数年前にパラアスリートと健常者のアスリートの未来っていうのをいろいろなところで話してたんですけど、オリンピックを観たあとでもっとすごい記録を出すパラリンピックを観に行こうよってなるのが(理想で)。今はオリンピックを観たあとに「パラリンピックの競技もやるから観てね」って感じじゃないですか。でもそれがひっくり返るときがくるかなって話をしていたんですけど。
遠藤:その光が見え始めているタイミングですね。
そもそも遠藤さんが義足の開発に携わるようになったきっかけは何だったのか。武井が訊く。
遠藤:もともと僕はHondaのASIMOとか二足歩行ロボットに憧れて機械工学を勉強していて、これ面白いから続けたい、そういうものを作りたいと思っていたんですけど。僕の高校の後輩の膝に骨肉腫という病気が見つかって、彼は膝の上を切って義足になったんです。ロボットの技術は人間の足にも使えるはずだと思って、実際に作っていたものを使って義足を作ってみようと思ったときに、人間の足とロボットの足って全然違うなと思って。そのときに人間の足はすごいと。人間の足を勉強してみて、筋肉とか骨とかエネルギーのシステムは工学とは全然違うものがあったので、それを勉強したいと思い義足を勉強できるところを探していました。そんなとき、MIT(マサチューセッツ工科大学)にヒュー・ハーという先生がいたので彼のところで研究したいと思ってそこで勉強しました。
世の中には身体障がいというものはない。ただテクノロジーのほうに障がいがある
遠藤さんが紹介したMITのヒュー・ハー教授は、17歳のときにロッククライミングの事故による凍傷で足を切断。それでも競技をやりたいと思い、自分で義足を開発して行ったという。遠藤:競技を始めてみたら「意外といけるんじゃないか」と思ったらしいんですよ。普通は足を切断したら不利だなと思うと思いますよね。
武井:絶望感がありますよね。
遠藤:でも彼の場合は足を切ったからめっちゃくちゃ体が軽いと言って、両手でスタスタ行けると。懸垂がめちゃくちゃできるとか、足の長さを変えられるとか。
武井:なるほど。
遠藤:障がいを持ったけど、いい面もあるよってポジティブに話すのがカッコいいなと思って。
武井:義足もあるとプラスに考えられるのは素晴らしい発想ですよね。
遠藤:今まで「こうだ」とみんなが思っているところに、「これもあるよ」って視野が広がる感覚というのが僕は快感で、そこがすごいなって思います。
遠藤さんはヒュー・ハー教授の「世の中には身体障がいというものはない。ただテクノロジーのほうに障がいがある」という言葉を紹介した。
遠藤:障がい者って世の中にいるけれど、それに代わるテクノロジーがないから彼らが障がい者になってしまっているって。
武井:まだテクノロジーが足りてないだけってことですね。確かに耳が聞こえづらい人が補聴器で聞こえやすくなったり、目が見えない人の脳に直接映像を送るとかも最近できるようになっていたり、そういうテクノロジーで“できないこと”をどんどん補完してますよね。
遠藤:よく日本でもメガネが例に出てくるんですけど、僕は彼からこの話を2005年くらいに聞いて。それを日本に帰って話すとみんなが言うようになったんです。メガネってぼやけて見える人が着けるとクリアに見えるようになる。それだけじゃなくて社会の中でメガネを着けている人が目立ってないんですよね。
武井:それくらい浸透していますよね。
遠藤:でも、義足の人がいると「あっ、義足だ」って思うと思うんですよ。
武井:まだね。
遠藤:そこがまだ未熟だと。
パラスポーツは人類の未来をリードする可能性がある
番組後半では、遠藤さんと武井が「パラスポーツの可能性」についてトークを繰り広げた。武井:僕は遠藤さんがやっているようなことがスポーツと融合していくことは、人類の可能性だと思っていて。パラスポーツとか障がい者の方に向けての能力開発をしたりとか器具の開発をしたりすることが、ひいては健常者である我々の生活をも引き上げてくれるテクノロジーを生み出すなど、そういったところにも広がっていくことができる分野だと思ってるんです。僕らの足よりも速く走れる義足がすでにあるってことは、人間としての能力の拡張が成されているってことの証左でもあるから。
武井は未来を想像して「僕らが今聞いている音を、もっと進化したかたちで聞けるようなものがいつかできるんじゃないか」と続ける。
武井:例えば耳が聞こえない人の研究からそれが生まれたり、目が見えない人たちのために獲得しりしたビジョンが、我々が今見えていない何か、例えば我々の人体に有害なものが見えるようなビジョンがあった時に「あそこは危ないね」など、そういうのが分かるようになれば危険な場所での作業をする人たちが安全になったりとか。障がい者の方のために、機能を失ってしまった方のたちのために作った機能なんだけど、それを持っている我々すらもさらに暮らしが素敵になり、彼らの競技をよりサポートするようになって、彼らが暮らしていく環境に全くバリアがなくなっていくみたいな。それによって「我々の将来も豊かになるんだ」というビジョンを全体として持てたら、障がい者の方が今感じているハンディキャップなんて、もしかしたらものすごく小さなものにできるんじゃないかと思います。
テクノロジーによって人間の拡張がもたらされる進化がヒントとなりステータスがどんどん上がっていくことが、もしかしたらパラスポーツのいちばんの役割かもしれない、と武井は語る。
武井:そのいちばん最初の進化の過程をパラリンピックとかそういう場所で見せてもらって、実際に僕らの能力を超える瞬間を感じていて。でももっと先には、こういう義足の技術などが体全体に及んで僕らが今できない作業もテクノロジーと我々の体が融合することによりもっと人間の可能性が高まるとか、そういうところにたどり着いていくだろうなと想像しています。だからこそ、パラスポーツは我々人類の未来をリードする可能性のあるものだと感じます。
パラリンピックを起点にテクノロジーが進化する未来を
武井の考えを聞いた遠藤さんは「武井さんの言葉でそれが聞けてよかった」と口にしつつ、パラスポーツの可能性について言及した。遠藤:残念ながら歴史的にテクノロジーが進むときって戦争が起きるんですよ。それがパラリンピックでテクノロジーが進むんだっていう戦争に変わる転機を我々は期待しているんです。
武井:なるほど。
遠藤:戦争があることでケガをして障がい者になって、そこでテクノロジーが進むのではなくて、パラスポーツの中でみんなが使えるようになるっていう流れができたらいいなって。あと、武井さんがいろんなところで話されていることだと思うんですけど、マイナースポーツの注目度って小さいんですよね。僕らはパラスポーツってマイナースポーツのひとつだと思っているので、これをどうやって広げていくかっていうところですね。みんなが興味ないだろっていうところから東京2020パラリンピックはそこそこ観るようになった。これからどうやってこれを面白いスポーツとして観てもらえるようにできるかっていうと、本当に9秒台で100メートルを走る選手が生まれるとさすがに観に来てくれると思ってるんですよね。そこの競技性の可能性もパラスポーツには感じます。
武井:僕らは戦う漫画とか映画とか好きじゃないですか。『アベンジャーズ』とか『アイアンマン』を観て、すごいと思いますよね。僕は今後のパラスポーツってそういうものだと思ってるんです。超人的な能力をテクノロジーと融合して身に付けていく人たちの祭典になってくれたら、オリンピックより絶対盛り上がるっていう感覚があるので。それは世界の技術者や最先端のテクノロジーを扱う人たちの発表会でもあり、さらにアスリートたちの自己実現の場として地球上に新しいすごさを見せつけてくれる。さらにその機能を使いこなせるスペシャリストとして披露してくれる日は、僕はそんなに遠くない未来かなと思っています。さらに先に、テクノロジーを使った新たなスポーツに地球上の人たちが熱狂する日がいつか来ると思っているので、僕はそのスポーツを作りたいと思っています。
SDGsは2030年までに達成する17の目標を掲げている。それにちなみ、最後に武井は「2030年までにどんな社会になっていてほしいか?」と遠藤に訊いた。
遠藤:その中で言うと公平という言葉が目標の中に含まれています。パラリンピックと一緒にやってきて思うことは、正直どんなに頑張ってもこれはムリだよねっていうのが障がい者の中ではあるんですよね。なので、才能もあると思うんですけど、みんな公平に頑張った分だけ報われるとか、頑張れる社会。同じようにスタートラインに立てるような社会になったらいいなと思っています。足がないから走れないとか、目が見えないからこれができないとかじゃなくて、それに代替するテクノロジーがあることによって、みんな同じスタートラインに立てる社会になったらいいなと思っています。
武井:それを支えるのは我々が生み出す新たなテクノロジーってことなんですね。
遠藤:エンジニアとしてそれに取り組みたいと思います。
オンエアをお届けした、青山のITOCHU SDGs STUDIO。
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番組情報
- ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE
-
毎月第4日曜22:00-22:54
-
武井 壮<代演>