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忌野清志郎から“噂”を吹き込まれたけれど…スガシカオ×怒髪天・増子直純×ワタナベイビーが語る思い出話

忌野清志郎から“噂”を吹き込まれたけれど…スガシカオ×怒髪天・増子直純×ワタナベイビーが語る思い出話

怒髪天・増子直純、ホフディランのワタナベイビー、スガ シカオが「ミュージシャンすべらない話」をテーマに会話を繰り広げた。

3人がトークを展開したのはJ-WAVEで放送中の『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』(ナビゲーター:スガ シカオ)。その時代、その場所で、どんな音楽を聴きたいか―――時代を越えて、国境を越えて、ナビゲーターのスガ シカオが旅好き・音楽好きのゲストと共に音楽談義を繰り広げる、空想型ドライブプログラムだ。オンエアは6月19日(日)。

かたくなに外さないサングラス

今回は、スガの提案で「ミュージシャンすべらない話」をすることに。増子はこの話題になったとき、いつもギターウルフのセイジ(Vo./Gt.)について語るという。

増子:セイジさんはいつもサングラスをして、絶対に外さないのよ。素顔を見せない。

ワタナベイビー:僕も見たことないですね。

増子:10何年前かな、ギターウルフに二代目のベースのU.Gが入ったときに、絶対にセイジさんの素顔を見てやろうと。メンバーの前でも絶対にサングラスを外さないから事あるごとに隙を狙ってたの。

あるとき、ギターウルフがツアーの移動でフェリーに乗ることがあったそうで、そこでU.Gは「これは素顔を見れるチャンスだ」と思ったという。

増子:絶対にセイジさんは風呂に行くと。

スガ:くだらないな(笑)。

増子:セイジさんが風呂に行くときに、U.G一緒に付いていって。脱衣所にもサングラスをして入っているけど、さすがに置いて風呂に入ってるぞと思って、バッと入ったらサングラスしたまま体を洗ってたんだって。おいおいと思って、隣に座って体を洗って、そろそろ顔を洗うぞって思ったら、セイジさんはサングラスをしたままバシャバシャって顔を洗ってて。

スガ:あはは(笑)!

増子:「サングラス外さないんですか」って訊いたら、「外さないよ」って言われたけど、U.Gは負けず嫌いだから「サウナに行きましょうよ」って。暑くてサングラスを外すぞって思って。

そこから何十分もサウナに入ったセイジとU.G。

増子:顔が真っ赤になって「死ぬんじゃないか」っていうくらいサウナに入ってたら、さすがにセイジさんが「そろそろ出るか」って言ってサウナから出たらクラッときて倒れたんだって。U.Gが「しめた!」と思ったら、サングラスをガッチリ握ったまま倒れてて。

ワタナベイビー:そこだけは守ったんだ。

増子:でも下半身は丸出し。隠すのそっちなんかいって(笑)。それ見てから、サングラスを外そうとするのは無駄なんだなって思ったって言ってた。

上海で燃え上がる扉

続いて、スガが1990年代に中国・上海で開催された音楽祭のエピソードを語る。

スガ:ベトナムとかフィリピンとか中国とか台湾とか、いろんなアジアのアーティストが終結して。日本からも3組エントリーされてて、俺とモーニング娘。とブラックビスケッツだったの。

増子:すげえ組み合わせ(笑)。

スガ:俺もなんで呼ばれたんだろうなって思ったんだけど(笑)。当時の上海って最新の機材を入れてるんだけど、使い方がわかる人が全然いなくて。日本だと照明のチーフとかいるじゃない。でもそこにはチーフがいないの。全部1人がまとめて、あと150人はバイトみたいな。だからその1人が照明から音響から演出からカメラから全部やらなきゃいけないわけ。

増子:無理じゃん。

スガ:無理で、150人がその人に訊きに行くわけ。だからその人がテンパってキレちゃってるわけ。

増子:聖徳太子以上だもんね(笑)。

いよいよリハーサルに参加することになったスガ。なぜかステージの上には『ドラえもん』の「どこでもドア」のような扉があり、その上に白い布がかかっていたという。

スガ:その布を炎でブワッと燃やして、燃え落ちるからその中から登場してくださいって言われたの。

増子:絶対にダメな演出じゃん。

スガ:リハーサルを何回かやったけど、ぐちゃぐちゃだしやってもしょうがないかなと思って、本番日以外のリハーサルはいいですって言って観光に行ったの。でも本番日のリハーサルになったら、「扉の演出がなくなりました」って言われて「どうしてなの?」って言ったら、「やったら危なかったんで」って。

増子:今かよ(笑)。

スガ:燃える塗料を塗って火を付けたらものすごい勢いで燃え上がって、大騒ぎになっちゃって。これは危ないっていうことで。

増子:当たり前だよ。

スガ:それで本番は普通の扉から「こんにちは」みたいな感じで登場して(笑)。何かよくわからない演出で出てってそこで歌を歌ったんだよね。

怖くてかけられない電話

最後に、ワタナベイビーは仲井戸麗市(CHABO)と忌野清志郎とのエピソードを語り始めた。

ワタナベイビー:もともと僕は忌野清志郎さんにすごくかわいがってもらっていて、清志郎さんからお電話をもらうようになって。

スガ:それはすごいね。

ワタナベイビー:僕のツアー中とかに、留守番電話に「ワタナベ、居留守を使うのはやめろ」「いるのはわかってるんだぞ」って入ってて。清志郎さんの留守電だけで他の人のは入ってないっていう。

スガ:あはは(笑)!

ワタナベイビー:清志郎さんのご自宅にスタジオがあって、そこでしゃべるようになっていったんですけど、僕が清志郎さんに「清志郎さんからお電話いただくなんて信じられないです」って話をしたら「僕なんかじゃまだ甘いよ。仲井戸くんに電話できるようにならないと本物じゃない」って言うんです。CHABOさんはとにかくナイーブで電話に出ないことで有名だったらしいんです。

スガ:へえ。

ワタナベイビー:清志郎さんがイベントに誘う電話にも絶対に出ないと。清志郎さんは「CHABOくんに電話するのが怖い」みたいな半分笑い話みたいなことをあちこちの雑誌で言ってたり、「CHABOくんをイベントに誘うのに、CHABOさんのお子さんたちを電話口に出してようやくCHABOさんが出てきた」みたいな。それくらい「CHABOくんに電話をかけるのは至難の業だ」って清志郎さんから教育されてました。

忌野が亡くなったあと、10年前くらいにワタナベイビーはフェスで仲井戸主宰の忌野清志郎トリビュートバンドに呼んでもらい、そこで披露する曲を選ぶことになったという。

ワタナベイビー:僕なりに考えがあって、せっかくならみんなが演奏している曲とは違うものにしたいと思って、考えるうちに選曲の締め切りがだんだん迫ってきたんです。CHABOさんのマネージャーとやりとりしているうちに「〇日の〇時までに仲井戸に直接連絡してください」って言われて。

スガ:これはハードル高いよ。

ワタナベイビー:どうしようと思って。清志郎さんから吹き込まれてたから、暗い部屋で「電話なんか出たくない」っていうCHABOさんが自分の中にイメージされていて、怖いんですよ。期限まであと5分、4分……。

スガ:早く決めろよ(笑)。

ワタナベイビー:電話してから決めようと思って、電話したんですよ。もうどんな怖いCHABOさんが出てくるんだろうって。コールしてる間も怖くて、それでCHABOさんが出たら「ああ、ワタナベ! 元気~?」「曲決まったか?」って全然電話嫌いじゃなかったんです(笑)。

スガ:普通に出てるじゃん(笑)。

増子:明るいな(笑)。

ワタナベイビー:やっぱりCHABOさんはいい人でした(笑)。

怒髪天の最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。

ホフディランの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。

スガが空想ドライブをナビゲートする『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』のオンエアは、毎週日曜21時から。

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番組情報
Mercedes-Benz THE EXPERIENCE
毎週土曜
21:00-21:54