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藤井フミヤ、かつての“尖っていた自分”を振り返る。「週末は100%いた」場所は?

藤井フミヤ、かつての“尖っていた自分”を振り返る。「週末は100%いた」場所は?

藤井フミヤがニューシングルや過去から現在で変化したもの、変わっていないものについて語った。

藤井が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『GROOVE LINE』(ナビゲーター:ピストン西沢)のワンコーナー「GROOVE LINE TOKYO NEST」。オンエアは6月14日(火)。藤井は6月8日に2年振りとなるシングル『水色と空色』をリリースした。

尖っていた時代もあった

およそ2年半ぶりの再会になったという2人。お互いに昭和の時代から活躍し年齢が近いこともあり、昔を懐かしむような話題からトークは始まった。

西沢:やっぱり昭和から芸能界にいて、昔のそういう若いタレントはみんなニッポン放送とかで修行を積んだじゃないですか。

藤井:そこから始まってます。AMからね。

西沢:さんざんやったでしょ?

藤井:このJ-WAVEが始まったときも知ってますからね。

西沢:88年ですからね。

藤井:最初はずっと音楽ばかり流しっぱなしで、1か月間ぐらい?

西沢:開局前の準備期間はしゃべらなかったんです。

藤井:音楽だけ流して「これ最高じゃん」とか言いながら、J-WAVEを聴くようになって。

西沢:あのころはだって、すごく尖ったフミヤだったから。

藤井:尖ってましたね(笑)。なんかあまり昔の映像とか観たくないですもんね。

西沢:少し化粧をしていたりとか、いま観ると妙ですよね。

藤井:カラコン片方だけ入れたりとかね。

西沢:先端を走っているのをいま観るとやっぱり、かなりはずれて見えちゃうのかな?

藤井:なんだろうな。なんかこう、尖っている自分が恥ずかしいというかね。

西沢:いつから丸くなったんですか?

藤井:結婚や出産かな。若いころはずっと夜の音楽ばかり聴いてたんです。遊びに行くのもニューヨーク行ったりロンドンに行ったりしても、夜は遊びっぱなしみたいな。子どもが生まれて、なんか昼間の西海岸みたいなロックを聴くようになって(笑)。

西沢:明るいやつ(笑)。

藤井:窓を開けて風を入れて聴くみたいな。

西沢:人が変わっちゃう。

藤井:音楽が変わりましたね。

西沢:それは自分が作るやつにもモロに影響しますよね。

藤井:『TRUE LOVE』は完全にそうです。

西沢:『TRUE LOVE』はトゲが抜けてから?

藤井:抜けてからの、いわゆるカントリーフォークじゃないけれど、そういう感じになっちゃいました。

西沢:一時期は湾岸沿いのクラブに行くと、必ずVIPルームにいたでしょ?

藤井:週末は100パーセントいました(笑)。

レコードからサブスクまで

新曲の『水色と空色』は、デジタル短編映画『半透明なふたり』のテーマ曲として書き下ろされた。同作は現在YouTubeにて無料公開されている。
<ストーリー>
鼻が顎の辺りまで垂れ下がった男・龍也は夜のコンビニでバイトをしている。
最近、深夜に来店する眼帯の女の子が気になっている。
その子が聴いていたヘッドフォンと店内で流れていた曲が偶然にも同じ曲で同じタイミングで流れていて、、、
映画『半透明なふたり』公式チャンネルより。

藤井:永山瑛太さんと川栄李奈さんが演じてくれています。

西沢:芥川龍之介の『鼻』が原案になってる?

藤井:それの現代版みたいな。

西沢: YouTubeの無料公開映画みたいなのって最近増えているじゃないですか。「いまの時代のものなんだろうな」という感じはします。

藤井:もちろんタダで、好きなときに観られる。「もう1回観ようかな」と思ったら観られるっていうのが利点なんでしょうね。

西沢:いろいろなビジネスモデルを経験しているじゃないですか。そういうビジネス的な見地からとか、新しいもの好きからとか、そういう部分でいったらどうですか?

藤井:昔はたとえばCDを買わないと聴けなかったじゃないですか。でも買わなくても聴けるというよさはあります。

西沢:だけど「どうやってお金発生するの?」みたいなのが見えなくなっているというかね。

藤井:まあね。だからCDは売れないんですよ、やっぱり(笑)。

西沢:(笑)。一番最初はレコードでしょ?

藤井:レコードとカセットテープですよ。

西沢:カセットテープきました。

藤井:チェッカーズってファンの子がプレイヤーを持ってないからカセットテープのほうが売れたんですよ。カセットデッキは持ってるけどレコードプレイヤーを持ってないから。

西沢:意外! そこから始まってYouTube無料映画まで第一線にいるって。

藤井:配信、サブスクまでね(笑)。

西沢:すごいっすね。

藤井:なんか使っているツールが違いますね。

西沢:本当ですよね。たまに新しいもので「Spotifyってなに?」みたいな。

藤井:最近サブスクって単語を覚えたぐらいですよ(笑)。

西沢:いまの人たちは俺らが子どものころと違ってシンプルじゃないから、大変ですよね。

藤井:だってピストンさん家にいっとき何枚ぐらいレコードありました?

西沢:一番あったクラブDJやっていたときなんか1万枚とかそれぐらい。

藤井:それぐらいをみんなポケットに持っている感じですからね。

西沢:本当本当。

藤井:それぐらい持っているのはDJしかいなかった。

西沢:俺らの時代、一晩レコードを回すと俺みたいにポンポン変える奴は段ボール5箱ぐらい持って行かないといけないから、スゲー大変でしたよ。

藤井:いまはもうパソコン1台でね。

演奏方法は変わらない

レコードからサブスクリプションまでの媒体の変化から、ライブでの演奏に関する話題に。藤井は自身のライブでのスタンスについて語った。

西沢:ライブってお客を見ながら曲順まではやらないかもしれないけど、少しトーンを変えたりとか意識するじゃないですか。「お客下げすぎちゃったからしゃべりで上げておくか」とか。

藤井:そういうのはあるけど。基本的にはステージ上で歌ってるのは昔からやっていることは変わらないです。ギターだしベースだしドラムだし。照明器具とかが変わったぐらいでやっていることは相変わらずのことをやっているなと思います。

西沢:客席が明るくないからお客さんがいまいち見えないじゃないですか。

藤井:見えないです。10メートルぐらい?

西沢:デカい会場だと全然向こうまで見えないし。そういうときにお客さんの顔色を見ながらやるみたいな細かい芸当はできないでしょ?

藤井:僕は見ないタイプなんです。

西沢:それは空中の焦点が合わない一点を見て歌ったり?

藤井:意外とそんな感じです。でもなんか観に来てくれた人は「目が合った」とか言うんですよ。だからなんか、全体的に見ているんでしょうね。

西沢:空間全部に対して意識しているというか。

藤井:リハーサルの前に会場の一番後ろに行って、どのくらいの大きさに自分が見えるんだろうとか確認したりしています。

藤井の最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。

『GROOVE LINE』では楽曲を紹介しながらゲストとの軽快なトークをお届け。放送は毎週月曜から木曜の16時30分から。

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