俳優・渋川清彦が、自身の本棚に置いておきたい書籍や、人生に影響を与えた一節を紹介した。
渋川が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『ACROSS THE SKY』(ナビゲーター:玄理)のワンコーナー「DAIWA HOUSE MY BOOKSHELF」。5月29日(日)のオンエアをテキストで紹介する。
渋川:本棚って言えるものじゃないけどね。
玄理:きちんと整理整頓するんですね。
渋川:ちょっとカッコつけましたよ。
玄理:(笑)。本棚は映画関係の本がほとんどですね。
渋川:でも、あんまり本は読まないんですよね。「読まなきゃ」とは思ってるんですけど。映画の原作だったり、役に関連した人物の本だったり、そういう感じの本が置いていますね。
渋川は「本棚に残したいと思った本」として、石井岳龍(いしいがくりゅう)の『映画創作と自分革命 映画創作をめぐって』(有限会社アクセス)を紹介。5月15日に同コーナーに出演した、映画監督・樋口真嗣もピックアップした一冊だ。
【関連記事】『シン・ウルトラマン』今の観客に“子どもの頃に感じたワクワク”を届けるための工夫は? 樋口真嗣監督が語る
玄理:2週間前に出演された、樋口監督も同じ本を薦めてくれたんですよ。
渋川:すごいね。
玄理:樋口さんは、石井さんの作品をデビュー作から追っているぐらい大好きだそうですよ。石井監督って、作るものは暴力的だったりエッジが効いているものだったりしますけども、ご本人はものすごく腰が低い方じゃないですか。そのギャップが不思議だったんだけれども、この本を読んだらその謎が解けたとおっしゃっていましたね。
渋川:へええ。
玄理:石井監督の作品にけっこう出ていらっしゃいますよね。
渋川:そうですね。
玄理:現場で一緒にお仕事するときの石井監督ってどんな感じですか?
渋川:誰よりもエネルギーがある人。石井さんの現場って、朝から(翌日の)朝まで撮るときがあるのに、誰よりも元気で「まだまだやるぞ!」って感じの人でね。カッコいいんですよ。
玄理:何というタイトルの書籍の一節なんでしょうか?
渋川:よくわかんないですね(笑)。
玄理:ええ(笑)!?
渋川:俺は『ポルノスター』で映画デビューしたんですけど、監督の豊田利晃さんもそれがデビュー作だったんですよ。そこから、豊田さんの作品には全部誘ってもらっているんですね。その豊田さんと、シナハン(シナリオハンティング、台本を書くための下見)がてら旅行に行くっていうのを昔よくやっていたんですね。
玄理:シナハンの段階で同行していたんですか?
渋川:そう。豊田さんが免許を持っていないから、俺が運転するってだけの話なんですけどね。
玄理:(笑)。
渋川:どっか行くたびに豊田さんが「これは面白い」って感じでたぶん物語を作っていくんだけど、すごく昔に青森県の下北半島に行って、恐山の宿坊に泊まったんです。
その宿坊には仏教関連の書籍が揃えられていたと話す渋川。豊田監督がとある本を手に取ったときのことを振り返った。
渋川:豊田さんが本を読んでいたとき、いきなり「犀の角のようにただ独り歩め」って口にして、「なんだそれ!? カッコいい」って思ったんですよ。その言葉はブッダの言葉なんですけど、すごく印象に残りました。本棚にその本はないけれど、一生忘れない言葉ですね。
渋川が紹介したブッダの一節は「サイの頭部にそそり立つ太い一本角のように、独りで自らの歩みを進めなさい」という意味を持つ。インドサイは群れではなく単独で行動するため、サイの角は“孤独”の比喩表現である。
玄理:いわゆる一匹狼的な感じの言葉なんですかね?
渋川:そうですね。群れずに孤独になれってことだと思います。
玄理:どうしてこの一説が響いたんですかね? 群れるより独りが好きってことなんでしょうか?
渋川:ですかね。群れるといろいろ気を遣っちゃうタイプなんで。
玄理:一人のほうが楽?
渋川:そうっすね。仲間といると楽しいですけど、何かをするってなると一人になるかな。映画を観るときも一人だし。
玄理:現場とかだと、常に大人数と一緒にいるじゃないですか。そういうのは苦じゃない?
渋川:苦じゃないね。
玄理:そっかあ。私は孤独って言われると「辛い」って感じるんですけど、一人の時間は絶対に必要だなって思うタイプです。
渋川:孤独って、ちょっと強い言葉だもんね。
玄理:ちなみに、何の本かわからないとおっしゃっていたんですけども、岩波文庫から出版されている『ブッダのことば スッタニパータ』だそうですよ。よかったら探してみてください。
渋川:ありがとうございます。
ドラマ『ザ・タクシー飯店』(テレビ東京系)が6月2日(1日深夜)から放送開始。では、渋川が主役のタクシードライバー・八巻孝太郎を演じる。個性的なタクシー客とのやりとりの他に、東京のさまざまな町中華の名店に訪れるのが見どころとなっている。
渋川:運転するタクシーもね、すごく個性的なんですよ。
玄理:そうなんですか! 飾り付けとかが?
渋川:飾り付けもだし、車自体もすごく古いものなんですよ。
玄理:へえ! ということは、個人タクシーってことですか?
渋川:そう!
玄理:面白い。都内でタクシーを乗ったとき、真っピンクの車だったときがあったんですよ。「都内で2台しかないんだよ」って言われました(笑)。
渋川:ほ~! それはラッキーだねえ。ピンク色のタクシーなんてあるんだ。
玄理:私もその一回だけしか乗ったことがないんですよ。
渋川:『ザ・タクシー飯店』のタクシーも個性的な車ですし、キャストも素晴らしいんでぜひ観てください。
玄理:ドラマ『ザ・タクシー飯店』は、テレビ東京で毎週水曜25時から放送です。
『ACROSS THE SKY』のワンコーナー「DAIWA HOUSE MY BOOKSHELF」では、本棚からゲストのクリエイティヴを探る。オンエアは10時5分頃から。
渋川が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『ACROSS THE SKY』(ナビゲーター:玄理)のワンコーナー「DAIWA HOUSE MY BOOKSHELF」。5月29日(日)のオンエアをテキストで紹介する。
渋川清彦の本棚に注目
渋川は、18歳の頃にバンドでプロを目指して上京。その後KEEという芸名で、ファッション誌『MEN'S NON-NO』(集英社)や『smart』(宝島社)でモデルとして活動。2006年、渋川清彦に改名した。俳優としてテレビ、映画、CMなど幅広く活躍している渋川の本棚には、どのような本が収められているのだろう? 玄理は渋川の本棚の写真を見ながらトークを進行した。渋川:本棚って言えるものじゃないけどね。
玄理:きちんと整理整頓するんですね。
渋川:ちょっとカッコつけましたよ。
玄理:(笑)。本棚は映画関係の本がほとんどですね。
渋川:でも、あんまり本は読まないんですよね。「読まなきゃ」とは思ってるんですけど。映画の原作だったり、役に関連した人物の本だったり、そういう感じの本が置いていますね。
渋川は「本棚に残したいと思った本」として、石井岳龍(いしいがくりゅう)の『映画創作と自分革命 映画創作をめぐって』(有限会社アクセス)を紹介。5月15日に同コーナーに出演した、映画監督・樋口真嗣もピックアップした一冊だ。
【関連記事】『シン・ウルトラマン』今の観客に“子どもの頃に感じたワクワク”を届けるための工夫は? 樋口真嗣監督が語る
玄理:2週間前に出演された、樋口監督も同じ本を薦めてくれたんですよ。
渋川:すごいね。
玄理:樋口さんは、石井さんの作品をデビュー作から追っているぐらい大好きだそうですよ。石井監督って、作るものは暴力的だったりエッジが効いているものだったりしますけども、ご本人はものすごく腰が低い方じゃないですか。そのギャップが不思議だったんだけれども、この本を読んだらその謎が解けたとおっしゃっていましたね。
渋川:へええ。
玄理:石井監督の作品にけっこう出ていらっしゃいますよね。
渋川:そうですね。
玄理:現場で一緒にお仕事するときの石井監督ってどんな感じですか?
渋川:誰よりもエネルギーがある人。石井さんの現場って、朝から(翌日の)朝まで撮るときがあるのに、誰よりも元気で「まだまだやるぞ!」って感じの人でね。カッコいいんですよ。
旅先で出会った本の一節を紹介
渋川は“人生に影響を与えた一節”として、「犀(さい)の角のようにただ独り歩め」を紹介した。玄理:何というタイトルの書籍の一節なんでしょうか?
渋川:よくわかんないですね(笑)。
玄理:ええ(笑)!?
渋川:俺は『ポルノスター』で映画デビューしたんですけど、監督の豊田利晃さんもそれがデビュー作だったんですよ。そこから、豊田さんの作品には全部誘ってもらっているんですね。その豊田さんと、シナハン(シナリオハンティング、台本を書くための下見)がてら旅行に行くっていうのを昔よくやっていたんですね。
玄理:シナハンの段階で同行していたんですか?
渋川:そう。豊田さんが免許を持っていないから、俺が運転するってだけの話なんですけどね。
玄理:(笑)。
渋川:どっか行くたびに豊田さんが「これは面白い」って感じでたぶん物語を作っていくんだけど、すごく昔に青森県の下北半島に行って、恐山の宿坊に泊まったんです。
その宿坊には仏教関連の書籍が揃えられていたと話す渋川。豊田監督がとある本を手に取ったときのことを振り返った。
渋川:豊田さんが本を読んでいたとき、いきなり「犀の角のようにただ独り歩め」って口にして、「なんだそれ!? カッコいい」って思ったんですよ。その言葉はブッダの言葉なんですけど、すごく印象に残りました。本棚にその本はないけれど、一生忘れない言葉ですね。
渋川が紹介したブッダの一節は「サイの頭部にそそり立つ太い一本角のように、独りで自らの歩みを進めなさい」という意味を持つ。インドサイは群れではなく単独で行動するため、サイの角は“孤独”の比喩表現である。
玄理:いわゆる一匹狼的な感じの言葉なんですかね?
渋川:そうですね。群れずに孤独になれってことだと思います。
玄理:どうしてこの一説が響いたんですかね? 群れるより独りが好きってことなんでしょうか?
渋川:ですかね。群れるといろいろ気を遣っちゃうタイプなんで。
玄理:一人のほうが楽?
渋川:そうっすね。仲間といると楽しいですけど、何かをするってなると一人になるかな。映画を観るときも一人だし。
玄理:現場とかだと、常に大人数と一緒にいるじゃないですか。そういうのは苦じゃない?
渋川:苦じゃないね。
玄理:そっかあ。私は孤独って言われると「辛い」って感じるんですけど、一人の時間は絶対に必要だなって思うタイプです。
渋川:孤独って、ちょっと強い言葉だもんね。
玄理:ちなみに、何の本かわからないとおっしゃっていたんですけども、岩波文庫から出版されている『ブッダのことば スッタニパータ』だそうですよ。よかったら探してみてください。
渋川:ありがとうございます。
町中華が大好きなタクシードライバー役に挑戦!
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ドラマ『ザ・タクシー飯店』(テレビ東京系)が6月2日(1日深夜)から放送開始。では、渋川が主役のタクシードライバー・八巻孝太郎を演じる。個性的なタクシー客とのやりとりの他に、東京のさまざまな町中華の名店に訪れるのが見どころとなっている。
渋川:運転するタクシーもね、すごく個性的なんですよ。
玄理:そうなんですか! 飾り付けとかが?
渋川:飾り付けもだし、車自体もすごく古いものなんですよ。
玄理:へえ! ということは、個人タクシーってことですか?
渋川:そう!
玄理:面白い。都内でタクシーを乗ったとき、真っピンクの車だったときがあったんですよ。「都内で2台しかないんだよ」って言われました(笑)。
渋川:ほ~! それはラッキーだねえ。ピンク色のタクシーなんてあるんだ。
玄理:私もその一回だけしか乗ったことがないんですよ。
渋川:『ザ・タクシー飯店』のタクシーも個性的な車ですし、キャストも素晴らしいんでぜひ観てください。
玄理:ドラマ『ザ・タクシー飯店』は、テレビ東京で毎週水曜25時から放送です。
『ACROSS THE SKY』のワンコーナー「DAIWA HOUSE MY BOOKSHELF」では、本棚からゲストのクリエイティヴを探る。オンエアは10時5分頃から。
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2022年6月5日28時59分まで
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- ACROSS THE SKY
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毎週日曜9:00-12:00
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玄理