お笑いコンビ・フォーリンラブのバービーが、SHELLYと対談。貧困問題や住み続けられるまちづくりをテーマに語り合った。 また、自己肯定感が上がるアクションについて訊いた。
バービーが登場したのは、毎月第4日曜日にSHELLYがお届けする『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』。ここでは1月23日(日)のオンエアをテキストで紹介する。
同番組は、SDGsに関する活動を後押しする情報発信・体験の場である、青山のITOCHU SDGs STUDIOから発信。オンエアだけでなく、デジタル音声コンテンツとして提供・配信するサービス「SPINEAR」でも配信。SpotifyやApple Podcastsでも楽しめる。エピソードは月曜日に、3回にわけて更新。
■ITOCHU SDGs STUDIO公式サイト
https://www.itochu.co.jp/ja/corporatebranding/sdgs/about.html
そんなバービーにSHELLYが「SDGsの17の目標でいちばん興味関心があるものは?」と質問。バービーは「しいて言うなら目標1の『貧困をなくそう』」と答えた。
バービー:これはずっと私のテーマかも知れない。中二病がヒドくて、「命とは」「死とは」みたいなことを考えている12歳くらいのときに、中学の保健体育の授業でアフリカの子どもたちについて教わったの。そこで「アフリカでは1円の寄付で何人かのワクチンが供給できて、何人かの命が助かる」と知ったときに、いま、「生とは、死とは」とかモヤモヤして考えている人間が一日に何百円もコストをかけて生きている。でもこのコストでもしかしたら何百人、何千人って命が助かるんだと思って。こんなに生きることに前向きじゃない私のコストで、生きたい人たちが生きられるかもしれないと思って「私、何やってるんだろう」って気持ちになりました。
SHELLY:12歳で。すごい。
バービー:そのときに、もちろん私ができる部分をシェアできたらいいなとは思ったけど、私が稼げば稼ぐほど多くの人を救えるかもしれないって発想にもなった。
SHELLY:なるほど!
バービー:船が大きいほうがいろんな人を乗せられるという感覚になって、「ビッグになってやるぞ」って(笑)。
貧困の話題になり、SHELLYは「数年前と比べて今の貧困は問題が内へ内へと進んでいる」と表現。「少し前だったらアフリカとか海外の貧困が注目されてたけど、今は国内の貧困も大きな問題」と言及する。
SHELLY:コロナ禍になってから賃金の低さや不安定な雇用形態、そもそも今まで女性たちへのしわ寄せで何とか社会が成り立ってたことも分かってきたじゃないですか。こういう現状を踏まえて私たちは何ができるんでしょうか。
バービー:最近、「何かおかしくない?」って気付き始めてる女性もたくさん増えてきたじゃないですか。その中でまだまだ自分で自分の首を絞めている女性がいるなと思う。女性は大人しいこととか怒らないことが魅力的だと言われるから、それを内在化したり受け入れちゃってるのかなって。
SHELLY:我慢してね。
バービー:いわゆる「女性らしさ」を背負っちゃっていることに気付いてない女性も多いだろうから、そこは自覚できたらいいよねと思います。
コロナ禍によって顕在化したこの問題は、女性だけではなく、自分の性別がなんであれ苦しんでいる人がいるならば、みんなで意識していきたいとSHELLYが続ける。
バービー:コロナをきっかけに女性の自殺者が増えたというニュースが出ましたが、それに「もともと男性のほうが自殺者は多くて、今もそうだよ」っていう意見もある。でも、今まで女性ばかりやってきたものを男性ばかりがやらずに性別関係なくやるようになれば、男性が背負っているプレッシャーも女性が肩代わりすることができるのにと思うから、男性は男性だけでつらいんだよって言っていないで、女性のつらさも理解して、そういう相互理解を言えたらみんなちょっと肩の荷を下ろせると思います。
SHELLY:テレビのドキュメンタリーで、バービーが直接、栗山町の町長さんみたいな人に直談判して「これをやらせてほしい」と言っていて。
バービー:そうなんです。最初は企画書もなく手ぶらで。お正月休みが元日しかなかったから、「元日に役場を開けてくれ」って言って(笑)。小さい町だから役場の人もみんな知り合いだし、町全体が親戚みたいな感じだから、「お姉ちゃんの同級生だね」みたいな感じでお話させてもらって。そこからずっとタッグを組んで今も町おこしをやっています。
SHELLY:栗山町ってどんな場所なんですか?
バービー:北海道の玄関口・新千歳空港から45分くらいで着く町なんだけど、“ザ・北の国から”的な風景な場所。
SHELLY:へえ!
バービー:ファストフードなんて全然なくて、ほとんど農業のみ。高校生がたむろするのはスーパーの2階にあるプリクラ機の前みたいな(笑)、そんなド田舎。
バービーは「#栗山町ワクワクプロジェクト」を展開。これはバービーのいくつもの夢を実現するプロジェクトで、現在は栗山町の空き家問題を解決する活動を行っている。
バービー:今、栗山町には230くらい空き家があるんだけど、どれも買い手がつかないというか、そもそも流通してないんですよね。それをどうにか流通のレーンにのせられるように整理する活動とか、空き家を買うことができたらその家をみんなでDIYして住めるようにして、毎年栗山町に遊びに来たいなって思ってもらえるような場所づくりを、まず柱としてやっていきたいと思っています。
SHELLY:そういう物件って口コミでしか世に出ないんですよね。
バービー:私がテレビで「(栗山町は)空き家で困ってます」って言ったときに、役場にものすごい問い合わせがきてサーバーがパンクしたことがあったらしいけど、それでも空き家を買うところまでこぎ着けられた人はいないという現状があって。それは所有者がひとつにまとめられなかったり、親戚同士で空き家を売るかどうかの折り合いがついてないとかが理由なんだけど、東京の人を役場に紹介したりしながら地道に空き家を流通したいと思っています。
バービー:メモ魔というかノートに書くのが好きで、1年で4冊とか書き終わっちゃうくらいめちゃくちゃ書くんだけど、そこに夢占いでもグチでも何でも書くの。そういう風にして脳内のデータを全部ノートにうつす。頭のデータをいつもスッキリさせておきたくて、スッキリしたときにワクワクすることを書く。
SHELLY:例えば、どんなことを書くの?
バービー:「栗山町にクラブを作る」とか(笑)。
SHELLY:あはは! ワクワクする(笑)。
バービー:ワクワクすることって大体目標なんだけど、それを振り返ると達成していることも多い。
SHELLY:すごい。振り返るっていうのもすごく大事な作業だと思うし、振り返れることを日々積み上げることもめちゃくちゃいいですね。
バービー:私がさっき言ったのはたまたまお金がいることだけど、お金が必要ないことも書けるから。「マシュマロを一袋食べちゃう」とか(笑)。
SHELLY:かわいい(笑)。そういうだったらすぐ達成できちゃうからね。
バービー: それをご褒美にしてもいいからね(笑)。
SDGsは2030年までに達成する17の目標を掲げている。それにちなみ、SHELLYは「2030年までにどんな社会になっていてほしいか?」とバービーに訊いた。
バービー:町おこしも貧困をなくそうって気持ちも、根底を探ると不均衡が嫌いだからなんですよ。
SHELLY:分かる!
バービー:うまくマッチしてないこととか嫌いな節があるので、みんなが平等に楽しく思い思いに生きられたらいいなって。それはニーズの橋渡しでもいいし、気持ちの橋渡しでもいいから。それをマッチする人間になっていたいなと思います。
SHELLY:2030年に不均衡を減らす人になっていたいと。素晴らしい。
バービー:ありとあらゆる不均衡を。ジェンダーもそうだし、経済でもそうだし。
SHELLY:教育もそうだよね。全部の不均衡を減らす人にね。
SHELLYがナビゲートするプログラム『ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』の放送は毎月第4日曜日の22時から。
バービーが登場したのは、毎月第4日曜日にSHELLYがお届けする『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』。ここでは1月23日(日)のオンエアをテキストで紹介する。
同番組は、SDGsに関する活動を後押しする情報発信・体験の場である、青山のITOCHU SDGs STUDIOから発信。オンエアだけでなく、デジタル音声コンテンツとして提供・配信するサービス「SPINEAR」でも配信。SpotifyやApple Podcastsでも楽しめる。エピソードは月曜日に、3回にわけて更新。
■ITOCHU SDGs STUDIO公式サイト
https://www.itochu.co.jp/ja/corporatebranding/sdgs/about.html
12歳でアフリカの貧困を学んで気づいたこと
バービーは大学時代にインド哲学科を専攻。思春期の頃に「現代社会は物質的に恵まれているけれど、心は貧しい」という意識から、社会のいろいろな問題に関心を抱くようになったという。そんなバービーにSHELLYが「SDGsの17の目標でいちばん興味関心があるものは?」と質問。バービーは「しいて言うなら目標1の『貧困をなくそう』」と答えた。
バービー:これはずっと私のテーマかも知れない。中二病がヒドくて、「命とは」「死とは」みたいなことを考えている12歳くらいのときに、中学の保健体育の授業でアフリカの子どもたちについて教わったの。そこで「アフリカでは1円の寄付で何人かのワクチンが供給できて、何人かの命が助かる」と知ったときに、いま、「生とは、死とは」とかモヤモヤして考えている人間が一日に何百円もコストをかけて生きている。でもこのコストでもしかしたら何百人、何千人って命が助かるんだと思って。こんなに生きることに前向きじゃない私のコストで、生きたい人たちが生きられるかもしれないと思って「私、何やってるんだろう」って気持ちになりました。
SHELLY:12歳で。すごい。
バービー:そのときに、もちろん私ができる部分をシェアできたらいいなとは思ったけど、私が稼げば稼ぐほど多くの人を救えるかもしれないって発想にもなった。
SHELLY:なるほど!
バービー:船が大きいほうがいろんな人を乗せられるという感覚になって、「ビッグになってやるぞ」って(笑)。
貧困の話題になり、SHELLYは「数年前と比べて今の貧困は問題が内へ内へと進んでいる」と表現。「少し前だったらアフリカとか海外の貧困が注目されてたけど、今は国内の貧困も大きな問題」と言及する。
SHELLY:コロナ禍になってから賃金の低さや不安定な雇用形態、そもそも今まで女性たちへのしわ寄せで何とか社会が成り立ってたことも分かってきたじゃないですか。こういう現状を踏まえて私たちは何ができるんでしょうか。
バービー:最近、「何かおかしくない?」って気付き始めてる女性もたくさん増えてきたじゃないですか。その中でまだまだ自分で自分の首を絞めている女性がいるなと思う。女性は大人しいこととか怒らないことが魅力的だと言われるから、それを内在化したり受け入れちゃってるのかなって。
SHELLY:我慢してね。
バービー:いわゆる「女性らしさ」を背負っちゃっていることに気付いてない女性も多いだろうから、そこは自覚できたらいいよねと思います。
コロナ禍によって顕在化したこの問題は、女性だけではなく、自分の性別がなんであれ苦しんでいる人がいるならば、みんなで意識していきたいとSHELLYが続ける。
バービー:コロナをきっかけに女性の自殺者が増えたというニュースが出ましたが、それに「もともと男性のほうが自殺者は多くて、今もそうだよ」っていう意見もある。でも、今まで女性ばかりやってきたものを男性ばかりがやらずに性別関係なくやるようになれば、男性が背負っているプレッシャーも女性が肩代わりすることができるのにと思うから、男性は男性だけでつらいんだよって言っていないで、女性のつらさも理解して、そういう相互理解を言えたらみんなちょっと肩の荷を下ろせると思います。
バービーが進める「#栗山町ワクワクプロジェクト」
SDGsの11番目の目標「住み続けられるまちづくりを」にも関心があると言うバービーは、現在、地元である北海道夕張郡栗山町の町おこしを行っている。SHELLY:テレビのドキュメンタリーで、バービーが直接、栗山町の町長さんみたいな人に直談判して「これをやらせてほしい」と言っていて。
バービー:そうなんです。最初は企画書もなく手ぶらで。お正月休みが元日しかなかったから、「元日に役場を開けてくれ」って言って(笑)。小さい町だから役場の人もみんな知り合いだし、町全体が親戚みたいな感じだから、「お姉ちゃんの同級生だね」みたいな感じでお話させてもらって。そこからずっとタッグを組んで今も町おこしをやっています。
SHELLY:栗山町ってどんな場所なんですか?
バービー:北海道の玄関口・新千歳空港から45分くらいで着く町なんだけど、“ザ・北の国から”的な風景な場所。
SHELLY:へえ!
バービー:ファストフードなんて全然なくて、ほとんど農業のみ。高校生がたむろするのはスーパーの2階にあるプリクラ機の前みたいな(笑)、そんなド田舎。
バービーは「#栗山町ワクワクプロジェクト」を展開。これはバービーのいくつもの夢を実現するプロジェクトで、現在は栗山町の空き家問題を解決する活動を行っている。
バービー:今、栗山町には230くらい空き家があるんだけど、どれも買い手がつかないというか、そもそも流通してないんですよね。それをどうにか流通のレーンにのせられるように整理する活動とか、空き家を買うことができたらその家をみんなでDIYして住めるようにして、毎年栗山町に遊びに来たいなって思ってもらえるような場所づくりを、まず柱としてやっていきたいと思っています。
SHELLY:そういう物件って口コミでしか世に出ないんですよね。
バービー:私がテレビで「(栗山町は)空き家で困ってます」って言ったときに、役場にものすごい問い合わせがきてサーバーがパンクしたことがあったらしいけど、それでも空き家を買うところまでこぎ着けられた人はいないという現状があって。それは所有者がひとつにまとめられなかったり、親戚同士で空き家を売るかどうかの折り合いがついてないとかが理由なんだけど、東京の人を役場に紹介したりしながら地道に空き家を流通したいと思っています。
自己肯定感を高めるために、どうしてる?
番組では心が豊かになる、自己肯定感が上がる取り組みをハッシュタグ「#selfrespect」で募集している。ここではバービーに自己肯定感が上がるアクションについて尋ねると、「ワクワクすることを書き込むこと」と答えた。バービー:メモ魔というかノートに書くのが好きで、1年で4冊とか書き終わっちゃうくらいめちゃくちゃ書くんだけど、そこに夢占いでもグチでも何でも書くの。そういう風にして脳内のデータを全部ノートにうつす。頭のデータをいつもスッキリさせておきたくて、スッキリしたときにワクワクすることを書く。
SHELLY:例えば、どんなことを書くの?
バービー:「栗山町にクラブを作る」とか(笑)。
SHELLY:あはは! ワクワクする(笑)。
バービー:ワクワクすることって大体目標なんだけど、それを振り返ると達成していることも多い。
SHELLY:すごい。振り返るっていうのもすごく大事な作業だと思うし、振り返れることを日々積み上げることもめちゃくちゃいいですね。
バービー:私がさっき言ったのはたまたまお金がいることだけど、お金が必要ないことも書けるから。「マシュマロを一袋食べちゃう」とか(笑)。
SHELLY:かわいい(笑)。そういうだったらすぐ達成できちゃうからね。
バービー: それをご褒美にしてもいいからね(笑)。
SDGsは2030年までに達成する17の目標を掲げている。それにちなみ、SHELLYは「2030年までにどんな社会になっていてほしいか?」とバービーに訊いた。
バービー:町おこしも貧困をなくそうって気持ちも、根底を探ると不均衡が嫌いだからなんですよ。
SHELLY:分かる!
バービー:うまくマッチしてないこととか嫌いな節があるので、みんなが平等に楽しく思い思いに生きられたらいいなって。それはニーズの橋渡しでもいいし、気持ちの橋渡しでもいいから。それをマッチする人間になっていたいなと思います。
SHELLY:2030年に不均衡を減らす人になっていたいと。素晴らしい。
バービー:ありとあらゆる不均衡を。ジェンダーもそうだし、経済でもそうだし。
SHELLY:教育もそうだよね。全部の不均衡を減らす人にね。
オンエアをお届けした、青山のITOCHU SDGs STUDIO。
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