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藤原季節が感動した、古田新太の言葉とは?

藤原季節が感動した、古田新太の言葉とは?

公開中の映画『くれなずめ』に出演する藤原季節が5月19日(水)、J-WAVEに登場。映画公開を迎えた心境や外出自粛期間中に感動したエピソード、意外な高校時代を語った。

藤原が登場したのは、劇団ゴジゲンの主宰で、『くれなずめ』監督の松居大悟がナビゲートする、J-WAVEで放送中の『JUMP OVER』。松居がラジオ、映画、演劇、音楽などの枠を超えた企画を発信し続けている番組だ。

映画『くれなずめ』感想をチェックするふたり

藤原は松居が監督を務めた現在公開中の映画『くれなずめ』に出演している。

【あらすじ】
優柔不断だが心優しい吉尾(成田凌)、劇団を主宰する欽一(高良健吾)と役者の明石(若葉竜也)、既婚者となったソース(浜野謙太)、会社員で後輩気質の大成(藤原季節)、唯一地元に残ってネジ工場で働くネジ(目次立樹)、高校時代の帰宅部仲間がアラサーを迎えた今、久しぶりに友人の結婚式で再会した! 満を辞して用意した余興はかつて文化祭で披露した赤フンダンス。赤いフンドシ一丁で踊る。恥ずかしい。でも新郎新婦のために一世一代のダンスを踊ってみせよう!!
そして迎えた披露宴。…終わった…だだスベりで終わった。こんな気持ちのまま、二次会までは3時間。長い、長すぎる。そして誰からともなく、学生時代に思いをはせる。でも思い出すのは、しょーもないことばかり。
「それにしても吉尾、お前ほんとに変わってねーよな
なんでそんなに変わらねーんだ?まいっか、どうでも。」
そう、僕らは認めなかった、ある日突然、友人が死んだことを─。
『くれなずめ』公式サイトより)
当初、この映画は4月29日に公開予定だったが、新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言発出を受け延期し、5月12日から上映がスタート。無事公開を迎えられた藤原は、「映画を観てくれた人が直接感想を送ってくれるのがうれしくて」と今の心境を語る。

藤原:そのなかでうれしかった感想があって、「ズルズルややこしく生きていくわ」って来たんですよ。
松居:めっちゃいい。
藤原:「ズルズルややこしく生きていく」か、と思って。それすごくいいなと思って。なんか『くれなずめ』って映画を表現してるいい言葉だなって思ったんですよね。
松居:うれしいな。生きるだけだからね。結局。
藤原:松居さんは「生きるだけだろ」ってプライベートでも言ってましたよね。
松居:なんかごちゃごちゃ考えちゃうからさ。それがややこしくさせちゃうし。ごちゃごちゃ考えたまま整理せずに生きるのっていいじゃん。その感想にちゃんと返した?
藤原:返しました。なんて返そうか悩んだんですけど「初日に観てくれて、ありがとうございます」って。
松居:テンプレみたいな返信だね(笑)。

藤原は『くれなずめ』の公開初日に劇場へ足を運んだそうで、それから映画アプリで映画の感想を読んでいるという。

藤原:どんどんコメント数がすごく増えてきて。
松居:でも、批判も増えるじゃん。あれけっこうナーバスになるよね。
藤原:なります?
松居:俺はなる。(批判的なコメントを)スクショしちゃう。
藤原:スクショしてるんですか(笑)。ナーバスな意見のほうがうれしいですけどね。
松居:へえ。
藤原:逆にうれしい声ばっかりで、ナーバスなコメントを見つけると「来た来た」ってうれしくなるんですよ。

自粛期間中に感動したある俳優の言葉

『くれなずめ』の公開延期期間、藤原が劇場の階段でぼんやりとしているとき、偶然、松居と出会ったという。

松居:喫茶店に向かって歩いていたら「松居さん!」って言われて、(藤原)季節と(俳優の)中山求一郎で(笑)。
藤原:しかも僕、求一郎に「きっと松居さんと仲良くなれるよ」って言って、「仲良くなれるかな。僕、舞台版の『くれなずめ』観て号泣したんだよね」って話していたら、スッと松居さんが現れて。
松居:あはは(笑)。
藤原:幻覚見てるのかなと思って(笑)。「松居さん!」って声かけて。

その頃、モヤモヤしていた松居は、そこで話した藤原との会話がとても印象に残っていると明かす。

松居:(コロナの影響で)舞台もできなくなって映画も公開できないしとか言って。でも、季節は「別に焦ってないんですよね」って。「焦るよりもこの時間を本当に楽しめばいいんだ」みたいな。仕事がないからってなんとか仕事をしなきゃいけないなんてことは別になくて、仕事がないならないなりに、のんびりしたらいいって言ってくれた言葉を、俺はその日一日響いて。
藤原:僕は僕で松居さんにくだらないことを言っちゃったなって思ったんですよ。
松居:そんなことない。そのあとツイートしたもん。
藤原:去年も緊急事態宣言があったじゃないですか。「その期間にどう過ごしていましたか」みたいなインタビューがいっぱいあがってきたんですよ。そのときに多くの俳優さんとかが、「自分を高める時間に変えた」とか言っていて、すげえなって。
松居:高めるってすごいね。
藤原:うわあ、強いなマインドみたいな。俺、マインド弱いと思って。
松居:ははは(笑)。
藤原:俺、今年9月に『空白』っていう映画に出演するんですけど、それで古田新太さんと一緒だったんですよ。古田さんがテレビに出ているときに、「自粛期間中にたくさん海外ドラマを観ました」って言う人に対してめちゃくちゃ怒ってたんです。「なに観てんだよ」って。
松居:観るのはいいんじゃない(笑)。
藤原:「自粛中に成長してんじゃねえよ」ってめちゃくちゃ怒ってて、めっちゃカッコいいって思って。「海外ドラマなんて普段観ないだろ。普段観ないものを観んじゃねえよ」って。それに僕は感動しました。
松居:そっか。

そんな藤原は、映画の公開延期中に宝塚歌劇団の無観客配信の舞台を観て、精神が少し復活したという。

松居:それちょっと自分高めてない?
藤原:あっ、ヤベ。僕、この期間に新国立バレエ団とか観てますからね。
松居:うわ、高めてる。古田さん怒るよ。
藤原:“知識と見聞”を増やしていますからね(笑)。

「過去を変えられる感じ」がある

番組ではリスナーから、藤原に「『くれなずめ』で季節さんが演じた大成は、季節さんから見て、どんな性格ですか?」というメッセージが届いた。

藤原:松居さんが『くれなずめ』は友だちみたいな映画って言ってたじゃないですか。僕は自然と僕の友だちをモデルにして演技をしていました。僕の12歳からの幼なじみを大成で完コピしてるんです。この間、そいつと会ったんですけど、マジで大成過ぎて。
松居:あはは(笑)!
藤原:何もかもが大成なんですよ。その友だちはサラリーマンで、そいつと家で飲んでて解散したあとにそいつから酔っぱらった状態でLINEが来たんですよ、「俺だってコロナで切り詰めて生活してんだから、この期間は特にお金のことに気を遣えよ」って。めっちゃ大成だなって思って。「俺なんてここから歩いて帰ってるんだぞ。もうすぐ(携帯電話の)充電も切れるから地図も見れねえしよ」とか来てて。マジで大成だと思って。
松居:わかるな。それ大成感あるな。
藤原:そいつは今日、『くれなずめ』を観てくれるって言ってました。
松居:感想気になるね。

また、『くれなずめ』を観たリスナーから「こんな友情がうらやましい。過去に戻れたとしても、こんなふうに過ごせなかっただろうな。過去には戻れないことを実感すると同時に今の自分を大切にしてくれる人としっかり向き合って大事に過ごしたい」と感想が寄せられた。

松居:俺は、『くれなずめ』のような高校時代の、教室の隅っこで下ネタを言い合って、帰りにAV屋にちょっと言ってラーメンを食べるっていう6人組がいたのよ。そういう人っていた?
藤原:僕は高校時代はプライドが高すぎて孤立してて。さっき言っていた12歳からの友だちは別の高校に行ったからいないし。だからずっとひとりぼっちでした。
松居:何してたの?
藤原:図書館で本を読んでるフリをしてました。
松居:(笑)。文字も頭に入ってこない。
藤原:全く入ってこないです。『零戦の最期』みたいな本を開いて。話しかけづらい本で、「あの人は読書が好きなんだな」っていうキャラを装って。
松居:そのときは何を考えてたの?
藤原:この時間が早く終わらないかな、とか。
松居:へえ。

藤原はリスナーの「過去に戻ることはできない」という感想に「そういう感じ方もしてくれるんだな」と言う。

藤原:過去を戻れないけど、過去を変えられる感じはありますよね。
松居:うん。
藤原:過去を書き換えるって松居さんも言ってますけど、松居さんがそうやって6人組でいた時間も、松居さんが映画を撮ることによって、あのときに悔しかった時間がかたちになっているっていう意味では、過去も変えてますよね。
松居:そうなのよ。めちゃくちゃいいこと言うじゃん。
藤原:「過去は変えられる」って本で読んだことあるんですよね。たとえば、ずっと大好きだった石があって、ずっと大好きだったんだけど、その石につまずいて大事な人が亡くなったらその石のことを恨むじゃないですか。そうしたらあんなに大好きだった時間も変わってくる。なるほどって思って。
松居:そうね。でも、悲しい過去も悲しい過去として蓋をしないほうがいいような気がしていて。それこそ『くれなずめ』が公開延期になったとき、めちゃくちゃショックだったけど、このめちゃくちゃショックだった出来事が5月12日の公開によってなかったことになるのは変だなっても思うから。公開イベントのときに38万円のパソコン買ったもんね。
藤原:たっか……。
松居:なんか刻みつけたくって。

5月26日(水)の同番組にも藤原季節が登場する。放送はJ-WAVEで26時から。

【26日(水)26時から開通】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20210527020000

藤原季節の最新情報は、オフィス作の公式サイトまたは、藤原季節のオフィシャルTwitterまで。

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2021年5月26日28時59分まで

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番組情報
JUMP OVER
毎週水曜
26:00-27:00