誰ひとり取り残さずに、持続可能でよりよい世界を目指す――17のゴール・169のターゲットから構成された、2030年までの国際目標「SDGs(持続可能な開発目標)」。ARUN合同会社代表・功能聡子さんが、SDGsの基本的な知識を紹介した。
番組は、10月から新しく始まった『ENEOS FOR OUR EARTH -ONE BY ONE-』。オンエアは10月2日(金)。
この日のオンエアでは「いまさら聞けないSDGs」と題して、功能さんがSDGsの基本を解説した。
堀田:そもそも、SDGsはどういうものなんでしょうか。
功能:「世界中で目標としていこう」と決められたもので、2015年9月の国連サミットで採択されました。持続可能でよりよい世界を作っていこう、2030年までにこんな目標で活動をしていこうと作られた目標です。17の目標があります。それがとても大きな目標なので、そのなかをさらに細分化して169のターゲットが定められています。具体的な小さい目標という感じですね。とても大事なポイントとして「誰ひとり取り残さない」というモットーが掲げられています。これはとても大事な言葉だなと思います。
功能さんは17の目標を簡単に説明しつつ、世界の深刻な状況を語った。
功能:最初の目標は「貧困をなくそう」です。1日に200円以下で過ごしている「極度の貧困」と呼ばれる人たちが世界に7億人以上います。世界の人口77億人の11パーセントにあたる7億人以上の人たちですから、非常に大きな数ですよね。「誰ひとり取り残さない」というモットーのもと、1割以上の人たちが極度の貧困のなかにいる状況をなくしていこうというのが1番に掲げられている目標です。2番目が「飢餓をゼロに」、3番目が「すべての人に健康と福祉を」、4番目が「質の高い教育をみんなに」というように、人々がよりよく生きていくための健康や福祉、教育といった目標があります。
さらに「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」や「住み続けられる街づくりを」など、私たちの身近な課題と言えるものも。
功能:「貧困をなくそう」や「質の高い教育をみんなに」などは、発展途上国の問題だと考えられがちです。しかし、SDGsの17の目標のなかには、私たちにも身近な都市の課題、あるいは働き甲斐や経済成長に関わる課題も目標として掲げられています。また、目標の14番目は「海の豊かさを守ろう」、15番目は「陸の豊かさも守ろう」と、私たちが生きている地球全体に関わるグローバルな課題も含まれています。
このような活動を目標を定めなければいけないほど、地球は深刻な状態にあるのだろうか。堀田が質問を投げかけた。
功能:そうですね。このままいくと、2030年には1億6000万人以上、日本の人口より多い子どもたちが極度の貧困に陥ると予測されています。SDGsの目標を達成できないと、2030年にはもっとよくない世界になっていくと思います。
功能:日本もだいぶ頑張っていますが、SDGs達成度は世界で17位です。
堀田:北欧の国と比べるとまだまだなんですね。
功能:日本で弱いところは何だと思いますか?
堀田:「もったいない」という言葉があるくらいなので、食べ残しを減らそうとか、そういう意識は根付いているほうだとは思います。だけど、そこから先に進めていないような気はします。
功能:そうですね。たとえば12番目の「つくる責任つかう責任」は、作ったものを私たちが使い、使ったあとにどうなっていくのか、ゴミが出たあとにどうなっていくのか、リサイクルされていくのか、自然界のなかでどんな影響を及ぼすのかを考えることが大切です。スーパーのレジ袋が有料化されましたが、そういった取り組みも必要になってきます。5番目「ジェンダー平等を実現しよう」は、日本は世界で121位なんです。
堀田:121位!?
功能:もっと頑張らなくてはいけない目標なんですね。
堀田:そんなに根付いていないんだ……。
達成すべき目標があるなかで、私たちが日々の生活の中でできるSDGsの活動は何なのか。功能さんは、「まずは目標のなかで関心のあるものを探してみてはどうか」とアドバイスする。
功能:たとえば「海の豊かさを守ろう」「陸の豊かさも守ろう」は、自然に関心のある人なら「どうやったら自然を守っていけるんだろう?」と考えてみる。好奇心を持つことも、とても大事だと思います。エコバッグを使用してプラスチックのゴミを減らしていくという活動も、身近で簡単にできることだと思います。
堀田:コンビニのレジ袋が有料化されて、身近なことがようやく進んで、みんなの意識も前より少し高まったと思います。おうちにいながらできることもあるし、ちょっと気をつけるだけでSDGsの目標に貢献できることもあると思います。みなさんもぜひ一緒に好奇心を持ってやっていただけたらうれしいなと思います。
『ENEOS FOR OUR EARTH -ONE BY ONE-』では、私たちの地球の未来を守るために、いまできることを一緒に考える。オンエアは毎週金曜の22時から。
番組は、10月から新しく始まった『ENEOS FOR OUR EARTH -ONE BY ONE-』。オンエアは10月2日(金)。
全人口の11%が極度の貧困状態―世界の状況は深刻
功能さんが代表を務めるARUNは、途上国の社会起業家に投資をすることで、新しい社会貢献の形を目指している。カンボジアを中心にアジア圏で復興支援事業に携わるほか、その経験を活かして『60分でわかる! SDGs 超入門』(技術評論社)も上梓した。この日のオンエアでは「いまさら聞けないSDGs」と題して、功能さんがSDGsの基本を解説した。
堀田:そもそも、SDGsはどういうものなんでしょうか。
功能:「世界中で目標としていこう」と決められたもので、2015年9月の国連サミットで採択されました。持続可能でよりよい世界を作っていこう、2030年までにこんな目標で活動をしていこうと作られた目標です。17の目標があります。それがとても大きな目標なので、そのなかをさらに細分化して169のターゲットが定められています。具体的な小さい目標という感じですね。とても大事なポイントとして「誰ひとり取り残さない」というモットーが掲げられています。これはとても大事な言葉だなと思います。
功能さんは17の目標を簡単に説明しつつ、世界の深刻な状況を語った。
功能:最初の目標は「貧困をなくそう」です。1日に200円以下で過ごしている「極度の貧困」と呼ばれる人たちが世界に7億人以上います。世界の人口77億人の11パーセントにあたる7億人以上の人たちですから、非常に大きな数ですよね。「誰ひとり取り残さない」というモットーのもと、1割以上の人たちが極度の貧困のなかにいる状況をなくしていこうというのが1番に掲げられている目標です。2番目が「飢餓をゼロに」、3番目が「すべての人に健康と福祉を」、4番目が「質の高い教育をみんなに」というように、人々がよりよく生きていくための健康や福祉、教育といった目標があります。
さらに「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」や「住み続けられる街づくりを」など、私たちの身近な課題と言えるものも。
功能:「貧困をなくそう」や「質の高い教育をみんなに」などは、発展途上国の問題だと考えられがちです。しかし、SDGsの17の目標のなかには、私たちにも身近な都市の課題、あるいは働き甲斐や経済成長に関わる課題も目標として掲げられています。また、目標の14番目は「海の豊かさを守ろう」、15番目は「陸の豊かさも守ろう」と、私たちが生きている地球全体に関わるグローバルな課題も含まれています。
このような活動を目標を定めなければいけないほど、地球は深刻な状態にあるのだろうか。堀田が質問を投げかけた。
功能:そうですね。このままいくと、2030年には1億6000万人以上、日本の人口より多い子どもたちが極度の貧困に陥ると予測されています。SDGsの目標を達成できないと、2030年にはもっとよくない世界になっていくと思います。
私たちが日々の生活の中でできる取り組み
最近では日本でもメディアで「SDGs」という言葉をよく聞くようになった。しかし、世界的に見ると「まだまだ努力が必要」だと功能さんは述べる。功能:日本もだいぶ頑張っていますが、SDGs達成度は世界で17位です。
堀田:北欧の国と比べるとまだまだなんですね。
功能:日本で弱いところは何だと思いますか?
堀田:「もったいない」という言葉があるくらいなので、食べ残しを減らそうとか、そういう意識は根付いているほうだとは思います。だけど、そこから先に進めていないような気はします。
功能:そうですね。たとえば12番目の「つくる責任つかう責任」は、作ったものを私たちが使い、使ったあとにどうなっていくのか、ゴミが出たあとにどうなっていくのか、リサイクルされていくのか、自然界のなかでどんな影響を及ぼすのかを考えることが大切です。スーパーのレジ袋が有料化されましたが、そういった取り組みも必要になってきます。5番目「ジェンダー平等を実現しよう」は、日本は世界で121位なんです。
堀田:121位!?
功能:もっと頑張らなくてはいけない目標なんですね。
堀田:そんなに根付いていないんだ……。
達成すべき目標があるなかで、私たちが日々の生活の中でできるSDGsの活動は何なのか。功能さんは、「まずは目標のなかで関心のあるものを探してみてはどうか」とアドバイスする。
功能:たとえば「海の豊かさを守ろう」「陸の豊かさも守ろう」は、自然に関心のある人なら「どうやったら自然を守っていけるんだろう?」と考えてみる。好奇心を持つことも、とても大事だと思います。エコバッグを使用してプラスチックのゴミを減らしていくという活動も、身近で簡単にできることだと思います。
堀田:コンビニのレジ袋が有料化されて、身近なことがようやく進んで、みんなの意識も前より少し高まったと思います。おうちにいながらできることもあるし、ちょっと気をつけるだけでSDGsの目標に貢献できることもあると思います。みなさんもぜひ一緒に好奇心を持ってやっていただけたらうれしいなと思います。
『ENEOS FOR OUR EARTH -ONE BY ONE-』では、私たちの地球の未来を守るために、いまできることを一緒に考える。オンエアは毎週金曜の22時から。
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- ENEOS FOR OUR EARTH -ONE BY ONE-
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毎週金曜22:00-22:30
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堀田茜