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新型コロナ感染を「日本の生活文化」が防いでいる?  ロンドン在住のジャーナリストが語る

新型コロナ感染を「日本の生活文化」が防いでいる? ロンドン在住のジャーナリストが語る

ビジネスからライフスタイルまで、さまざまなアプローチから世界の“今”を紐解く「KONICA MINOLTA GLOBAL SCALE」。『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』のワンコーナーだ。4月28日(火)のオンエアでは、新型コロナウイルスによる「感染と生活文化」に注目した。

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新型コロナウイルスに感染し一時入院していたイギリスのボリス・ジョンソン首相が、約3週間ぶりに公務に復帰した。イギリスでは新型コロナウイルスによる死者数が2万人を超え、世界で5番目に多い。

そんなイギリスの公共放送BBCでは、先日「住むのに最も健康的な国家」という特集を展開。その筆頭に挙げられた国は、日本だった。なぜその結果となったのか。海外の視点から見る日本の生活文化について、ロンドン在住のジャーナリスト・ライターの山下めぐみさんに伺った。

山下:イギリスでは、ちょうどロックダウンが4週間目を過ぎたところです。人口密度の高い日本で、なぜ新型コロナウイルスの感染者数や死者数が爆発的に増えないのか、こちらでも時折話題になっています。その理由として、日本の清潔度が非常に高いことが挙げられています。他にも、靴を脱いで家にあがる習慣や、手洗いうがいをしっかり行うこと、食べものがヘルシーだということが関係していると言われています。あとは、マスクをする習慣ですよね。イギリスでもさすがに最近はマスクをしている人を見かけますが、普段だったらまずあり得ません。

イギリスはの死者数は「ピークを少し過ぎたように感じます」と肌感覚を述べながらも、毎日400万人ほどが亡くなることに緊迫感を覚えていると、山下さんは語った。

イギリスと比べて死者数が圧倒的に少ない日本。現地から見ると、「なぜだろう」と思うのが率直な感想のようだ。海外からの視点では、日本の生活文化が大きく関係している、と論じられているという。

山下:今回のBBCの記事の基になっているのが、「レガタム繁栄指数」というものです。イギリスのレガタム研究所というシンクタンクが毎年発表している、世界167ヵ国の総合的な繁栄度を測った指数になります。トップはデンマーク、日本は総合的19位です。

全部で12のカテゴリがあり、健康というカテゴリで日本はシンガポールに次いで2位となっている。

山下:先ほども述べた通り、健康を意識する文化だったり食生活がヘルシーであったりすることが、とても関係していると思います。その他、日本が少し低いと思うのが、社会資本のカテゴリ。社会の信頼関係、ネットワーク、協調性などを表す指数です。それがなぜ低いのかを考えてみると、イギリスではすれ違う際に軽くニコっと口角を上げたりしますが、日本はマスクをしている方が多く、表情が見えにくいという面があります。ただ、新型コロナウイルスに関しては、マスクをしたことでかなり感染が防げたのではないかという、いい面もあると思います。

日本に根付いている健康を意識する文化が評価される一方で、グローバルな視点から見ると、異質と捉えられることも。別所は「これが正解というものはないと思いますが、今できることは世界から見た『なぜ』と言われるこの数字をなんとかキープしたい。そして、減らしていくこと」と、STAY HOMEを呼び掛けた。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年5月4日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/

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