6月のJ-WAVEは「JAZZに浸る!」ということで、「FEEL LIKE JAZZ」をテーマにたっぷりとジャズをお届けしています。その一環として、今年創立80週年を迎えたブルーノート・レコードのドキュメンタリー映画『ブルーノート・レコード ジャズを超えて』のジャパン・プレミア試写会が、6月12日(水)に渋谷・ユーロライブにて開催。上映前に、現ブルーノート・レコード社長のドン・ウォズと音楽プロデューサーの亀田誠治によるスペシャル・トークセッションが行われました。
1939年の創立以来、マイルス・デイヴィスからノラ・ジョーンズまで、80年にわたりジャズをリードしつづける革新的レーベル、ブルーノート・レコード。本作では、貴重なアーカイヴ映像、歴代のブルーノート・アーティストたちやレーベルと密接に関わった人々との対話を通じて、世界中の音楽ファンを魅了し続けるブルーノート・レコードの真実に迫ります。
ドン・ウォズは、Was (Not Was)でデビュー。その後、プロデューサーとして、ローリング・ストーンズのアルバムや、ボブ・ディラン、エルトン・ジョンなどビッグ・アーティストのプロデュースを手がけ、グラミー賞を3度受賞。2012年からブルーノート・レコードの社長を務めています。
そんなドン・ウォズとの対面を熱望していたのが、同じベーシストである亀田。亀田はプロデューサーとして、椎名林檎、スピッツ、平井 堅、JUJU、いきものがかりなどの楽曲を手がけています。
初対面のふたり。ジャズとの出会いはもちろん、プロデューサーとして大切にしていること、現在のジャズシーンについての思いを語り尽くしました。
【ジャズとの出会い】
ラジオっ子であり、マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンを聴いて育ったというドン・ウォズさん。ジャズに目覚めたきっかけは?
ドン・ウォズ:1966年、14歳でした。土曜日にショッピングに行くため母と車に乗っていたときです。僕は連れ回されて、とても不機嫌でした(笑)。だから、母は僕を車に置いて、ラジオが聴けるように鍵を残してくれたんです。そこで、周波数をいじっていたら偶然にもジャズ専門の局にあたりました。あとからブルーノートの曲だと知りましたが、そのとき流れていたのがジョー・ヘンダーソンの『Mode for Joe』。サックスを演奏しているというよりも、泣いているような音を出しているのが印象的でした。ところが、サックスのソロが来ると、とてもグルーヴィーだったんです。彼の音楽から感じたメッセージは、「どんな逆境においてもグルーヴしなくてはいけない」ということ。そこからジャズを聴くようになりました。
亀田さんも、音楽との出会いはドン・ウォズさんと同じく、ラジオからでした。
亀田誠治:ラジオから音楽に出会ったというのは、ドンと一緒です。小学生のとき、自分の部屋でラジオをチューニングしていたら、当時の「FEN(現AFN)」(米軍極東放送網)で『American Top 40』に出会いました。そこで、アメリカのヒットチャートの曲にのめり込んでいきます。ベースがうまくなりたいと思ったのは、高校生の頃から。当時クロスオーバー、フュージョンブームがあって、ジャコ・パストリアスやウェイン・ショーター、ハービー・ハンコックが大好きになっていくうちに、それだけだと我慢できなくなり、18歳のときにウッドベースを始めたんです。そのときにポール・チェンバースというベーシストに出会い、彼が関わっているアルバムをとにかく聴き漁りました。その音楽はブルーノートのレコードばかりで、僕が一番愛してやまないのが、バド・パウエルの『The Scene Changes』。バド・パウエルは、ピアノを弾きながらフレーズを声でも歌ってしまい、それがマイクに被ってしまう。「心の叫びだな」と思って、こういう魂の音楽にあのとき出会えてよかったですね。
【私が選ぶ、ブルーノート・レコードの1枚】
ラジオを通して音楽と出会ったふたり。亀田さんは、バド・パウエルの『The Scene Changes』を愛してやまない1枚に選びましたが、ドン・ウォズさんが選ぶ1枚とは?
ドン・ウォズ:ウェイン・ショーター『Speak No Evil』です。理由は、ウェイン・ショーターが演奏していると、まるで外国語の会話をしているように感じるから。
亀田誠治:ドンが初めてブルーノート・レコードと出会ったとき、ブルーノート・レコードはどんな存在でしたか?
ドン・ウォズ:世界で最もクールなものだと思っていました。聴いていると、自分がまるでクールになったかのような気分になった。アルバムジャケットも好きでしたし、白黒の写真も好きでした。
亀田誠治:僕も全く同じで、ジャケットがシンプルでカッコいいですし、サウンドやアートワークが新しい。とにかく素晴らしいアーティストが続々と出てきて、ブルーノートのレコードを持っているだけで、自分が一人前のミュージシャンになった気分になれました。
【プロデュースする上で大切にしていること】
映画『ブルーノート・レコード ジャズを超えて』にも登場する、ブルーノート・レコードの創設者アルフレッド・ライオンさんは、ミュージシャンのやりたいことが実現できるようにさまざまな工夫を行ってきました。アルフレッドさんのアーティストとの関わり合い方について、ふたりはプロデューサーとしてどう感じたのでしょうか? また、プロデューサーとして大切にしていることも訊きました。
亀田誠治:映画でも描かれるとおり、アルフレッドのアーティストへの接し方が素晴らしい。自分がアーティストと対話しながら作品を作ってきたってことは、決して間違いじゃなかったと確認できました。とにかく、ミュージック・ファーストなんです。ここが、ブルーノート・レコードがほかのレーベルと違う部分だと思います。利益を第一に考えるのではなく、「君がやりたい音楽をやりなさい」と、ブルーノート・レコードはアーティストがやりたいことを実現できるように環境を提供し、何度もアーティストにチャンスを与えています。
ドン・ウォズ:私もブルーノートの音楽から、プロデュース業を学びました。映画にも出てきますが、ブルーノート・レコードは1939年にマニフェストを作りました。その内容は、アーティストに純粋な音楽をやる自由を与える、というものでした。音楽をやるということは、音楽自体も大切ですが、ストーリーテリング=物語を語ることです。たとえサックスで言葉がなかったとしても、心、グルーヴで物語を語るということなんです。
亀田誠治:映画の中で何度も何度もテイクを重ねていく。アーティストから、アーティストの叶えたいことを引き出しながらも、徹底的に作品としての完成度を上げていく。アルフレッドのこだわりが、ジャズの進化につながったのだと思います。
【現在のジャズについて思うこと】
今、ロバート・グラスパーやホセ・ジェイムズなど、ジャズの枠にとらわれずに活躍しているアーティストが増えています。現在のジャズについての思いと、ブルーノート・レコードが目指すものとは?
ドン・ウォズ:ブルーノート・レコードやジャズの歴史を見ていくと、セロニアス・モンク、アート・ブレイキー、ウェイン・ショーター、オーネット・コールマン、エリック・ドルフィー、ロバート・グラスパーなどアーティストたちはみんな、それまでの音楽を全てマスターし、境界線を押し広げていきました。今ブルーノート・レコードに所属しているアーティストは皆、境界線を押し広げていく者ばかりなんです。ロバート・グラスパーに関しては、ヒップホップとジャズを組み合わせるのが非常にうまい。ほかのアーティストも別の方向でジャズの可能性を押し広げています。ウェイン・ショーターに至っては、85歳ながらもこれまでやってきたことを取り入れながら、境界線を広げている。一方向に広がるのではなく、アーティストの数だけさまざまな方向に広がっていくのが、現在のブルーノート・レコードの姿だと思います。
亀田誠治:80年代にハービー・ハンコックがスクラッチを取り入れましたよね。ジャズという音楽は常に進化して、さまざまな音楽を取り込んで、新しい世代へつないでいく。音楽の中でも重要なポジションを占めていて、「ボーダーレス」という言葉がピッタリだと思います。だからこそ、インプロビゼーションによって音楽の会話がなされ、世界中でジャズ・ミュージシャンというものが新しい楽器を使って新しいアプローチで今の時代のジャズを生み出している。ジャズはジャンルではなく、音楽全体のことを表しているのではないかと思っています。それをまとめ上げているのが、ブルーノート・レコードなんじゃないかな。
ここで司会のサッシャが、ドン・ウォズさんにとってジャズとは何か、を訊きます。
ドン・ウォズ:変化であり、「昨日と同じ演奏を、今日はするな」ということ。日々の進化ということだと思います。
亀田誠治:まさに人生そのものですよね。一度たりとも同じ演奏はない。そういう醍醐味がジャズにはありますよね。
【映画の見どころ】
最後に、映画『ブルーノート・レコード ジャズを超えて』の見どころを訊きました。
亀田誠治:「ジャズ」というものがどのように進化して様々な人を巻き込んでいき、実は今最先端のところにいるということがわかる作品です。その過程をワクワクしながら見てください。79歳のハービー・ハンコックや85歳ウェイン・ショーターがめちゃくちゃ元気。そこから勇気ももらえる作品です。
ドン・ウォズ:若手のロバート・グラスパーやケンドリック・スコットが、ハービー・ハンコックやウェイン・ショーターと演奏するシーンが私のお気に入りです。実は一切リハーサルをしていないどころか、打ち合わせもしていません。ハービー・ハンコックがベーシックの演奏シーンの音符だけを渡して始まるのですが、最初は探り探りながらも素晴らしい演奏に仕上がっていきます。その場に私もいられたことに驚きながらも感激しました。
この日の模様は、6月27日(木)オンエアの番組『STEP ONE』内で紹介しました。
【radikoで聴く】『STEP ONE』のコーナー「MUSIC +1」
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
映画『ブルーノート・レコード ジャズを超えて』は、9月6日(金)にBunkamura ル・シネマほか全国順次公開予定です。
映画『ブルーノート・レコード ジャズを超えて』予告編
■公開情報 ドキュメンタリー映画『ブルーノート・レコード ジャズを超えて』
2019年9月6日(金)、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開
監督:ソフィー・フーバー
出演:ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ルー・ドナルドソン、ノラ・ジョーンズ、ロバート・グラスパー、アンブローズ・アキンムシーレ、ケンドリック・スコット、ドン・ウォズ、アリ・シャヒード・ムハマド(ア・トライブ・コールド・クエスト)、テラス・マーティン、ケンドリック・ラマー(声の出演) etc.
日本公式サイト:https://www.universal-music.co.jp/cinema/bluenote/
字幕翻訳:行方 均
配給:ポリドール映像販売
協力:スターキャット
2018年 スイス/米/英合作 85分
1939年の創立以来、マイルス・デイヴィスからノラ・ジョーンズまで、80年にわたりジャズをリードしつづける革新的レーベル、ブルーノート・レコード。本作では、貴重なアーカイヴ映像、歴代のブルーノート・アーティストたちやレーベルと密接に関わった人々との対話を通じて、世界中の音楽ファンを魅了し続けるブルーノート・レコードの真実に迫ります。
ドン・ウォズは、Was (Not Was)でデビュー。その後、プロデューサーとして、ローリング・ストーンズのアルバムや、ボブ・ディラン、エルトン・ジョンなどビッグ・アーティストのプロデュースを手がけ、グラミー賞を3度受賞。2012年からブルーノート・レコードの社長を務めています。
そんなドン・ウォズとの対面を熱望していたのが、同じベーシストである亀田。亀田はプロデューサーとして、椎名林檎、スピッツ、平井 堅、JUJU、いきものがかりなどの楽曲を手がけています。
初対面のふたり。ジャズとの出会いはもちろん、プロデューサーとして大切にしていること、現在のジャズシーンについての思いを語り尽くしました。
【ジャズとの出会い】
ラジオっ子であり、マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンを聴いて育ったというドン・ウォズさん。ジャズに目覚めたきっかけは?
ドン・ウォズ:1966年、14歳でした。土曜日にショッピングに行くため母と車に乗っていたときです。僕は連れ回されて、とても不機嫌でした(笑)。だから、母は僕を車に置いて、ラジオが聴けるように鍵を残してくれたんです。そこで、周波数をいじっていたら偶然にもジャズ専門の局にあたりました。あとからブルーノートの曲だと知りましたが、そのとき流れていたのがジョー・ヘンダーソンの『Mode for Joe』。サックスを演奏しているというよりも、泣いているような音を出しているのが印象的でした。ところが、サックスのソロが来ると、とてもグルーヴィーだったんです。彼の音楽から感じたメッセージは、「どんな逆境においてもグルーヴしなくてはいけない」ということ。そこからジャズを聴くようになりました。
亀田さんも、音楽との出会いはドン・ウォズさんと同じく、ラジオからでした。
亀田誠治:ラジオから音楽に出会ったというのは、ドンと一緒です。小学生のとき、自分の部屋でラジオをチューニングしていたら、当時の「FEN(現AFN)」(米軍極東放送網)で『American Top 40』に出会いました。そこで、アメリカのヒットチャートの曲にのめり込んでいきます。ベースがうまくなりたいと思ったのは、高校生の頃から。当時クロスオーバー、フュージョンブームがあって、ジャコ・パストリアスやウェイン・ショーター、ハービー・ハンコックが大好きになっていくうちに、それだけだと我慢できなくなり、18歳のときにウッドベースを始めたんです。そのときにポール・チェンバースというベーシストに出会い、彼が関わっているアルバムをとにかく聴き漁りました。その音楽はブルーノートのレコードばかりで、僕が一番愛してやまないのが、バド・パウエルの『The Scene Changes』。バド・パウエルは、ピアノを弾きながらフレーズを声でも歌ってしまい、それがマイクに被ってしまう。「心の叫びだな」と思って、こういう魂の音楽にあのとき出会えてよかったですね。
【私が選ぶ、ブルーノート・レコードの1枚】
ラジオを通して音楽と出会ったふたり。亀田さんは、バド・パウエルの『The Scene Changes』を愛してやまない1枚に選びましたが、ドン・ウォズさんが選ぶ1枚とは?
ドン・ウォズ:ウェイン・ショーター『Speak No Evil』です。理由は、ウェイン・ショーターが演奏していると、まるで外国語の会話をしているように感じるから。
亀田誠治:ドンが初めてブルーノート・レコードと出会ったとき、ブルーノート・レコードはどんな存在でしたか?
ドン・ウォズ:世界で最もクールなものだと思っていました。聴いていると、自分がまるでクールになったかのような気分になった。アルバムジャケットも好きでしたし、白黒の写真も好きでした。
亀田誠治:僕も全く同じで、ジャケットがシンプルでカッコいいですし、サウンドやアートワークが新しい。とにかく素晴らしいアーティストが続々と出てきて、ブルーノートのレコードを持っているだけで、自分が一人前のミュージシャンになった気分になれました。
【プロデュースする上で大切にしていること】
映画『ブルーノート・レコード ジャズを超えて』にも登場する、ブルーノート・レコードの創設者アルフレッド・ライオンさんは、ミュージシャンのやりたいことが実現できるようにさまざまな工夫を行ってきました。アルフレッドさんのアーティストとの関わり合い方について、ふたりはプロデューサーとしてどう感じたのでしょうか? また、プロデューサーとして大切にしていることも訊きました。
亀田誠治:映画でも描かれるとおり、アルフレッドのアーティストへの接し方が素晴らしい。自分がアーティストと対話しながら作品を作ってきたってことは、決して間違いじゃなかったと確認できました。とにかく、ミュージック・ファーストなんです。ここが、ブルーノート・レコードがほかのレーベルと違う部分だと思います。利益を第一に考えるのではなく、「君がやりたい音楽をやりなさい」と、ブルーノート・レコードはアーティストがやりたいことを実現できるように環境を提供し、何度もアーティストにチャンスを与えています。
ドン・ウォズ:私もブルーノートの音楽から、プロデュース業を学びました。映画にも出てきますが、ブルーノート・レコードは1939年にマニフェストを作りました。その内容は、アーティストに純粋な音楽をやる自由を与える、というものでした。音楽をやるということは、音楽自体も大切ですが、ストーリーテリング=物語を語ることです。たとえサックスで言葉がなかったとしても、心、グルーヴで物語を語るということなんです。
亀田誠治:映画の中で何度も何度もテイクを重ねていく。アーティストから、アーティストの叶えたいことを引き出しながらも、徹底的に作品としての完成度を上げていく。アルフレッドのこだわりが、ジャズの進化につながったのだと思います。
【現在のジャズについて思うこと】
今、ロバート・グラスパーやホセ・ジェイムズなど、ジャズの枠にとらわれずに活躍しているアーティストが増えています。現在のジャズについての思いと、ブルーノート・レコードが目指すものとは?
ドン・ウォズ:ブルーノート・レコードやジャズの歴史を見ていくと、セロニアス・モンク、アート・ブレイキー、ウェイン・ショーター、オーネット・コールマン、エリック・ドルフィー、ロバート・グラスパーなどアーティストたちはみんな、それまでの音楽を全てマスターし、境界線を押し広げていきました。今ブルーノート・レコードに所属しているアーティストは皆、境界線を押し広げていく者ばかりなんです。ロバート・グラスパーに関しては、ヒップホップとジャズを組み合わせるのが非常にうまい。ほかのアーティストも別の方向でジャズの可能性を押し広げています。ウェイン・ショーターに至っては、85歳ながらもこれまでやってきたことを取り入れながら、境界線を広げている。一方向に広がるのではなく、アーティストの数だけさまざまな方向に広がっていくのが、現在のブルーノート・レコードの姿だと思います。
亀田誠治:80年代にハービー・ハンコックがスクラッチを取り入れましたよね。ジャズという音楽は常に進化して、さまざまな音楽を取り込んで、新しい世代へつないでいく。音楽の中でも重要なポジションを占めていて、「ボーダーレス」という言葉がピッタリだと思います。だからこそ、インプロビゼーションによって音楽の会話がなされ、世界中でジャズ・ミュージシャンというものが新しい楽器を使って新しいアプローチで今の時代のジャズを生み出している。ジャズはジャンルではなく、音楽全体のことを表しているのではないかと思っています。それをまとめ上げているのが、ブルーノート・レコードなんじゃないかな。
ここで司会のサッシャが、ドン・ウォズさんにとってジャズとは何か、を訊きます。
ドン・ウォズ:変化であり、「昨日と同じ演奏を、今日はするな」ということ。日々の進化ということだと思います。
亀田誠治:まさに人生そのものですよね。一度たりとも同じ演奏はない。そういう醍醐味がジャズにはありますよね。
【映画の見どころ】
最後に、映画『ブルーノート・レコード ジャズを超えて』の見どころを訊きました。
亀田誠治:「ジャズ」というものがどのように進化して様々な人を巻き込んでいき、実は今最先端のところにいるということがわかる作品です。その過程をワクワクしながら見てください。79歳のハービー・ハンコックや85歳ウェイン・ショーターがめちゃくちゃ元気。そこから勇気ももらえる作品です。
ドン・ウォズ:若手のロバート・グラスパーやケンドリック・スコットが、ハービー・ハンコックやウェイン・ショーターと演奏するシーンが私のお気に入りです。実は一切リハーサルをしていないどころか、打ち合わせもしていません。ハービー・ハンコックがベーシックの演奏シーンの音符だけを渡して始まるのですが、最初は探り探りながらも素晴らしい演奏に仕上がっていきます。その場に私もいられたことに驚きながらも感激しました。
この日の模様は、6月27日(木)オンエアの番組『STEP ONE』内で紹介しました。
【radikoで聴く】『STEP ONE』のコーナー「MUSIC +1」
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
映画『ブルーノート・レコード ジャズを超えて』は、9月6日(金)にBunkamura ル・シネマほか全国順次公開予定です。
映画『ブルーノート・レコード ジャズを超えて』予告編
■公開情報 ドキュメンタリー映画『ブルーノート・レコード ジャズを超えて』
2019年9月6日(金)、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開
監督:ソフィー・フーバー
出演:ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ルー・ドナルドソン、ノラ・ジョーンズ、ロバート・グラスパー、アンブローズ・アキンムシーレ、ケンドリック・スコット、ドン・ウォズ、アリ・シャヒード・ムハマド(ア・トライブ・コールド・クエスト)、テラス・マーティン、ケンドリック・ラマー(声の出演) etc.
日本公式サイト:https://www.universal-music.co.jp/cinema/bluenote/
字幕翻訳:行方 均
配給:ポリドール映像販売
協力:スターキャット
2018年 スイス/米/英合作 85分
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