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正社員は5万円、アルバイトは3万円…「退職代行サービス」という選択肢

正社員は5万円、アルバイトは3万円…「退職代行サービス」という選択肢

このところ急劇に拡大している「退職代行ビジネス」。会社を辞めたいときに、退職の意向を会社側に伝えてくれるサービスです。退職代行サービスを行うEXIT株式会社の代表・新野俊幸さんに話を訊きました。

【7月5日(金)J-WAVE『GOLD RUSH』(ナビゲーター:渡部 建)の「CURIOUSCOPE」】
http://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20190705164214


■「辞める」と言いづらい状況

新野さんは過去に3回退職しており、その際に会社に「辞める」と伝えづらく、精神的苦痛を感じたため、「退職代行ビジネス」を思いついたと言います。新野さんはサービスを始めて2年で、3000~4000件ほどサポートしてきました。

新野:極端な話、我々がいなくても、法律上は労働者が辞めたいという意思表示をすれば辞められます。ただ、それをひとりでできない人もいるので、プライベートジム「RIZAP(ライザップ)」みたいな感じで、一緒に並走して辞めるというイメージです。

料金は、辞める人が正社員の場合は5万円、アルバイトの場合は3万円で、どれだけ時間がかかっても料金は一律です。

渡部:どういう交渉をするんですか?
新野:交渉はしていません。「交渉」は弁護士といった方しかできない行為なので、我々は事務的な連絡の仲介に徹しています。本人から退職届を送ってもらって辞めたい意思を確認して、社員証をいつ返却するのか、社員寮はどうするのかなどの事務作業を行います。要するに、本人は会社の人と一言もしゃべりたくないんです。
渡部:会社側から「ダメだ」「認めない」って言われないんですか?
新野:法律的には、退職届が届いた時点で会社側は受理せざるを得ないので、我々のような第三者が介入している場合、「認めない」と言いづらいんです。

そもそも「辞める」と言いづらい人はどういう人で、どういう状況に陥っているのでしょうか。

新野:年齢層は20代前半、男女比は7:3で、業種は製造業、介護、医療、運送業などが多いですね。特徴としては、上司が高圧的で怖くて言えない人です。

退職代行を行っていて見えてきた日本の職場環境の問題点も訊きました。

新野:「退職できない」という状況が蔓延していると感じます。なぜそうなっているかというと、昭和の概念で部下を怒鳴りつける上司がまだ存在しているからです。


■円満に退職することが目的

退職代行を行っていて苦労した点を訊くと「30分間説教を受けたことがある」と新野さん。

渡部:どういう説教ですか?
新野:「社会人としてどうなんだ」「ふざけるな」とかです。
渡部:辞める本人への思いもあるから。
新野:全部こっちにきます。「こんな仕事をしていて恥ずかしくないのか」とか怒鳴られます。でも、それもある意味仕事なので。
渡部:そういうときはどういう態度で聞くんですか?
新野:「すみません」と。
渡部:でも「すみません」と言う筋合いはないですよね。
新野:そうですね。でも、辞める人が円満に退職することが目的なので。

ちなみに、EXIT株式会社の社員は10名で、彼らが退職したい場合、即日退職ができると言います。

新野:「明日辞めます」と言ってもらえれば辞められます。でも、そうした状況でも他社の退職代行を使って辞めた人もいます。
渡部:なんかそれ腹立ちますね(笑)。
新野:でも、退職代行を受ける側の気持ちを知ることができました。
渡部:なるほど。今後、目指すことはなんですか?
新野:私のように退職できずに悩む人がいなくなればいいなと思っています。最終的には日本の自殺率の減少に貢献したいです。

転職を考えている方、退職したいけれど言いづらいという方は、退職代行サービスをチェックしてみてはいかがでしょうか。

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【番組情報】
番組名:『GOLD RUSH』
放送日時:毎週金曜 16時30分-20時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/goldrush/

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