専門店では連日行列が絶えないほど、空前のブームを巻き起こしているタピオカドリンク。なぜここまでタピオカが大人気なのでしょうか。食トレンドを研究しているフードプロデューサー、渥美まいこさんに、タピオカブームの背景を訊きました。
【radikoで聴く:タピオカティーブームの理由に迫る!(2019年7月1日28時59分まで)】
http://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20190624101244
■バブル時代に次ぐ、第2次タピオカブーム
日本で大ブームとなっているタピオカ。実はバブル時代にもブームがありました。タピオカといえば、黒くて大粒のものを思い浮かべる人が多いですが、当時のタピオカは白くて小さいものが主流でした。ただし、いずれもキャッサバを材料としています。今ブームとなっているタピオカはカラメル色素や黒糖で着色したもので、店舗によって味の違いを出したり、もちもちした食感を出すなど、以前のブームとは大きな違いがあります。
渥美さんは現在のブームを、1992年のバブル時代に次ぐ第2次ブームと位置づけています。そのきっかけは女性の海外旅行と関係があるそうで……。
渥美:食全体のブームが、海外旅行との相関関係が強いと思っています。バブルのときは、バリやタイで現地のタピオカと接触して、「日本でも食べたい」「あの味を体験したい」と、日本でタピオカの輸入がはじまる動きがありました。今回も、海外旅行でみんながアジアに行きだしたのとリンクしています。また、女性が社会に出てお金を持つようになったのも関係していると思います。
そして、今回のブームは数年前から始まった、台湾のタピオカミルクティー専門店の日本進出の影響も大きいそうです。
■タピオカドリンクが流行る3つの理由
渥美さんは、タピオカドリンクが流行ってる理由を3つ挙げます。
・スターバックスの「フラペチーノ」離れ
渥美:若者のスターバックスの「フラペチーノ」離れです。抹茶フラペチーノなどは誰もが飲む大ブームとなり、SNSにアップしていた時代もありました。しかし、登場してから12年ほど経ち、みんながフラペチーノに慣れてしまった、というのはあると思います。
・タピオカドリンクは日本人好みの味
渥美:タピオカドリンクは、黒糖とお茶で構成された日本人好みの味というのも理由だと思います。「タピ活」という言葉があるように、みなさんさまざまなタピオカドリンクを飲んでいます。味が好きじゃないと、そこまでリピートできません。コーヒーだと何杯も飲めなかったり、本当に好きじゃないと続きません。味が日本人にハマることや、ウーロン茶など半発酵のお茶なので胃もたれもしない。そして、黒糖のほどよい甘さも理由にあるのではないかと思います。
・若い女性が中心となって楽しめる
渥美:最後に、ティーンのアイコンでいられることが大きいと思います。トレンドが落ち着く最大の敵は、飽きてしまうことです。ただし、行列を見ると若い女性ばかり。飲むときも大きなストローで口をすぼめて可愛らしく、パッケージも可愛い。そういった点から10代、20代の女性が飲みたくなる。女性が中心となって盛り上がっていることが、「タピオカドリンクは自分のものだ」と愛され続ける理由だと思います。
値段が500~600円と比較的単価が高いタピオカドリンク。しかし、渥美さんは、スターバックスの「フラペチーノ」が、お高めデザートドリンクのマーケットを開拓したことで、3回に1回は「タピオカドリンクを飲もうかな」というスイッチングが起きていると分析。その他にも、タピオカドリンクは朝昼晩を問わず飲むことができ、季節にも左右されないことから人気が安定しやすいとも話しました。
■ブームは2019年冬に収束? 次に来るのは?
最後に、渥美さんは「1年ほどで飽きられるドリンクの流行が、タピオカドリンクは3年ほど流行っているので、インスタ映えだけでは括れないものがある」としながらも、ブームは今年の冬までだと予想します。
渥美:ブームは2019年の冬までで、来年1月にはみんなタピオカのことは忘れているかもしれません。次はチーズティーが来るという話もありますが、Gong chaさんの戦略でもタピオカは一時的でもよくて、お茶文化が定着すればハッピー。お茶をちょっと甘めにカスタマイズして飲む文化や、ティースタンド文化が定着すればいいと思っているようです。私の友人はタピオカ専門店で、もはやタピオカ抜きで頼んでいます。
タピオカブームをきっかけに、コーヒー文化がメインだったなかに、今後「お茶」という選択肢が定着しそうです。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
【radikoで聴く:タピオカティーブームの理由に迫る!(2019年7月1日28時59分まで)】
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■バブル時代に次ぐ、第2次タピオカブーム
日本で大ブームとなっているタピオカ。実はバブル時代にもブームがありました。タピオカといえば、黒くて大粒のものを思い浮かべる人が多いですが、当時のタピオカは白くて小さいものが主流でした。ただし、いずれもキャッサバを材料としています。今ブームとなっているタピオカはカラメル色素や黒糖で着色したもので、店舗によって味の違いを出したり、もちもちした食感を出すなど、以前のブームとは大きな違いがあります。
渥美さんは現在のブームを、1992年のバブル時代に次ぐ第2次ブームと位置づけています。そのきっかけは女性の海外旅行と関係があるそうで……。
渥美:食全体のブームが、海外旅行との相関関係が強いと思っています。バブルのときは、バリやタイで現地のタピオカと接触して、「日本でも食べたい」「あの味を体験したい」と、日本でタピオカの輸入がはじまる動きがありました。今回も、海外旅行でみんながアジアに行きだしたのとリンクしています。また、女性が社会に出てお金を持つようになったのも関係していると思います。
そして、今回のブームは数年前から始まった、台湾のタピオカミルクティー専門店の日本進出の影響も大きいそうです。
■タピオカドリンクが流行る3つの理由
渥美さんは、タピオカドリンクが流行ってる理由を3つ挙げます。
・スターバックスの「フラペチーノ」離れ
渥美:若者のスターバックスの「フラペチーノ」離れです。抹茶フラペチーノなどは誰もが飲む大ブームとなり、SNSにアップしていた時代もありました。しかし、登場してから12年ほど経ち、みんながフラペチーノに慣れてしまった、というのはあると思います。
・タピオカドリンクは日本人好みの味
渥美:タピオカドリンクは、黒糖とお茶で構成された日本人好みの味というのも理由だと思います。「タピ活」という言葉があるように、みなさんさまざまなタピオカドリンクを飲んでいます。味が好きじゃないと、そこまでリピートできません。コーヒーだと何杯も飲めなかったり、本当に好きじゃないと続きません。味が日本人にハマることや、ウーロン茶など半発酵のお茶なので胃もたれもしない。そして、黒糖のほどよい甘さも理由にあるのではないかと思います。
・若い女性が中心となって楽しめる
渥美:最後に、ティーンのアイコンでいられることが大きいと思います。トレンドが落ち着く最大の敵は、飽きてしまうことです。ただし、行列を見ると若い女性ばかり。飲むときも大きなストローで口をすぼめて可愛らしく、パッケージも可愛い。そういった点から10代、20代の女性が飲みたくなる。女性が中心となって盛り上がっていることが、「タピオカドリンクは自分のものだ」と愛され続ける理由だと思います。
値段が500~600円と比較的単価が高いタピオカドリンク。しかし、渥美さんは、スターバックスの「フラペチーノ」が、お高めデザートドリンクのマーケットを開拓したことで、3回に1回は「タピオカドリンクを飲もうかな」というスイッチングが起きていると分析。その他にも、タピオカドリンクは朝昼晩を問わず飲むことができ、季節にも左右されないことから人気が安定しやすいとも話しました。
■ブームは2019年冬に収束? 次に来るのは?
最後に、渥美さんは「1年ほどで飽きられるドリンクの流行が、タピオカドリンクは3年ほど流行っているので、インスタ映えだけでは括れないものがある」としながらも、ブームは今年の冬までだと予想します。
渥美:ブームは2019年の冬までで、来年1月にはみんなタピオカのことは忘れているかもしれません。次はチーズティーが来るという話もありますが、Gong chaさんの戦略でもタピオカは一時的でもよくて、お茶文化が定着すればハッピー。お茶をちょっと甘めにカスタマイズして飲む文化や、ティースタンド文化が定着すればいいと思っているようです。私の友人はタピオカ専門店で、もはやタピオカ抜きで頼んでいます。
タピオカブームをきっかけに、コーヒー文化がメインだったなかに、今後「お茶」という選択肢が定着しそうです。
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