J-WAVEで放送中の番組『INNOVATION WORLD』(ナビゲーター:川田十夢)のワンコーナー「SHOWA SHELL SEKIYU ROAD TO INNOVATION」。11月2日(金)のオンエアでは、書評サイトHONZ代表の成毛 眞さんをお迎えし、「Amazonのイノベーション」をテーマにお話を伺いました。
■「見えるAmazon」と「見えないAmazon」
成毛さんは元マイクロソフト代表取締役社長で、最新著書『amazon 世界最先端の戦略がわかる』がベストセラーになっています。
まずは、Amazonに興味を持った理由から伺いました。
成毛:最初はAmazonユーザーでした。1年間に100万円くらいの商品を買うわけです。本を仕入れて、本を選んで、書評を毎月2本とか3本書くので、Amazonのお世話にならないわけにはいきません。だから、Amazonの消費者からはじまって、そのうちに他のことにも気が付いていきました。その意味では、10年くらい筋金入りのAmazonウォッチャーですよね。
川田:書店の本棚を探すより、Amazonで本を買うほうが早いですもんね。
成毛:そうなんですよね。とはいえ、ほとんどのAmazonユーザーは、Amazonのリテールだけを利用している人がほとんどです。プライム会員になって音楽を聴いたり映画を観たりする人もだんだん増えつつあるけど、一方でAWS(アマゾン ウェブ サービス)というITビジネスに関わっている人は非常に少ないんですよね。そのふたつの側面から「見えるAmazon」と「見えないAmazon」を伝える目的で、『amazon 世界最先端の戦略がわかる』を書きました。
■中国は社会実装が早い
Amazonは、インターネットサービスだけではなく、アメリカで実店舗の展開も広げています。
成毛:そこで製薬の通販と実売がはじまると、ものすごく大きなインパクトになります。この先、そういうシステムにどんどん切り替わっていくと思います。Amazonだけではないと思いますけどね。
川田:中国ってSNSみたいなものとかを、国ぐるみでやってしまうじゃないですか。日本の景気がよかったときって、そういうことをやっていた気がするんです。
成毛:いや、中国は人類史上まれな国であり、今はまれな時期かもしれません。社会実装がものすごく早いんです。「中国がキャッシュレス社会になりました」とか「ドローンを含む飛行空域を解放する」とか、もしかしたら、全ての先進国が中国を見てマネをしてるんじゃないかってくらい、その社会実装に追いつけなくなっている。本格的に自動運転車が走るとしたら中国だと思います。
アメリカは州ごとで規定が変わるため、新しい技術を採用するには意外と手間がかかると、成毛さんは指摘します。
成毛:アメリカはマーケット全体が大きいので、SNSとかアマゾンの小売は一気に拡大できるけど、それ以外のものは意外とややこしい。日本は全くダメで、あらゆることが禁止からはじまる。そういう意味では、中国は本当に面白い国ですよね。
今後、「GAFA(ガーファ)」(Google、Apple、Facebook、Amazon)を抜く会社が出てくるとしたら、それは中国ではないかと成毛さん。
川田:トップの決定の早さからすると、Amazonも「これ採算が合わないよ」ってことでもやるじゃないですか。スマートフォンを作ったりとか。
成毛:そうですよね。でもすぐ撤退するでしょ(笑)。
川田:そういう不思議なこともあるけど、先進性あることをやっている気がします。
■この先、Amazonには死角がない?
この先、Amazonはどうなっていくのでしょうか?
成毛:Amazonって、アメリカの小売業全体の約4パーセントのシェアしかないので、ひとつひとつの事業をみるとそれほどでもないんです。
川田:印象が違いますね。
成毛:だから、まだまだ大きくなる余地は小売だけでもある。そう考えると、もしかすると「GAFA」のなかで、Amazonだけが成長しえる会社と思ってもいいかもしれません。アップルは基本的にiPhoneとMacBookが軸となっているので、どちらかがコケると、株価は大きく下がるかもしれないし、FacebookやGoogleはすでにシェアが大きい状況です。もしかするとアマゾンを除く「GAFA」の3社は、これから厳しい状況になるかもしれません。しかし、Amazonには死角がないという感じがしますね。
今回の話が気になった方は、ぜひ『amazon 世界最先端の戦略がわかる』を手にとってみてください。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『INNOVATION WORLD』
放送日時:毎週金曜 22時-22時55分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/innovationworld/
■「見えるAmazon」と「見えないAmazon」
成毛さんは元マイクロソフト代表取締役社長で、最新著書『amazon 世界最先端の戦略がわかる』がベストセラーになっています。
まずは、Amazonに興味を持った理由から伺いました。
成毛:最初はAmazonユーザーでした。1年間に100万円くらいの商品を買うわけです。本を仕入れて、本を選んで、書評を毎月2本とか3本書くので、Amazonのお世話にならないわけにはいきません。だから、Amazonの消費者からはじまって、そのうちに他のことにも気が付いていきました。その意味では、10年くらい筋金入りのAmazonウォッチャーですよね。
川田:書店の本棚を探すより、Amazonで本を買うほうが早いですもんね。
成毛:そうなんですよね。とはいえ、ほとんどのAmazonユーザーは、Amazonのリテールだけを利用している人がほとんどです。プライム会員になって音楽を聴いたり映画を観たりする人もだんだん増えつつあるけど、一方でAWS(アマゾン ウェブ サービス)というITビジネスに関わっている人は非常に少ないんですよね。そのふたつの側面から「見えるAmazon」と「見えないAmazon」を伝える目的で、『amazon 世界最先端の戦略がわかる』を書きました。
■中国は社会実装が早い
Amazonは、インターネットサービスだけではなく、アメリカで実店舗の展開も広げています。
成毛:そこで製薬の通販と実売がはじまると、ものすごく大きなインパクトになります。この先、そういうシステムにどんどん切り替わっていくと思います。Amazonだけではないと思いますけどね。
川田:中国ってSNSみたいなものとかを、国ぐるみでやってしまうじゃないですか。日本の景気がよかったときって、そういうことをやっていた気がするんです。
成毛:いや、中国は人類史上まれな国であり、今はまれな時期かもしれません。社会実装がものすごく早いんです。「中国がキャッシュレス社会になりました」とか「ドローンを含む飛行空域を解放する」とか、もしかしたら、全ての先進国が中国を見てマネをしてるんじゃないかってくらい、その社会実装に追いつけなくなっている。本格的に自動運転車が走るとしたら中国だと思います。
アメリカは州ごとで規定が変わるため、新しい技術を採用するには意外と手間がかかると、成毛さんは指摘します。
成毛:アメリカはマーケット全体が大きいので、SNSとかアマゾンの小売は一気に拡大できるけど、それ以外のものは意外とややこしい。日本は全くダメで、あらゆることが禁止からはじまる。そういう意味では、中国は本当に面白い国ですよね。
今後、「GAFA(ガーファ)」(Google、Apple、Facebook、Amazon)を抜く会社が出てくるとしたら、それは中国ではないかと成毛さん。
川田:トップの決定の早さからすると、Amazonも「これ採算が合わないよ」ってことでもやるじゃないですか。スマートフォンを作ったりとか。
成毛:そうですよね。でもすぐ撤退するでしょ(笑)。
川田:そういう不思議なこともあるけど、先進性あることをやっている気がします。
■この先、Amazonには死角がない?
この先、Amazonはどうなっていくのでしょうか?
成毛:Amazonって、アメリカの小売業全体の約4パーセントのシェアしかないので、ひとつひとつの事業をみるとそれほどでもないんです。
川田:印象が違いますね。
成毛:だから、まだまだ大きくなる余地は小売だけでもある。そう考えると、もしかすると「GAFA」のなかで、Amazonだけが成長しえる会社と思ってもいいかもしれません。アップルは基本的にiPhoneとMacBookが軸となっているので、どちらかがコケると、株価は大きく下がるかもしれないし、FacebookやGoogleはすでにシェアが大きい状況です。もしかするとアマゾンを除く「GAFA」の3社は、これから厳しい状況になるかもしれません。しかし、Amazonには死角がないという感じがしますね。
今回の話が気になった方は、ぜひ『amazon 世界最先端の戦略がわかる』を手にとってみてください。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『INNOVATION WORLD』
放送日時:毎週金曜 22時-22時55分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/innovationworld/
この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。