乃木坂46・池田瑛紗が、9月1日(金)から、J-WAVEにレギュラー出演。川田十夢がナビゲートする『INNOVATION WORLD』のワンコーナー「KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE」で、川田とともにゲストの話を聞く。
同コーナーは、毎月1名のゲスト講師が登場し、週替わりのテーマで学生向けの授業を実施するというコンセプトだ。9月は株式会社ワコールの主席研究員が講師となり「美しさを可視化する」をテーマに語った。
ここでは、そのオンエアをテキストで紹介する。
学生向け授業 9月の講師として登場したのは、株式会社ワコール マーケティング本部 人間科学研究開発センター 主席研究員の坂本晶子さん。講義では時代とともに変化してきた、美しさの価値観や下着メーカーのトップランナーであるワコールの商品開発の舞台裏などを解き明かしていくことに。最初のテーマは「美しさを可視化する」だ。
川田:まずは、坂本さんが主席研究員を務めてらっしゃる、ワコール人間科学研究開発センターがどんなところか教えてください。
坂本:ワコール人間科学研究開発センターは美しさを追求する女性たちの想いに応える、ワコールのものづくりを科学の視点から研究をしている組織です。健康で快適に暮らすことこそ、美しさにとって大切なこと、という風に考えているので、やはり美しさ、快適、健康。この3つを研究開発の指針としながら活動をしています。
池田:研究のなかで特に大切にされていることはありますか?
坂本:私たちの会社は下着というものを通じて、先ほどの3つの研究指針を達成したいと考えています。下着は体にフィットすることがとても大事で、フィットしなかったら違和感を抱いたり、形が整わなくて1日なんとなくゆううつにすごしたり、みたいなことがあると思います。そんな想いをしてほしくないので、どんな体型の人にも1日中フィットするよう、そこを一番大事にしています。
川田:時代とともに体型も変わるでしょうし、普通にその時代を生きていても体型が変わってくると思います。それも、人間の体の変化をデータに取っていって、商品開発に活かされているんでしょうか。
坂本:私たちは60年近く人体計測を継続しています。そのなかには10代後半から40代後半にかけて、どんな風に体が変化するのかを大きくとらえたエイジング研究があります。体が大きく変化する時期は、30年のあいだに3回あるという結果が出ています。なので、その変化に合わせながら整え方や設計の仕方はやはり変えています。
池田:同じ日本人でも、昔の日本人といまの日本人だと、時代ごとに体型が変わっていそうですが、いかがですか?
坂本:少し前の結果になりますが、1970年代生まれの女性、ちょうど池田さんたちのお母さんたちかなと思います。その世代が20代になったときをちょっと想像してもらうと、この世代の特徴として、いままでずっと身長って伸びてきていたんですが、身長の伸びが止まりました。あとはやせ型の人が増えたりとか、ヒップ以外の体のバストであったりアンダーであったりウエストであったりというような部位の周径や四肢が細くなったり、というような変化が見られます。やはり生まれた時代、生きてきた時代によって体型は変わっているなというのは見えています。
坂本:それで体の158カ所を計りながら、人の体をとらえてきています。周径などを計りながら、1人の体が再現できるというように。それを続けながらも段々と3次元の計測装置であったり、モーションキャプチャーであったり、いろいろなものの計り方を追加していきながら、人の体を計測してきています。
川田:メジャーで測っていたときって、けっこうムラがありましたよね。調子いいときと悪いとき、あと計る人の具合で変わっていましたよね。その誤差はいまは出にくくなっているんですか?
坂本:私たちの計測は、メジャーで計るときも3人で計ります。前と後ろと横から見る人という形で、ちゃんと水平になっているのかみたいなところも計るので、かなり正確に、誤差は5ミリ以内という、人が変わっても5ミリ以内で計ろうみたいなルールがあります。そんなことをしながら頑張って精度高くとり続けています。
聴講生の池田は、現在若者のあいだで話題になっている「骨格診断」について質問を投げかけた。
池田:私たちの世代だと「骨格診断」がはやっています。ウェーブ、ストレート、ナチュラルといった分類に分けられますが、そういったものは下着づくりに影響がありますか?
坂本:それぞれの骨格に合わせてどういうシルエットがいいのか、みたいなところを活かすようにはしています。
池田:そういう区分は昔から存在していましたか?
坂本:昔はなかったんです。世の中で池田さんとかが「こんなのいいよね」と思ってくださることに対して、私たちも下着の効果や機能を作れるように研究しています。世の中の人が「こんなのあったらいいよね」というのを形にするというような開発になっています。
川田:いまの骨格の話、全然知らないです。
池田:けっこう私たちの世代だとありがちです。洋服も骨格に合うものを選んだりするのがメジャーになっています。
川田:確かに違うでしょうね。タイプを分けようと思ったら、骨格から人って違うでしょうね。
池田:そうなんです。
川田:そういうのもワコールさんとしては判断基準があるんですか?
坂本:判断基準までは作ってはいないんですけど、いろいろな体型の人たちを類型化と言いますか、少しタイプ分けをしながら、どういうものがいいのか、どういうものをその人たちは求めているのか、みたいなところはやはり紐づけながら研究開発をしています。
9月の「KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE」では、引き続き坂本さんに話を聞いていく。毎週金曜日の21時40分ごろからオンエア。
同コーナーは、毎月1名のゲスト講師が登場し、週替わりのテーマで学生向けの授業を実施するというコンセプトだ。9月は株式会社ワコールの主席研究員が講師となり「美しさを可視化する」をテーマに語った。
ここでは、そのオンエアをテキストで紹介する。
年齢、時代…体型の変化を研究開発に活かす
川田:まずは、坂本さんが主席研究員を務めてらっしゃる、ワコール人間科学研究開発センターがどんなところか教えてください。
坂本:ワコール人間科学研究開発センターは美しさを追求する女性たちの想いに応える、ワコールのものづくりを科学の視点から研究をしている組織です。健康で快適に暮らすことこそ、美しさにとって大切なこと、という風に考えているので、やはり美しさ、快適、健康。この3つを研究開発の指針としながら活動をしています。
池田:研究のなかで特に大切にされていることはありますか?
坂本:私たちの会社は下着というものを通じて、先ほどの3つの研究指針を達成したいと考えています。下着は体にフィットすることがとても大事で、フィットしなかったら違和感を抱いたり、形が整わなくて1日なんとなくゆううつにすごしたり、みたいなことがあると思います。そんな想いをしてほしくないので、どんな体型の人にも1日中フィットするよう、そこを一番大事にしています。
川田:時代とともに体型も変わるでしょうし、普通にその時代を生きていても体型が変わってくると思います。それも、人間の体の変化をデータに取っていって、商品開発に活かされているんでしょうか。
坂本:私たちは60年近く人体計測を継続しています。そのなかには10代後半から40代後半にかけて、どんな風に体が変化するのかを大きくとらえたエイジング研究があります。体が大きく変化する時期は、30年のあいだに3回あるという結果が出ています。なので、その変化に合わせながら整え方や設計の仕方はやはり変えています。
池田:同じ日本人でも、昔の日本人といまの日本人だと、時代ごとに体型が変わっていそうですが、いかがですか?
坂本:少し前の結果になりますが、1970年代生まれの女性、ちょうど池田さんたちのお母さんたちかなと思います。その世代が20代になったときをちょっと想像してもらうと、この世代の特徴として、いままでずっと身長って伸びてきていたんですが、身長の伸びが止まりました。あとはやせ型の人が増えたりとか、ヒップ以外の体のバストであったりアンダーであったりウエストであったりというような部位の周径や四肢が細くなったり、というような変化が見られます。やはり生まれた時代、生きてきた時代によって体型は変わっているなというのは見えています。
158カ所を「誤差は5ミリ以内」で計測
およそ60年前から人体計測を継続してきたというワコール。坂本さんは驚きの計測方法について解説した。機械がない時代は、計測も手作業だった。メジャーで測るほか、「機械を使わずに計るという人体計測方法というのがあるんです」と話す。坂本:それで体の158カ所を計りながら、人の体をとらえてきています。周径などを計りながら、1人の体が再現できるというように。それを続けながらも段々と3次元の計測装置であったり、モーションキャプチャーであったり、いろいろなものの計り方を追加していきながら、人の体を計測してきています。
川田:メジャーで測っていたときって、けっこうムラがありましたよね。調子いいときと悪いとき、あと計る人の具合で変わっていましたよね。その誤差はいまは出にくくなっているんですか?
坂本:私たちの計測は、メジャーで計るときも3人で計ります。前と後ろと横から見る人という形で、ちゃんと水平になっているのかみたいなところも計るので、かなり正確に、誤差は5ミリ以内という、人が変わっても5ミリ以内で計ろうみたいなルールがあります。そんなことをしながら頑張って精度高くとり続けています。
世の中の人が求めているものを開発
池田:私たちの世代だと「骨格診断」がはやっています。ウェーブ、ストレート、ナチュラルといった分類に分けられますが、そういったものは下着づくりに影響がありますか?
坂本:それぞれの骨格に合わせてどういうシルエットがいいのか、みたいなところを活かすようにはしています。
池田:そういう区分は昔から存在していましたか?
坂本:昔はなかったんです。世の中で池田さんとかが「こんなのいいよね」と思ってくださることに対して、私たちも下着の効果や機能を作れるように研究しています。世の中の人が「こんなのあったらいいよね」というのを形にするというような開発になっています。
川田:いまの骨格の話、全然知らないです。
池田:けっこう私たちの世代だとありがちです。洋服も骨格に合うものを選んだりするのがメジャーになっています。
川田:確かに違うでしょうね。タイプを分けようと思ったら、骨格から人って違うでしょうね。
池田:そうなんです。
川田:そういうのもワコールさんとしては判断基準があるんですか?
坂本:判断基準までは作ってはいないんですけど、いろいろな体型の人たちを類型化と言いますか、少しタイプ分けをしながら、どういうものがいいのか、どういうものをその人たちは求めているのか、みたいなところはやはり紐づけながら研究開発をしています。
9月の「KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE」では、引き続き坂本さんに話を聞いていく。毎週金曜日の21時40分ごろからオンエア。
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