J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・寺岡歩美)のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。11月1日(木)のオンエアでは、子どもたちが匿名で相談できる「いじめ相談アプリ」に注目。自治体などでも採用が急増しているというアプリ「STOPit」を扱っているストップイットジャパン・谷山大三郎さんをお迎えしました。
■匿名でいじめを通報できるアプリ
まず「STOPit」はどんなアプリなのか伺いました。
谷山:いじめを受けたり発見したりした児童が文章やスマートフォンで撮った写真などで相談できるアプリです。クラスのチャット画面を見せて「いじめられています」など事実をもとに送れます。
サッシャ:先生にもいじめを報告できると思いますが、このアプリの違いは?
谷山:ひとつは匿名で報告できることです。子どもたちは自分のことだけでなく「友たちを助けたい」というときも自分がいじめられる心配がなく、すぐに相談できます。ふたつめは、電話やメールに比べて今の子どもが使いやすいスマートフォンで、学校外でも24時間どこでも使えることが特徴です。
■自治体での導入が急増中
いじめの報告先は設定で変更可能ですが、多くは自治体の教育委員会や、心理カウンセラー、元学校の先生といった専門家。信頼できる大人につながるのが特徴で、学校と学年だけは特定できるようにしています。現在「STOPit」はどれくらい導入されているのでしょうか。
谷山:約2年半で全国173校が採用され、約6万人の子どもたちが対象となっています。1年目は1、2校だったのが、昨年千葉県の柏市の教育委員会が導入してから話題になり、今年一気に増えました。
「STOPit」は各学校でアクセスコードを配布し、そのパスワードを入力するとすぐに使えます。また導入時に、谷山さんやスタッフの方が「脱いじめ傍観者」といういじめを防ぐための授業を行い、導入前に使い方を学びます。続いて導入後にどのような相談事例があったのか訊きました。
谷山:殴られたというような身体的ないじめの内容と、仲間はずれになったというネット系のいじめはだいたい半々です。文科省の調査では9割が身体で1割がネットといわれていますが、スマートフォンでの相談なので、ネットいじめの相談が多いかなと思います。よくあるのがチャットアプリで無視されるとか、自分のいないグループルームが作られているといういじめや、「友だちがいじめを受けているのを止めたいです」という、誰かを助けたいという相談もあります。
これらのいじめの通報は、教育委員会に届いたあとに、相談者に学校と共有する許可を得て、「本当にいじめがあるのか」「学校が把握しているのか」など事実関係を調査をし、保護者や直接本人に連絡をとり、いじめをやめるように手続きをとっていきます。実際に解決した事例がいくつもあり、「STOPit」の導入により抑止力として、子どもたちのいじめへの意識が高まったと導入した学校でも評価を得ているそうです。
■企業で業務改善に使いたいという声も
今の目標について谷山さんは「より多くの、子どもたちにいつでもどこでも相談できる環境を作りたいので「STOPit」を広げていきたい。あと中学校や高校の授業づくりに関わり、いじめ防止啓発につながる授業プログラムをこれからもつくりたい」と語りました。
また、「STOPit」のシステムは、企業内のセクハラ、パワハラ相談という目的以外に、社内の業務改善の意見窓口に使いたいという問い合わせもあるとか。今後、導入事例が増えていきそうですね。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
■匿名でいじめを通報できるアプリ
まず「STOPit」はどんなアプリなのか伺いました。
谷山:いじめを受けたり発見したりした児童が文章やスマートフォンで撮った写真などで相談できるアプリです。クラスのチャット画面を見せて「いじめられています」など事実をもとに送れます。
サッシャ:先生にもいじめを報告できると思いますが、このアプリの違いは?
谷山:ひとつは匿名で報告できることです。子どもたちは自分のことだけでなく「友たちを助けたい」というときも自分がいじめられる心配がなく、すぐに相談できます。ふたつめは、電話やメールに比べて今の子どもが使いやすいスマートフォンで、学校外でも24時間どこでも使えることが特徴です。
■自治体での導入が急増中
いじめの報告先は設定で変更可能ですが、多くは自治体の教育委員会や、心理カウンセラー、元学校の先生といった専門家。信頼できる大人につながるのが特徴で、学校と学年だけは特定できるようにしています。現在「STOPit」はどれくらい導入されているのでしょうか。
谷山:約2年半で全国173校が採用され、約6万人の子どもたちが対象となっています。1年目は1、2校だったのが、昨年千葉県の柏市の教育委員会が導入してから話題になり、今年一気に増えました。
「STOPit」は各学校でアクセスコードを配布し、そのパスワードを入力するとすぐに使えます。また導入時に、谷山さんやスタッフの方が「脱いじめ傍観者」といういじめを防ぐための授業を行い、導入前に使い方を学びます。続いて導入後にどのような相談事例があったのか訊きました。
谷山:殴られたというような身体的ないじめの内容と、仲間はずれになったというネット系のいじめはだいたい半々です。文科省の調査では9割が身体で1割がネットといわれていますが、スマートフォンでの相談なので、ネットいじめの相談が多いかなと思います。よくあるのがチャットアプリで無視されるとか、自分のいないグループルームが作られているといういじめや、「友だちがいじめを受けているのを止めたいです」という、誰かを助けたいという相談もあります。
これらのいじめの通報は、教育委員会に届いたあとに、相談者に学校と共有する許可を得て、「本当にいじめがあるのか」「学校が把握しているのか」など事実関係を調査をし、保護者や直接本人に連絡をとり、いじめをやめるように手続きをとっていきます。実際に解決した事例がいくつもあり、「STOPit」の導入により抑止力として、子どもたちのいじめへの意識が高まったと導入した学校でも評価を得ているそうです。
■企業で業務改善に使いたいという声も
今の目標について谷山さんは「より多くの、子どもたちにいつでもどこでも相談できる環境を作りたいので「STOPit」を広げていきたい。あと中学校や高校の授業づくりに関わり、いじめ防止啓発につながる授業プログラムをこれからもつくりたい」と語りました。
また、「STOPit」のシステムは、企業内のセクハラ、パワハラ相談という目的以外に、社内の業務改善の意見窓口に使いたいという問い合わせもあるとか。今後、導入事例が増えていきそうですね。
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