J-WAVEで放送中の番組『RADIO DONUTS』（ナビゲーター：渡辺 祐・山田玲奈）のワンコーナー『TOKYO GAS LIFE IS A GIFT』。8月18日（土）のオンエアでは、現在大ヒット公開中の映画『カメラを止めるな！』の上田慎一郎監督が登場。制作の裏話や反響などについて伺いました。
■予想外の反響に…
クチコミがさらなるクチコミを呼び、大きな話題となっている映画『カメラを止めるな！』。監督である上田さんは、連日、取材ラッシュで大忙しです。
上田：今ですね、毎日のようにこういった取材をしていただいたりとか、メディアの出演をしたりとか、驚くようなニュースが次々に飛び込んでくるので、驚いているうちに1日が終わるっていうような日々です。まだホントに喜びとか、嬉しさみたいなものを、瞬間的にはその都度ありますけども、噛み締めている暇はないです。「とにかく走ってる」という状況ですね。ここまでは予想してなかったですね。誰も予想してなかったと思います（笑）。
■「素のみんなを活かした脚本を作りたかった」
制作費300万円という『カメラを止めるな！』。上田さんは出演者たちと出会い、『カメラを止めるな！』の制作を決意したと言います。
上田：前半は、『カメラを止めるな！』は関係なく一般的な演技レッスン。まぁ、既存の台本だったり、エクササイズだったりっていうことを、ワークショップでやりました。そこで、みんなのキャラクターや個性を見て、もともと自分の中にあった『カメラを止めるな！』を、この人たちと一緒に撮ろうと思って、後半は作品に向けてのワークショップが始まりました。『カメラを止めるな！』を作ろうと決めたあとは、みんなに短編映画をスタッフとして作ってもらおうっていうことをしました。2班に分かれて、監督、撮影、助監督とか役割があって、僕がカメラを貸して、僕が書いたシナリオを「これを撮影してくれ」と、やりました。1本の映画を撮影してもらっているのを、僕はちょっと離れたところで観察している……っていうことをしたりしました。芝居だけじゃなくて、素のみんなが見たかったんです。映画を撮影するってなると、みんな余裕ないじゃないですか。そのときの素のみんなをそのまま活かした脚本を書こうと思ってました。
同映画で魅力あふれる個性を発揮している出演者たち。彼らを選んだ理由には、上田さんならではの基準があったようです。
上田：キャストを選抜する時点では、何の映画にするかは決めてなかったんですよ。採った人たちの個性を見て、何を撮るか決めようと思っていました。ただ、選抜するときに「不器用な人たちを採ろう」と。不器用な人たちが力を合わせてひとつの困難を乗り越える、っていう話が好きなので、オーディションのときに、「不器用だな」って思う人、「不器用だけどすげえ面白いな」って思う人を採りました。
一般的な制作費に比べ、非常に低額で作られたため、苦労もあったと言います。
上田：たとえばですね、ネタバレしない程度で言うと、実際に僕の妻と息子もこの映画にかかわっていて、家族総出で作った作品でもあるんですね。メインビジュアルですとか衣装っていうのは妻が担当していますし、当時生後3カ月の息子も、とあるシーンで出演しています。メインキャストが住んでいる家っていうのは、僕の自宅だったりします。あと、血まみれの衣装とかは、自分がベランダで血をかけて、焼いて、ハサミで切ってっていうふうにして、ひとつずつ作っていたりして、「努力と工夫」というのが、この映画の語っていることとも、すごく相性が良かったんだなと思います。
■これから映画界を目指す人へ「四の五の言わず、カメラを回してください」
夢中で映画を勉強していたという10代から現在まで、上田さんが一貫して抱いているのは「100年後に観ても面白い映画を作る」ということです。そこで最後に、これから映画界を目指す人に対して「今、伝えたい言葉」を伺いました。
上田：偉そうなことは言えないんですけど、最近、『カメラを止めるな！』を観てくれた若い子が、「まず絵コンテを描きますか？」とか「キャスティングって何を基準にやればいいんですか？」とか、いろんなことを訊いてくるんですけども、いつも思うのは「まず撮れ」ということです。「1発目から100点をとろうとしてる人が多いな」と感じるときがあるので、まずはiPhoneとかでも撮れるので、友だちを呼んでiPhoneで撮ればいいじゃないですか。とりあえず撮って、失敗して、撮って、失敗して……っていうほうが、絶対自分の身についた経験になると思うので、まずは四の五の言わず、カメラを回してください（笑）。
映画『カメラを止めるな！』、ぜひ劇場でご覧ください。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名：『RADIO DONUTS』
放送日時：毎週土曜 8時－12時
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/radiodonuts/
■予想外の反響に…
クチコミがさらなるクチコミを呼び、大きな話題となっている映画『カメラを止めるな！』。監督である上田さんは、連日、取材ラッシュで大忙しです。
上田：今ですね、毎日のようにこういった取材をしていただいたりとか、メディアの出演をしたりとか、驚くようなニュースが次々に飛び込んでくるので、驚いているうちに1日が終わるっていうような日々です。まだホントに喜びとか、嬉しさみたいなものを、瞬間的にはその都度ありますけども、噛み締めている暇はないです。「とにかく走ってる」という状況ですね。ここまでは予想してなかったですね。誰も予想してなかったと思います（笑）。
■「素のみんなを活かした脚本を作りたかった」
制作費300万円という『カメラを止めるな！』。上田さんは出演者たちと出会い、『カメラを止めるな！』の制作を決意したと言います。
上田：前半は、『カメラを止めるな！』は関係なく一般的な演技レッスン。まぁ、既存の台本だったり、エクササイズだったりっていうことを、ワークショップでやりました。そこで、みんなのキャラクターや個性を見て、もともと自分の中にあった『カメラを止めるな！』を、この人たちと一緒に撮ろうと思って、後半は作品に向けてのワークショップが始まりました。『カメラを止めるな！』を作ろうと決めたあとは、みんなに短編映画をスタッフとして作ってもらおうっていうことをしました。2班に分かれて、監督、撮影、助監督とか役割があって、僕がカメラを貸して、僕が書いたシナリオを「これを撮影してくれ」と、やりました。1本の映画を撮影してもらっているのを、僕はちょっと離れたところで観察している……っていうことをしたりしました。芝居だけじゃなくて、素のみんなが見たかったんです。映画を撮影するってなると、みんな余裕ないじゃないですか。そのときの素のみんなをそのまま活かした脚本を書こうと思ってました。
同映画で魅力あふれる個性を発揮している出演者たち。彼らを選んだ理由には、上田さんならではの基準があったようです。
上田：キャストを選抜する時点では、何の映画にするかは決めてなかったんですよ。採った人たちの個性を見て、何を撮るか決めようと思っていました。ただ、選抜するときに「不器用な人たちを採ろう」と。不器用な人たちが力を合わせてひとつの困難を乗り越える、っていう話が好きなので、オーディションのときに、「不器用だな」って思う人、「不器用だけどすげえ面白いな」って思う人を採りました。
一般的な制作費に比べ、非常に低額で作られたため、苦労もあったと言います。
上田：たとえばですね、ネタバレしない程度で言うと、実際に僕の妻と息子もこの映画にかかわっていて、家族総出で作った作品でもあるんですね。メインビジュアルですとか衣装っていうのは妻が担当していますし、当時生後3カ月の息子も、とあるシーンで出演しています。メインキャストが住んでいる家っていうのは、僕の自宅だったりします。あと、血まみれの衣装とかは、自分がベランダで血をかけて、焼いて、ハサミで切ってっていうふうにして、ひとつずつ作っていたりして、「努力と工夫」というのが、この映画の語っていることとも、すごく相性が良かったんだなと思います。
■これから映画界を目指す人へ「四の五の言わず、カメラを回してください」
夢中で映画を勉強していたという10代から現在まで、上田さんが一貫して抱いているのは「100年後に観ても面白い映画を作る」ということです。そこで最後に、これから映画界を目指す人に対して「今、伝えたい言葉」を伺いました。
上田：偉そうなことは言えないんですけど、最近、『カメラを止めるな！』を観てくれた若い子が、「まず絵コンテを描きますか？」とか「キャスティングって何を基準にやればいいんですか？」とか、いろんなことを訊いてくるんですけども、いつも思うのは「まず撮れ」ということです。「1発目から100点をとろうとしてる人が多いな」と感じるときがあるので、まずはiPhoneとかでも撮れるので、友だちを呼んでiPhoneで撮ればいいじゃないですか。とりあえず撮って、失敗して、撮って、失敗して……っていうほうが、絶対自分の身についた経験になると思うので、まずは四の五の言わず、カメラを回してください（笑）。
映画『カメラを止めるな！』、ぜひ劇場でご覧ください。
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番組名：『RADIO DONUTS』
放送日時：毎週土曜 8時－12時
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/radiodonuts/
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