築地移転問題の本質から見る小池都知事の意図

J-WAVEで放送中の番組「JAM THE WORLD」（月曜担当ナビゲーター：津田大介）のワンコーナー「BREAKTHROUGH!」。6月26日（月）のオンエアでは、同番組ではおなじみのゲスト、作家・思想家の東浩紀さんをお迎えして話を伺いました。

この日は7月2日（日）に控えた東京都議会議員選挙にからめ、築地市場移転問題に注目しました。昨年の都知事選挙の際、小池百合子氏に投票したことを公言していた東さんですが、この問題についてはどう考えているのでしょうか？

津田：これまでの築地移転問題への小池都知事の対応はどうご覧になっていましたか？
東：僕はやっぱり、小池さんの計算違いだったと思います。最初は都議会に対する一つの牽制として使っていたんだと思いますが、それが意図せず大きくなってしまったのが、今回の騒動だと考えます。もちろん、盛り土問題はじめ、豊洲市場の決定経緯に不透明な部分があったことを明らかにする必要はありますが、それとは全然別に、そもそも築地市場が老朽化して、土壌も汚染されているという事実がある以上、移転は前提にして考えなきゃいけなかったと僕は思います。

さらに、豊洲市場が事業費6000億円までふくらみ、採算が取れない施設になっているのは議会のチェックが足りなかったからと主張していることに対しても「もちろんその責任の追及も必要だけど、とりあえず赤字を埋めていかなくちゃいけない。それを築地再開発でいけるのか、っていう話。そこが曖昧なわけですよ」と東さん。

自身の切り札として掲げていた築地市場移転問題が、想像以上にふくらみ、また、豊洲からも築地からも問題が見つかったため、身動きがとれなくなってしまったようにも見える小池都知事。東さんからはそんな小池都知事に、「選挙で傷ついたとしても、都民のために合理的な決定を下すのが政治家として最低限の倫理。信念や政策以前の問題」と厳しい言葉も飛び出しました。

今回の都議選、果たして都民はどんな判断を下すのか、目が離せません。

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【番組情報】
番組名：「JAM THE WORLD」
放送日時：平日 20時－22時
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/