J-WAVE土曜の番組「RADIO DONUTS」(ナビゲーター:渡辺祐・山田玲奈)のワンコーナー「TOKYO GAS LIFE IS A GIFT」。5月16日のオンエアでは、フロッグマンさんが登場しました。
フラッシュアニメ「秘密結社 鷹の爪」でお馴染みのフロッグマンさん。同アニメは、監督・脚本から、キャラクターデザイン・録音・編集・声の出演まで全て一人でこなすという独自のスタイルで大ヒット。海外でも注目されました。
そんなフロッグマンさんが手掛ける最新映画が「天才バカヴォン ~蘇るフランダースの犬~」です。「天才バカボン」の作者である赤塚不二夫さん生誕80周年の企画として制作された、同作品初の長編映画。人々を恨んで地獄に落ちた、名作「フランダースの犬」の主人公ネロ。現代に蘇り復讐を企むネロが、それを阻止するバカボンファミリーの愛に触れる……という、なんともハチャメチャなあらすじですが、フロッグマンさんに、オファーを受けた当時の制作秘話を伺いました。
「この作品を受けるということは、クリエーターとしてはすごくやるべきことだと思うんですけども、一方で個人としては批判を受けたくないということで悩みました」とフロッグマンさん。かなり悩み抜いた末に「ただ普通の天才バカボンを作っても誰も喜んでくれないだろうなと思った」そう。
「悩んだときに気にしたのが、赤塚不二夫さんだったらどんなものを作るかなって考えたんですよね。赤塚不二夫さんはすごく型破りで破天荒な方で、本当アバンギャルドな、日本のダリじゃないかと僕は思ってるんですけど、シュールな方なんですよ。そういう方が、もし映画を企画しようと思ったら、普通にドラマがあってバカボンファミリーが楽しく面白く、よかったねってなことは、絶対許してくれないだろうなと思ったんです」
そこで、型破りで、観客の度肝を抜いて、テンションを上げるような内容を考えて行き着いたのが、バカボンとアメリカの映画「エイリアン」と戦わせるという企画。しかし打診するも結果は「NO」。次に提案したプレデターと戦わせる企画も「NO」。そこで国内作品に目を向けたところ、候補に挙がっていた「フランダースの犬」が40周年を迎えるということもあり、「天才バカボン」と「フランダースの犬」という異色のコラボレーションが実現したそうです。
「ラストは皆さんもご存知だと思いますが、ネロとパトラッシュが教会で、ルーベンスの絵を前に亡くなってしまうんですけれど、僕、子ども時代に見ていたときに、『なんで、あんな仕打ちを受けて死んでしまうネロが、ニコニコしながら天国に行っちゃうんだろう。普通、怒るだろ』と(思った)。そこで今回の作品は、本当に色々なところから賛否両論というか、物議をかもす作品に至ったわけです」
そんな経緯で生まれた同映画。公開されている予告編からして、すでにカオスというか、映画の楽しさが伝わってきます(笑)。5月23日から全国で公開。原作ファンも、フロッグマンさんのファンも楽しめそうな映画です。
【関連サイト】
「RADIO DONUTS」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/radiodonuts/
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