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奇想天外アート番組『びじゅチューン!』の発想源

奇想天外アート番組『びじゅチューン!』の発想源

J-WAVE 平日(月~木)朝の番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「MORNING INSIGHT」。7月7日のオンエアでは、Eテレの奇想天外アート番組『びじゅチューン!』の作家、兼出演者である井上涼さんが登場しました。

NHKのEテレで毎週日曜日に放送されている、『びじゅチューン』という番組をご存じですか。世界のアートを、歌とアニメで紹介する番組なのですが、その奇想天外な世界観で今、子どものみならず、大人の心までも鷲掴みにしているというのです。この番組に出演し、作品の作詞・作曲・歌・アニメまで全部手掛けているのが、アーティストの井上涼さんです。この日、全身真っ黄色の出で立ちで現れた井上さんに、ユニークな発想はどうやって生みだされるのか、ナビゲーターの別所さんが迫りました。

『びじゅチューン』の魅力のひとつに、一度聞いたら耳から離れないと評判の歌があります。例えば、「ファッショニスタ大仏」という作品では、大仏が「私だって、いつかきっと、ポニーテール」と切ない思いを歌っています。これは一体?

「奈良の大仏をモデルにした作品なんですけど、大仏さまって、ずっと長い間、同じところに座りっぱなしなので、ちょっと髪型を変えたかったりするのかなと思って作った曲です」(井上さん)

ほかにも、「委員長はヴィーナス」「お局のモナ・リザさん」「見返りすぎてほぼドリル」といった作品も。タイトルだけでも、イマジネーションを刺激されますが、井上さんはいつごろから、びじゅチューン的な視点を持つようになったのでしょうか。

「この人、どんなことを考えているんだろうとか、いろいろな人の気持ちを考えるのが、昔から好きなんです。それが絵に置き換わったという感じだと思うので、昔からたぶん、そういう視点はあったのはあったんだと思いますね。この人はどういう気持ちなのかというのを考えた結果、たとえば“髪型変えたい”という言葉が出てきたら、それがメロディになって出ていくみたいな」(井上さん)

大仏の気持ちや、アートの中の人物の気持ちにまで寄り添ってしまうわけですね。でも、煮詰まって、新しい発想が出てこないなんてこともあるのでは?

「『びじゅチューン』は頭に残るというのをすごく大事にするので、こんなんじゃ頭に残りませんと突き返されることもあります。そういうときは、たとえば番組のスタッフの方が聞いたらこれを何て言うかなとか、人の反応を想像して、じゃあ、こうしてみようかなと変えたりして、何とか乗り切るということが多いですね」(井上さん)

誰かの気持ちを考えることが発想源という井上さんに、今後の抱負について伺いました。

「ささやかなものを、今みたいに、1週間に1回とか送り出していくということがすごくやりたいなと思っていて。というのも、日常に私の作品が入ることで、ちょっとしんどい日常とかが、ちょっと前向きになったりとか、ハッピーになったりとかしてもらえたらと思っているので」(井上さん)

12日から横須賀美術館で開催される「こどもと美術を楽しみたい!キラキラ、ざわざわ、ハラハラ展」にも、井上さんの作品が出品されるそうです。映像を使って一部屋全体を物語作品にするのだとか。テーマは「忍者の夏休み」! 期待できそうです。

アートはちょっと難しそうだなと思っている方、井上さんのアートに触れてみてはいかがですか。きっと、新しいアートの魅力に出会えるはず。

【関連サイト】
「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/

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