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年間予約200万件! その天才シェフの料理とは

J-WAVE日曜の番組「THE HUMAN」(ナビゲーター:西尾 由佳理)。時代の扉を開き、伝説を作ってきた人々を紹介する同番組。6/2のオンエアでは、料理界のアカデミー賞と言われる「世界のベスト・レストラン50」で5回の世界一を獲得した天才シェフ、フェラン・アドリアをピックアップしました。

フェランがシェフとして腕をふるっていたのは、世界一予約の取れないレストランと言われ、世界中のセレブリティから愛されたスペイン・カタルーニャ地方にあった今はなき「エル・ブリ」。年間に寄せられた予約はなんと約200万件。さらに一年間の半分しか営業していなかったため、実際に食事をできたのは、そのうちわずか8000人ほどだったそうです。

21歳のときに、見習いとして「エル・ブリ」にやってきたフェラン。彼の中に眠る才能を見抜いたオーナーは、彼を数々の一流レストランへ食事に連れていき、その味に触れさせることで彼の技術を磨いていきました。そしてわずか1年でフェランは一気にシェフに大抜擢。「クリエイティブとは真似をしないこと」という信念のもと、香りを泡に閉じ込めたり、チキンスープのコロッケを作ったり、固さや熱の変化で変わる食感の料理を考案したりと、皿の上の芸術作品ともいえる彼の料理の噂は世界中に広まっていったそうです。

このレストランでお客さんの大半が頼んだのは「味見のためのメニュー」と呼ばれたもの。これは同レストランの数十種類の料理が少しずつ提供され、4~5時間もかけて楽しむコースで、上が熱くて下が冷たい二層構造になったグリーンピースのスープや、絞ったメロンの汁にアルギン酸の粉末を加え、固まる寸前のゼリーに一滴ずつ牛乳を加えることで、プチンと潰すとジューシーなメロン果汁が溢れ出す「メロンキャビア」など。見た目だけでは想像が難しく、食べてみないと分からない“脳で味わう料理”だったそうです。

ちなみに、レストランは春~秋までしか営業せず、フェランとスタッフたちは、残りの半年は実験工房で創作実験を行っていたそう。時にはオックスフォード大学の心理学教授とともに、食器や盛りつけ方による料理の風味向上の実験を行い、その結果ストロベリームースは、黒い皿より白い皿のほうが10%甘く感じることが分かったのだそうです。

フェランは現在51歳。一生に一度だけでもいいので彼の料理を食べてみたいものですね。

【関連サイト】
「THE HUMAN」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/human/

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