音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
Perfumeだからこそ!「かっこよくてポピュラー」な存在感…いきものがかり水野が分析【特集】

Perfumeだからこそ!「かっこよくてポピュラー」な存在感…いきものがかり水野が分析【特集】

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。木曜日は、いきものがかりの水野良樹とお届け。

注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、週替わりで1組のアーティストを4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。この週は、約2年ぶりにニューアルバム『Future Pop』をリリースしたPerfumeを特集! 最終日の8月16日(木)のオンエアでは、8月15日(水)にリリースされたアルバム『Future Pop』を紐解きました。

【1回目】Perfume、結成18年目までの軌跡…最初はテクノポップ路線に戸惑いも?
【2回目】Perfumeがアイドルとアーティストの垣根を壊した…ブレイクまでの道のり
【3回目】Perfume『ポリリズム』が映画『カーズ2』に使用された意外な理由


■「かっこよくてポピュラー」彼女たちだからできること



藤田:2年4カ月ぶりとなったアルバム。タイトル通り、このところ海外でも流行している“フューチャーベース”的な要素が入ってる曲もあります。彼女たちの、“テクノロジーの最先端のものを使ってエンターテイメントをステージ上で表現する”というイメージもあって、最先端、世界標準みたいなサウンドで、クールでフューチャーな楽曲を打ち出すのかと思いきや、もちろんそういうタイプの曲もあるんですが、意外にもポップな歌モノや可愛らしい曲が印象的に響いてるんじゃないか、という向きもあります。フューチャーであり、POPでもある。Perfumeである理由はそこなんじゃないか、というのが藤田が聴いた印象です。
水野:詰め込んでる要素がたくさんあるじゃないですか。舞台演出にしても、サウンドは言うまでもないけど、最先端で攻めながらこれだけポピュラーなものになるというのは、やっぱり彼女たちの存在がないとそうならないというか。遠くにいってしまうと、ポピュラーなものにならないですよね。格好いいというのは、実はすごく排他的なものなので。だから、この3人じゃないとできないことが、結果的にであきあがっていくのが不思議だなと思います。


■最先端の先にある、Perfumeというオリジナリティ

番組では、『Tiny Baby』をオンエアしました。 

水野:最先端って何なんだろうね。最先端っていう言葉は、今は意味があるのかな。今はリアルタイムでいろいろな音楽が聴ける時代で、タイムラグがないじゃないですか。中田ヤスタカさんとか、いろいろな音を聴いて、新しいものをどんどん作っていって、世界と同じタイムラインで動いていて、何を最先端とするのか。それを追いかける必要があるのか。
藤田:追いかけてる時点で、たぶんダメで。オリジナリティのあるものを、世の中にどんどん発信していくもののひとつとして、“Perfumeらしさ”みたいなところに行き着いて、それを表現しているのが『Future Pop』なんじゃないかと。 Perfumeのパフォーマンスの3Dマッピングやホログラムについては、昨日の放送で触れました。MIKIKO先生の振り付けと「ライゾマティクス」の演出、リアルとバーチャル。もしかしたらリアルな部分が少し減っていて、演出的にはバーチャルな部分が取り沙汰されることが非常に多い。しかし、そこはやはり生身の人間が、Perfumeの3人が踊っていることのリアルがある。そこから発生する「Perfumeって何だ」という表現。それと、最新作の『Future Pop』が歌モノとか可愛らしい曲に、印象的に響いているところに合わさっていくんじゃないかと思うわけです。
水野:なるほど。




藤田:中田ヤスタカさんがPerfumeに曲を作るじゃないですか。男性が作る、女性に歌ってもらう曲。水野さんも、(いきものがかりの)吉岡聖恵ちゃんが歌う楽曲を作りますよね。女性に歌ってもらってみんなに届けるって、似てるところを勝手に想像したんですけど、難しさとか、イメージするものとか、何か共通点はあるのかなと思って。
水野:「虚像と実像をどのくらいの按配で入れるか」っていうのはすごく難しいんじゃないかなと思うんですよね。Perfumeの場合は、演出上にも現れてるけど、本人たちが生の存在でキャラクターが伝わっている一方で、いろいろなものが作られていて、Perfumeという実像が本人たちと違うところで立ち上がっていまよね。実像と虚像がごちゃまぜになっていて、しかも歌詞を外側の人が書いてるという……要素がたくさんありすぎるので、僕とはまた違うのかなと思うんです。人間に虚像を見るのは、すごく今っぽいと思うんです。理想を描いたりとか。でも、そこに生きていることが彼女たちの価値になるし、そういうことが、わかりそうでわからないものが一番ポピュラーなものになると僕は思う。 そういうところに近づいているプロジェクトなのかな、と思いました。

9月からは、ツアー「Perfume 7th Tour 2018『FUTURE POP』」をスタートさせるPerfume。今後どんな表現を見せてくれるでしょうか。注目です!

【この記事の放送回をradikoで聴く】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。

  • 新規登録簡単30
  • J-meアカウントでログイン
  • メールアドレスでログイン