
作家をはじめ、幅広いジャンルで活躍する辻 仁成が、人からの学びについて語り、おすすめの楽曲を紹介した。
辻が登場したのは、J-WAVE『STEP ONE』のコーナー「Expedia LISTEN AND LEARN」(ナビゲーター:サッシャ、ノイハウス萌菜)。週替わりのゲストを招き、月曜から木曜にわたって人生で得た学びや気づきを教えてもらうコーナーだ。ここでは、2月17日(月)のオンエア内容をテキストで紹介する。
【radikoで聴く】
17日(月)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250217093253
18日(火)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250218093505
19日(水)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250219093505
20日(木)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250220093505
※それぞれ再生期限はオンエアの1週間後まで。
2003年に渡仏し、フランス生活も20年を超えた辻だが、彼の人生に影響を与えたのは、自身の母の言葉だと言う。
辻:母から怒られたり褒められたりするなかで成長していくわけですが、僕がいちばん思い出に残っている母の言葉があります。僕は、いまでこそ破天荒ですけど(笑)、若いころはくよくよしていました。そのときに、母親が僕の顔をじっと見て、「苦しいか? つらいか? 大変か?」と訊いてきて「うん、まあね」と言うと、「誰の人生だよ、仁成」とひと言、言うわけです。「僕の人生です」と答えると、「だろ。だったら周りのために生きるのはいいが、周りに苦しめられる人生は、人間としてよくないぞ。お前の人生なんだから」と言われて、雷が落ちるような感覚がありました。
辻は、Twitter(現X)やInstagramで母の話を書き綴っていると話す。
辻:ある日、友だちから「お母さんのあの言葉はいいよね」と言われて、そういうのも本にしたりしてきました。いま、母親は90歳を過ぎていて、まだ元気なんですけど、「まあ、私の人生だからね」と言って生きているわけですね。僕もその母親を見習って、これからも頑張って生きたいと思っています。「誰の人生だよ」。苦しいときは、つぶやいてみてくださいね。
辻の話を聞いた、番組ナビゲーターのふたりは……。
サッシャ:素敵なお母さまですね。もちろん、自分ひとりでは生きていけないけれど、自分をもっと大切にしないといけないのに、人のために行動してしまうこともありますよね。「誰のために生きているのか」「誰の人生なのか」「自分は本当にそれでいいのか」と考えたときに、なんとなく周りに影響されて「これでいい」と思い込んでしまっている自分がいたりするときもあるわけですよね。
ノイハウス:そうね。あまりに他の人の声しか聞いていないと、自分の声が聞こえなくなってしまいますからね。だから、今日教えていただいた「誰の人生だよ」という言葉をインプットして、ときどき自分の軸に戻ってくるというのも、大切でしょうね。
辻:僕は子どものころに「この曲を歌いたいんだ!」と思っていて、実際にEdith Piafが歌っていたオランピア劇場というところで、2023年に自分もライブをやったんですよ。そのとき、実際にこの曲を歌い、いちばんフランス人にうけました。
そんな辻は、2月27日(木)にエッセイ集『犬と生きる』(マガジンハウス)を発売する。
辻:息子が大学生で、10年、ずっとふたりで生きてきました。僕はお弁当とかを作るのが大好きで、いつも息子の世話をしていたのですが、ついに出て行くということになりまして、「ひとりになるな」と気づいたときに「ひとりになるのが寂しいだろうな」と思って、先手を打って犬を飼うことになったわけです。三四郎という名前のミニチュアダックスフンドで、僕が一緒に連れて歩くと周りの人たちがクスクス笑って、「かわいい、かわいい」とみんな寄ってきて「触っていいですか?」って聞かれるんですよ。その子と3年、一緒に生きているのですが、この期間のさまざまな出来事、犬を飼うことの恐怖から始まり、犬を飼ったことによって得られたくさんの幸せを書いています。犬好きな人に限らず、愛に飢えている人にも、ぜひ読んでもらいたいなと思います。
ノイハウス:ワンちゃんの無償の愛ってありますから、それに救われることも本当にたくさんあると思います。お子さんが出て行くのを見据えたころから飼っていたとは、辻さんの人生設計がすごいなと思います。
J-WAVE『STEP ONE』のコーナー「Expedia LISTEN AND LEARN」では、さまざまな業界のトップランナーが、これまでの経験から得た学びをシェアする。放送は月曜~木曜の9時35分ごろから。
辻が登場したのは、J-WAVE『STEP ONE』のコーナー「Expedia LISTEN AND LEARN」(ナビゲーター:サッシャ、ノイハウス萌菜)。週替わりのゲストを招き、月曜から木曜にわたって人生で得た学びや気づきを教えてもらうコーナーだ。ここでは、2月17日(月)のオンエア内容をテキストで紹介する。
【radikoで聴く】
17日(月)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250217093253
18日(火)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250218093505
19日(水)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250219093505
20日(木)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250220093505
※それぞれ再生期限はオンエアの1週間後まで。
母の言葉「誰の人生だよ、仁成」
辻は作家、ミュージシャン、映画監督、画家など、多彩な顔をもつ。作家としては、1989年発表のデビュー作『ピアニシモ』で第13回すばる文学賞、1997年『海峡の光』で第116回芥川賞、そして、1999年『白仏』のフランス語版で、フランスの五大文学賞のひとつであるフェミナ賞の外国小説賞を、日本人として初めて受賞した。2003年に渡仏し、フランス生活も20年を超えた辻だが、彼の人生に影響を与えたのは、自身の母の言葉だと言う。
辻:母から怒られたり褒められたりするなかで成長していくわけですが、僕がいちばん思い出に残っている母の言葉があります。僕は、いまでこそ破天荒ですけど(笑)、若いころはくよくよしていました。そのときに、母親が僕の顔をじっと見て、「苦しいか? つらいか? 大変か?」と訊いてきて「うん、まあね」と言うと、「誰の人生だよ、仁成」とひと言、言うわけです。「僕の人生です」と答えると、「だろ。だったら周りのために生きるのはいいが、周りに苦しめられる人生は、人間としてよくないぞ。お前の人生なんだから」と言われて、雷が落ちるような感覚がありました。
辻は、Twitter(現X)やInstagramで母の話を書き綴っていると話す。
辻:ある日、友だちから「お母さんのあの言葉はいいよね」と言われて、そういうのも本にしたりしてきました。いま、母親は90歳を過ぎていて、まだ元気なんですけど、「まあ、私の人生だからね」と言って生きているわけですね。僕もその母親を見習って、これからも頑張って生きたいと思っています。「誰の人生だよ」。苦しいときは、つぶやいてみてくださいね。
辻の話を聞いた、番組ナビゲーターのふたりは……。
サッシャ:素敵なお母さまですね。もちろん、自分ひとりでは生きていけないけれど、自分をもっと大切にしないといけないのに、人のために行動してしまうこともありますよね。「誰のために生きているのか」「誰の人生なのか」「自分は本当にそれでいいのか」と考えたときに、なんとなく周りに影響されて「これでいい」と思い込んでしまっている自分がいたりするときもあるわけですよね。
ノイハウス:そうね。あまりに他の人の声しか聞いていないと、自分の声が聞こえなくなってしまいますからね。だから、今日教えていただいた「誰の人生だよ」という言葉をインプットして、ときどき自分の軸に戻ってくるというのも、大切でしょうね。
子どものころの夢を、フランスで叶えた1曲
辻には月曜から木曜の4日間、毎日選曲もしてもらう。この日、選んだのはEdith Piafの『La Vie En Rose』。1946年の楽曲で、日本では『バラ色の人生』としても知られている。La Vie En Rose
そんな辻は、2月27日(木)にエッセイ集『犬と生きる』(マガジンハウス)を発売する。
辻:息子が大学生で、10年、ずっとふたりで生きてきました。僕はお弁当とかを作るのが大好きで、いつも息子の世話をしていたのですが、ついに出て行くということになりまして、「ひとりになるな」と気づいたときに「ひとりになるのが寂しいだろうな」と思って、先手を打って犬を飼うことになったわけです。三四郎という名前のミニチュアダックスフンドで、僕が一緒に連れて歩くと周りの人たちがクスクス笑って、「かわいい、かわいい」とみんな寄ってきて「触っていいですか?」って聞かれるんですよ。その子と3年、一緒に生きているのですが、この期間のさまざまな出来事、犬を飼うことの恐怖から始まり、犬を飼ったことによって得られたくさんの幸せを書いています。犬好きな人に限らず、愛に飢えている人にも、ぜひ読んでもらいたいなと思います。
ノイハウス:ワンちゃんの無償の愛ってありますから、それに救われることも本当にたくさんあると思います。お子さんが出て行くのを見据えたころから飼っていたとは、辻さんの人生設計がすごいなと思います。
J-WAVE『STEP ONE』のコーナー「Expedia LISTEN AND LEARN」では、さまざまな業界のトップランナーが、これまでの経験から得た学びをシェアする。放送は月曜~木曜の9時35分ごろから。
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2022年2月24日28時59分まで
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番組情報
- STEP ONE
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月・火・水・木曜9:00-13:00
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サッシャ、ノイハウス萌菜