スガ シカオが、母親に感謝の気持ちを届ける1曲『ヤグルトさんの唄』や、母親を題材にした小説『実録小説 ヤグルトさんの唄』について語った。
スガが登場したのは、J-WAVEで9月23日(月)に放送した「うた・唄・歌で感謝を届ける」9時間のスペシャルプログラム『J-WAVE HOLIDAY SPECIAL ACeCOOK Soup Harusame presents THANKS TO ALL 2024』(ナビゲーター:セレイナ・アン)。
家族、友人、お世話になっているすべての人へ音楽を通して「感謝の気持ち」を伝えてホットな気持ちになれる時間を一緒にシェアする番組。ナビゲーターはセレイナ・アンとリレー形式で登場する3人のアーティストが担当した。この記事では、スガがナビゲーターを担当した12時台~15時台をテキストでお届けする。
スガは10月30日(水)にニューアルバム『Acoustic Soul 2014-2024』をリリースする。
リスナー:私が感謝を伝えたいのは友人のしーちゃんです。還暦を過ぎてもエネルギッシュにライブに出かけ続けて、その熱を私にも伝えてくれて、たくさんの刺激をもらって元気になっています。
スガ:[Alexandros]のボーカルの(川上)洋平とはずいぶん昔からの仲でして、彼はデビューする前に会社員として働いてたんですよね。インディーズとして出たときに一緒のフェスになって僕のところにCDを持って来て、「スガさんも会社員経験者なんですよね。僕もそうなんですよ」とか言っていました。当時はまだバンド名が[Alexandros]ではなかったんですよ。そこから付き合いが始まったんですよね。何度、焼き肉をおごったことか。感謝してほしいんですけどね(笑)。
別のリスナーからはこんなメッセージが届いた。
リスナー:私が感謝を伝えたいのは新卒1年目の会社の上司です。もともと人見知りで気にしすぎる性格の私は、仕事でも円滑なコミュニケーションを取るのが難しい日々が続きました。そんなとき上司が仕事のなかでの振る舞い方をいちから教えてくれました。特に「仕事相手は仕事でしか関わらないから、カッコつけずに嘘はつかずに」という言葉は、私が仕事をする上での心構えになっています。現在は上司も私も異動してしまい直接話すことはないのですが、今もこの仕事を続けられているのは間違いなく上司のおかげです。
スガ:僕も似たような話があります。僕も会社員をやっていた頃に、企画みたいな仕事をやっていたんだけど、サワダさんという女性の上司がいたんです。何日も徹夜で企画を作って書面にまとめて……って、ずっとやっていたんですね。それをプレゼンするんですけど、夜中に1人で仕事をしていたらサワダさんが入ってきて、帰り際に僕の資料を読んで「スガくん、これすごくいいけど、自分の作品をかわいがりすぎちゃっているよ」と言われたんですよ。例えば、すごくいいものができたと思ってプレゼンをしても、相手が良いと思ってくれなかったら良くないものだから、とっとと次に行かなきゃいけないんだよっていう意味だったんですね。
スガはその上司の言葉がアーティストとしてデビューしてからも、自身の活動に影響を与えたという。
スガ:曲とかを作って、すごく良いなって思って出したら、すぐ忘れちゃうんです。「もう次に行きましょう」って。いちいちそこにこだわらないんですよね。そういう態勢ができたっていうのはサワダさんのおかげなんですよね。そんなことがありましたね。
セレイナ:切り替えが大事だっていうことなんですね。
スガ:僕は現役ミュージシャンであるうちに、母親に1曲だけ感謝の気持ちを伝える曲を作ろうと思って作った曲があって。それを今日やろうかなと思います。僕の母親は今年で90歳になります。気持ちをつづろうと思って『ヤグルトさんの唄』という曲を作ったんですね。“ヤグルトさん”っていうのは今回発表する小説にも書いてあるんですけど、うちの母親のあだ名です。若い頃、ヤクルトとヨーグルトが頭のなかでごちゃ混ぜになってしまいまして、「ヤグルトを飲みなさい」っていつも言ってたから、みんなから「ヤグルトさん」と呼ばれるようになったんですけれど、そのヤグルトさんに捧ぐっていう曲です。
スガは10月30日(水)にニューアルバム『Acoustic Soul 2014-2024』をリリース。初回生産限定盤 に、スガと実母の半生をつづった自身初の自伝小説的エッセイ集『実録小説 ヤグルトさんの唄』が付属される。
セレイナ:『ストーリー』で心がファイヤーして、『ヤグルトさんの唄』で泣きそうになってしまいました。『ヤグルトさんの唄』はファンにとってはおなじみの曲なんですか?
スガ:けっこう歌っていますけど、会場限定とかで出したCDだったので、サブスクとかには入っていません。今度初めてちゃんとした形でリリースされますね。
セレイナ:『ヤグルトさんの唄』が母への感謝を伝える1曲なんですね。
スガ:面と向かって母親に感謝の曲って恥ずかしくて、会場限定とかのひっそりしたところでリリースしたんです。今回はソウルとかそういうアルバムにしようかなと思って、この曲も3拍子のソウルっぽい感じだったので、ちゃんとアルバムに入れることにしました。
セレイナ:ヤグルトさんはスガさんにとってどんな存在ですか?
スガ:今は弱っちゃってあれですが、若いときは本当にKY珍獣怪獣だったので、ヒドい目にばっかりあってるんですよ。それを「これだけヒドい目に遭いました」と小説にまとめて書いたんですけど、数え上げたらきりがないですよね。「エアコンを直すからお金をよこせ」と嘘をつかれて20万円をかすめ取られたりとかね。「あんたは帝王切開で生まれて、生きるか死ぬか大変だったの」とずっと嘘をつかれていていたんですけれど、東日本大震災のときに荷物が崩れて母子手帳が出てきたら「普通分娩」って書いてあったんです。「何のための嘘なの?」って。そういうのがたくさんあるんですよ。それを小説にまとめて憂さを晴らしました(笑)。
スガ:悲しい場面がいくつか出てきて、自分で書いていて涙で読めなくなるくらい上手に書けました。
セレイナ:私も読ませてもらったんですけど、めちゃくちゃ笑いましたし、めちゃくちゃ泣きました。喜怒哀楽の全てを200ページに収めた感じでした。これは実話をもとにしたエッセイなんですか?
スガ:本当はエッセイのつもりで書いていたんですけど、結局母親のことを書いているってことは、その場に僕もいるわけですよね。そうしたら自分の話になるわけです。僕がこういう状態だったときにヤグルトさんがこうでしたっていう話になるじゃないですか。全部読み返したら僕の話なんですよね。だからこれはヤグルトさんの小説というよりも自伝なんじゃないかって。子どものころからずっと話を書いているので、半生の自伝みたいな読み応えになっちゃったんですよね。
セレイナ:お子さんだった頃のスガさんのお写真も入っていたりとか。
スガ:入れたくなかったんだけど。だってサングラスもかけてないしさ(笑)。子どもの頃の写真を表紙に使われちゃって。本当に勘弁してほしいなと思うんですけどね。
セレイナ:私の知らなかったスガさんのエピソードが知れました。
スガは執筆にあたり「読みやすくするためにリズムを大事にして文章を書いている」と口にする。
セレイナ:文章のあとに「このエピソードは何々という曲にしました」とか注釈があって、それでグッとスガさんに近づけた感覚になる気がしました。
スガ:この事件があったからこの曲が生まれましたっていうことをそのまま書いているだけなんです。けっこう、そういう曲が多いんですよね。文中に10曲くらい出てくるんですけど。
セレイナ:『実録小説 ヤグルトさんの唄』を読みながらニューアルバムの楽曲も聴いて、また本に戻ってと繰り返したいですね。
小説を書いたことを、母は知っているのだろうか。
スガ:一応、「おふくろの小説を書いたから」と言ったら「あら、そう」って言われただけ(笑)。だからことの重大さを分かってないかもしれないですね。父親と僕とヤグルトさんで写っている写真を表紙にするからねって言ったら「これ誰?」とか言われて、「亡くなったあなたの旦那さんでしょ」って(笑)。頼むよって。
ニューアルバム『Acoustic Soul 2014-2024』はここ10年のスガの活動が詰まった作品になるという。スガは「10曲入りのアルバムなんだけど、11曲目が小説という感じで作ったんです。小説の単体販売はないので、本当に読んでもらいたいですね」とコメントした。
スガ シカオの最新情報は、公式サイトまで。
スガが登場したのは、J-WAVEで9月23日(月)に放送した「うた・唄・歌で感謝を届ける」9時間のスペシャルプログラム『J-WAVE HOLIDAY SPECIAL ACeCOOK Soup Harusame presents THANKS TO ALL 2024』(ナビゲーター:セレイナ・アン)。
家族、友人、お世話になっているすべての人へ音楽を通して「感謝の気持ち」を伝えてホットな気持ちになれる時間を一緒にシェアする番組。ナビゲーターはセレイナ・アンとリレー形式で登場する3人のアーティストが担当した。この記事では、スガがナビゲーターを担当した12時台~15時台をテキストでお届けする。
スガは10月30日(水)にニューアルバム『Acoustic Soul 2014-2024』をリリースする。
[Alexandros]の川上洋平とは昔からの仲
番組ではリスナーから音楽を通して「感謝の気持ち」を伝えるメッセージを多数紹介。あるリスナーは[Alexandros]の『ワタリドリ』のリクエストと共に友人へ感謝の気持ちを届けた。リスナー:私が感謝を伝えたいのは友人のしーちゃんです。還暦を過ぎてもエネルギッシュにライブに出かけ続けて、その熱を私にも伝えてくれて、たくさんの刺激をもらって元気になっています。
スガ:[Alexandros]のボーカルの(川上)洋平とはずいぶん昔からの仲でして、彼はデビューする前に会社員として働いてたんですよね。インディーズとして出たときに一緒のフェスになって僕のところにCDを持って来て、「スガさんも会社員経験者なんですよね。僕もそうなんですよ」とか言っていました。当時はまだバンド名が[Alexandros]ではなかったんですよ。そこから付き合いが始まったんですよね。何度、焼き肉をおごったことか。感謝してほしいんですけどね(笑)。
別のリスナーからはこんなメッセージが届いた。
リスナー:私が感謝を伝えたいのは新卒1年目の会社の上司です。もともと人見知りで気にしすぎる性格の私は、仕事でも円滑なコミュニケーションを取るのが難しい日々が続きました。そんなとき上司が仕事のなかでの振る舞い方をいちから教えてくれました。特に「仕事相手は仕事でしか関わらないから、カッコつけずに嘘はつかずに」という言葉は、私が仕事をする上での心構えになっています。現在は上司も私も異動してしまい直接話すことはないのですが、今もこの仕事を続けられているのは間違いなく上司のおかげです。
スガ:僕も似たような話があります。僕も会社員をやっていた頃に、企画みたいな仕事をやっていたんだけど、サワダさんという女性の上司がいたんです。何日も徹夜で企画を作って書面にまとめて……って、ずっとやっていたんですね。それをプレゼンするんですけど、夜中に1人で仕事をしていたらサワダさんが入ってきて、帰り際に僕の資料を読んで「スガくん、これすごくいいけど、自分の作品をかわいがりすぎちゃっているよ」と言われたんですよ。例えば、すごくいいものができたと思ってプレゼンをしても、相手が良いと思ってくれなかったら良くないものだから、とっとと次に行かなきゃいけないんだよっていう意味だったんですね。
スガはその上司の言葉がアーティストとしてデビューしてからも、自身の活動に影響を与えたという。
スガ:曲とかを作って、すごく良いなって思って出したら、すぐ忘れちゃうんです。「もう次に行きましょう」って。いちいちそこにこだわらないんですよね。そういう態勢ができたっていうのはサワダさんのおかげなんですよね。そんなことがありましたね。
セレイナ:切り替えが大事だっていうことなんですね。
母への感謝を伝える1曲
「感謝は言葉にして伝えるタイプか、曲にして伝えるタイプか?」とセレイナに質問されたスガは「曲にはあまりしないけど、(感謝の気持ちを込めた曲は)1曲だけあります」と答えた。スガ:僕は現役ミュージシャンであるうちに、母親に1曲だけ感謝の気持ちを伝える曲を作ろうと思って作った曲があって。それを今日やろうかなと思います。僕の母親は今年で90歳になります。気持ちをつづろうと思って『ヤグルトさんの唄』という曲を作ったんですね。“ヤグルトさん”っていうのは今回発表する小説にも書いてあるんですけど、うちの母親のあだ名です。若い頃、ヤクルトとヨーグルトが頭のなかでごちゃ混ぜになってしまいまして、「ヤグルトを飲みなさい」っていつも言ってたから、みんなから「ヤグルトさん」と呼ばれるようになったんですけれど、そのヤグルトさんに捧ぐっていう曲です。
スガは10月30日(水)にニューアルバム『Acoustic Soul 2014-2024』をリリース。初回生産限定盤 に、スガと実母の半生をつづった自身初の自伝小説的エッセイ集『実録小説 ヤグルトさんの唄』が付属される。
セレイナ:『ストーリー』で心がファイヤーして、『ヤグルトさんの唄』で泣きそうになってしまいました。『ヤグルトさんの唄』はファンにとってはおなじみの曲なんですか?
スガ:けっこう歌っていますけど、会場限定とかで出したCDだったので、サブスクとかには入っていません。今度初めてちゃんとした形でリリースされますね。
セレイナ:『ヤグルトさんの唄』が母への感謝を伝える1曲なんですね。
スガ:面と向かって母親に感謝の曲って恥ずかしくて、会場限定とかのひっそりしたところでリリースしたんです。今回はソウルとかそういうアルバムにしようかなと思って、この曲も3拍子のソウルっぽい感じだったので、ちゃんとアルバムに入れることにしました。
セレイナ:ヤグルトさんはスガさんにとってどんな存在ですか?
スガ:今は弱っちゃってあれですが、若いときは本当にKY珍獣怪獣だったので、ヒドい目にばっかりあってるんですよ。それを「これだけヒドい目に遭いました」と小説にまとめて書いたんですけど、数え上げたらきりがないですよね。「エアコンを直すからお金をよこせ」と嘘をつかれて20万円をかすめ取られたりとかね。「あんたは帝王切開で生まれて、生きるか死ぬか大変だったの」とずっと嘘をつかれていていたんですけれど、東日本大震災のときに荷物が崩れて母子手帳が出てきたら「普通分娩」って書いてあったんです。「何のための嘘なの?」って。そういうのがたくさんあるんですよ。それを小説にまとめて憂さを晴らしました(笑)。
「僕の半生の自伝みたいな読み応えになっている」
『実録小説 ヤグルトさんの唄』についてスガは「200ページ以上あるんですけど、途中涙で読めなくなると思います」と話す。スガ:悲しい場面がいくつか出てきて、自分で書いていて涙で読めなくなるくらい上手に書けました。
セレイナ:私も読ませてもらったんですけど、めちゃくちゃ笑いましたし、めちゃくちゃ泣きました。喜怒哀楽の全てを200ページに収めた感じでした。これは実話をもとにしたエッセイなんですか?
スガ:本当はエッセイのつもりで書いていたんですけど、結局母親のことを書いているってことは、その場に僕もいるわけですよね。そうしたら自分の話になるわけです。僕がこういう状態だったときにヤグルトさんがこうでしたっていう話になるじゃないですか。全部読み返したら僕の話なんですよね。だからこれはヤグルトさんの小説というよりも自伝なんじゃないかって。子どものころからずっと話を書いているので、半生の自伝みたいな読み応えになっちゃったんですよね。
セレイナ:お子さんだった頃のスガさんのお写真も入っていたりとか。
スガ:入れたくなかったんだけど。だってサングラスもかけてないしさ(笑)。子どもの頃の写真を表紙に使われちゃって。本当に勘弁してほしいなと思うんですけどね。
セレイナ:私の知らなかったスガさんのエピソードが知れました。
スガは執筆にあたり「読みやすくするためにリズムを大事にして文章を書いている」と口にする。
セレイナ:文章のあとに「このエピソードは何々という曲にしました」とか注釈があって、それでグッとスガさんに近づけた感覚になる気がしました。
スガ:この事件があったからこの曲が生まれましたっていうことをそのまま書いているだけなんです。けっこう、そういう曲が多いんですよね。文中に10曲くらい出てくるんですけど。
セレイナ:『実録小説 ヤグルトさんの唄』を読みながらニューアルバムの楽曲も聴いて、また本に戻ってと繰り返したいですね。
小説を書いたことを、母は知っているのだろうか。
スガ:一応、「おふくろの小説を書いたから」と言ったら「あら、そう」って言われただけ(笑)。だからことの重大さを分かってないかもしれないですね。父親と僕とヤグルトさんで写っている写真を表紙にするからねって言ったら「これ誰?」とか言われて、「亡くなったあなたの旦那さんでしょ」って(笑)。頼むよって。
ニューアルバム『Acoustic Soul 2014-2024』はここ10年のスガの活動が詰まった作品になるという。スガは「10曲入りのアルバムなんだけど、11曲目が小説という感じで作ったんです。小説の単体販売はないので、本当に読んでもらいたいですね」とコメントした。
スガ シカオの最新情報は、公式サイトまで。
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2024年9月23日(月・休)9:00-17:55
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セレイナ・アン、スガ シカオ