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タイで学んだトムヤムクンのおいしい食べ方は? 「パクチーボーイ」ことエダジュンが旅の思い出を語る

タイで学んだトムヤムクンのおいしい食べ方は? 「パクチーボーイ」ことエダジュンが旅の思い出を語る

料理研究家で管理栄養士のエダジュンさんが、現地で学んだタイ料理のエピソードや、タイのおすすめ観光スポットについて語った。

エダジュンさんが登場したのは、ゲストにさまざまな国での旅の思い出を聞く、J-WAVEで放送中の番組『ANA WORLD AIR CURRENT』(ナビゲーター:葉加瀬太郎)。オンエアは9月14日(土)。

新旧入り混じるタイの街の魅力

エダジュンさんは1984年生まれ、東京都出身。管理栄養士取得後、「Soup Stock Tokyo」の本部業務に携わり、2013年に料理研究家として独立。お手軽アジアごはんやパクチーを使ったレシピが得意で、「パクチーボーイ」としても知られている。

そんなエダジュンさんが初めて海外一人旅をしたのは、タイのバンコクだった。

エダジュン:そこからバンコクにハマりまして、コロナ禍が明けてからも毎年行っています。

葉加瀬:バンコクは今、すごく発展が早いんじゃないですか?

エダジュン:すごいですね。カオスな街並みもいいですし、屋台みたいな昔ながらの雰囲気もあるし、お寺もあります。近代と過去が入り混じっている感じがすごく楽しいんですよね。

葉加瀬:ごちゃごちゃした感じがあるよね。最後に行ったのが20年ぐらい前だから、今はずいぶんと違うだろうな。

エダジュン:電車も走っていますし、安心な街になってきているんじゃないかなと思います。

葉加瀬:25歳のときに初めて行かれたということで。その頃と比べると違いますか?

エダジュン:10年ぐらいは変わっていないような印象がありますね。

葉加瀬:かなり発展したことによって、街が完成しているんだろうな。僕が行った頃は原チャリ、スーパーカブみたいな乗り物の音がすごかった思い出があります。

エダジュン:それはまだまだあります(笑)。バイクはいっぱい走っていますね。

タイ料理にとってハーブは重要な要素

もともとタイ料理が好きだったエダジュンさんは、現地の料理教室でその奥深さを実感したという。

エダジュン:もともと好きだったんですけども、さらにタイ料理の好きが増していきました。

葉加瀬:やっぱり現地のタイ料理って日本で味わえるものとは違う?

エダジュン:そうですね。タイに行ったとき、現地の料理教室に参加させてもらったんですね。最初、市場に連れて行ってもらうんですよ。市場では日本で見たことのないハーブをいっぱい買って、教室で使ったんです。ハーブがあればこんなにおいしく楽しく料理ができるんだっていう発見がありました。そこからタイ料理の沼にハマりましたね。

葉加瀬:たしかにフレッシュハーブをよく使うよね。バジルもずいぶんと違うしね。

エダジュン:タイ料理には辛いや酸っぱいっていう特徴があると思うんですけど、実はハーブの香りが命なんじゃないかなと思っています。タイ料理を作るときはハーブを活かすことを意識していますね。

葉加瀬:あとナンプラーも決め手だよね。彼らの料理の根幹にある気がします。

ナンプラーは出汁としても活用できるとエダジュンさんは語る。

エダジュン:水にナンプラーを入れると、めんつゆになるんですよ。素麵にすごく合います。

葉加瀬:ナンプラーって旨味の塊だもんね。日本でも「いしる」や「しょっつる」といった魚醤があるよね。

エダジュン:同じアジアとして食文化もすごく似ているなって思います。

葉加瀬:料理教室、おもしろそうだね。どんな料理を?

エダジュン:まずは青パパイヤのサラダ「ソムタム」を、クロックというツボみたいなものに入れて棒で叩いて作るんですね。繊維を壊すほうが味が沁み込みやすいことをそこで学びました。あと、ガパオも中華鍋で炒めるんですよ。高火力で。

葉加瀬:ほう!

エダジュン:そうするとパラパラとしたガパオになるんですけど、それがおいしくって。そういった調理方法を学ばせていただきました。あと、日本のガパオって、パプリカや玉ねぎ、ナス、夏野菜を入れがちですよね。でもタイではシンプルにひき肉とバジルだけ。それが潔くておいしいです。

葉加瀬:いいねえ。タイ料理には「ヤムウンセン」があるけど、あれはどんなものなの?

エダジュン:春雨のサラダです。日本で食べたときは冷たい状態だったんですね。でも向こうだと温かい状態で提供されていて、それがおいしいなって思いました。エビやイカ、ひき肉、ハーブなどが入っていて、春雨が温かい状態。サラダというよりおかずなんだなと学びましたね。

葉加瀬:最後にレモンか何かを絞る感じ?

エダジュン:そうです! 爽やかで辛くて、ビールが進みます!

葉加瀬:それはうまいだろうねえ(笑)。

アユタヤ遺跡で自然の雄大さを知る

続けてエダジュンさんから、タイのおすすめスポットを訊いた。

葉加瀬:料理以外のタイのおすすめはなんですか?

エダジュン:一番印象的なのは、バンコクから電車で2~3時間ほどで着くアユタヤ遺跡です。

葉加瀬:やはりアユタヤは思い切って行くべきですか。

エダジュン:世界遺産の街なので、いろんな世界遺産が楽しめます。当時20代の一人旅で行っていたので、自転車を借りて暑いなか20~30分走りました。空もきれいですし、遺跡に到着したときの感動が今でも蘇ってきます。

葉加瀬:ツアーに組み込まれているのも多いでしょう。ちょっと遠いけども行ったほうがいいんですね。

エダジュン:はい。自然の強さや昔ながらの風景を肌で感じられるので、パワーをもらえる場所だなと思いました。

葉加瀬:いいですねえ。自転車で向かったってことはいろんな見どころがある?

エダジュン:そうなんですよ。たしか8カ所ぐらいあって、いろんな遺跡を見ました。代表的なものだと仏頭が木のなかに埋まっているものがあるんですけど、それを見たときは鳥肌が立ちました。現代では作れないものが自然のなかに溶け込んでいて感動しました。

葉加瀬:悠久の歴史を感じられる場所なんですね。

エダジュン:食のいい面もあるんですけど、風景、背景、歴史を感じられるのもタイのいいところだなって思います。

エダジュンさんが“これまでの人生で一番の絶景”として挙げた場所は、カンボジアのプレアヴィヒア遺跡だった。

エダジュン:カンボジアはアンコール・ワットが有名じゃないですか。それももちろん感動したんですけども、アンコール・ワットからさらにバスで2時間ほど行ったプレアヴィヒア遺跡が、これまでで一番の絶景でした。山の上に遺跡があるので、映画『天空の城ラピュタ』みたいな雰囲気なんですね。そこに遺跡がありながら、崖のほうを覗くと全面緑が生い茂っている景色が広がっています。一面空と緑だけの景色が美しくて、今でも思い出しますね。

屋台でローカルフードの食べ方を学ぶ

旅の醍醐味は現地の食を楽しむことだとエダジュンさんは語る。

エダジュン:現地の人が食べているものを経験したいと思っているので、僕は(旅先で)食堂や屋台に行くようにしています。あるタイの屋台に行ったんです。基本的に現地では相席なんですね。

葉加瀬:なんとなくわかるね。

エダジュン:そこでトムヤムクンスープを食べていたんですけど、「食べ方が違う」とジェスチャーで教えてくれて(笑)。タイのトムヤムクンスープにはエビが入っているんですけども、頭付きなんですね。その頭を潰しながら飲めと言われて。そうすると、頭の味噌でスープが濃厚になるんですよ。

葉加瀬:ほうほう!

エダジュン:教えてもらって食べてみたらすごくおいしかったです。日本でもたまにエビの頭付きが入っていると、必ず潰して飲むようにしています。

葉加瀬:日本人の癖かもしれないけど、トムヤムクンスープでエビの頭付きが入っていると、頭の味噌をつい吸っちゃうよね(笑)。一口で味わうんじゃなくて、スープに溶かすんだ。おもしろいね!

エダジュン:そういう食べ方の学びもあるので、極力屋台に行きます。現地の人の食べ方も見ていますね。卓上の調味料をどういう風に入れているのか、見学して真似してみたりします。

葉加瀬:声をかけられるのも旅の醍醐味だよね。食堂に入って見知らぬ人と会話するのは楽しいじゃないですか。

エダジュン:ビールをついでもらったり(笑)。

葉加瀬:出会いがあるのはとてもいいよね。

エダジュン:しかも現地に根付いているようなお店って、まさにローカルフードじゃないですか。そこで味のメリハリを学んだりもしました。

葉加瀬:タイやベトナムの屋台料理って、ビニール袋に入れて持って帰るのもすごいよね。

エダジュン:そうですよね。基本的に自炊をしないのがアジアの特徴なのかなと思っていて。ビニール袋に入れてこぼれないのかな、とか考えちゃいますね(笑)。

葉加瀬:スープやカレーをね(笑)。

エダジュン:どうやって食べるんだろうってところまでは見られていないので、機会があったら見たいなと思っています。

葉加瀬:今後行ってみたいのもアジアの国々なんですか?

エダジュン:そうですね。基本的にアジア料理を得意としているので、現地に行ってその味を感じたいです。今まで行ったことのないフィリピンやマレーシア、インドネシア、ラオスなんかにも興味があるので、今後足を運んでみたいなと思っています。

葉加瀬:料理として似たような共通点もあれば、国、地方、地域によって違いがありますもんね。

エダジュン:ヨーロッパのごはんだとバターを使いますけど、アジアだと発酵調味料なので体にしっくりくるんですよね。辛味も酸味も、味付けがけっこう日本に似ていて食べやすいなと行くたびに思います。

葉加瀬太郎がお届けする『ANA WORLD AIR CURRENT』は、J-WAVEで毎週土曜19時から20時オンエア。

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