
俳優・本木雅弘とエッセイスト・内田也哉子の長男でモデルのUTAが、ファッションショーのランウェイで意識していることや今後のキャリアについて語った。
UTAが登場したのは、俳優の小澤征悦がナビゲーターを務めるJ-WAVEの番組『BMW FREUDE FOR LIFE』(毎週土曜 11:00-11:30)。同番組は、新しい時代を切り開き駆け抜けていく人物を毎回ゲストに招き、BMWでの車中インタビューを通して、これまでの軌跡や今後の展望に迫るプログラムだ。
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東京の新たなランドマーク「麻布台ヒルズ」にオープンしたBMWのブランドストア「FREUDE by BMW」を訪れた小澤は、2023年11月にBMWブランド・フレンドに就任したUTAへのインタビューを実施。まずは、同施設に併設されたカフェ&バースペース「CAFÉ & BAR B」で夜にお酒が提供されるという話の流れから、小澤はUTAにこんな質問をぶつけた。
小澤:UTAさんはお酒飲めるんですか?
UTA:はい。友だちと飲みに行くことが好きなので。
小澤:えっ? だってまだ未成年ですよね!?
UTA:いやいやいや(笑)。そんなことないです。26歳です。
小澤:あ、そっか。もう26歳なんですね。UTAさんを前にして言うのもあれですけど、僕はお父様の本木(雅弘)さん主演のNHK大河ドラマ「徳川慶喜」で役者デビューさせてもらっていて、ものすごくお世話になっているんです。さらに言えば、樹木希林さんにも昔からお世話になっていたので、なんとなく他人とは思えないんですよ。
小澤:モデルの世界では、ランウェイのオーディションのためにわざわざ海外まで出向いたけど、受からなかった……なんてこともザラにあるんでしょ? 厳しい戦いなんだよね。
UTA:おっしゃる通りです。しかもオーディションに受かっても、当日は準備のために4~5時間前に会場入りし、メイクやヘアー、ネイルなどをした後にリハーサルを行うのですが、本番は10~15分と一瞬で終わってしまいます。ただし、その一瞬の出来事がすごく濃密な時間だとも思うんですよね。
小澤:なるほど。じゃあ、ランウェイのときは何を考えてるの?
UTA:初めてランウェイを歩くことが決まったとき、全く経験のなかった僕にファッションショーに何度も出ている友人が「とにかく自分が王様みたいに歩け。『ここは自分のランウェイだ』という気持ちで歩けばカッコよく見える」と助言してくれて。その言葉は今でも意識しています。
では、UTAがこれまでで最も印象的だったファッションショーはいったい何か。
UTA:どのショーにもそのブランド、そのショーだけの一期一会の魅力があるのですが、一番となると、やはり、初めてランウェイを歩いた2018年にパリで開催されたコム・デ・ギャルソンのショーですね。コム・デ・ギャルソンといえば日本を代表する世界的なブランドですから、そのコレクションに出させていただけたことは光栄でした。
小澤:他にはどんなブランドのショーに出演したの?
UTA:あとは、エルメス、アンダーカバー、トッズとかですね。
小澤:だんだん鼻についてきたな、すご過ぎて(笑)。
UTA:いやいや(笑)。とにかくいい経験をたくさんさせていただきました。
UTA:普段はモデルとして洋服の力を借りて表現しているのですが、その延長線上でまた違った形でキャラクターを演じるという俳優業に興味がわいています。実は既に俳優のトレーニングを始めて2年半ほどが経っていて、国内外のオーディションにも時々トライしているのですが、まだ受かっていません。
小澤:そうなんだ。もう俳優をやっているようなイメージがあったけど、まだなんですね。
UTA:そうなんです。それで、俳優の先輩である小澤さんにアドバイスをいただけたらなと……。
小澤:俺に? いや、お父さんに聞きなさいよ(笑)。
UTA:そう言わずにぜひお願いします(笑)。小澤さんが演技をしているときに大事にしていること、もしくは、新人の頃にいただいた言葉などあれば教えてほしいです。
小澤:演技をしているときに大事にしていることは、作品毎でキャラクターが違うから、芝居を固めないことかな。たとえば、真面目そうな役でもいざセリフ、台本、ト書きを読んでみたら、「この役は違う方向でもいけるな」ということもあるので。だから、自分が演じる役に対して先入観を作らず向き合い、そこから生まれる何かに心を開いておくことが大事だと思う。俺、今良いこと言ったね(笑)。
UTA:いやほんとに。ありがたいです。
小澤:だから自然体でいればいいのよ。UTAさんは世界中に行って、海外で色々な人を見ているわけじゃない? そうすると、うちの親父が言ってたことなんですけど、人種も性別も年齢も関係ないと。その人の個性、その人自身が大事なんだと。そういうのをいっぱい見てきていると思うから、今まで自分の中で大切に温めてきた経験を、芝居をする際の味付けにしていったらいいんじゃないかな。
あと昔、緒形拳さんから「征悦、お前は芝居が下手なところがいい。だからそのまま下手でいろ」と言われたことがあって。どういう意味かというと、「小手先で芝居するな。ハートで芝居をしろ」「自分が思ったまま、技術ではなく心で芝居をしろ」ということなんだ。その言葉が今でもすごく心に残っていて、いまだに芝居をするときに意識してるんだよね。
UTA:素敵ですね。
小澤:UTAさんがこれから役者をやるのであれば、僕らは芝居という板の上に乗っかったら戦友なので。だから今後、何かあったらよろしくお願いします。
UTA:こちらこそ、よろしくお願いします。頑張ります!
(構成=小島浩平)
UTAが登場したのは、俳優の小澤征悦がナビゲーターを務めるJ-WAVEの番組『BMW FREUDE FOR LIFE』(毎週土曜 11:00-11:30)。同番組は、新しい時代を切り開き駆け抜けていく人物を毎回ゲストに招き、BMWでの車中インタビューを通して、これまでの軌跡や今後の展望に迫るプログラムだ。
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小澤がUTAを「他人とは思えない」理由
UTAは1997年・東京生まれ。小学生の頃にバスケットボールを始め、中学時代のスイス留学を経て、16歳からはアメリカ・フロリダ州のスポーツ専門校「IMGアカデミー」へ入学。スポーツ推薦でカルフォルニアの大学へ進学するなど、学生時代はバスケ漬けの生活を送った。2018年にはフランスのモデルエージェンシーと契約し、パリファッションウィークでランウェイデビュー。現在は東京を中心にミラノ、ロンドン、ニューヨークなどでモデルとして精力的に活動している。東京の新たなランドマーク「麻布台ヒルズ」にオープンしたBMWのブランドストア「FREUDE by BMW」を訪れた小澤は、2023年11月にBMWブランド・フレンドに就任したUTAへのインタビューを実施。まずは、同施設に併設されたカフェ&バースペース「CAFÉ & BAR B」で夜にお酒が提供されるという話の流れから、小澤はUTAにこんな質問をぶつけた。

UTA:はい。友だちと飲みに行くことが好きなので。
小澤:えっ? だってまだ未成年ですよね!?
UTA:いやいやいや(笑)。そんなことないです。26歳です。
小澤:あ、そっか。もう26歳なんですね。UTAさんを前にして言うのもあれですけど、僕はお父様の本木(雅弘)さん主演のNHK大河ドラマ「徳川慶喜」で役者デビューさせてもらっていて、ものすごくお世話になっているんです。さらに言えば、樹木希林さんにも昔からお世話になっていたので、なんとなく他人とは思えないんですよ。
ランウェイのときは「とにかく自分が王様みたいに…」
本木が江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜を演じた1998年放送のNHK大河ドラマ「徳川慶喜」で、小澤は新撰組一番隊組長・沖田総司役に抜擢されて俳優デビューを果たした。縁の深い俳優の子息ということもあってか、小澤は優しく親し気な口調で、UTAのモデルとしての活動を深堀していく。小澤:モデルの世界では、ランウェイのオーディションのためにわざわざ海外まで出向いたけど、受からなかった……なんてこともザラにあるんでしょ? 厳しい戦いなんだよね。
UTA:おっしゃる通りです。しかもオーディションに受かっても、当日は準備のために4~5時間前に会場入りし、メイクやヘアー、ネイルなどをした後にリハーサルを行うのですが、本番は10~15分と一瞬で終わってしまいます。ただし、その一瞬の出来事がすごく濃密な時間だとも思うんですよね。
小澤:なるほど。じゃあ、ランウェイのときは何を考えてるの?
UTA:初めてランウェイを歩くことが決まったとき、全く経験のなかった僕にファッションショーに何度も出ている友人が「とにかく自分が王様みたいに歩け。『ここは自分のランウェイだ』という気持ちで歩けばカッコよく見える」と助言してくれて。その言葉は今でも意識しています。
では、UTAがこれまでで最も印象的だったファッションショーはいったい何か。
UTA:どのショーにもそのブランド、そのショーだけの一期一会の魅力があるのですが、一番となると、やはり、初めてランウェイを歩いた2018年にパリで開催されたコム・デ・ギャルソンのショーですね。コム・デ・ギャルソンといえば日本を代表する世界的なブランドですから、そのコレクションに出させていただけたことは光栄でした。
小澤:他にはどんなブランドのショーに出演したの?
UTA:あとは、エルメス、アンダーカバー、トッズとかですね。
小澤:だんだん鼻についてきたな、すご過ぎて(笑)。
UTA:いやいや(笑)。とにかくいい経験をたくさんさせていただきました。

俳優の先輩として小澤にアドバイスを求める場面も
モデルとして世界を股にかけて活躍するUTAだが、今は偉大な父と同じ道に進むことを模索しているようだ。UTA:普段はモデルとして洋服の力を借りて表現しているのですが、その延長線上でまた違った形でキャラクターを演じるという俳優業に興味がわいています。実は既に俳優のトレーニングを始めて2年半ほどが経っていて、国内外のオーディションにも時々トライしているのですが、まだ受かっていません。
小澤:そうなんだ。もう俳優をやっているようなイメージがあったけど、まだなんですね。
UTA:そうなんです。それで、俳優の先輩である小澤さんにアドバイスをいただけたらなと……。
小澤:俺に? いや、お父さんに聞きなさいよ(笑)。
UTA:そう言わずにぜひお願いします(笑)。小澤さんが演技をしているときに大事にしていること、もしくは、新人の頃にいただいた言葉などあれば教えてほしいです。
小澤:演技をしているときに大事にしていることは、作品毎でキャラクターが違うから、芝居を固めないことかな。たとえば、真面目そうな役でもいざセリフ、台本、ト書きを読んでみたら、「この役は違う方向でもいけるな」ということもあるので。だから、自分が演じる役に対して先入観を作らず向き合い、そこから生まれる何かに心を開いておくことが大事だと思う。俺、今良いこと言ったね(笑)。
UTA:いやほんとに。ありがたいです。
小澤:だから自然体でいればいいのよ。UTAさんは世界中に行って、海外で色々な人を見ているわけじゃない? そうすると、うちの親父が言ってたことなんですけど、人種も性別も年齢も関係ないと。その人の個性、その人自身が大事なんだと。そういうのをいっぱい見てきていると思うから、今まで自分の中で大切に温めてきた経験を、芝居をする際の味付けにしていったらいいんじゃないかな。
あと昔、緒形拳さんから「征悦、お前は芝居が下手なところがいい。だからそのまま下手でいろ」と言われたことがあって。どういう意味かというと、「小手先で芝居するな。ハートで芝居をしろ」「自分が思ったまま、技術ではなく心で芝居をしろ」ということなんだ。その言葉が今でもすごく心に残っていて、いまだに芝居をするときに意識してるんだよね。
UTA:素敵ですね。
小澤:UTAさんがこれから役者をやるのであれば、僕らは芝居という板の上に乗っかったら戦友なので。だから今後、何かあったらよろしくお願いします。
UTA:こちらこそ、よろしくお願いします。頑張ります!

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2022年●●月●●日28時59分まで
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