アーティストや俳優として活躍する森 愁斗とSHELLYがJ-WAVEで対談。SDGsを軸に、森のデニム愛や、表現者としての思いなどを語り合った。
トークを繰り広げたのは、“私たちの生活、未来のために、明日からすぐ行動できる身近なアクションのきっかけを作る”というコンセプトでお届けする『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』。オンエアは毎月第4日曜。ここでは、9月24日(日)の放送回をテキストで紹介する。
同番組は、SDGsに関する活動を後押しする情報発信・体験の場である、青山のITOCHU SDGs STUDIOから発信。オンエアだけでなく、デジタル音声コンテンツとして提供・配信するサービス「SPINEAR」でも配信。SpotifyやApple Podcastsでも楽しめる。エピソードは月曜日に3回にわけて更新。
そんな森は「デニムを育てる」ことにハマっているそうだ。
森:デニムが好きな人しか聞きなじみがないと思うんですけど、いわゆる色落ちを楽しむためにデニムを長く穿いて、洗濯も数をあまり重ねないようにすることが“育てる”っていう意味です。今は自分のデニムを1年半くらい育ててますね。
SHELLY:何本くらい持ってるんですか。
森:今、育ててるのは1本で、他にも10本いかないくらいストックされてますね。
SHELLY:1年半育てるって具体的には何をするんですか。
森:ほとんど毎日穿くんですよ。1年半で2回しか洗ったことがなくて。
SHELLY:ファンの子たちはどう思ってるの(笑)?
森:言葉を選ばないと汚いです(笑)。そのデニムで僕はグループ活動をしてるので、リハーサルとかで汗ダクになったりとか。
SHELLY:汗ダクになっても洗わないの?
森:穿けば穿くほど、汗をかけばかくほど色が落ちたりして育つんですよね。
SHELLY:デニムの何がどう変わるの?
森:例えばデニムにシワがつくんですけど、これって自分の穿きジワで。だから同じデニムでも穿く人の体形によっても変わったり、職業柄ヒザをついてる人とかはデニムのヒザの部分の色が薄くなったりとか、ポケットに入れてる財布がゴツゴツだと擦れて跡がつくとか。それを楽しむために頻度多く洗ってしまうと全体的に薄い色のデニムになってしまうけど、ずっと穿き続けてると全体のシワのコントラストの色ができてきて、そういうのがカッコいいと言われてますね。
SHELLY:臭いが気になるけど。
森:消臭剤を使ったり、陰干ししたりしてます。
SHELLY:デニムを作る上では、水やエネルギーをたくさん使いますよね。また、洗浄とか加工には化学物質とか砂を使うことが多くて、それを排水として海に流したり川に流したりすると、生態系にもダメージを与える、ということもあったり。素材になる綿花は、農薬とか化学肥料を多く使う作物で土壌汚染とか水質汚染にも繋がってしまうことが多いとか。廃棄されたデニムは埋め立て地とか焼却場に送られてゴミの問題にも繋がるし。デニムが環境の大きなテーマにはなってますよね。デニム愛用者として、配慮してる点ってありますか。
森:僕も実際こういう風に親身になって考えたことがなくて、単純に好きっていうことで穿いてたんですけど、そういう裏側を知るとより大切に穿きたいと思います。僕の穿き方は、洗濯をしなかったりするので、水をあまり使わないとかはしてるかなって。
SHELLYは「洗濯の回数を減らすことが世界的に注目されている」と言う。
SHELLY:日本にいる私たちってわりと世界に比べても潔癖性なところがあるじゃない。トイレに入るときにスリッパに履き替えるとか、すごく衛生的で素晴らしいところもあるけど、その分、洋服とかも洗いすぎなんじゃないかって。当然洗うと水も電気も使うし、洗剤も使うし。それを考えたときに、例えば冬場は、セーターのように外側に着てるものってそんなに汚れないじゃん。
森:そうですよね。
SHELLY:洗う回数をみんなが減らすと環境負担を減らせるから、最先端な取り組みなんです。でも1年半で2回しか洗わないのはすごいと思うけど(笑)。
森:(笑)。確かに環境にはいいと思いますし、廃棄の話がありましたけど、今ビンテージ市場でデニムもすごく価値があって。昔のものだと何十万とか何百万するものもあったりとかするから、そういう感じで価値を見出されてるので、廃棄の面としては少ないのかなって思います。そういう風にして古いものも愛していけばもっと環境的にもよくなるなって思いますね。
SHELLY:常に流行りの新しいものを買うんじゃなくて、自分の体にあったお気に入りの1本を買って大事に穿き続ける。みんながそういう着方をしたらすごく変わりますよね。
森:僕自身、音楽だったりとかで勇気をくれたアーティストとかもちろんいるので、自分がその立場に立ったときに、(見る人に)パワーとか勇気を与えたいですし、そういうのをモットーにして頑張っていますね。あと、僕が与えたものを受け取った方が、また誰かに与えてほしいなっていうことをよく言ってて。僕が与えたことを受け取って終わりでもいいんですけど、その気持ちを受け取ってちょっと勇気が出たり優しくなれたり、そういう風にみんなにどんどん広がっていったらみんながすごく暮らしやすい世の中になったり、誹謗中傷もそうですけど、どんどんなくなっていくんじゃないかなって思います。自分が変えられるわけじゃないかもしれないですけど、そういう意識を持つってことが大事だなと思います。
森は今年1月に、SDGsを推進するイベント「SDGs推進 TGC しずおか 2023 by TOKYO GIRLS COLLECTION」にも出演した。SDGsが掲げる17の目標の中でも、特に目標16の「平和と公正をすべての人に」に注目する。
森:生きていて平和なことはいいことですし、みんなが公正で幸せに暮らせることがいちばんいいんじゃないかなって。そういうことがきっかけでよりよい社会になっていくと思うので、SDGsが掲げる目標は全部大事ですけど、平和とかそういうものが、もっとみんなに与えられたらいいなって思います。
SHELLY:今、ウクライナのこともあって、平和についてすごく考えさせられることが多いと思います。戦争はもちろん最悪なものだし、人々の命がたくさん失われていくこともあるし、環境への負担もすごいんですよね。
森:「自分が普段幸せに生きられているのは当たり前じゃないんだな」って実感しますし、自分でもできることを探して発信したりすることによってファンの方もやってくれたりとか、小さいことかもしれないけど自分が表に立つ人間として何か影響を与えられるのであれば、積極的にやっていきたいと思いますね。
リスナー:私はジェンダー問題や差別、誹謗中傷で人の命が失われることのない世の中になってほしいと願い、ポジティブな発言を心掛けています。
SHELLY:これも本当に大事ですよね。言霊って言いますけど、ポジティブな発信って大事だなって。
森:今の世の中はすぐにバッシングを受けますよね。なぜそんなことをするのか、理解ができなくて。「思ったとしても言う必要がある?」って思いますし。人と人の関わりなので、みんなと仲良くできるとか気が合うとかはないと思うんですけど、わざわざ関係のない自分が言う必要があるのかなって。
SHELLY:誰かを守ってるつもりでやってるかもしれないよね。コメントを書いたりとか、「そういうのはよくない」って言うのは、どこか正義感でやってるところもあるだろうから、なかなか難しいですよね。
森:例えば、自分に向けて何か否定的なコメントがあって、そこにファンの方が返信をするんですよ。でもそれって、そこが盛り上がっちゃうだけで、僕はそういうのも無視してほしい人なんですよ。もちろんうれしい気持ちもあるんですけど、そこで戦ってる姿を見ちゃうと悲しくなっちゃうんです。僕は「言う人は言う」と割り切って、そういう意見の方もいるよなっていう風に見て「よし頑張ろう」って思える人なので、そこで変にバトルしちゃってもな、って。難しいですけどね。ただ、そういう火種を作る人が少なくなれば反論する人も少なくなるから、きっかけが少なくなればいいなと思います。
一方のSHELLYは、ジェンダー問題や差別問題の観点から見ると、擁護の声が大きいことも重要だと語る。
SHELLY:差別する人の声が大きかったら、差別されてる人にその声が届いちゃう。だからその人たちに「静かにして」って言うのは大事かも。
森:大事ですよね。
SHELLY:「静かにして」って(批判をする側に)言わなくても、(批判を受けた側に)「大丈夫。私たちは味方だよ」って「あなたは1人じゃないよ」って言うことって、すごく大事だなって。サイレントマジョリティーっていう言葉もあって、一部の人の声がすごく大きくて、でもみんなが思ってる共通の考えの人たちの方が声をあげないからそっちの届かない、っていうこともあったりする。つらい思いをしてる人を孤独にさせているんだったら、もっと私たちみたいに「そんなこと思わないし、みんなそれぞれじゃん」って思ってる人が声を上げたりしたほうがいいなって思いますね。
森:結局、見て見ぬ振りをしちゃってる感じになっちゃうし、影響力がある方が発信することも大事だと、僕もあらためて思いました。
森:僕自身、目標とかを決めてないんですよ。仕事でもそうですけど、インタビューとかで「将来はどうなっていたいですか?」「目標はありますか?」って訊かれるんですけど、「あんまり自分は持たないようにしています」って話しているんです。目標を立てていて、そこに行ったときにどうするんだろうって。
SHELLY:また目標を立てればいいんじゃない?
森:僕はやりたいことや興味を持つことがいっぱいあるので、縛られたくないし縛りたくないんですよ。ここに行くためにこうするとか。流れや運気、自分が選択すること、直感などを大切にしてるので、「ここに行くためにはこれをしなきゃいけない」とか決めるのが嫌なんです。やりたいことをやっていったら、結果に繋がるだろうなって。だから、アバウトな目標はあったりするけど、これが絶対にしたいとか決めてないですね。
その瞬間の判断や直感を大切にしながらも、勇気やパワーといったポジティブな感情を与えたいという表現者としての思いは強固だ。SHELLYに、社会として10年後にどうなっていたいかと問われると、こう答えた。
森:幸せを感じる暮らしやすい社会がいちばんだと思います。それで言うと、自分がアーティスト・表現者として、みんなに幸せを分けたり、うれしいとか楽しいとか、勇気とか希望を与えられる存在になって、少しでも自分が影響を与えられるように、そうすることで幸せな社会になれるように、っていう目標はずっとあるかもしれないですね。活動し始めたときから。
森 愁斗の最新情報は、スターダストプロモーションの公式サイトまで。
SHELLYがナビゲートするプログラム『ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』の放送は毎月第4日曜日の22時から。
SHELLYがナビゲートするプログラム『ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』の放送は毎月第4日曜日の22時から。
トークを繰り広げたのは、“私たちの生活、未来のために、明日からすぐ行動できる身近なアクションのきっかけを作る”というコンセプトでお届けする『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』。オンエアは毎月第4日曜。ここでは、9月24日(日)の放送回をテキストで紹介する。
同番組は、SDGsに関する活動を後押しする情報発信・体験の場である、青山のITOCHU SDGs STUDIOから発信。オンエアだけでなく、デジタル音声コンテンツとして提供・配信するサービス「SPINEAR」でも配信。SpotifyやApple Podcastsでも楽しめる。エピソードは月曜日に3回にわけて更新。
デニムを「育てる」ことが好き
森は2020年にダンスボーカルグループ・BUDDiiSのメンバーとしてデビュー。リアル兄弟ユニット・もーりーしゅーととしてTikTokをはじめとしたSNSの総フォロワー数は260万を超え、昨年にはドラマ『君の花になる』(TBS系)で俳優に初挑戦した。バラエティ番組のMCやCM出演などマルチに活躍する。そんな森は「デニムを育てる」ことにハマっているそうだ。
森:デニムが好きな人しか聞きなじみがないと思うんですけど、いわゆる色落ちを楽しむためにデニムを長く穿いて、洗濯も数をあまり重ねないようにすることが“育てる”っていう意味です。今は自分のデニムを1年半くらい育ててますね。
SHELLY:何本くらい持ってるんですか。
森:今、育ててるのは1本で、他にも10本いかないくらいストックされてますね。
SHELLY:1年半育てるって具体的には何をするんですか。
森:ほとんど毎日穿くんですよ。1年半で2回しか洗ったことがなくて。
SHELLY:ファンの子たちはどう思ってるの(笑)?
森:言葉を選ばないと汚いです(笑)。そのデニムで僕はグループ活動をしてるので、リハーサルとかで汗ダクになったりとか。
SHELLY:汗ダクになっても洗わないの?
森:穿けば穿くほど、汗をかけばかくほど色が落ちたりして育つんですよね。
SHELLY:デニムの何がどう変わるの?
森:例えばデニムにシワがつくんですけど、これって自分の穿きジワで。だから同じデニムでも穿く人の体形によっても変わったり、職業柄ヒザをついてる人とかはデニムのヒザの部分の色が薄くなったりとか、ポケットに入れてる財布がゴツゴツだと擦れて跡がつくとか。それを楽しむために頻度多く洗ってしまうと全体的に薄い色のデニムになってしまうけど、ずっと穿き続けてると全体のシワのコントラストの色ができてきて、そういうのがカッコいいと言われてますね。
SHELLY:臭いが気になるけど。
森:消臭剤を使ったり、陰干ししたりしてます。
「洗濯の回数」が注目されている
森のデニム愛を知ったSHELLYは、一方で環境の視点から「デニムは洋服の中でも環境負荷が高いと言われている」と切り出した。SHELLY:デニムを作る上では、水やエネルギーをたくさん使いますよね。また、洗浄とか加工には化学物質とか砂を使うことが多くて、それを排水として海に流したり川に流したりすると、生態系にもダメージを与える、ということもあったり。素材になる綿花は、農薬とか化学肥料を多く使う作物で土壌汚染とか水質汚染にも繋がってしまうことが多いとか。廃棄されたデニムは埋め立て地とか焼却場に送られてゴミの問題にも繋がるし。デニムが環境の大きなテーマにはなってますよね。デニム愛用者として、配慮してる点ってありますか。
森:僕も実際こういう風に親身になって考えたことがなくて、単純に好きっていうことで穿いてたんですけど、そういう裏側を知るとより大切に穿きたいと思います。僕の穿き方は、洗濯をしなかったりするので、水をあまり使わないとかはしてるかなって。
SHELLYは「洗濯の回数を減らすことが世界的に注目されている」と言う。
SHELLY:日本にいる私たちってわりと世界に比べても潔癖性なところがあるじゃない。トイレに入るときにスリッパに履き替えるとか、すごく衛生的で素晴らしいところもあるけど、その分、洋服とかも洗いすぎなんじゃないかって。当然洗うと水も電気も使うし、洗剤も使うし。それを考えたときに、例えば冬場は、セーターのように外側に着てるものってそんなに汚れないじゃん。
森:そうですよね。
SHELLY:洗う回数をみんなが減らすと環境負担を減らせるから、最先端な取り組みなんです。でも1年半で2回しか洗わないのはすごいと思うけど(笑)。
森:(笑)。確かに環境にはいいと思いますし、廃棄の話がありましたけど、今ビンテージ市場でデニムもすごく価値があって。昔のものだと何十万とか何百万するものもあったりとかするから、そういう感じで価値を見出されてるので、廃棄の面としては少ないのかなって思います。そういう風にして古いものも愛していけばもっと環境的にもよくなるなって思いますね。
SHELLY:常に流行りの新しいものを買うんじゃなくて、自分の体にあったお気に入りの1本を買って大事に穿き続ける。みんながそういう着方をしたらすごく変わりますよね。
幸せを感じられる社会のために…表現者としての思い
歌手や俳優、TikToker、YouTuberなどマルチな表現で活躍する森。活動の根っこには、「誰かに幸せになってもらいたい」という思いがあるそうだ。森:僕自身、音楽だったりとかで勇気をくれたアーティストとかもちろんいるので、自分がその立場に立ったときに、(見る人に)パワーとか勇気を与えたいですし、そういうのをモットーにして頑張っていますね。あと、僕が与えたものを受け取った方が、また誰かに与えてほしいなっていうことをよく言ってて。僕が与えたことを受け取って終わりでもいいんですけど、その気持ちを受け取ってちょっと勇気が出たり優しくなれたり、そういう風にみんなにどんどん広がっていったらみんながすごく暮らしやすい世の中になったり、誹謗中傷もそうですけど、どんどんなくなっていくんじゃないかなって思います。自分が変えられるわけじゃないかもしれないですけど、そういう意識を持つってことが大事だなと思います。
森は今年1月に、SDGsを推進するイベント「SDGs推進 TGC しずおか 2023 by TOKYO GIRLS COLLECTION」にも出演した。SDGsが掲げる17の目標の中でも、特に目標16の「平和と公正をすべての人に」に注目する。
森:生きていて平和なことはいいことですし、みんなが公正で幸せに暮らせることがいちばんいいんじゃないかなって。そういうことがきっかけでよりよい社会になっていくと思うので、SDGsが掲げる目標は全部大事ですけど、平和とかそういうものが、もっとみんなに与えられたらいいなって思います。
SHELLY:今、ウクライナのこともあって、平和についてすごく考えさせられることが多いと思います。戦争はもちろん最悪なものだし、人々の命がたくさん失われていくこともあるし、環境への負担もすごいんですよね。
森:「自分が普段幸せに生きられているのは当たり前じゃないんだな」って実感しますし、自分でもできることを探して発信したりすることによってファンの方もやってくれたりとか、小さいことかもしれないけど自分が表に立つ人間として何か影響を与えられるのであれば、積極的にやっていきたいと思いますね。
差別や誹謗中傷について考える
番組ではリスナーから届いたメッセージを紹介する場面もあった。リスナー:私はジェンダー問題や差別、誹謗中傷で人の命が失われることのない世の中になってほしいと願い、ポジティブな発言を心掛けています。
SHELLY:これも本当に大事ですよね。言霊って言いますけど、ポジティブな発信って大事だなって。
森:今の世の中はすぐにバッシングを受けますよね。なぜそんなことをするのか、理解ができなくて。「思ったとしても言う必要がある?」って思いますし。人と人の関わりなので、みんなと仲良くできるとか気が合うとかはないと思うんですけど、わざわざ関係のない自分が言う必要があるのかなって。
SHELLY:誰かを守ってるつもりでやってるかもしれないよね。コメントを書いたりとか、「そういうのはよくない」って言うのは、どこか正義感でやってるところもあるだろうから、なかなか難しいですよね。
森:例えば、自分に向けて何か否定的なコメントがあって、そこにファンの方が返信をするんですよ。でもそれって、そこが盛り上がっちゃうだけで、僕はそういうのも無視してほしい人なんですよ。もちろんうれしい気持ちもあるんですけど、そこで戦ってる姿を見ちゃうと悲しくなっちゃうんです。僕は「言う人は言う」と割り切って、そういう意見の方もいるよなっていう風に見て「よし頑張ろう」って思える人なので、そこで変にバトルしちゃってもな、って。難しいですけどね。ただ、そういう火種を作る人が少なくなれば反論する人も少なくなるから、きっかけが少なくなればいいなと思います。
一方のSHELLYは、ジェンダー問題や差別問題の観点から見ると、擁護の声が大きいことも重要だと語る。
SHELLY:差別する人の声が大きかったら、差別されてる人にその声が届いちゃう。だからその人たちに「静かにして」って言うのは大事かも。
森:大事ですよね。
SHELLY:「静かにして」って(批判をする側に)言わなくても、(批判を受けた側に)「大丈夫。私たちは味方だよ」って「あなたは1人じゃないよ」って言うことって、すごく大事だなって。サイレントマジョリティーっていう言葉もあって、一部の人の声がすごく大きくて、でもみんなが思ってる共通の考えの人たちの方が声をあげないからそっちの届かない、っていうこともあったりする。つらい思いをしてる人を孤独にさせているんだったら、もっと私たちみたいに「そんなこと思わないし、みんなそれぞれじゃん」って思ってる人が声を上げたりしたほうがいいなって思いますね。
森:結局、見て見ぬ振りをしちゃってる感じになっちゃうし、影響力がある方が発信することも大事だと、僕もあらためて思いました。
あえて目標を立てず、直感を大切に
最後にSHELLYは「10年後はどんな自分になっていたいか。また10年後はどんな社会になってほしいか」と森に質問した。森:僕自身、目標とかを決めてないんですよ。仕事でもそうですけど、インタビューとかで「将来はどうなっていたいですか?」「目標はありますか?」って訊かれるんですけど、「あんまり自分は持たないようにしています」って話しているんです。目標を立てていて、そこに行ったときにどうするんだろうって。
SHELLY:また目標を立てればいいんじゃない?
森:僕はやりたいことや興味を持つことがいっぱいあるので、縛られたくないし縛りたくないんですよ。ここに行くためにこうするとか。流れや運気、自分が選択すること、直感などを大切にしてるので、「ここに行くためにはこれをしなきゃいけない」とか決めるのが嫌なんです。やりたいことをやっていったら、結果に繋がるだろうなって。だから、アバウトな目標はあったりするけど、これが絶対にしたいとか決めてないですね。
その瞬間の判断や直感を大切にしながらも、勇気やパワーといったポジティブな感情を与えたいという表現者としての思いは強固だ。SHELLYに、社会として10年後にどうなっていたいかと問われると、こう答えた。
森:幸せを感じる暮らしやすい社会がいちばんだと思います。それで言うと、自分がアーティスト・表現者として、みんなに幸せを分けたり、うれしいとか楽しいとか、勇気とか希望を与えられる存在になって、少しでも自分が影響を与えられるように、そうすることで幸せな社会になれるように、っていう目標はずっとあるかもしれないですね。活動し始めたときから。
森 愁斗の最新情報は、スターダストプロモーションの公式サイトまで。
SHELLYがナビゲートするプログラム『ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』の放送は毎月第4日曜日の22時から。
オンエアをお届けした、青山のITOCHU SDGs STUDIO。
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