第65回グラミー賞で最優秀グローバルミュージックアルバム賞を受賞した作曲家・編曲家の宅見将典が、グラミー賞受賞までの自身の道のりを語った。宅見が登場したのは、ゲストにさまざまな国での旅の思い出を聞く、J-WAVEで放送中の番組『ANA WORLD AIR CURRENT』(ナビゲーター:葉加瀬太郎)。オンエアは5月6日(土)。
まずはグラミー賞との出会いを振り返った宅見。2010年に「スライ&ロビーというレゲエの(グループの)エグゼクティブプロデューサーをされていた日本人の方」から「ギター弾いてみない?」と声がかかったという。
「初めての外国アーティストのレコーディング。でも、誰か知らなかったんですよ。そうしたら、彼ら(スライ&ロビー)がすごいから、彼らのおかげでそのアルバムがまずノミネート。(グラミー賞へのノミネートは)毎年されている」と宅見。さらにグラミー賞を日本で生中継しているWOWOWが「チケットをくださった」ため、「こんなこと一生に一度だろうし行ってみよう」と現地に行ったところ「人生を変える数時間になってしまった」と振り返る。
「それまで英語にもアメリカにも興味もなければ、洋楽もほとんど知らなかった」が「その日をきっかけに英語を勉強しだして、その世界に向かうにはどういう道筋をたどっていけばいいか(考えた)」という。
そのときの心境を葉加瀬が尋ねると、「何にもわからず、『またここに戻ってきたい』と思いました。とにかく何かすごかった」と宅見。
まず2カ月の語学留学からロサンゼルスでの生活を始めたという宅見。「日本での仕事ができなくなるという不安はなかったですか?」と葉加瀬が聞くと、「その頃から、自分の仕事のスタイルがリモート化していたんですよ。ちょうど2009年・2010年ぐらいからメールでデータをやり取りできるようなインフラが整っていたので、これは行けるかもなと(思った)」と振り返る。
葉加瀬はさらに、「(ロサンゼルスの)1択でしたか?アメリカに行くとしても、東(海岸)って説もあるわけじゃないですか」と質問。すると「自分もニューヨークのほうが好きなんですけど……」と明かす宅見。「(ロサンゼルスは)暑いし元々砂漠ですし。ニューヨークのほうがヨーロッパの雰囲気が素敵でイマジネーションも浮かぶんですけど、やっぱりグラミー賞はロスにあるし」といい、さらに自身の趣味であるマジックに関して、「マジック・キャッスル」という城がロサンゼルスにある点も語った。
その後、ロサンゼルスの温度感を感じ取るために「住むしかない」と考えた宅見は2018年に移住。「もう覚悟を決めて行ったんで」「何のために来たのかと。やっぱり忘れちゃいけないんで」と、住居を決めるにあたってもグラミー賞が大きく関連していたよう。「僕が住んだ家はフィゲロアストリートという通り沿いなんですけど、その通りの6丁目ぐらい南に歩いたら、グラミー賞の会場である、当時ステープルセンターと呼ばれた会場(現:クリプト・ドットコム・アリーナ)がある」という。
葉加瀬がロサンゼルスの「好きなところはどんなことですか」と聞くと、「人々が陽気で、『何でもやりなよ』『自分のやりたいことをやりなよ』とか、そういう風に背中を押してくれる、何か自信が湧く街ですね」と語った宅見。
5月13日(土)開催の「第65回グラミー賞“最優秀グローバルミュージックアルバム賞”受賞記念ライブ」について聞くと、「今回の受賞させてもらったアルバムを中心に、お琴とパーカッションとストリングスカルテット、あとは自分がいろんな楽器を弾くタイプなので、基本的にはピアノなんですけどドラム叩いたりギター弾いたり三味線弾いたり。見たことないようなパフォーマンスになると思うので、ぜひお越しください」と語った。
葉加瀬太郎がお届けする『ANA WORLD AIR CURRENT』は、J-WAVEで毎週土曜の19:00-19:54オンエア。
「人生を変える数時間」現地で見た2010年のグラミー賞
宅見は1978年大阪生まれ。ロックバンド・sirenでメジャーデビュー。脱退後、数々の楽曲プロデュースや映像音楽などを手がけ、今年2月に行われた第65回グラミー賞では自身のソロアルバム『Sakura』(MASA TAKUMI名義)が最優秀グローバルミュージックアルバム賞を受賞し話題に。5月13日(土)にはBillboard Live TOKYOにて「第65回グラミー賞“最優秀グローバルミュージックアルバム賞”受賞記念ライブ」が控える。まずはグラミー賞との出会いを振り返った宅見。2010年に「スライ&ロビーというレゲエの(グループの)エグゼクティブプロデューサーをされていた日本人の方」から「ギター弾いてみない?」と声がかかったという。
「初めての外国アーティストのレコーディング。でも、誰か知らなかったんですよ。そうしたら、彼ら(スライ&ロビー)がすごいから、彼らのおかげでそのアルバムがまずノミネート。(グラミー賞へのノミネートは)毎年されている」と宅見。さらにグラミー賞を日本で生中継しているWOWOWが「チケットをくださった」ため、「こんなこと一生に一度だろうし行ってみよう」と現地に行ったところ「人生を変える数時間になってしまった」と振り返る。
「それまで英語にもアメリカにも興味もなければ、洋楽もほとんど知らなかった」が「その日をきっかけに英語を勉強しだして、その世界に向かうにはどういう道筋をたどっていけばいいか(考えた)」という。
そのときの心境を葉加瀬が尋ねると、「何にもわからず、『またここに戻ってきたい』と思いました。とにかく何かすごかった」と宅見。
まず2カ月の語学留学からロサンゼルスでの生活を始めたという宅見。「日本での仕事ができなくなるという不安はなかったですか?」と葉加瀬が聞くと、「その頃から、自分の仕事のスタイルがリモート化していたんですよ。ちょうど2009年・2010年ぐらいからメールでデータをやり取りできるようなインフラが整っていたので、これは行けるかもなと(思った)」と振り返る。
葉加瀬はさらに、「(ロサンゼルスの)1択でしたか?アメリカに行くとしても、東(海岸)って説もあるわけじゃないですか」と質問。すると「自分もニューヨークのほうが好きなんですけど……」と明かす宅見。「(ロサンゼルスは)暑いし元々砂漠ですし。ニューヨークのほうがヨーロッパの雰囲気が素敵でイマジネーションも浮かぶんですけど、やっぱりグラミー賞はロスにあるし」といい、さらに自身の趣味であるマジックに関して、「マジック・キャッスル」という城がロサンゼルスにある点も語った。
ソロ活動開始と移住を決意したきっかけ
2010年ではアディショナルミュージシャンという形だったが、2013年にはスライ&ロビー・アンド・ザ・ジャム・マスターズの一員として参加したアルバムがグラミー賞にノミネートされた宅見。「ノミニーになると、メダルとか称号をいただける」が、「彼ら(スライ&ロビー)がすごい」という点を念頭に、「この仕事でいろんな楽曲提供させてもらうのはすごく幸せなんですけど、君は何なの?って言われたときに、自分のポートフォリオを持っていたほうがいいなと。『僕の音楽はこれです』っていう名刺ですね。それでこの賞を目指せたら素敵だろうなと、ソロ活動を始めたんです」とソロ活動を始めたきっかけを振り返る。その後、ロサンゼルスの温度感を感じ取るために「住むしかない」と考えた宅見は2018年に移住。「もう覚悟を決めて行ったんで」「何のために来たのかと。やっぱり忘れちゃいけないんで」と、住居を決めるにあたってもグラミー賞が大きく関連していたよう。「僕が住んだ家はフィゲロアストリートという通り沿いなんですけど、その通りの6丁目ぐらい南に歩いたら、グラミー賞の会場である、当時ステープルセンターと呼ばれた会場(現:クリプト・ドットコム・アリーナ)がある」という。
ノミネーションの発表が「一番嬉しかった」
そして今年のグラミー賞受賞に至った宅見。葉加瀬が、最優秀グローバルミュージックアルバム賞を取れると思っていたかと聞くと、「全然。全くないです」と宅見。「まず、ノミネートされたことのほうが大きな目標で、受賞するぞなんてもう言えなくて、ノミネートが第一段階。やっぱり11月15日のノミネーションの発表のときの感動というのが実は一番嬉しかった。まずそこに行かないと、その後はもう神のみぞ知る、もうどうしようもない世界なので、運がよかったと思います」「ノミネートまでは自分で頑張ったり、自分で起こした行動が礎となったなという自負はあるんですけど、受賞はもう現地にいますし、何か訳わかんない感じで、脳内ドーパミンが出すぎて記憶が薄いですね」と振り返った。葉加瀬がロサンゼルスの「好きなところはどんなことですか」と聞くと、「人々が陽気で、『何でもやりなよ』『自分のやりたいことをやりなよ』とか、そういう風に背中を押してくれる、何か自信が湧く街ですね」と語った宅見。
5月13日(土)開催の「第65回グラミー賞“最優秀グローバルミュージックアルバム賞”受賞記念ライブ」について聞くと、「今回の受賞させてもらったアルバムを中心に、お琴とパーカッションとストリングスカルテット、あとは自分がいろんな楽器を弾くタイプなので、基本的にはピアノなんですけどドラム叩いたりギター弾いたり三味線弾いたり。見たことないようなパフォーマンスになると思うので、ぜひお越しください」と語った。
葉加瀬太郎がお届けする『ANA WORLD AIR CURRENT』は、J-WAVEで毎週土曜の19:00-19:54オンエア。
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2023年5月13日28時59分まで
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毎週土曜19:00-20:00
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葉加瀬太郎