SKY-HIと、『日経エンタテインメント!』(日経BP)編集長・山本伸夫さんがJ-WAVEで対談。エンターテインメントの変遷について語り合った。
山本さんが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『DIVE TO THE NEW WORLD』(ナビゲーター:SKY-HI)。オンエアは4月29日(土)。
山本:音楽業界はたしか1998年がソフトの市場としては過去最高の約6000億あった時代ですけど、今はその半分くらいになっちゃったんですよね。みなさんがエンターテインメントにお金を使ってくれた時代から25年の間に残念ながらマーケットは縮小しつつあったという感じですね。
SKY-HI:自分の根ざしている音楽業界ってここ数年、世界的には右肩上がりの状況ですよね。
山本:そうですね。
SKY-HI:回復傾向というよりは、完全に新しいものとしてどんどん伸びている状況のなかで、日本は世界2位の市場ながら縮小傾向がいまだに続いている状態だと思うんですけど、そういう経済面から見て山本さんはどう思われますか。自分としては危機感をすごく感じていたので、起業に至ったわけなんですけど。
山本:マーケットはどんどんシュリンクする方向にきちゃってたんですけど、世界的に音楽マーケットは伸びてるのに日本が追いついていないのは、デジタルの部分がないがしろにされてきたから。そこは日高さん(SKY-HI)が危機感を持っていたことだと思うんですけど、結果的にコロナがあったことによって、そこの考え方がずいぶん変わってきたというのがあって。
SKY-HI:確かに。
山本:そこは図らずもBMSGの設立と重なってくるんですけど、今はそこが少し明るい方向に向かい始めているんじゃないかなって気がすごくしていて。そこにある種、救世主のようにBMSGもできてきてっていうので、僕は今はよい方向に向かっているタイミングじゃないかなって思います。
SKY-HIは感謝の言葉を口にしつつ「実際にそう感じるところもある」と同調する。
SKY-HI:明るいバイブスというか、調子がいいバイブスをちゃんと出すというか、それはすごくイメージしてることでもあるかもしれないですね。「調子がいいときこそ、調子にのらない(ほうがいい)」みたいなことってよく言われるじゃないですか。それはすごく精神性としては大事な気はするんですけど、調子がいいときにしっかり調子にのらないと加速しないよねっていうこともあるので、調子にのりすぎた結果、間違えたり、何かを勘違いしてしまったりするのはよくないけど、調子にしっかりのっていこうっていうイメージはしていますね。
SKY-HI:「いい方向に行ってるよね」って(共有することは)本当に大事な気がします。逆があったんですよね。自分がアーティストだったときに、誇れるか誇れないかわからない成績があったよってときに、別にお祝いムードにならないというか。「そういうこともあったね」という全員他人事のような状態が会社にあって、アーティストとして不本意、みたいなことがすごくあったので、そうはしたくないですよね。みんなで定期的に祭りをやるのがいいかなって気がします。以前、関係者向けのパーティーをおこなったんですけど、そういうものとか、宴をたくさんやっていきたいなと。「BMSG FES」もそうだし、「D.U.N.K.(DANCE UNIVERSE NEVER KILLED by SKY-HI)」もそうですね。
山本:そういうイベントやパーティーに参加させていただくと、日高さんの考え方がアーティストとスタッフにちゃんと共有されていて、(日高さんの)「イズム」みたいなものがちゃんと浸透しているといつも感じますね。
SKY-HI:アーティストは会社が言うから、しかたなく顔を出してちょっとしゃべったりとかする、自分の必要とされてるパートが終わったら帰っちゃうのは、あるあるというか、しょうがないところもあると思うんですけど、そうじゃないといいなと思っていて。みんな最後まで残ってワイワイやってくれてすごく楽しかったですね。
山本:2年一緒にお仕事をさせていただいて、その特権だと思いますけど、ショーケースとかもあったじゃないですか。みなさん歌って、最後はアドリブだと思うんですけど、『D.U.N.K.』に合わせて踊るっていう。
SKY-HI:あれはうれしかったですね。
山本:見ているほうも本当に幸せな気分になってくるので、プラスの感情しかないから、BMSGのファンもきっと感じるんだろうなって思いますし、一緒に仕事をしている僕らも、「この人たちと一緒に仕事をやっていると楽しくできるんじゃないか」って思います。
山本:ある意味、僕らがやっている雑誌の世界もそこにのっかっちゃっていて、半分とかになっている。守っていくにはどうしたらいいかって感じだったり、そこに昔からの弊害みたいなものもいろいろ感じながら、でも今までのお客さんもいるし……ってやっていたなかで、日高さんの連載をやらせてもらったのが2021年4月、BMSGのオーディション「THE FIRST」が始まるくらいのタイミングで。
SKY-HI:そうですね。
山本:最初、日高さんがオーディションをやる話があって、インタビューしませんかって言われていて。最初は正直に言うと「またオーディションか」という感じがあったんです。
SKY-HI:わかります。情報を文字で見たときの、うまくいかないだろうな感ってすごいですよね(笑)。
山本:一瞬「ん?」って思ったんですけど、とりあえずインタビューをしてみましょうっていうところで。その原稿があがってきたときにものすごく面白かったんですね。危機感みたいなものが全面的にあって、それをなんとかしなきゃいけない。自分の居場所を作るためには業界から変えていかなきゃダメだっていう決意みたいなものがびっしり書いてあったので、それでここは絶対に僕らが追っかけていかなきゃいけないっていう風に思って、連載をやりましょうってお話をさせていただきました。
SKY-HIは2015年頃から音楽業界への危機感について言及してきたが、当時はリアクションが悪かったり、何かのファンの人が怒ったりするパターンが多かっと振り返る。
SKY-HI:でも、それと全く同じようなことを2021年くらいにすると、すごく共感や賛同とか応援が増えたんですね。内容は変わってないんですよ。それってなぜだと思います?
山本:たぶん、このままじゃマズいっていう感覚はみんなずっとあったと思うんですよね。
SKY-HI:業界内と世間で少しヤバさにひらきがあったんですかね。
山本:シュリンクしているのは明らかだし、CDだけで行く世界はどこまで続くんだってみんな思ってたと思うんですけど、それが本当にいよいよっていうところが1つと、あとは韓国とかがうまくやってる影響が出てきたっていうのもすごく大きくて。その頃から音楽の方もそうですけど、僕らも音楽だけじゃなくてオールジャンル扱っている総合エンタメ誌なので、たとえば俳優にお話を聞きに行っても、Netflixとかああいうところで韓国ドラマがあれだけ当たっていて、日本はなんでできないんだっていうことをすごくおっしゃる方がいたりとか。そういう危機感がどんどん広がって行ったところがあのタイミングなのかなっていう気がしますね。
SKY-HI:確かに、「隣町で火事だから危ないよ!」って言ってもみんなあんまり聞いてくれないけど、「隣の家で燃えてるよ!」って言うとみんなヤバいってなるくらい、危機感の距離が違ってたのかなって思いますね。
山本:メディアが変わってきて、結果的にいろんなものの選択肢がすごく広がったんだと思うんですよね。ライブできないとか、お店が閉まってた時期もあるのでCDが売れないとか。逆にネットで届けていくっていうことが加速して、そこからものの届け方が全然変わってきちゃったという。
SKY-HI:指標が変わってきたっていうこともありますよね。
山本:今まではデジタル方面ではあまりやってこなかったところとかも入ってきたりとか、それでいろんなものがフラットになって、逆にあまりCDを出さないとかメジャーデビューしなくていいとか、いろんな選択肢が増えてきた。
SKY-HI:同時にその選択肢って海外ではよく取られてきたはずなので、フィジカルとか下手したらバンドも減って、何曲入りっていうのも少し減ってるくらいだから、なるべくしてなった感はありますよね。
山本:そこで本当にいろんなことが新たに始められる環境になってきて、SKY-HIさんがやられている「D.U.N.K.」のような、今まではボーイズグループがいろいろ垣根を超えてっていうのはなかなか難しかったりするところがあったと思うんですけど、そういうものも普通にあっていいじゃんってなってきたという。
SKY-HIは、本来は垣根がなかったはずで、みんなが「そういうのってないはずだよね」という空気があった気がすると言う。
SKY-HI:だから空気としか言いようがないんですけど(笑)。
山本:逆にどう交渉して、あれができたって訊きたいくらいですけどね。
SKY-HI:それで言うと僕は特別なことをしてないと思っていて。「こういうのやるんで、よかったらご一緒したいです」って言うであったり。
山本:デジタルがある程度ベースになったほうがコラボレーションの文化が広がりやすいとかあったりするんですか?
SKY-HI:少しあると思います。あとはデジタルが加速すると国籍がなくなるじゃないですか。僕はタイとかベトナムのニューリリースとか聴くので、それもあると世界中で健全な競争が起こっているので、競合とか言ってられないところがありますよね。ラップ、ヒップホップがわかりやすくて。個人的に仲が悪いとか、アーティスト同士であるとあんまり仕事したくないとかあるかもしれないけど、それも含めて同じカルチャーを愛する人間として全体であがっていこうとすると思うんですよね。ロックもそうだしヒップホップもそうだし。そのなかで特にファンやリスナー、マネジメント会社も含めて「あれは好き」とか「あれは好きじゃない」とかが生まれて、どんどん大きくなっていって。競争がないところに成長はないと思うし、韓国とかは大きな事務所がいっぱい乱立したところから成長の加速のスピードがすごかったし。そういうので視野が広がったのは間違いなくあったと思いますね。
現在、『日経エンタテインメント!』でのSKY-HIの連載を書籍化した『マネジメントのはなし。―あなたは改革を実現できる。』が発売中。
『DIVE TO THE NEW WORLD』は国内外のさまざまなフィールドで活躍するアーティストやクリエイターたちの“本心”にSKY-HIが“DIVE”していくプログラム。放送は毎週土曜23時から。
山本さんが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『DIVE TO THE NEW WORLD』(ナビゲーター:SKY-HI)。オンエアは4月29日(土)。
「調子がいいときに、しっかり調子にのらないと加速しない」
『日経エンタテインメント!』は1997年創刊。山本さんは「その頃は、エンターテインメント業界がいちばん大きかった時代」と話す。山本:音楽業界はたしか1998年がソフトの市場としては過去最高の約6000億あった時代ですけど、今はその半分くらいになっちゃったんですよね。みなさんがエンターテインメントにお金を使ってくれた時代から25年の間に残念ながらマーケットは縮小しつつあったという感じですね。
SKY-HI:自分の根ざしている音楽業界ってここ数年、世界的には右肩上がりの状況ですよね。
山本:そうですね。
SKY-HI:回復傾向というよりは、完全に新しいものとしてどんどん伸びている状況のなかで、日本は世界2位の市場ながら縮小傾向がいまだに続いている状態だと思うんですけど、そういう経済面から見て山本さんはどう思われますか。自分としては危機感をすごく感じていたので、起業に至ったわけなんですけど。
山本:マーケットはどんどんシュリンクする方向にきちゃってたんですけど、世界的に音楽マーケットは伸びてるのに日本が追いついていないのは、デジタルの部分がないがしろにされてきたから。そこは日高さん(SKY-HI)が危機感を持っていたことだと思うんですけど、結果的にコロナがあったことによって、そこの考え方がずいぶん変わってきたというのがあって。
SKY-HI:確かに。
山本:そこは図らずもBMSGの設立と重なってくるんですけど、今はそこが少し明るい方向に向かい始めているんじゃないかなって気がすごくしていて。そこにある種、救世主のようにBMSGもできてきてっていうので、僕は今はよい方向に向かっているタイミングじゃないかなって思います。
SKY-HIは感謝の言葉を口にしつつ「実際にそう感じるところもある」と同調する。
SKY-HI:明るいバイブスというか、調子がいいバイブスをちゃんと出すというか、それはすごくイメージしてることでもあるかもしれないですね。「調子がいいときこそ、調子にのらない(ほうがいい)」みたいなことってよく言われるじゃないですか。それはすごく精神性としては大事な気はするんですけど、調子がいいときにしっかり調子にのらないと加速しないよねっていうこともあるので、調子にのりすぎた結果、間違えたり、何かを勘違いしてしまったりするのはよくないけど、調子にしっかりのっていこうっていうイメージはしていますね。
SKY-HIが「定期的に祭りをやるのがいい」と思う理由
『日経エンタテインメント!』では、2021年からSKY-HIの連載を開始。山本さんはSKY-HIと一緒に仕事をするなかで「いい方向に向かっていることを、ちゃんと社内の方々と共有されていることがすごく幸せだなと、見ていて思う」と話す。SKY-HI:「いい方向に行ってるよね」って(共有することは)本当に大事な気がします。逆があったんですよね。自分がアーティストだったときに、誇れるか誇れないかわからない成績があったよってときに、別にお祝いムードにならないというか。「そういうこともあったね」という全員他人事のような状態が会社にあって、アーティストとして不本意、みたいなことがすごくあったので、そうはしたくないですよね。みんなで定期的に祭りをやるのがいいかなって気がします。以前、関係者向けのパーティーをおこなったんですけど、そういうものとか、宴をたくさんやっていきたいなと。「BMSG FES」もそうだし、「D.U.N.K.(DANCE UNIVERSE NEVER KILLED by SKY-HI)」もそうですね。
山本:そういうイベントやパーティーに参加させていただくと、日高さんの考え方がアーティストとスタッフにちゃんと共有されていて、(日高さんの)「イズム」みたいなものがちゃんと浸透しているといつも感じますね。
SKY-HI:アーティストは会社が言うから、しかたなく顔を出してちょっとしゃべったりとかする、自分の必要とされてるパートが終わったら帰っちゃうのは、あるあるというか、しょうがないところもあると思うんですけど、そうじゃないといいなと思っていて。みんな最後まで残ってワイワイやってくれてすごく楽しかったですね。
山本:2年一緒にお仕事をさせていただいて、その特権だと思いますけど、ショーケースとかもあったじゃないですか。みなさん歌って、最後はアドリブだと思うんですけど、『D.U.N.K.』に合わせて踊るっていう。
SKY-HI:あれはうれしかったですね。
山本:見ているほうも本当に幸せな気分になってくるので、プラスの感情しかないから、BMSGのファンもきっと感じるんだろうなって思いますし、一緒に仕事をしている僕らも、「この人たちと一緒に仕事をやっていると楽しくできるんじゃないか」って思います。
SKY-HIの危機感と決意に心を動かされた
SKY-HIは「経済的に縮小傾向にあったエンターテインメント業界は、どんな空気感に見えていたのか?」と山本さんに訊いた。山本:ある意味、僕らがやっている雑誌の世界もそこにのっかっちゃっていて、半分とかになっている。守っていくにはどうしたらいいかって感じだったり、そこに昔からの弊害みたいなものもいろいろ感じながら、でも今までのお客さんもいるし……ってやっていたなかで、日高さんの連載をやらせてもらったのが2021年4月、BMSGのオーディション「THE FIRST」が始まるくらいのタイミングで。
SKY-HI:そうですね。
山本:最初、日高さんがオーディションをやる話があって、インタビューしませんかって言われていて。最初は正直に言うと「またオーディションか」という感じがあったんです。
SKY-HI:わかります。情報を文字で見たときの、うまくいかないだろうな感ってすごいですよね(笑)。
山本:一瞬「ん?」って思ったんですけど、とりあえずインタビューをしてみましょうっていうところで。その原稿があがってきたときにものすごく面白かったんですね。危機感みたいなものが全面的にあって、それをなんとかしなきゃいけない。自分の居場所を作るためには業界から変えていかなきゃダメだっていう決意みたいなものがびっしり書いてあったので、それでここは絶対に僕らが追っかけていかなきゃいけないっていう風に思って、連載をやりましょうってお話をさせていただきました。
SKY-HIは2015年頃から音楽業界への危機感について言及してきたが、当時はリアクションが悪かったり、何かのファンの人が怒ったりするパターンが多かっと振り返る。
SKY-HI:でも、それと全く同じようなことを2021年くらいにすると、すごく共感や賛同とか応援が増えたんですね。内容は変わってないんですよ。それってなぜだと思います?
山本:たぶん、このままじゃマズいっていう感覚はみんなずっとあったと思うんですよね。
SKY-HI:業界内と世間で少しヤバさにひらきがあったんですかね。
山本:シュリンクしているのは明らかだし、CDだけで行く世界はどこまで続くんだってみんな思ってたと思うんですけど、それが本当にいよいよっていうところが1つと、あとは韓国とかがうまくやってる影響が出てきたっていうのもすごく大きくて。その頃から音楽の方もそうですけど、僕らも音楽だけじゃなくてオールジャンル扱っている総合エンタメ誌なので、たとえば俳優にお話を聞きに行っても、Netflixとかああいうところで韓国ドラマがあれだけ当たっていて、日本はなんでできないんだっていうことをすごくおっしゃる方がいたりとか。そういう危機感がどんどん広がって行ったところがあのタイミングなのかなっていう気がしますね。
SKY-HI:確かに、「隣町で火事だから危ないよ!」って言ってもみんなあんまり聞いてくれないけど、「隣の家で燃えてるよ!」って言うとみんなヤバいってなるくらい、危機感の距離が違ってたのかなって思いますね。
コロナの影響によるエンタメ業界の変化とは?
山本さんは、エンターテインメント業界が大きく変化する要因の1つにコロナの影響があると話し、SKY-HIが同調する。山本:メディアが変わってきて、結果的にいろんなものの選択肢がすごく広がったんだと思うんですよね。ライブできないとか、お店が閉まってた時期もあるのでCDが売れないとか。逆にネットで届けていくっていうことが加速して、そこからものの届け方が全然変わってきちゃったという。
SKY-HI:指標が変わってきたっていうこともありますよね。
山本:今まではデジタル方面ではあまりやってこなかったところとかも入ってきたりとか、それでいろんなものがフラットになって、逆にあまりCDを出さないとかメジャーデビューしなくていいとか、いろんな選択肢が増えてきた。
SKY-HI:同時にその選択肢って海外ではよく取られてきたはずなので、フィジカルとか下手したらバンドも減って、何曲入りっていうのも少し減ってるくらいだから、なるべくしてなった感はありますよね。
山本:そこで本当にいろんなことが新たに始められる環境になってきて、SKY-HIさんがやられている「D.U.N.K.」のような、今まではボーイズグループがいろいろ垣根を超えてっていうのはなかなか難しかったりするところがあったと思うんですけど、そういうものも普通にあっていいじゃんってなってきたという。
SKY-HIは、本来は垣根がなかったはずで、みんなが「そういうのってないはずだよね」という空気があった気がすると言う。
SKY-HI:だから空気としか言いようがないんですけど(笑)。
山本:逆にどう交渉して、あれができたって訊きたいくらいですけどね。
SKY-HI:それで言うと僕は特別なことをしてないと思っていて。「こういうのやるんで、よかったらご一緒したいです」って言うであったり。
山本:デジタルがある程度ベースになったほうがコラボレーションの文化が広がりやすいとかあったりするんですか?
SKY-HI:少しあると思います。あとはデジタルが加速すると国籍がなくなるじゃないですか。僕はタイとかベトナムのニューリリースとか聴くので、それもあると世界中で健全な競争が起こっているので、競合とか言ってられないところがありますよね。ラップ、ヒップホップがわかりやすくて。個人的に仲が悪いとか、アーティスト同士であるとあんまり仕事したくないとかあるかもしれないけど、それも含めて同じカルチャーを愛する人間として全体であがっていこうとすると思うんですよね。ロックもそうだしヒップホップもそうだし。そのなかで特にファンやリスナー、マネジメント会社も含めて「あれは好き」とか「あれは好きじゃない」とかが生まれて、どんどん大きくなっていって。競争がないところに成長はないと思うし、韓国とかは大きな事務所がいっぱい乱立したところから成長の加速のスピードがすごかったし。そういうので視野が広がったのは間違いなくあったと思いますね。
現在、『日経エンタテインメント!』でのSKY-HIの連載を書籍化した『マネジメントのはなし。―あなたは改革を実現できる。』が発売中。
『DIVE TO THE NEW WORLD』は国内外のさまざまなフィールドで活躍するアーティストやクリエイターたちの“本心”にSKY-HIが“DIVE”していくプログラム。放送は毎週土曜23時から。
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毎週土曜23:00-23:54
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