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「フレデリックは長続きするんだろうな」と思えた曲─三原健司が振り返る上京当初のこと

「フレデリックは長続きするんだろうな」と思えた曲─三原健司が振り返る上京当初のこと

フレデリックの三原健司(Vo/Gt)が「初めての東京生活、始まりの新代田」をテーマにミュージックセレクトした。

三原健司が登場したのは、J-WAVEで放送された『GRAND MARQUEE』(ナビゲーター:タカノシンヤ、藤原麻里菜)のワンコーナー「RADIO ENSEMBLE」。オンエアは2月22日(水)。フレデリックは同日、2月22日(水)にミニアルバム『優游涵泳回遊録』をリリースした。

一番はじめに住んだ町

フレデリックは2009年結成、2014年にメジャーデビュー。兵庫県宝塚市出身の三原は関西を拠点にバンド活動をしており、メジャーデビュー後の2015年に上京したという。三原はまず、今回のテーマの地を世田谷区にある新代田にした理由について語った。

三原健司:東京に拠点を移してフレデリックの活動をしていきましょうということで、住まいを宝塚市から東京に移しました。そこから一番はじめに住んだ東京の街が新代田です。自分たちもバンドとして、新代田という街はすごく思い出に残っている場所でもありますし、ここからこの春から新しい生活を始めるあなたにも、いろいろ音楽を通して感じてもらいたい。僕の思い出だったりとか、あなた自身がちょっと不安に感じていることとか一緒に共有できたらなと思いまして、このテーマにしました。新代田に行くまでに環七の道路を通るんです。大体スタジオとかに入って深夜に車で移動して新代田に帰るみたいなことが多くて。そのときに僕の頭のなかでずっとなり続けていたこの曲をかけさせていただきます。

三原は最初にBO GUMBOSの『トンネルぬけて』をセレクトした。



三原:新代田という町は俺たちにとって「始まりの場所」というので。生活を始めたところですから、いろいろな思い出があるんです。あのときに食べたラーメン「麺通」の味とか。だいたい俺は食になってくるんですけど、環七通り沿いにいっぱいラーメン屋さんあるんですよ。「バサノバ」という新代田では有名なラーメン屋さんとか、もちろん「ラーメン二郎」とかもあるし。よくスタジオ終わりとかはそこに入り浸って、メンバーとメシくったりしました。だいたいメシの思い出になっちゃうかもしれないですけど(笑)。

自分の頭から離れなかった音楽をセレクト

三原は今回の選曲の記述について語った。ミュージシャンとしての考えや、当時の思い出などが関係しているそう。

三原:俺らは音楽を奏でる人間なので、いろいろな音楽をアウトプットするためにインプットすることが多くて。「この曲のこのフレーズとかを自分たちで活かしたいな」とか、そういう思いでいろいろな音楽を聴くんです。そのなかで僕らが聴いていたのがブラックミュージックだったりとか。そういうところで「この曲この時期に聴いていたな」というのとか、この新代田の空気感とか。深夜車で帰っているときに自分たちがなんとなく悔しい気持ちとか「ちょっとうまくいかんかったな」みたいな、物悲しい感じの雰囲気になったときによく聴いてたなという自分の頭から離れなかった音楽を選んだりしています。そのなかで2曲お届けします。これは2015、6年ぐらいによく聴いてました。

三原はCon Funk Shunの『Love's Train』とCHICの『Le Freak』をセレクトした。





三原:この新代田という場所、ずっと「始まり」と言っているんですけど、僕は新代田というか世田谷代田寄りの公園近くに住んでいたんです。羽根木公園というデカい公園のすぐ近くに住んでいて。よくライブの体力をつけるためにその周りを一周、1キロぐらいかな? そのぐらいデカい公園で、よく走ったりしていました。東京に来てやりきれないというか、自分たちが音楽を奏でるにあたってライブ活動をしていてまだ悔しい気持ちとかもあって。とりあえず東京に出てきたから気合いを入れたい、ということで体力づくりでよく走ってました。

「このバンド、ずっと長続きするんだろうな」と思えた曲

三原は年に2、3回は新代田の地に立ち寄り、散歩をしながら当時の思い出を回顧するそうで、「第2の地元」のように大事にしていることを告白し、次の曲をセレクトした。

三原:僕らの曲になります。東京に出てきて最初は不安がメッチャあるんですよね。「メジャーデビューしました」ってフェスとかに出演して、いろいろなお客さんと一緒にライブをするようになったりとか、動員はどんどん増えていっているというなかで「この生活がどのくらい続くんだろう?」という。本当にありがたい話なんですけど、急に状況がよくなったりしたら、それはそれで不安ももちろん大きくなるわけで。自分たちは音楽、ミュージシャンとしてどれくらいのことができるんだろう? この先どれくらい音楽が作れるんだろう? という不安を持っていたときに、ベースの(三原)康司が曲を書いてきて、そのデモを僕は聴いて「このバンド、ずっと長続きするんだろうな。こういうメッセージがあったりとか、自分たちにとって大事な曲がこうやって1個1個生まれるのが自分たちの生き方なんだ」と思わされて。ずっと何回も何回も新代田の夜歩きながら、よく聴いていたというこの曲をかけさせていただきます。

三原はフレデリックの『ハローグッバイ』をオンエアした。



三原:自分の思い出というのを思い返しながら出てくる風景であったり、匂いであったり、音楽であったりというのが結びついてかけさせてもらったというところが僕の選曲理由では多かったんです。この放送を聴いてくれたあなたにとっても、いろいろな思い出のなかに生まれてくる匂いだったりとか風景だったりとかのなかに音楽が一番であってもらえたらいいなというのを思いました。それはこの時間の最後にお送りするのはYELLOW MAGIC ORCHESTRAで『音楽』。これはもうこのままですね。自分たちの気持ちがそのまま詰まっている曲です。

コーナーでは最後にYELLOW MAGIC ORCHESTRAの『音楽』をオンエアした。



フレデリックの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。

東京のある街、ある商店街、ある路線。セレクターたちが東京のある場面をイメージした選曲をお届けするコーナー「RADIO ENSEMBLE」の放送は、毎週月曜日から木曜日の17時台から。

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2023年3月1日28時59分まで

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番組情報
GRAND MARQUEE
月・火・水・木曜
16:00-19:00