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三浦大知の、今までで一番パーソナルな曲。『燦燦』制作秘話を明かす

三浦大知の、今までで一番パーソナルな曲。『燦燦』制作秘話を明かす

三浦大知が、新曲『燦燦』の制作エピソードを語った。

三浦が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『~JK RADIO~TOKYO UNITED』(ナビゲーター:ジョン・カビラ)のワンコーナー「THE HIDDEN STORY」。オンエアは6月17日(金)。

ドラマの内容に“寄りすぎないこと”を意識

6月8日、三浦は新曲『燦燦』をリリース。NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』の主題歌であり、ドラマスタッフからリクエストを受けて制作されたものだという。

三浦大知 (Daichi Miura) / 燦燦 -Music Video- (連続テレビ小説『ちむどんどん』主題歌)

三浦:『ちむどんどん』が沖縄の家族の物語である、というストーリー自体をまず聞かせていただいたのですが、ドラマスタッフさんからは「沖縄を意識しすぎないように作ってほしい」という話をそのときしていただきました。ドラマにもちろん寄り添うんだけれども、その枠に収まらないというか、「沖縄だから沖縄らしい曲ってことではなくて、普遍的な楽曲を作ってもらえたら」というリクエストをいただきましたね。

スタッフ側から楽曲スピードに関する要望がなかったため、三浦は楽曲制作チームとアップ・ミッド・スローテンポの3種類を作曲。結果、スローテンポが選ばれたという。

続けて三浦は、歌詞を書くにあたって意識したポイントを語る。

三浦:ドラマの最初のほうの台本を読ませてもらったのですが、やっぱり“家族”がキーワードになるなと思ったので、そのイメージで一度書かせていただきました。そうしたら、テーマ自体はいいんだけども、ドラマに意識が行き過ぎた部分があり、「もっと三浦さんの個人的な気持ちや想いを入れたものを聞いてみたいです」と言っていただいたんですね。

三浦は「自分にとっての家族とは何か」を考えたとき、2021年に亡くなった父方の祖母のことを思い返したそうだ。

三浦:祖母は本当に自分のことを、三浦大知のことを信じてくれていたんですよ。自分以上に自分のことを信じてくれたっていうか。おばあちゃんからもらったものは、自分にとっての大きな家族の光だったなと思いました。おばあちゃんに向けた手紙のような、それぐらいパーソナルな歌詞にしてみようということで書き始めました。

祖母が愛聴していた美空ひばりの名曲

沖永良部島に住んでいた祖母に宛てた手紙のような曲として作られた『燦燦』。タイトルはどのようにして付けられたのだろう?

三浦:もともとは歌詞のなかにも入っている「順光線」からとって『順光』っていうタイトルだったんですけど、もっとぴったりくるものがあるだろうという思いがあって、いろいろ悩みました。自分にとっておばあちゃんからもらった光は、今でも燦燦と降り注いでいるなって思いました。あと、うちのおばあちゃんは美空ひばりさんの『愛燦燦』がすごく好きだったんですよ。おばあちゃんのお祝いのときに歌った思い出もあったので、ちょっといただいて『燦燦』にしました。

「順光線」とは、カメラの方向から被写体の方向へさす光線を意味する言葉だ。三浦は歌詞に「順光線」と綴った理由を語る。

三浦:「おばあちゃんからもらっている光は、自分にとって何だろう?」って考えたとき、自分が見ている景色とか、自分が進んでいく目の前に広がっている未来みたいなものを、背中側から照らしてくれてる光なんじゃないかなと思ったんですよね。家族の光って、「頑張ってね」とか「応援してるよ」っていう、目の前で言ってくれる言葉もあるかもしれないですけど、どちらというと見守っている光だと思うんですよ。それはきっと、自分の目の前に広がる世界には光点は見えなくて、自分の背中側からさしている光なんじゃないかなと思ったんですよね。おばあちゃんはもちろん、自分の両親からもその光をもらっていると思います。自分にとって家族の光は、自分の背中側から自分の未来とか景色を見守ってくれて、見ている景色を照らしてくれている順光線なんじゃないかなと思って、この歌詞を入れました。

『燦燦』の制作は三浦の音楽性に大きな変化をもたらした

楽曲には「大丈夫 ほら 見ていて」という歌詞が繰り返されている。三浦は、祖母からかけてもらった言葉を歌詞に反映したことを明かした。

三浦:「そのまま感謝を忘れずに頑張りなさいよ。大丈夫よ。そのまま頑張ったら大丈夫よ」ということを、いつも言ってくれていたんですよ。「大丈夫」っていう、自分を支えてくれる言葉みたいなものを、おばあちゃんからたくさんもらったなと思っています。最初に歌詞を提出させてもらったときから、「大丈夫 ほら 見ていて」という部分だけは変わっていないです。この歌詞はこの曲のひとつの軸になっている大切な言葉かなと思います。

最後に三浦は、『燦燦』の制作によって得られたものについて語った。

三浦:今までで一番パーソナルな曲になりました。特定の誰かに向けて、ここまでフォーカスして書くのは、今までやったことがなかったので。たくさんの方に聴いてもらえる場所で、ものすごく個人的なことを歌うことに挑戦させてもらえたこの経験は、とっても大きいと感じています。でも蓋を開けてみると、自分が思っていた以上にみなさんの思い出とかパーソナルな部分とちゃんと重ねてもらえているなっていう気がしています。自分の気持ちのコアな部分と誰かの気持ちのコアな部分が、『燦燦』によって繋がれた感覚がとてもあって、それが自分のなかで大きな経験だし、気付きになりました。『燦燦』を作らせてもらえたことで、これからの楽曲制作や音楽人生の表現の仕方みたいなものはきっと変わってくるんだろうなと思います。自分自身、これからの三浦大知がチームとして新しい音楽を生み出していくってなったときに、「どんな曲が生まれるんだろう?」と、とてもワクワクしています。

三浦大知の最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。

『~JK RADIO~TOKYO UNITED』のワンコーナー「THE HIDDEN STORY」では、トップセラーからモノづくりにかける夢を聞く。放送は毎週金曜の10時40分から。

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2022年6月24日28時59分まで

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毎週金曜
6:00-11:30